ANDPADで工程表を作る手順|引き直しに追われない組み方
「andpad 工程表 作り方」で検索してたどり着く人の多くは、工程表そのものを初めて引くわけではありません。表計算ソフトで引いた工程表がすでに手元にあって、それを直す作業と配り直す作業に時間を取られている状態です。この記事では、ANDPADの工程表をどう組み立てるのかという手順を、公式サイトで確認できる情報の範囲で整理します。あわせて、工程表が現場で使われ続けるかどうかを分ける条件も並べます。道具を入れることと、チームが更新し続けることは別の問題だからです。
工程表づくりが重いのは、作る作業ではなく直す作業だから
工程表の作成そのものは、慣れた人であれば半日もかかりません。重いのは、着工後に発生する修正のほうです。天候で1日ずれる、材料が入らないで3日ずれる、前工程が延びて後工程の職人の手配をやり直す。この修正が発生するたびに、表計算ソフトの工程表では線を引き直し、PDFに出力し、関係者に個別に送り直すという作業が発生します。
つまり、工程表の負担は作成の回数ではなく、修正の回数に比例します。工期が3か月の現場であれば、修正は数回では済みません。1つの現場で週に1回の修正が入るなら、3か月で12回前後の引き直しと配り直しが起きる計算になります。同時に5現場を抱えている担当者なら、その5倍です。
この構造は建設の現場に限りません。制作会社の案件進行でも、受託開発のスケジュールでも、事情はまったく同じです。ANDPADが工程表の課題として公式サイトに挙げているのも、作成の難しさではなく、修正後の共有のほうです。
表計算ソフトによる工程表の作成や修正作業に時間がかかる。工事関係者へ共有するための、出力や個別連絡も負担に… 出典: andpad.jp
作り方を調べている段階で意識しておきたいのは、ここです。どう作るかを工夫しても、直す作業が軽くならなければ、工程表は2週目から古くなります。
ANDPADの工程表機能として公開されている4つのこと
具体的な操作画面は契約者向けの環境にあるため、ここでは公式サイトが公開している機能の説明を並べます。ANDPADは工程表について、次の4点を業務効率化のポイントとして挙げています。
・テンプレートを使って工程表の作成を効率化する。表計算ソフトで時間がかかっていた作成も、テンプレート機能を使えば新規の工程表を作れるとしています ・現場にいながらスマートフォンで工程表を修正できる。工期に変更が入っても、事務所に戻っての修正作業が不要になるとしています ・修正すると自動で工事関係者へ通知が飛び、最新の工程表を共有できる。修正のたびに必要だった出力や個別連絡の手間が解消されるとしています ・社内の各メンバーが抱える案件進捗を、一覧で把握できる。進捗管理のほか、職人や重機の手配にも使えるとしています
作り方の観点で重要なのは1つ目と3つ目です。テンプレートがあるということは、毎回ゼロから引くのではなく、過去の似た現場の型を呼び出して日付だけ動かす作り方が想定されているということです。そして3つ目は、作った工程表を「配る」工程が省かれることを意味します。表計算ソフトの工程表と決定的に違うのはここで、作った本人以外が最新版を取りに来る形になります。
なお、印刷やExcel形式での書き出しについては、公開資料では確認できませんでした。紙の工程表を協力会社に渡す運用が残っている場合は、この点を導入前に問い合わせておくほうが安全です。実際に運用が変わるかどうかは、社外の職人や協力会社がその画面を開いてくれるかどうかで決まります。
工程表を作る前に決めておく5つのこと
道具が何であれ、工程表を引く前に決めておくことは共通しています。ANDPADが運営するコラムでも、作成手順として次の流れが示されています。
- 施工範囲と施工手順を決める。作業単位を細かく設定するほど、後から読める工程表になります
- 施工期間を設定する。現実的かつ余裕を持った期間にすることが重要で、短すぎるとミスが増えるとされています
- 人員と機材の配分を決める。必要な資材や機械設備を洗い出し、手配につなげます
- 工程表の種類を選ぶ。目的に合った形式を選びます
- 作成方法と担当者を決め、最終確認のうえで関係者に共有する
このうち、後から効いてくるのが1と2です。作業単位が粗いと、遅れが出たときにどこで詰まっているのかが工程表から読めません。逆に細かすぎると、更新が追いつかずに放置されます。目安としては、1本の帯が1日から5日で終わる粒度に揃えると、週次の確認で状況が判断できる形になります。
2の余裕については、あらかじめトラブル対応に必要な日数を含めておくという考え方が示されています。実務では、雨天休工や検査待ちを見込んだ予備日を工程表上に明示しておくと、遅れが出たときに「予定どおり」と「本当にまずい」の区別がつきます。予備日を隠して詰めた工程表は、初回の遅れで信頼を失います。
