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AsanaのEnterpriseは何が違うのか|料金が非公開の理由まで

2026年9月6日 ・ Pinateca編集部

「asana enterprise 料金」で検索して最初に突き当たるのは、公式の料金ページに金額が書かれていないという事実です。Starterは月額いくら、Advancedは月額いくらと表示されているのに、Enterpriseだけは「料金についてはセールスチームにお問い合わせください」となっています。この記事では、その空欄の意味と、Enterpriseで何が増えるのかを公式ページの記載から整理します。あわせて、問い合わせる前に社内で決めておくべきことも並べます。金額が分からないまま営業と話しても、比較の土俵が作れないためです。

上位プランの料金が非公開なのは、Asana固有の話ではない

まず前提を揃えます。業務向けのSaaSでは、上位プランの価格を公開しないことは珍しくありません。理由はいくつかあります。契約する人数の幅が広く、1人あたりの単価が規模によって変わること。監査やセキュリティの要件が組織ごとに違い、追加の作業が発生すること。導入支援や移行支援の内容が個別に決まること。これらを1つの数字にまとめると、どの組織にとっても正しくない金額になってしまいます。

とりまとめる立場から見ると、この構造は面倒です。稟議には金額が要りますが、金額を知るには問い合わせが要り、問い合わせると商談が始まります。まだ比較の段階なのに、話が前に進んでしまう感覚を持つ人は多いはずです。

そこで効いてくるのが、公開されている情報でどこまで詰められるかです。Asanaの場合、金額そのものは非公開でも、Enterpriseで増える機能、ライセンス数の刻み、サポートの範囲、アドオンの有無は公開されています。これらを先に読み込んでおけば、問い合わせのときに「うちの条件ならいくらか」を一往復で聞けます。

公開されている料金の全体像

まず、金額が出ている部分を確認しておきます。日本語の料金ページに掲載されている2026年9月時点の表示は次のとおりです。

プラン 年間請求(1人あたり月額) 月払い(1人あたり月額)
Personal 0円 0円
Starter 1,200円 1,475円
Advanced 2,700円 3,300円
Enterprise 問い合わせ 問い合わせ
Enterprise+ 問い合わせ 問い合わせ

年払いにすると最大18%オフという表示が料金ページにあります。実際、Starterで年払いと月払いを比べると1人あたり月275円、Advancedでは月600円の差があります。100人で契約するなら、Advancedで年間72万円の差になる計算です。Enterpriseの金額は非公開ですが、年払いと月払いの考え方は同様に確認しておく項目になります。

税の扱いも押さえておきます。料金ページのFAQには、請求される料金には税金が含まれておらず、請求先住所が日本国内にある場合は事業上の購入金額に対して日本の消費税が課税されると記載されています。表示は税抜として計算するのが安全です。

Enterpriseで増えるのは、管理と権限の仕組み

Enterpriseで何が増えるのかは、料金ページに列挙されています。Advancedのすべての機能に加えて、次の項目が挙げられています。

・SAML認証。会社のシングルサインオンと連携し、ユーザーのアクセスを一か所で管理できる ・ユーザープロビジョニング(SCIM)。入社時の追加と退職時のアクセス権削除を自動化できる ・プロジェクト横断ワークロード。複数プロジェクトやポートフォリオ全体の負荷を一目で確認できる ・キャパシティ計画。チームの余力を見て仕事のバランスを調整できる ・サービスアカウント。アプリや連携機能が実ユーザーのログイン情報を使わずにデータへアクセスできる ・閲覧限定ライセンス。編集権限を与えず閲覧のみを許可することで、低コストでより多くのメンバーを参加させられる ・ゲスト招待の権限。プロジェクトに外部メンバーを招待できるユーザーを管理できる ・プロジェクトの管理者コントロール。限定的なプロジェクト管理者権限を付与できる ・管理者からのお知らせ。管理者コンソールから組織全体にメッセージを送れる ・ワークフローバンドル。複数のプロジェクトやチームに標準化されたワークフローを適用できる

並べて見ると、ほとんどが「使う機能」ではなく「管理する仕組み」であることが分かります。プロジェクトの進め方そのものはAdvancedまでで揃っていて、Enterpriseで足されるのは、人が増えたときに統制を効かせるための道具です。

この見立ては、判断の基準になります。人数が増えたから上位プランへ、と考えるのではなく、統制が必要になったから上位プランへ、と考えるほうが実態に合います。300人が使っていても、入退社が少なく外部の出入りもないなら、SCIMもゲスト招待の統制も要りません。逆に80人でも、業務委託の出入りが激しく情報システム部門が権限を管理したいなら、Enterpriseの項目が効きます。

