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Backlogの支払い方が絞られる|月ごとに払えなくなる前に

2026年9月3日 ・ Pinateca編集部

「backlog 年払い」で検索する理由は、たいてい2つのどちらかです。年払いにすると月払いよりどれだけ安くなるのかを知りたいか、あるいは2027年の改定で支払い方が変わると聞いて、自分の払い方がどうなるのかを確かめたいかです。

後者について先に結論を書きます。2027年1月1日以降、銀行振込で選べる支払い期間は年払い(12か月)のみになります。いま使える3か月払いと6か月払いは廃止されます。銀行振込で3か月または6か月を選んでいる組織は、適用開始日から自動的に年払いへ変更されます。クレジットカード払いは、引き続き1か月と12か月を選べます。つまり月々の支払いを続けたいなら、支払い方法をクレジットカードにする以外に道がありません。

この変更は、金額の上げ幅より先に効いてくる論点です。値上げは予算を積み増せば対応できますが、支払い方が変わると資金繰りそのものが動きます。年額の一括請求を受けられるかどうかは、金額の大小とは別の問題だからです。この記事では、現在の支払い方法、改定後にどう絞られるのか、年払いで実際にいくら差が出るのか、そして途中でやめたときにどうなるのかまでを、公式資料の表記どおりに並べます。

内容は2026年9月2日時点で公開されていたものにもとづきます。金額はすべて税抜です。契約に関わる判断をする前に、必ずそのときの公式ページで最新の表記を確認してください。

「backlog 年払い」を調べる人が今つまずくところ

支払いの話は、料金プランの話より情報が散らばっています。プランごとの金額は料金ページの表で一覧できますが、支払い方法と契約期間の条件は、料金ページのよくある質問、サポートサイトのヘルプ記事、そして改定の告知記事に分かれて書かれています。全部を突き合わせないと、自分がどうなるのかが見えません。

もうひとつ、つまずきやすい点があります。年払いは「割引」と「契約期間の縛り」が同時に付いてくる仕組みだ、という理解が抜けやすいことです。5%安くなる代わりに、1年分をまとめて払います。そして契約期間中に解約した場合の返金対応は無いと明記されています。安くなる話だけを見て決めると、事業の状況が変わったときに動けなくなります。

2026年の後半にこのキーワードで調べている人には、3つ目の事情が加わります。2026年6月17日にヌーラボが公式のBacklogブログで告知した2027年1月1日のプラン改定に、支払い期間の変更が含まれていることです。同じ日付で、東証グロース市場向けの適時開示も出ています。適時開示には次のように書かれています。

月払いはクレジットカード払いのみとなります。3ヶ月払い・6ヶ月払いは廃止となります。 出典: ssl4.eir-parts.net

短い一文ですが、影響を受ける組織は決して少なくありません。請求書払いを前提にしている会社は、日本ではまだ多数派です。カードを持てない部署、カードの利用枠が小さい組織、経理の運用上どうしても振込にしたい会社。そういう組織は、実質的に年払いの一択になります。

現在の支払い方法と契約期間

まず現状を押さえます。以下は公式の料金ページのよくある質問に書かれている内容です。

支払い方法は、銀行振込かクレジットカードのいずれかです。銀行振込の場合は、3か月分、6か月分、12か月分のいずれかの一括払いになります。振込手数料は利用者の負担と明記されています。クレジットカードの場合は、1か月分か12か月分のいずれかの一括払いです。

つまり現在は、次の5通りの組み合わせがあります。

支払い方法 選べる期間
銀行振込 3か月 / 6か月 / 12か月
クレジットカード 1か月 / 12か月

年払いの割引は、公式の料金ページに「月払いに比べ5%オフ」と明記されています。3か月払いと6か月払いに割引が付くかどうかについては、料金ページに割引の記載が見当たりません。公開資料で確認できるのは、12か月分をまとめて払う場合の5%だけです。

そのほか、支払いに関して公式ページに書かれている条件を並べておきます。支払う金額は料金ページに書かれている金額のみで、初期費用は一切かからないとされています。有料オプションを申し込んだ場合は別途料金が発生します。納品書や発注書など特別な書類への対応は行っておらず、必須の場合は1回10,000円(税抜)と案内されています。そして、契約期間中に解約した場合の返金対応は無いと明記されています。