作業項目の洗い出しで抜けやすい工程
作業項目の洗い出しは、工程表の精度をほぼ決めてしまう工程です。ここで抜けた作業は、工程表上に存在しないまま現場で発生し、そのぶんだけ後工程が押します。抜けやすいのは、誰かの作業として明確に割り当てられていない待ち時間です。
具体的には、次のような項目が落ちがちです。材料の発注から納品までのリードタイム。役所や検査機関の確認を待つ日数。施主や発注者の承認を待つ日数。近隣への挨拶や説明にかかる日。前工程の乾燥や養生に必要な日数。これらは職人が動いていない期間なので、作業一覧を作業者の視点で書き出すと丸ごと消えます。
対策は単純で、工程表に「待ち」の帯を作業と同じ扱いで並べることです。承認待ちが3日かかると分かっているなら、3日分の帯を引きます。そうしておくと、承認が遅れたときに「工程表どおりに遅れが進行している」ことが可視化され、催促の根拠になります。待ちを工程表に載せない運用では、遅れの責任が現場側にだけ寄ってしまいます。
もう1つ抜けやすいのが、工程と工程の間の引き継ぎです。前の職人が終わったあと、次の職人が入るまでに現場の片付けや資材の搬入が必要なら、それも1本の帯にします。この半日や1日が積み上がって、最終的な工期のずれになります。洗い出しの段階で、実際に現場に立った人に一度目を通してもらうと、机上では見えない待ちが出てきます。
5種類の工程表を、どう選び分けるか
工程表には形式がいくつかあり、それぞれ得意なことが違います。主な5種類は次のとおりです。
| 種類 | 形 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| バーチャート | 縦軸に作業項目、横軸に日付 | 全体の工期を一目で見せたいとき |
| ガントチャート | 横軸に進捗率 | 各作業がどこまで進んだかを見せたいとき |
| ネットワーク式 | 丸と矢印で前後関係を表す | 1つ終わらないと次が始まらない工事 |
| グラフ式 | 進捗率と日付を曲線で表す | 進み具合の推移を見せたいとき |
| 出来高累計曲線 | 上限と下限の曲線を引く | 遅れを早期に見つけたいとき |
現場で最も多く使われているのはバーチャートです。日付が横に並ぶので、関係者が自分の出番だけを見つけやすいという利点があります。一方で、作業どうしの前後関係は線からは読み取れません。前工程が延びたときに、どの作業が連動してずれるのかは、引いた本人の頭の中にしかない状態になりがちです。
ネットワーク式はその弱点を埋めますが、読み手の慣れが要ります。協力会社の職人に配る資料としては、バーチャートを主にして、社内の検討用にだけ前後関係を整理しておく組み合わせが現実的です。グラフ式は作成が複雑になるため、日々の運用で使うより、施主や元請けへの報告で使う形が多くなります。
実際に組むときの進め方と、つまずきやすい点
作る手順としては、テンプレートを起点にするのが速い方法です。過去に完了した似た規模の現場の工程表を型として取り出し、着工日を合わせ、作業日数だけ調整します。ゼロから作業項目を書き出すと、必ず抜けが出ます。過去の型を使えば、外構や引き渡し前の清掃といった、忘れられやすい工程が最初から入っています。
そのうえで、次の3点は手を抜かないほうがよい箇所です。
第1に、担当者の名前を必ず入れることです。作業名だけの工程表は、遅れが出たときに誰に確認すればよいのかがわかりません。名前が入っていれば、確認の連絡が1回で済みます。
第2に、マイルストーンを置くことです。上棟、検査、引き渡しといった動かせない日を先に固定し、そこから逆算して各作業を並べます。逆に、作業を積み上げて最後に完了日を出す作り方は、期日が守れない工程表になりやすい形です。
第3に、更新のタイミングをルールにすることです。誰が、いつ、どこを直すのかを決めていない工程表は、担当者が忙しくなった週から止まります。現場では、2週間で誰も更新しなくなると言われています。週の初めに15分だけ更新の時間を取る、といった形で運用に組み込むほうが確実です。
つまずきやすいのは、工程表の粒度を途中で変えてしまうことです。序盤は細かく引いたのに、後半は「内装工事」の1本にまとめてしまう。こうなると、後半の遅れがまったく検知できません。粒度は最初から最後まで揃えます。
予備日をどこに、どれだけ置くか
工程表に余裕を持たせろと言われても、どこにどれだけ置くかは明文化されていないことがほとんどです。実務では、次の3か所に分けて考えると判断しやすくなります。
