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Backlogのプロジェクト数の上限|終わった案件も数に入る

2026年9月4日 ・ Pinateca編集部

「backlog プロジェクト数」で検索する人の多くは、上限の数字そのものより、その手前の疑問で止まっています。終わった案件のプロジェクトは数に入るのか。アーカイブすれば減るのか。案件ごとにプロジェクトを立てる運用のまま続けられるのか。この三つです。

2026年の時点で、この疑問は急に重みを増しました。ヌーラボがBacklogのプラン改定を告知しており、2027年1月1日からスタンダードの後継にあたるエコノミープランのプロジェクト数の上限が30になります。いまのスタンダードは100なので、枠が7割ほど縮む計算です。そして公式のよくある質問には、アーカイブ済みのプロジェクトも上限に加算されると書かれています。

この記事では、公式の料金ページとヘルプに書かれている内容だけを使って、現行プランと新プランのプロジェクト数上限、31を超えたときに動く金額、数え方の実務、そして案件ごとにプロジェクトを立てる運用をどう見直すかまでを並べます。記載はすべて2026年9月2日時点で公式サイトに掲載されていた内容にもとづきます。金額はすべて税抜です。プランと料金は変わるものなので、判断の前に必ず公式の料金ページで最新の表記を確認してください。

プロジェクト数の上限が、これまで意識されにくかった理由

進行のとりまとめを預かる人にとって、プロジェクトを1つ立てる操作は日常の動作です。新しい案件が来た、部署をまたぐ取り組みが始まった、社内の改善活動を回すことになった。そのたびにプロジェクトを立てて、必要な人を招く。この繰り返しでスペースは育っていきます。

スタンダードの上限は100です。この数字は、大きく感じられる一方で、案件ごとに立てる運用だと数年で到達します。月に2件の案件を立てれば年に24件、4年で96件です。ここに社内向けのプロジェクトや、試しに作って使わなくなったものが混ざると、体感より早く積み上がります。

それでも100という枠が問題にならなかったのは、上限に近づいたときに「プレミアムへ上げれば無制限になる」という逃げ道があったからです。プレミアムとプラチナのプロジェクト数はいずれも無制限です。上限に触れたら上げる、という判断で片が付いていました。

課金の考え方も、この気軽さを支えていました。公式のヘルプには次のように書かれています。

プランと料金ページの料金は登録したスペース1つ分の金額です。スペースにプロジェクトやユーザーを追加されるごとに追加料金が発生することはありません。 出典: support-ja.backlog.com

プロジェクトを1つ足すたびに請求が増えるわけではありません。スペース1つに定額がかかり、その枠の中にプロジェクトを収める形です。枠に収まっているうちは何個立てても同じ金額で、枠を超えた瞬間にプランごと変わります。

2027年1月1日の改定で変わるのは、この「枠」の広さと、超えたときの跳ね方です。

現行プランと新プランのプロジェクト数上限を並べる

まず現行プランの数字です。2026年9月2日時点の公式料金ページの表記です。

プラン 月払い(税抜) プロジェクト数 ユーザー数 ストレージ
フリー 無料 1 10 100MB
スターター ¥2,700/月 5 30 1GB
スタンダード ¥16,000/月 100 無制限(推奨10,000人まで) 30GB
プレミアム ¥27,000/月 無制限 無制限(推奨10,000人まで) 100GB
プラチナ ¥75,000/月 無制限 無制限(推奨10,000人まで) 300GB

次に、2027年1月1日から始まる新プランです。適時開示には「現行の4プラン構成を3プランに統合し、下表の通り料金改定を行います」と書かれています。

プラン 月払い(税抜) 年払い(税抜・月換算) プロジェクト数 ユーザー数 ストレージ
新フリー 無料 無料 1 5 100MB
エコノミー ¥21,000/月 ¥19,950/月 30 15 30GB
ビジネス ¥36,300/月 ¥34,485/月 無制限 無制限(推奨10,000人まで) 100GB
プロフェッショナル ¥100,000/月 ¥95,000/月 無制限 無制限(推奨10,000人まで) 300GB