無料トライアルは、どのプランも30日間です。

2027年1月1日から支払い方がどう絞られるか

改定後の組み合わせは、次のようになります。

支払い方法 選べる期間(2027年1月1日以降)
銀行振込 12か月のみ
クレジットカード 1か月 / 12か月

銀行振込の3か月払いと6か月払いが無くなります。5通りあった組み合わせが3通りに減る形です。

すでに銀行振込で3か月または6か月を選んでいる組織については、適用開始日から自動的に年払いへ変更されると案内されています。手続きをしなくても切り替わる代わりに、意識していないと、ある日いきなり年額の請求書が届くことになります。

適用開始日は、2027年1月1日以降に到来する最初の契約更新日です。スペースごとに違います。契約管理者または管理者が「組織設定」の「プラン」画面で確認できます。トライアル中、プラン停止中、フリープランの場合は、この案内が表示されないと明記されています。

この支払い期間の変更は、Backlogだけの話ではありません。CacooとNulab Passにも適用されます。3つを併用している組織は、それぞれの契約更新日で順に切り替わっていくことになります。

年払いの割引率そのものは変わりません。改定の前後とも、月払いに比べて5%オフです。ここは据え置きです。

なお、割引率が動いた前例はあります。2023年1月11日の料金改定で、年払い割引率が16%から5%へ引き下げられました。基本の料金プランの年払いと、有料オプションの年払いの両方が対象でした。年払いを選ぶ理由が「1年分をまとめて払えば2か月分近く浮くから」だった時代は、すでに終わっています。今の5%は、資金を1年分先に出すことの見返りとしては、決して大きい数字ではありません。

年払いにすると実際いくら差が出るか

具体的な金額で見ます。まず改定後の新プランです。いずれも税抜です。

プラン 月払いを12か月続けた場合 年払い 差額
エコノミー 252,000円 239,400円 12,600円
ビジネス 435,600円 413,820円 21,780円
プロフェッショナル 1,200,000円 1,140,000円 60,000円

参考までに、現行プランでの差額も並べます。

プラン 月払いを12か月続けた場合 年払い 差額
スターター 32,400円 30,780円 1,620円
スタンダード 192,000円 182,400円 9,600円
プレミアム 324,000円 307,800円 16,200円
プラチナ 900,000円 855,000円 45,000円

エコノミーで年払いを選ぶと、1年で12,600円浮きます。月あたりにすると1,050円です。この金額を大きいと見るか小さいと見るかは、組織の規模によります。ただ、判断材料としてはもうひとつの数字を並べる必要があります。年払いでは239,400円を先に払います。月払いなら初月は21,000円です。手元から出ていく金額の差は、初月時点で218,400円あります。

12,600円の割引のために218,400円を先に出す。この交換が割に合うかどうかは、その資金を他に使う予定があるかどうかで決まります。小さなチームほど、この判断は慎重に行う価値があります。

プロフェッショナルの容量追加オプションにも同じ構造があります。500GBは月払い120,000円に対して年払いが月換算114,000円、1TBは月払い155,000円に対して年払いが月換算147,250円です。本体と同じ5%の割引率です。

年払いを選ぶ前に知っておく2つの条件

年払いには、割引の裏側に2つの条件が付いてきます。

ひとつは、途中でやめても返金されないことです。契約期間中に解約した場合の返金対応は無いと、公式の料金ページに明記されています。1年分を払った3か月後にプロジェクトが終わっても、残りの9か月分は戻りません。これは特殊な条件ではなく、年払いを採用しているサービスでは一般的な扱いですが、明記されている以上、知らなかったでは済まされません。

案件の期間が読めないチーム、受託の波が大きいチーム、年度末に体制が変わる可能性があるチームは、この条件を金額に織り込んで判断してください。12,600円の割引と、途中でやめられない239,400円を天秤にかけることになります。