1つ目は、天候や外部要因で止まる工程の直後です。外構や屋根まわりのように雨で止まる作業には、作業日数の1割から2割を予備として後ろに置きます。作業そのものを引き延ばすのではなく、独立した予備日として置くのがポイントです。作業日数に紛れ込ませると、その作業が本来何日で終わるのかが分からなくなり、次の現場の見積もりが甘くなります。
2つ目は、承認や検査が挟まる場所です。相手の都合で決まる工程は、こちらの努力では縮みません。ここに予備を置かないと、相手が1日返事を遅らせただけで全体が押します。
3つ目は、引き渡し前です。仕上げの手直しや清掃は、想定より必ず膨らみます。最後に2日から3日の予備を確保しておくと、直前の追い込みで品質を落とす事態を避けられます。
逆に、全工程に一律で余裕を足すやり方は勧められません。どの帯にどれだけ余裕が入っているかが誰にも分からなくなり、遅れが出ても「まだ大丈夫」と判断されて発見が遅れます。予備は独立した帯として、見える形で置くほうが機能します。
協力会社や職人に見てもらうために必要なこと
工程表を新しい道具に移すとき、最大の壁は社内ではなく社外です。自社の担当者が使えるようになっても、職人や協力会社が開かなければ、結局は電話とFAXと口頭の連絡が残ります。そして二重管理が始まると、道具を入れた意味が消えます。
社外に見てもらうために効くのは、次の3つです。第1に、開くまでの手数を減らすこと。アプリの導入やアカウント作成が必要なら、その説明を最初の1回で終わらせる段取りを用意します。第2に、見せる範囲を絞ること。全社の工程が並んだ画面を見せられても、職人は自分の出番を探せません。自分に関係する現場だけが出る状態にします。第3に、紙をいつやめるかを決めることです。移行期間だけ紙と併用し、いつからは画面だけにするという期日を先に伝えます。期日を切らないと、紙の運用は永久に残ります。
現場でしばしば出るのは、若い担当者だけが新しい道具を使い、ベテランは紙のままという分断です。この状態では、最新の工程表がどちらにあるのかが日によって変わり、かえって事故が増えます。全員が同じ場所を見るまでは、移行は完了していません。
表計算ソフトから移す期間をどう設計するか
いきなり全現場を切り替えるやり方は、リスクが高い進め方です。工期の途中で工程表の置き場所が変わると、関係者が混乱します。現実的なのは、次に着工する現場から順に新しい形で組み、進行中の現場は完了まで従来の形を続ける方法です。
この場合、移行期間は現場の工期に依存します。工期3か月の案件が中心なら、全現場が入れ替わるまでに3か月から4か月かかります。この期間は工程表が2か所に分かれるため、どちらが最新かを取り違えないよう、進行中の案件一覧をどこか1か所に置いておくと安全です。
移行の判断材料として先に測っておくとよいのが、いま工程表の修正と共有にかけている時間です。1回の修正にかかる時間と、1か月あたりの修正回数を数えておけば、道具を替えたあとに何が減ったのかを言葉ではなく数字で示せます。導入の是非を社内で通すときも、この2つの数字があるかないかで説得力が変わります。
更新が止まる工程表と、続く工程表の分かれ目
工程表が形骸化するとき、原因はだいたい3つに絞られます。
1つ目は、更新できる人が1人しかいないことです。工程表を1人が引き直している間、他の人はその表を見られません。修正の依頼が担当者に集まり、その人が現場に出ている日は工程表が丸一日古いままになります。修正できる人を複数にするだけで、この詰まりは消えます。
2つ目は、見る人が更新しないことです。工程表を見るだけの人は、遅れに気づいても直しません。「見た人が直せる」形になっていないと、情報は担当者への口頭連絡に戻ります。そして口頭で伝わった変更は、工程表に反映されないまま消えます。
3つ目は、通知が来ないことです。修正しても関係者が気づかなければ、古い版で動く人が出ます。ANDPADが自動通知を機能として挙げているのは、この経路を潰すためです。
続く工程表に共通しているのは、更新の手数が少ないことです。線を引き直すのではなく、日付を動かせば連動する。配り直すのではなく、直したら自動で伝わる。この2つが満たされていれば、担当者が忙しい週でも工程表は生き残ります。
読み手がつまずかない書き方の作法
工程表は自分のための資料ではなく、他人に動いてもらうための資料です。作成時の注意点としてANDPADのコラムでも挙げられているのは、理解しやすいデザインにすること、色分けや表を使うこと、専門用語を避けることの3点です。
色分けは有効ですが、増やしすぎると意味が伝わりません。実務で機能するのは3色から4色までです。たとえば、自社の作業、協力会社の作業、待ちや承認、動かせない期日の4区分に絞ると、凡例を見なくても読めます。色に頼りすぎない配慮も要ります。印刷したときに白黒になる場面や、色の見え方が人によって異なる場面があるため、色だけで意味を分けず、文字でも区別がつくようにしておくと安全です。