並べると、変化がはっきりします。いまスタンダードで100の枠を持っている組織は、自動でエコノミーへ移ると30になります。70個ぶん、枠が狭まる計算です。ユーザー数も無制限から15へ変わるので、二つの上限が同時に縮みます。ストレージは30GBのままです。

新しいフリープランと現行のスターターについては、プロジェクト数の考え方は変わりません。フリーは1のまま、スターターは2026年12月31日で新規契約の受付が終了し、新プランに受け皿がありません。

31を超えたときに、金額がどう動くか

エコノミーの上限は30です。31以上のプロジェクトを持っている組織は、エコノミーを選べません。次はビジネスで、月36,300円です。

いまの状態 移行先 月払い税抜 変化
スタンダード(15名以下かつ30プロジェクト以下) エコノミー ¥16,000 から ¥21,000 31.2%増
スタンダード(16名以上または31プロジェクト以上) ビジネス ¥16,000 から ¥36,300 2.27倍

30個と31個の間に、月15,300円の段差があります。年額では183,600円です。年払いで比べると、エコノミーが年額239,400円、ビジネスが年額413,820円で、差は174,420円になります。

手続きの面でも違いが出ます。スタンダードのうち15名以下かつ30プロジェクト以下で、Nulab Passを契約していない組織は、エコノミーへ自動で移ります。一方、31プロジェクト以上の場合は自動移行の対象から外れ、ビジネスまたはプロフェッショナルを自分で予約する必要があります。公式のよくある質問は、予約がない場合について「適用開始日以降にBacklogを利用できなくなる可能性があります」と明記しています。プロジェクト数の確認は、費用の話であると同時に、使い続けられるかどうかの話でもあります。

なお、プレミアムとプラチナを使っている組織は、この壁とは無関係です。プレミアムはビジネスへ、プラチナはプロフェッショナルへ自動で移り、プロジェクト数はどちらも無制限のままです。上げ幅もそれぞれ34.4%33.3%に収まります。「値上げ」という一語で括ると、この差が見えなくなります。影響が大きいのは、スターター利用者と、スタンダードで枠の外にいる組織です。

終わった案件も数に入る、という一点

この記事のキーワードで検索する人が最も知りたいのは、ここだと思われます。

公式のよくある質問には、アーカイブ済みのプロジェクトも上限に加算されると書かれています。つまり、案件が終わってアーカイブしたプロジェクトも、30という枠を1つ使い続けます。画面の一覧から見えなくなっても、数えられているという状態です。

これは、案件ごとにプロジェクトを立ててきた組織にとって、かなり効く事実です。「動いているプロジェクトは8件だから余裕がある」と思っていたスペースが、実際には40件を抱えているというケースは珍しくありません。感覚で数えると必ず外します。

アーカイブと削除は別の操作です。アーカイブは、使わなくなったプロジェクトを一覧から下げて、内容は残す扱いです。削除は、内容ごと無くす扱いです。上限を減らしたいなら、アーカイブでは足りません。ただし、削除は元に戻せない操作なので、勢いで実行するべきではありません。

順番としては、こう進めるのが安全です。まずプロジェクトの一覧を、動いているもの、終わったが記録を参照する可能性があるもの、完全に用がないもの、の三つに分けます。三つ目だけが削除の候補です。二つ目については、削除する前に、参照が必要な情報を書き出しておく判断が要ります。

書き出しの手段は公式に案内されています。課題の検索結果はCSVまたはExcel形式でダウンロードでき、コメントの取得上限数は200件と明記されています。Excel形式はセルが含むことのできる合計文字数の制限を受けるため、文字数が大きい場合はCSV形式が推奨されています。共有ファイルはWebフォルダやFinderからダウンロードします。

スペース全体をまとめて書き出す手段もあります。有料オプション「スペースデータのバックアップ」で、料金は50,000円(税抜と消費税)と記載されています。課題やWikiなどのデータをCSV形式のファイルにし、共有ファイルや添付ファイルと一緒にGoogleドライブで提供されるサービスです。

ここで重要な注記がひとつあります。公式ヘルプには「バックアップしたデータは、Backlogにインポートできません。」と明記されています。書き出して削除したプロジェクトの中身は、同じ場所へ戻す前提では扱えません。枠を空けるための削除は、不可逆な操作だと理解したうえで実行する必要があります。