閲覧限定ライセンスは費用の設計に効く

Enterpriseの項目のなかで、費用の設計に直接効くのが閲覧限定ライセンスです。料金ページでは、一部のユーザーに編集権限を与えず閲覧のみを許可することで、低コストでより多くのメンバーをプロジェクトに参加させられると説明されています。

進行のとりまとめをしていると、必ず「見るだけの人」が出てきます。役員、他部門の関係者、報告を受けるだけの立場の人。この層に通常のライセンスを配ると、費用が人数に比例して膨らみます。かといって配らないと、報告のためにわざわざ資料を作り直すことになります。

閲覧限定ライセンスは、この板挟みを解く仕組みです。ただし、単価が公開されていないため、実際にどれだけ費用を抑えられるかは見積もりを取るまで分かりません。人数の内訳、つまり編集する人が何人で見るだけの人が何人かを先に整理しておくと、見積もりの精度が上がります。

Enterprise+ とアドオンで、さらに上がある

料金ページには、Enterpriseのさらに上としてEnterprise+が案内されています。高度なセキュリティ、コンプライアンス、ガバナンス管理を求める場合の選択肢として、SIEM連携、データ所在地、監査ログ、管理されたワークスペースなどが挙げられています。

加えて、Enterpriseで利用できるアドオンが2つ紹介されています。コンプライアンス管理は、法務、IT、セキュリティの各チーム向けに、詳細な監査ログ、ネットワークレベルでのセキュリティポリシー適用、コンプライアンス要件に沿ったデータ保存とエクスポートを提供するとされています。権限管理は、ユーザー権限、アプリの使用状況、モバイルアクセス、ゲストアクセスを一括で管理できるとされています。いずれも問い合わせ制です。

AI関連では、AIスタジオBasicとして請求アカウントごとに月間200,000クレジットがEnterpriseとEnterprise+に含まれると記載されています。Advancedの75,000クレジットと比べると枠は広がりますが、これも人数ではなく請求アカウントごとの枠です。

つまり、Enterpriseの見積もりを取るときに確認すべき項目は、本体のプラン料金だけではありません。必要なアドオンを含めた総額でなければ、実際の負担と一致しません。

サポートの範囲も上位プランで変わる

数字に出にくいものの、運用に効くのがサポートの差です。料金ページの比較表には、次のような項目が並んでいます。

よくある質問、デベロッパーガイド、Asanaのサポートチームによる支援は幅広いプランで提供されています。カスタマーサクセスのオプションは適用条件つきで案内されています。そのうえで、上位プランに限られる項目として、24時間年中無休のサポート、99.9%の稼働時間SLA、複雑なデータ移行における週末サポートが挙げられています。

稼働率の保証と時間外のサポートは、業務が止まったときの復旧速度に関わります。海外拠点があって時差をまたいで使う場合や、繁忙期の週末に移行作業を行う場合は、この差が効きます。逆に、国内の営業時間内だけで使うチームであれば、支払う価値があるかは慎重に判断する項目です。

セキュリティの要件は、どこまで公開情報で確認できるか

上位プランの検討で必ず出てくるのが、情報システム部門や監査からの確認事項です。ここは金額と違い、公開されている情報がかなり多い領域です。

Asanaのエンタープライズ向けページには、準拠している基準として、SOC 2(タイプ2)、GDPR、ISO/IEC 27001、ISO/IEC 27017、ISO/IEC 27018、ISO 27701、データプライバシーフレームワーク、HIPAA、GLBA、FERPAが並んでいます。日本の個人情報保護法についても、世界各地のプライバシー法に準拠しているという文脈で名前が挙がっています。

管理とセキュリティの項目としては、SAML、信頼できるゲストドメイン、SCIM、監査ログ、サービスアカウント、高度なコンプライアンスAPI、管理者によるアプリの管理、サードパーティのSIEM連携用APIが挙げられています。政府向けにはAsana Govが用意され、FedRAMP Moderateに準拠したプラットフォームとして案内されています。

チェックシートに答える立場から見ると、ここまで公開されていれば、初期の確認は問い合わせなしで進められます。実際の契約に入る段階では、対象の認証範囲や取得時期を証跡として求められることがあるため、営業窓口に依頼して最新の資料を受け取る流れになります。