専門用語については、社内で通じる略語を工程表に書かないことが基本です。工程表は施主や元請け、新しく入った職人も読みます。読み手が最も広い資料に、内輪の言葉を持ち込まないという線引きをしておくと、確認の連絡そのものが減ります。あわせて、データで共有する場合は共有の設定を忘れないこと、紛失や更新時の対応方法をあらかじめ決めておくことも、注意点として挙げられています。
複数の現場を同時に抱えるときの見方
1現場だけを見ているなら、工程表は1枚で足ります。難しくなるのは、同じ担当者が3現場から10現場を並行して持つときです。このとき必要になるのは、各現場の詳細な帯ではなく、どの現場が今どの段階にあり、どこが遅れているのかという横断の視点です。
ANDPADが機能として挙げている「社内の各メンバーが抱える案件進捗を、一覧で把握することが可能に」という説明は、この横断の視点にあたります。職人や重機の手配にも使えるとされているのは、複数現場を並べて初めて、同じ職人を同じ日に2か所へ入れてしまう事故が見つかるからです。
複数現場の管理でつまずくのは、現場ごとに工程表の形式や粒度がばらばらな場合です。担当者Aは1日単位で細かく引き、担当者Bは工種ごとに大きくまとめている。この状態では横に並べても比較できません。社内で最低限の型を決めておくこと、具体的にはマイルストーンの名前と、帯の粒度の目安を揃えておくことが、横断で見るための前提になります。
また、複数現場を持つ担当者ほど、更新が後回しになります。現場に出ている時間が長く、机に向かう時間が短いためです。スマートフォンから直せるかどうかが効いてくるのは、まさにこの層です。
工程表と実績を突き合わせて、次の見積もりに使う
工程表は工期を守るための道具ですが、それだけで終わらせると資産になりません。計画と実績を突き合わせて記録しておくと、次の現場の見積もり精度が上がります。
やり方は難しくありません。工程表を引いた時点の日付を残したうえで、実際に着手した日と完了した日を記録します。工事が終わったあとに両者を並べると、どの工種が計画より延びやすいかが見えてきます。多くの現場で、遅れは特定の数工程に集中します。その工程だけ次回から日数を積み増せば、全体に一律で余裕を足すより精度の高い工程表になります。
この記録が効いてくるのは、社内で工期の議論をするときです。「いつも押している気がする」という感覚と、「この工種は過去5件で平均2日超過している」という記録では、話の進み方がまったく違います。工程表を毎回捨てるのではなく、完了した工程表を振り返れる場所に残しておくことが、翌年の工期短縮につながります。
料金は見積もり制で、公開されている金額はない
導入の判断に必要な料金について、公式ページに書かれている内容を確認しておきます。
さまざまな業務形態に合わせてプランをご用意しております。詳細につきましてはお問い合わせください。なお、アカウント数による機能制限はありません。 出典: andpad.jp
料金体系は、初期費用、月額費用、オプション費用の3つで構成されていると記載されています。初期費用は初期登録作業や担当者へのレクチャーなどにあたり、月額費用とオプション費用はプランによって異なるとされています。金額そのものは公開されていないため、見積もりを取らないと総額はわかりません。無料での見積依頼と個別デモの申し込みが案内されています。
ここで押さえておきたいのは、アカウント数による機能制限がないと明記されている点です。人数が増えても使える機能が減らない設計であれば、協力会社を含めた広い範囲に配るという使い方と相性がよいことになります。一方で、月額がプランによって変わる以上、どの規模でいくらになるかは問い合わせるまで判断できません。予算の見通しを立てたい段階では、その前提で動く必要があります。
建設以外のチームが工程表で詰まるとき、何を基準に選ぶか
ここからは、工程表を必要としているのが工事現場ではなく、制作や受託の案件進行である場合の話です。同じ「工程表 作り方」で検索していても、必要な道具が変わります。
判断の軸は3つです。1つ目は、工程表を見る人が社外にどれだけいるか。協力会社や職人を含めて配る必要があるなら、相手が使い慣れているかどうかが機能の豊富さより効きます。2つ目は、工程表以外に何をまとめたいか。写真、図面、検査記録まで1か所にしたいなら建設向けの道具が有利です。逆に、必要なのはタスクと期限と会話だけなら、汎用のプロジェクト管理ツールのほうが軽く回ります。3つ目は、更新の権限を何人に渡せるかです。