削除を実行する前に、社内で合意しておくべきことが二つあります。ひとつは、そのプロジェクトの記録を誰がいつ参照する可能性があるかです。開発の案件では、数年後の改修や不具合の調査で過去のやりとりを掘ることがあります。もうひとつは、書き出したファイルをどこに置くかです。手元のパソコンに置いたまま担当者が異動すると、書き出した意味がなくなります。枠を空けるという作業は、実質的には記録の引っ越しなので、置き場所まで決めて初めて完了します。

プロジェクト数を実際に数える手順

感覚ではなく実数で押さえるための手順を並べます。全体で15分ほどです。

1. 適用開始日を確認する

まず、いつまでに決めればよいのかを確定させます。契約管理者または管理者が「組織設定」の「プラン」画面を開くと、自分のスペースの適用開始日が表示されます。既存の契約者に新プランが適用されるのは「2027年1月1日以降に到来する最初の契約更新日」で、スペースごとに異なります。全社一律の日付ではありません。トライアル中、プラン停止中、フリープランの場合は、該当の案内が表示されないと案内されています。

2. プロジェクトの一覧を、アーカイブ済みを含めて開く

数えるのは、アーカイブ済みを含めた全数です。画面に出ている稼働中のプロジェクトだけを数えると、必ず少なく出ます。一覧を書き出せる形にしておくと、この後の仕分けが楽になります。

3. 三つに仕分ける

動いているもの、終わったが参照する可能性があるもの、完全に用がないもの、の三つに分けます。三つ目の数が、そのまま削除で空けられる枠の数です。ここで30以下に収まる見込みが立つかどうかで、次の判断が変わります。

4. 人数と容量もあわせて確認する

プロジェクト数が30以下でも、ユーザー数が16名以上ならエコノミーには収まりません。エコノミーの人数上限は15です。ストレージの上限は30GBです。三つの条件がすべて揃って、初めてエコノミーに収まります。人数については、退職者のアカウント、案件が終わった外部パートナー、二重登録、連携用の機能アカウントもすべて1名として数えられます。

5. 収まらないなら、予約の判断に進む

31プロジェクト以上、または16名以上、あるいはNulab Passを契約している場合は自動移行されません。ビジネス以上を自分で予約するか、別の道を選ぶかを決める必要があります。予約の期限の目安は、銀行振込が適用開始日の64日前まで、クレジットカードが適用開始日の2日前までです。請求書は次回の契約開始日の63日前に発行されます。銀行振込で払っている組織は、判断のタイミングが思っているより早く来ます。

30という枠が、どの運用なら足りるか

上限が足りるかどうかは、業種や規模より、プロジェクトの立て方の癖で決まります。よくある三つの型で、枠の消費のしかたを見ておきます。

ひとつめは、受託で案件ごとに立てる型です。1件の案件につき1プロジェクトを立て、納品したらアーカイブする。この型は枠の消費がいちばん速く、年に20件受ければ1年半で30に届きます。過去の案件を残す方針であれば、遅かれ早かれ枠を超えます。この型の組織は、30という数字を「収まるかどうか」で考えるのではなく、「何年で超えるか」で考えたほうが実態に合います。

ふたつめは、社内の機能や部署ごとに立てる型です。開発、デザイン、営業支援、総務、といった単位でプロジェクトを持ち、案件はその中のカテゴリやマイルストーンで分けます。この型は枠の消費が遅く、数年経っても10前後で落ち着くことが多い形です。30の枠で問題になることはほぼありません。

三つめは、製品やサービスごとに立てる型です。製品の数だけプロジェクトがあり、そこに機能開発と不具合対応が積み上がります。製品が増えるペースで枠が減るので、消費の速さは事業の広げ方によります。年に1つ2つ増える程度なら、30の枠は当分もちます。

四つめとして、この三つが混ざっている型もあります。開発は製品ごと、受託は案件ごと、社内活動は部署ごと、という形です。この場合、枠を消費しているのは受託の部分だけなので、対策もそこに絞れます。全体を数えて「多い」と嘆く前に、どの区分がいくつ持っているかを分けて数えると、手を入れるべき場所がはっきりします。