規模ごとに、判断の分かれ目がどこにあるか

同じEnterpriseの検討でも、規模によって論点が変わります。公開情報から読み取れる範囲で、3つの層に分けて整理します。

30人から100人の層では、Advancedで足りることが多くなります。ポートフォリオ、ゴール、ワークロード、承認と校正、タイムトラッキング、数式といった項目はAdvancedに含まれています。この層でEnterpriseが必要になるのは、シングルサインオンが全社の標準になっている場合や、外部の協力者が常時出入りしていて招待を統制したい場合です。

100人から500人の層では、入退社の頻度が判断材料になります。月に数人の入退社があるなら、権限の付与と削除を手作業で回すのは現実的ではありません。SCIMによる自動化は、情報システム部門の工数を直接減らします。この層では、閲覧限定ライセンスの効果も大きくなります。編集する人と見るだけの人の比率が偏るほど、費用の差が開くためです。

500人を超える層では、ライセンス数の刻みが50人単位になり、契約の単位そのものが大きくなります。この規模では、監査ログやSIEM連携が要件として先に立つことが多く、Enterprise+やコンプライアンス管理のアドオンまで含めた検討になります。

いずれの層でも共通しているのは、機能の不足より運用の統制が理由になっているという点です。逆に言えば、統制の要件が出ていない段階で上位プランに上げても、支払った分の変化は現れにくくなります。

ライセンス数の刻みで、実際の請求は上振れする

見積もりの精度を上げるうえで、必ず押さえておきたいのがライセンス数の数え方です。ヘルプセンターには、次のように明記されています。

サブスクリプションプランの最少ライセンス数は、2 人分となっております。 出典: help.asana.com

そこから先は単位で増えます。ユーザー総数が30人以下なら5人単位、30人から100人までは10人単位、100人から500人までは25人単位、500人を超える場合は50人単位という刻みです。1人用のプランは提供されていないとも書かれています。

Enterpriseの規模では、この刻みが効いてきます。実利用が520人なら、50人単位の刻みに合わせた購入になります。単価に実人数を掛けた金額で予算を組むと、実際の請求と合いません。見積もりを依頼するときは、現在の人数だけでなく、1年後に見込まれる人数も伝えたほうが、刻みをまたぐタイミングを含めて提示してもらえます。

課金の対象範囲も確認が要ります。組織全体で契約するのか、特定のチームだけか、複数のチームをまとめたディビジョンかで、数えられるメンバーが変わります。組織のメールドメインを持たないゲストはライセンス数にカウントされないと明記されている一方、ワークスペースで契約する場合はゲストを含む全ユーザーが有料プランの対象になるとされています。同じ「Asanaを使う人数」でも、契約する場所によって請求対象が変わるということです。

旧プランからの移行で、比較の前提がずれることがある

社内でEnterpriseの検討を始めると、過去の資料や別部門の契約内容と話が噛み合わないことがあります。原因の1つが、プラン体系の変更です。

ヘルプセンターには、従来のPremiumおよびBusinessプランから、新しいStarterおよびAdvancedプランへ顧客を移行するという説明が掲載されています。この移行に料金の値上げや機能の削減はないとされ、移行後も現在使っている機能を引き続き使えるほか、最新の機能強化も使えるようになると書かれています。旧Enterpriseという表記もヘルプセンターの対象プラン欄に残っています。

つまり、数年前に作られた比較資料や、社内の別部門が契約している内容は、現在の体系とプラン名が一致しない可能性があります。稟議の資料を作るときは、いま公開されている料金ページの表記に統一しておくほうが、後の混乱が減ります。

契約と解約の条件も先に確認しておく

金額と機能が固まっても、契約の条件を見落とすと後で困ります。公開されている範囲で確認できるのは次の点です。

料金ページのFAQには、返金を行っていないと記載されています。次の更新サイクルに入る前にキャンセルすれば、サブスクリプション期間の終わりまでは有料機能を利用できますが、有効期限が切れると有料機能とこれに関連するすべてのデータにアクセスできなくなるとされています。年間契約で先に支払う場合、この条件は事前に社内で共有しておく項目です。

キャンセルの操作については、管理者コンソールの請求タブからプランをキャンセルする流れが案内されています。オンプレミス版については、ウェブサービスのみを提供しているため社内にホスティングすることはできないと明記されています。データはAmazon Web Servicesのデータセンターにホスティングされ、SOC 2への準拠が維持されているとされています。

非営利団体については、対象となる団体向けにStarterまたはAdvancedの年間プランを割引価格で提供しているとの記載があります。学生向けの料金設定は問い合わせるよう案内されています。付加価値税や物品サービス税については、現地の法律や規制に基づいて課される場合があり、登録済みの事業者は決済の過程で登録番号を追加することで非課税の手続きが行われると説明されています。海外拠点を含めて契約する場合は、この扱いも確認の対象になります。