もうひとつは、プランの変更に関する制限です。現行プラン内でのダウングレードについて、次の利用期間が2027年1月1日以降になる場合は、現在のプランでのダウングレードができないと案内されています。改定を前に、いったん下のプランへ落として様子を見るという手は使えません。

また、現在の契約期間については、期間の途中でアップグレード(上位プランへの変更)をしない場合、追加の費用はかからないと公式FAQに書かれています。裏を返すと、期間の途中で上のプランへ上げた場合には差額の精算が発生する形になります。年払いの途中で人が増えて上限を超えそうになったとき、この扱いを知らないと想定外の請求に見えます。

請求と予約のスケジュールを逆算する

年払いに切り替わる組織にとって、次に大事なのが時間の管理です。金額が決まっても、社内で承認を取る時間が無ければ意味がありません。

公開されている日付は3つあります。

請求書は、次回の契約開始日の63日前に発行されると案内されています。発行後の調整は問い合わせ扱いになります。つまり金額が確定するのは、約2か月前です。

新プランの予約の期限の目安は、銀行振込が適用開始日の64日前まで(請求書が発行されるまで)、クレジットカードが適用開始日の2日前までです。銀行振込の期限が請求書の発行タイミングと一致しているのは、請求書が出てしまうと内容を変えられないためです。

予約が必要な組織については、公式FAQに厳しめの記述があります。予約がない場合、適用開始日以降にBacklogを利用できなくなる可能性があると明記されています。予約が必須とされているのは、スタータープランを利用中の組織、スタンダードプランでユーザー16名以上またはプロジェクト30超の組織、スタンダードプランでNulab Passを契約中の組織です。

これを逆算カレンダーにすると、次のようになります。適用開始日が仮に2027年4月1日だとすると、請求書の発行はおよそ2027年1月28日、銀行振込での予約期限もその前後です。社内の稟議に1か月かかるなら、2026年12月中には金額と根拠を固めておく必要があります。つまり、適用開始日の4か月前には動き始めるのが現実的な線です。

この逆算は、支払い方法を銀行振込からクレジットカードへ変更する場合にも必要です。カードの利用枠の確認、経理部門との調整、社内規程の確認。いずれも即日では終わりません。

月払いを続けたい場合に取れる手

月々の支払いを続けたい組織が取れる手は、実質的にひとつです。支払い方法をクレジットカードにすることです。クレジットカード払いは改定後も1か月と12か月を選べます。

この選択にあたって確認しておくことを並べます。

まず、カードの利用枠です。エコノミーなら月21,000円、ビジネスなら月36,300円です。他のサービスの支払いと合わせて枠に収まるかを確認してください。上限に達して決済が通らないと、サービスの利用に影響します。

次に、社内の運用です。法人カードの管理者と、実際にサービスを契約する担当が違う組織では、カード情報の登録や更新のたびに手続きが発生します。カードの有効期限が切れたときに誰が更新するのかを決めておかないと、更新漏れで止まります。

3つ目は、経理処理です。請求書払いを前提に月次の処理を組んでいる組織では、カード払いに切り替えると証憑の扱いが変わります。納品書や発注書など特別な書類への対応は行っておらず、必須の場合は1回10,000円(税抜)と案内されているので、書類の要件が厳しい組織は事前に経理と擦り合わせてください。

年払いを受け入れる場合の準備も書いておきます。年額239,400円を単年度の予算として計上できるか。期をまたぐ場合の按分をどうするか。この2点を経理に確認しておけば、請求書が届いてから慌てることはありません。

支払い方の変更で影響が大きくなる組織の型

同じ変更でも、組織の型によって痛みの度合いが変わります。影響が大きい順に並べます。

いちばん影響が大きいのは、請求書払いを社内規程で定めている組織です。カードを使えないため、選択肢が年払いの一択になります。年額239,400円を単年度で計上できるか、期をまたぐ場合の按分をどうするかを、事前に経理と決めておく必要があります。規程の改定が必要になるなら、それだけで数か月かかることもあります。