自分たちがどの型かを見極めると、判断が単純になります。ふたつめとみっつめの型なら、プロジェクト数はそもそも壁になりません。人数と容量のほうを見るべきです。ひとつめの型なら、上限に触れるのは時間の問題なので、ビジネスプランで枠を無制限にするか、運用そのものを変えるかの二択に早めに入ったほうが、慌てずに済みます。

なお、プロジェクトの数え方に関わる細かい上限もいくつか公開されています。新プランでは、課題の添付ファイル数がエコノミー30、ビジネスとプロフェッショナルは50です。ドキュメントの同時共同編集は全プラン12人です。IPアドレス制限の上限はエコノミー50、ビジネス100、プロフェッショナル無制限です。Gitリポジトリ数は全プラン無制限で、1リポジトリあたり10GBで共通です。プロジェクト数だけが上限ではないので、収まるかどうかを判断するときは、この周辺も一度並べておくと見落としが減ります。

エコノミーで閉じるもののうち、プロジェクトの数に関わるもの

プロジェクト数の枠に収まったとしても、エコノミーでは使えない機能があります。新プランの資料には、エコノミーで使えないものとして次が列挙されています。孫課題(3階層)、ガントチャートの長期間表示、プロジェクト横断ガントチャート、カスタム属性、Backlog AIアシスタント、Nulab Flowbase、アクセスログ、SAML認証・監査ログ・ユーザープロビジョニング(いずれもNulab Pass)、ストレージ容量追加オプション。

このうち、プロジェクトを多く抱える組織に直接効くのが、プロジェクト横断ガントチャートです。複数のプロジェクトにまたがる工程を1枚で見る機能で、公式ヘルプでは「ビジネスプランとプロフェッショナルプランでのみ利用できる機能」として挙げられ、「ガントチャートのプロジェクトを横断した表示は、2026年秋ごろのリリースを予定しています。」と案内されています。

案件ごとにプロジェクトを立てている組織にとって、横断して見る手段は進行の把握に直結します。プロジェクトが20も30もある状態で、1つずつ工程表を開いて突き合わせるのは現実的ではありません。ここを重く見るなら、プロジェクト数が30以下に収まっていてもビジネスを選ぶ理由になります。

ただし、この機能はいま使えているものが取り上げられるという話ではありません。改定と同時期に打ち出された新機能で、まだ提供前です。孫課題も同様で、2026年8月18日に提供開始が発表された新しい機能です。「使えていたものが閉じる」のか「新しく足されたものが上の階層でだけ開く」のかを区別して読むと、改定の受け止め方が変わります。エコノミーへ自動移行する組織については、公式に「基本的に現在ご利用の機能と同等の機能が利用できます」とされ、加えて2段階認証の必須化が使えるようになると案内されています。

「案件ごとに1プロジェクト」という運用を、この機会に見直すか

30という枠を前に、多くの組織が最初に考えるのは「プロジェクトの立て方そのものを変えられないか」ということです。ここは慎重に考えたほうがよい部分です。

案件ごとにプロジェクトを立てる運用には、はっきりした利点があります。権限の範囲が案件と一致するので、外部のパートナーを招いても他の案件が見えません。案件が終われば、そのプロジェクトごと畳めます。課題の番号やカテゴリが案件の中で閉じるので、検索も整理も分かりやすくなります。

一方で、この運用は枠を早く消費します。年に20件の案件を扱う組織なら、1年半で30に届きます。枠を増やす方向で解決するならビジネスへ、枠の消費を抑える方向で解決するなら運用の見直しへ、という二択になります。

運用の見直しでよく検討されるのは、案件をプロジェクトではなくカテゴリやマイルストーンで分ける形です。ただし、この形にすると権限の範囲が案件と一致しなくなります。外部のパートナーを招いたときに、他の案件の課題が見える状態になり得ます。アクセス制限の考え方が変わるので、機密の扱いが厳しい取引先を抱えている組織では、そのまま採用できないことがあります。費用のために統制を緩めるのは、多くの場合いちばん高くつく選択です。