3つ目については、料金の設計が直接影響します。人数が増えるほど1人あたりの費用がかかる仕組みだと、「見るだけの人」にアカウントを配ることをためらいます。その結果、更新できる人が減り、工程表が止まります。ボード型のタスク管理を提供する側の考え方としては、機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという設計を取っています。どの機能が使えるかをプランで分けないので、少人数のチームでもガントチャートやカンバンをそのまま使える形です。何がどこまで含まれるかはできることに整理してあり、人数とボードの数でどう区切るかは料金のページで確認できます。
比較の材料としては、国産の案件管理として広く使われているBacklogとの違いをまとめたBacklogとの比較が近い位置にあります。カード型のボードで運用してきたチームであれば、Trelloとの比較のほうが読みやすいはずです。すでにTrelloで案件を回していて、工程表だけが表計算ソフトに残っているという状態なら、Trelloからの移行で取り込みの手順を確認できます。他社との違いを一度に見たい場合は比較の一覧にまとめてあります。
工程表を「見せる資料」から「動かす場所」に変える
最後に、作り方の話を一段引いて整理します。工程表には2つの役割があります。1つは、関係者に段取りを見せる資料としての役割。もう1つは、遅れを検知して手配を動かすための場所としての役割です。表計算ソフトで作った工程表は、前者としては十分に機能します。後者としては、更新と共有の手間が壁になります。
ANDPADが工程表の課題として掲げているのも、作成の難しさではなく修正後の共有でした。つまり、工程表の作り方を改善する余地は、線の引き方ではなく、直したあとに何が自動で起きるかにあります。修正が現場から入る、通知が自動で飛ぶ、進捗が一覧で見える。この3つが揃うと、工程表は資料から場所に変わります。
社外の関係者を巻き込む工程表を運用するときは、情報の扱いも先に決めておくのが安全です。誰にどこまで見せるかという整理は、道具を選ぶ前に固めておくべき論点で、考え方は安全性の考え方にまとめています。導入前に出やすい疑問はよくある質問に並べてあります。
工程表の作り方で本当に差がつくのは、初回に引く線ではありません。2回目以降の修正を、誰が、どこで、何秒でできるか。そこを基準に道具と運用を決めれば、工期の途中で工程表が死ぬことはなくなります。
作り方を検討している段階でやっておくと後が楽になるのは、次の3つです。1つ目は、いま工程表の修正と共有に月何時間かけているかを数えること。2つ目は、その工程表を実際に見る必要がある人が社内外に何人いるかを数えること。3つ目は、動かせない期日がどれで、動かせる作業がどれかを一覧にしておくことです。この3つが手元にあれば、どの道具を選んでも初回の設計で迷いません。逆にこれが無いまま道具だけを替えると、以前と同じ形の工程表を新しい画面で作り直すだけになり、修正の負担は変わらないまま残ります。工程表は、引いた瞬間ではなく、直された回数だけ価値を持つ資料です。
Q1. ANDPADの工程表はスマートフォンからでも修正できますか?
公式サイトには、現場にいながらスマートフォンで工程表の修正が可能で、事務所に戻っての修正作業が不要になると記載されています。修正すると自動で工事関係者へ通知が飛び、最新の工程表が共有される仕組みも合わせて紹介されています。具体的な操作画面は契約者向けの環境になるため、詳細は問い合わせで確認してください。
Q2. ANDPADの料金はいくらですか?
公式の料金ページでは金額は公開されておらず、詳細は問い合わせるよう案内されています。料金体系は初期費用、月額費用、オプション費用の3つで構成されると記載されており、月額とオプションはプランによって異なるとされています。無料の見積依頼と個別デモの申し込みが用意されているので、規模を伝えて見積もりを取る流れになります。
Q3. 工程表はバーチャートとガントチャートのどちらで作るべきですか?
関係者に全体の工期を見せるのが主目的ならバーチャートが読みやすく、最も多く使われている形式です。各作業がどこまで進んだかを管理したいならガントチャートが向いています。作業どうしの前後関係を厳密に管理する必要がある工事では、ネットワーク式を社内の検討用に併用する組み合わせが現実的です。
Q4. 工程表を作っても更新されなくなるのはなぜですか?
更新できる人が1人に限られていること、見る人が直せない形になっていること、修正しても関係者に通知が届かないことの3つが主な原因です。修正できる人を複数にし、週の初めに15分だけ更新の時間を確保するなど、運用のルールを先に決めておくと止まりにくくなります。道具を替えるだけでは解決しません。