次に影響が大きいのが、月々の収支を細かく管理している小規模なチームです。銀行振込の3か月払いは、実質的に四半期ごとの分割払いとして機能していました。この選択肢が消えると、キャッシュフローの山が1年に1回まとまって立ちます。売上に季節の波がある事業では、この山をどこに置くかで資金繰りの難易度が変わります。契約更新日が繁忙期の直前に来る組織は、あらかじめ手当てをしておいたほうが安全です。

3つ目は、複数のサービスを併用している組織です。支払い期間の変更はBacklogだけでなく、CacooとNulab Passにも適用されます。3つを使っている場合、それぞれの契約更新日で順に年払いへ切り替わります。同じ月に重なると、その月の支出が跳ねます。契約更新日がばらけているかどうかを、先に確認しておいてください。

4つ目は、代理店や受託の立場で顧客の分をまとめて契約している組織です。立て替えの期間が3か月から12か月に伸びると、運転資金の負担が大きく変わります。顧客への請求サイクルと合わなくなる場合は、契約の主体を顧客側に移すことも含めて検討が必要になります。

逆に、影響がほとんど無い型もあります。もともとクレジットカードの月払いを使っている組織です。この場合、支払い方については何も変わりません。確認すべきなのは、プランの移行先とカードの利用枠だけです。

支払いの前に、プランの行き先を確定させる

支払い方の話は、プランの行き先が決まらないと最後まで詰められません。金額が決まらなければ、請求書の額も、予算の額も出ないからです。順番としては、プランの確定が先です。

改定後のプランは3つです。エコノミーが月21,000円、ビジネスが月36,300円、プロフェッショナルが月100,000円です。いずれも税抜です。上限は、エコノミーがユーザー数15とプロジェクト数30とストレージ30GB、ビジネスとプロフェッショナルはユーザー数もプロジェクト数も無制限で、ストレージがそれぞれ100GBと300GBです。

現在のプランからの行き先は、次のように決まります。プレミアムはビジネスへ、プラチナはプロフェッショナルへ自動で移ります。スタンダードは、ユーザー15名以下かつプロジェクト30以下でNulab Pass未契約ならエコノミーへ自動で移り、そのいずれかを外れるとビジネス以上を自分で選ぶことになります。スターターには受け皿が無く、エコノミー以上を自分で選びます。

ここで数え方の注意が1つあります。公式FAQには、アーカイブ済みのプロジェクトも上限に加算されると明記されています。動いている案件が10本でも、過去案件をアーカイブして残しているなら、判定上は30を超えている可能性があります。人数についても、退職者のアカウントや終わった案件の社外パートナーが残っていれば、その分が数に入ります。

自動移行の対象なら、支払い方の準備だけで済みます。手動の対象なら、プランを選んで予約したうえで、支払い方を決めることになります。予約の期限は銀行振込が適用開始日の64日前まで、クレジットカードが2日前までなので、手動の組織ほど時間の余裕がありません。

支払いを見直すときに、データの持ち出し方も確認しておく

年払いを受け入れるかどうかを考える場面は、契約そのものを見直す機会でもあります。そのときに一緒に確認しておくと役に立つのが、データの持ち出し方です。持ち出せる形が分かっていれば、どの道を選んでも取り返しがつきます。

課題については、検索結果をCSVまたはExcel形式で書き出せると公式ヘルプに書かれています。文字数が大きい場合はExcelのセルが持てる文字数の制限を受けるため、CSV形式が推奨されています。注意が必要なのは、コメントの取得上限数が200件と明記されている点です。長く続いた課題のやり取りは全部は出てきません。

共有ファイルはWebフォルダやFinderからダウンロードでき、Gitは保管されているリポジトリをすべてクローンする形で持ち出します。Subversionにも公式ヘルプに手順が用意されています。

スペース全体をまとめて出す方法は有料オプションです。「スペースデータのバックアップ」として50,000円(税抜、別途消費税)と案内されており、課題やWikiなどのデータをCSV形式のファイルにし、共有ファイルや添付ファイルと一緒にGoogleドライブで提供する形です。ここに重要な注記が付いています。バックアップしたデータはBacklogにインポートできないと明記されています。移行用ではなく、保管用の道具だということです。