現場でしばしば出るのは、「プロジェクトを畳んだら、過去の判断の経緯を追えなくなった」という声です。プロジェクトは案件の記録装置でもあります。枠のために記録を捨てるのか、記録を守るために月15,300円を払うのか。この比較を、削除ボタンを押す前に一度やっておくのが安全です。

日付と手続き、そして支払い方法の変更

プロジェクト数の話とは別に、押さえておくべき日付と手続きを整理します。

告知は2026年6月17日に公式のBacklogブログで公開されました。同日付で東証グロース市場向けの適時開示も出ています。2026年12月31日に現行プランの新規契約の受付が終了し、2027年1月1日に新プランが始まります。既存の契約者については、適時開示に「既に現行プランをご利用中のお客様については、プラン改定日以降最初に到来する契約更新日より、順次新プランへ移行のうえ改定後のプランが適用されます」と書かれています。

経過措置としての旧料金の継続枠は公表されていません。用意されているのは「いまの契約期間はそのまま走り切れる」という一点で、公式のよくある質問には「現在の契約期間について、契約期間の途中でアップグレード(上位プランへの変更)をしない場合、追加の費用はかかりません」と書かれています。

現行プラン内でのダウングレードにも制限がかかっています。公式のよくある質問には「次の利用期間が2027年1月1日以降の場合は、現在のプランでのダウングレードはできません」と書かれています。プロジェクト数を減らして下の階層へ移る、という手は、いまは使えない場合があります。

登録済みのデータについては、課題、Wiki、ドキュメント、ファイルのいずれも新プランで引き続き利用でき、移行作業は不要と案内されています。改定でプロジェクトが消えるわけではありません。上限を超えている状態がどう扱われるかについては、予約が必須という案内の形で示されているので、超えている組織は予約の手続きを取ることになります。

支払い期間も変わります。2027年1月1日以降、銀行振込で選べる支払い期間は年払い(12か月)のみになり、3か月・6か月は廃止されます。3か月または6か月を選んでいる場合、適用開始日から自動的に年払いへ変更されます。クレジットカード払いは引き続き月払いと年払いを選べます。適時開示は同じ内容を「月払いはクレジットカード払いのみとなります。3ヶ月払い・6ヶ月払いは廃止となります」と表現しています。この支払い期間の変更は、CacooとNulab Passにも適用されます。

月々で払っていた組織にとっては、値上げ幅より先にこちらが効きます。エコノミーの年払いは年額239,400円、ビジネスの年払いは年額413,820円(いずれも税抜)です。この一括請求が難しい場合、クレジットカードへ切り替えて月払いを維持するという道が残されています。

なお、Backlog自体の提供終了の告知はありません。2026年に入ってからもBacklog AIアシスタント(2026年3月)、関連課題(2026年7月28日)、AIレビュー(2026年8月7日)、孫課題(2026年8月18日)と機能追加の告知が続いており、2026年6月22日には中期経営計画も開示されています。過去にはプラン廃止が延期された例もあり、2023年8月に告知されたクラシックプランの提供終了は、2024年3月の告知で終了日が1年延びました。延期の前例はあるという事実は事実として押さえつつ、それを期待して手続きを止めるのは危険です。

プロジェクトの数を、道具の設計として読み直す

最後に、プロジェクト数の上限という仕組みを、少し引いた場所から見ておきます。

プロジェクト数の上限が機能の階層と同じプランで束ねられていると、判断が絡まります。案件が1件増えたからカスタム属性が要らなくなるわけではないのに、階層をまたぐと両方が同時に動く。逆に、機能はいまのままでいいから枠だけ広げたい、という要望に応える形がプランの中に無い。これが、上限の話を難しくしている構造です。

もうひとつ、上限に「終わったもの」が含まれる設計は、記録を残すことに費用がかかる形でもあります。過去の案件を残しておきたいという動機と、枠を空けたいという動機がぶつかります。この二つがぶつかると、多くの組織は枠を選び、数年後に「あのときの判断の経緯が追えない」という状態になります。

別の考え方もあります。機能で階層を区切らず、区切るのは人数とボードの数だけという設計です。この形でも枠は存在しますが、枠をまたいでも使える機能は変わりません。判断するのは費用だけになります。どちらが優れているという話ではなく、判断の回数と難易度が変わるという違いです。