取り込み側の条件も知っておくと判断が速くなります。課題の一括登録はCSVで行い、専用のテンプレートをダウンロードして使う必要があります。検索結果として書き出したCSVをそのまま一括登録に使うことはできません。一度に一括登録できる課題は最大250件で、課題の「状態」は入力できず、すべて「未対応」で登録されると明記されています。

年払いに切り替わる前に、一度書き出しておくことをおすすめします。1年分を先に払う契約に入る以上、手元に記録が残っている状態にしておくほうが、判断に余裕が生まれます。

今日のうちに確認しておくこと

作業としては、15分ほどで終わります。

最初に、いまの支払い方法と契約期間を確認します。銀行振込なのかクレジットカードなのか。3か月なのか6か月なのか12か月なのか。この組み合わせによって、改定後に起きることが変わります。銀行振込で3か月または6か月を選んでいるなら、自動的に年払いへ変わる対象です。

次に、契約更新日を確認します。「組織設定」の「プラン」画面で、契約管理者または管理者の権限で見られます。この日付が適用開始日になります。

3つ目に、そこから63日前と64日前の日付を計算して、カレンダーに入れます。請求書が出る日と、予約の期限です。

4つ目に、その日付から逆算して、社内の承認に必要な期間を確保します。稟議の期間は組織によって違うので、ここは自分たちの実績で見積もってください。

最後に、年払いを受け入れるのか、クレジットカードに切り替えて月払いを維持するのかを決めます。この判断には、資金繰りの担当者を巻き込む必要があります。進行のとりまとめをしている人だけで決められる話ではありません。

社内で承認を取るときに用意する3つの数字

年払いへの切り替えは、進行を預かる人が単独で決められる話ではありません。決裁を取る場面では、次の3つの数字を用意しておくと話が早く進みます。

1つ目は、年額と月額換算の両方です。エコノミーなら年額239,400円、月換算19,950円です。決裁する側は年額で見て驚き、現場は月額で考えます。両方を並べておくと、話の食い違いが減ります。消費税を足した額も添えてください。公式が掲示しているのは税抜のみなので、稟議の様式に合わせて計算し直す必要があります。

2つ目は、いまの支払額との差です。スタンダードからエコノミーへ自動で移る組織なら、年払いで182,400円から239,400円へ、年間57,000円の増加です。ここで大事なのは、上げ幅の理由が値上げだけではないことを添えることです。プランが統合され、上限と機能の割り当てが引き直された結果として、行き先の金額が決まっています。単純な値上げとして説明すると、なぜ他の選択肢を検討しないのかという話に必ずなります。

3つ目は、乗り換えた場合のコストの見積もりです。他のツールへ移る案を比較として出すなら、月額の差だけでなく、移行にかかる工数を人日で出してください。課題の書き出しと取り込み、社外の人への再説明、全員が新しい画面に慣れるまでの期間。目安として、10名前後のチームで道具を入れ替えると、全員が慣れるまでに数週間かかります。その間、進捗の記録は薄くなります。この見えないコストを金額に換算しておくと、続ける判断も替える判断も、根拠を持って説明できます。

この3つに加えて、期限を明記してください。適用開始日、請求書が出る日、予約の期限です。期限のある稟議は通りやすくなります。逆に、期限を書かずに金額だけを出すと、判断が先送りされて、気づいたときには予約の期限を過ぎていた、という事態になりかねません。

支払い方の変更が意味していること

ここまでの内容を、判断の材料として組み直します。

支払い期間の選択肢が減ることは、金額の変更より地味に見えます。しかし小さな組織にとっては、こちらのほうが効きます。月16,000円を3か月ごとに払っていた組織が、年額239,400円の一括請求と向き合うことになるからです。金額の上げ幅は31.2%でも、一度に出ていく現金は48,000円から239,400円へ、約5倍になります。

この変化は、道具の良し悪しとは関係ありません。年払いに寄せる料金設計は、提供する側にとって収益の見通しが立ちやすく、結果としてサービスの継続性にもつながります。利用者にとっても、毎月の処理が減るという利点があります。一方的に悪い変更ではありません。ただ、資金の出方が変わることは事実なので、それを前提に準備するかどうかで、当日の負担がまったく変わります。

道具を選び直す視点も添えておきます。支払い方の柔軟さは、料金表には出てこない比較軸です。月額で払えるか、年額のみか、途中解約時の扱いはどうか。この3つは、少人数のチームにとって機能の差と同じくらい重い条件になります。他のツールを検討する場合も、機能の比較表の前にこの3つを確認しておくと、あとで揉めません。

料金の作り方そのものについても触れておきます。機能をプランで段に分ける形は、必要な機能が上の段に1つあるだけで、使わない機能ごと引き上げることになります。工程表だけが欲しいのに、他の機能も一緒に付いてくる形です。多機能を必要とするチームには効率のよい売り方ですが、必要な機能が1つのチームには噛み合いません。板の形をとるツールの中には、機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという料金の作り方をしているものもあります。料金の考え方は料金に、できることの範囲はできることに整理してあります。

その形の弱点も隠さず書きます。リポジトリの機能は持ちません。自動化と外部サービスとの連携で勝負する作りでもありません。画面は日本語のみです。自動で取り込めるのはTrelloからだけです。課題管理とリポジトリを1か所にまとめる形との違いはBacklogとの比較に、カードを列で動かす形との違いはTrelloとの比較にまとめました。Git / Subversionを課題と紐づけて使っているチームは、支払い方が変わることを理由に道具ごと替えるより、支払い方法の側を調整するほうが合理的です。

最後に、判断の順番を整理します。まず支払い方法と契約期間を確認する。次に契約更新日を確認する。そこから63日前と64日前を押さえる。年払いを受け入れるか、カードで月払いを維持するかを決める。ここまでが支払いの話です。その先で、プランを上げるか、運用を絞るか、別の道具を検討するかという話になります。順番を逆にすると、期限に間に合いません。判断に迷いやすい点はよくある質問にも整理してあります。

なお、この記事に書いた金額と条件は、いずれも2026年9月2日時点で公式サイト、公式ヘルプ、適時開示に掲載されていた内容です。金額はすべて税抜表示です。差額の計算は公開されている金額から算出したもので、ヌーラボが公表しているものではありません。契約に関わる判断をする前に、必ず公式ページで最新の表記を確認してください。

Q1. Backlogの年払いはどれくらい安くなりますか?

公式の料金ページに、年払いは月払いに比べ5%オフと明記されています。改定の前後で割引率は変わりません。新プランの年額(税抜)はエコノミー239,400円、ビジネス413,820円、プロフェッショナル1,140,000円です。月払いを12か月続けた場合と比べると、それぞれ12,600円、21,780円、60,000円の差になります。

Q2. 2027年から月払いはできなくなりますか?

支払い方法によります。銀行振込で選べる支払い期間は年払い(12か月)のみになり、3か月払いと6か月払いは廃止されます。クレジットカード払いは引き続き1か月と12か月を選べます。月々の支払いを続けたい場合は、支払い方法をクレジットカードにする必要があります。

Q3. いま銀行振込の6か月払いです。何か手続きが要りますか?

銀行振込で3か月または6か月を選んでいる場合、適用開始日から自動的に年払いへ変更されると案内されています。手続きをしなくても切り替わりますが、年額の一括請求になるため、経理との事前の調整が必要です。適用開始日は「組織設定」の「プラン」画面で確認できます。

Q4. 年払いの途中で解約したら返金されますか?

公式の料金ページに、契約期間中に解約した場合の返金対応は無いと明記されています。1年分を先に払う以上、途中でやめても残りは戻りません。案件の期間が読めないチームは、5%の割引と、途中でやめられないことを天秤にかけて判断してください。

Q5. 請求書はいつ届きますか?

次回の契約開始日の63日前に発行されると案内されており、発行後の調整は問い合わせ扱いになります。新プランの予約の期限は、銀行振込が適用開始日の64日前まで、クレジットカードが適用開始日の2日前までが目安です。社内の稟議に時間がかかる組織は、適用開始日の4か月前には動き始めるのが現実的です。

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