区切りの考え方は料金のページで確認できます。見るべきなのは金額の数字より、何をまたいだときに金額が動くのかという線の引き方です。案件ごとに板を立てる運用なのか、少ない板に集約する運用なのかで、合う線の引き方は変わります。

機能の面では、できることのページに、入っているものと入っていないものを両方載せています。Gitのリポジトリ機能は持たず、自動化や外部連携の幅で勝負する道具ではなく、画面は日本語のみで、自動で取り込めるのはTrelloだけです。開発のリポジトリを同じ場所に置きたいチームにとっては、この時点で候補から外れます。上限の数字だけで道具を選ぶと、こういう外れる条件を見落とします。

比較の材料としては、機能と上限の軸で違いを並べたBacklogとの比較があります。同じ形で、カードを並べて進行を見せる型のTrelloとの比較、タスクの割り当てと期日の管理を厚く持つ型のAsanaとの比較も整理しています。プロジェクト数の枠が窮屈になったからといって、すぐ乗り換えが正解になるわけではありません。Backlogは長く使われている製品で、GitとSubversionを全プランで持ち、課題とWikiとドキュメントが同じ場所に揃っています。開発の進行を扱うチームにとって、この組み合わせを別の道具で作り直すのは簡単ではありません。乗り換える理由が無いなら、ビジネスプランで据え置くのは十分に合理的な判断です。

移行を検討するなら、取り込み側の仕様を先に確かめるのが順番です。Backlogの「一括登録」はCSVファイルで課題をまとめて登録する機能で、専用テンプレートを使う必要があり、課題検索結果として出力したCSVでは一括登録できないとヘルプに書かれています。一度に一括登録できる課題は最大250件、状態は入力できずすべて「未対応」で登録されます。書き出しと取り込みが同じ形をしていないという事実は、移行先を選ぶときにも同じように効きます。Trelloからの移行では、どの形式なら自動で取り込めて、どこから手作業になるのかを書いています。移行の工数は、書き出せるかどうかではなく、取り込めるかどうかで決まります。

Q1. アーカイブしたプロジェクトは上限から外れますか?

外れません。公式のよくある質問には、アーカイブ済みのプロジェクトも上限に加算されると書かれています。一覧から見えなくなっても枠は1つ使ったままです。上限を減らしたいなら削除が必要ですが、削除は元に戻せません。動いているもの、参照する可能性があるもの、完全に用がないものの三つに仕分けてから判断してください。

Q2. エコノミープランのプロジェクト数の上限はいくつですか?

30です。現在のスタンダードは100なので、自動移行すると枠が70個ぶん縮みます。ユーザー数も無制限から15へ同時に縮み、ストレージは30GBのままです。31以上のプロジェクトがある場合は自動移行の対象から外れ、ビジネス以上を自分で予約する必要があります。

Q3. 31プロジェクト以上だと、いくら変わりますか?

エコノミーが選べずビジネスになります。スタンダードから移る場合、月16,000円から36,300円(いずれも税抜)で2.27倍です。エコノミーとの差は月15,300円、年額では183,600円になります。年払いだとエコノミー239,400円、ビジネス413,820円(いずれも税抜)で、差は174,420円です。

Q4. プロジェクトを減らして、下のプランに変更できますか?

次の利用期間が2027年1月1日以降にかかる場合はできません。公式のよくある質問に「次の利用期間が2027年1月1日以降の場合は、現在のプランでのダウングレードはできません」と明記されています。減らす作業をするなら、目的は現行プランでの階層変更ではなく、改定後にエコノミーの枠へ収めることになります。

Q5. プロジェクトを削除する前に、記録を残す方法はありますか?

課題の検索結果はCSVまたはExcel形式でダウンロードできます。コメントの取得上限数は200件です。共有ファイルはWebフォルダやFinderからダウンロードします。ただし公式ヘルプには「バックアップしたデータは、Backlogにインポートできません。」と明記されているため、書き出したデータを同じ場所へ戻すことはできません。削除は不可逆な操作として扱ってください。

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