稟議で聞かれることに、公開情報でどこまで答えられるか

金額が非公開のまま社内の承認を取りに行くと、決まって同じ質問が返ってきます。よく出る4つについて、公開情報でどこまで答えられるかを整理します。

「なぜ下位プランでは駄目なのか」という問いには、Enterpriseで増える項目のうち、自社の要件に該当するものを名指しで示すのが最短です。SAML認証、SCIM、ゲスト招待の権限、閲覧限定ライセンス。この4つのうちどれが必要で、無い場合に誰の工数が何時間かかるのかを書けば、根拠になります。逆に、増える項目を全部並べて「多機能だから」と書くと、通りません。

「他社と比べたのか」という問いには、公開されている料金と機能で比較表を作れます。金額が非公開の相手が複数ある場合は、公開されている項目だけで並べたうえで、金額は見積もり取得後に埋めると明記しておけば、資料として成立します。

「途中でやめられるのか」という問いには、返金を行っていないこと、次の更新前にキャンセルすれば期間の終わりまで有料機能を使えること、期限が切れると有料機能と関連データにアクセスできなくなることを、そのまま書けます。ここを曖昧にすると、後で問題になります。

「データはどこにあるのか」という問いには、Amazon Web Servicesのデータセンターにホスティングされていること、SOC 2への準拠が維持されていること、オンプレミス版の提供はないことが公開情報として使えます。データの所在地に条件があるなら、Enterprise+の項目として案内されているデータ所在地の扱いを見積もり時に確認します。

見積もりを取ったあとに比べるべき単位

複数の候補から見積もりを取ったとき、そのまま金額を並べても比較になりません。契約の単位が違うためです。比べる前に、次の3つに揃えます。

1つ目は、期間です。年払いと月払い、1年契約と複数年契約が混ざっていると、単純な比較はできません。すべて年額に直します。

2つ目は、人数です。ライセンスの刻みがある以上、提示された金額が何人分なのかを確認します。実利用120人に対して125人分の見積もりが出ているなら、1人あたりの実効単価はその割り算で出します。

3つ目は、含まれる範囲です。本体だけの金額なのか、アドオンや導入支援を含むのか。AI関連の追加枠が必要になる見込みがあるなら、その分も並べます。初期費用や移行支援が別立てになっている場合、初年度と2年目以降で総額が変わります。

この3つを揃えたうえで、1人あたりの年額を出すと、初めて横並びで見られます。ここまでやっておくと、稟議の場で「なぜこの金額なのか」を1行で説明できます。

問い合わせる前に社内で決めておく4つのこと

ここまでの内容を踏まえると、見積もりを依頼する前に固めておくべき項目が見えてきます。

1つ目は、人数の内訳です。編集する人が何人で、見るだけの人が何人か。閲覧限定ライセンスの効果を見積もるには、この区別が要ります。

2つ目は、統制の要件です。シングルサインオンが必須か、入退社に伴う権限の自動化が必要か、外部の人を招待できる範囲を制限する必要があるか。この3つのどれも不要なら、Enterpriseまで上げる根拠は弱くなります。

3つ目は、監査の要件です。監査ログやデータの保管場所に条件があるなら、Enterprise+やコンプライアンス管理のアドオンまで含めた見積もりが必要になります。要件がないのに上位を取ると、使わない機能に払うことになります。

4つ目は、期限です。いつまでに導入したいのか、既存の契約の更新日はいつか。年払いの区切りをまたぐかどうかで、提示される条件が変わることがあります。

この4つを持って問い合わせれば、金額が非公開であっても、比較に使える見積もりが1回で出てきます。逆に、これらが決まっていない状態で問い合わせると、要件のヒアリングから始まり、金額が出るまでに何往復も必要になります。時間がかかること自体より、その間に検討の熱が下がって案件が止まることのほうが問題です。

もう1つ、社内で先に決めておくと後が楽なのが、誰が管理者になるかです。管理者コンソールで権限やアドオンを設定するのは、情報システム部門なのか、進行をとりまとめている現場の担当者なのか。この線引きが曖昧なまま導入すると、権限の設計が誰の仕事でもない状態になり、結局は初期設定のまま運用が始まります。上位プランで増える項目のほとんどが管理の仕組みである以上、管理する人が決まっていなければ、支払った分は使われません。

上位プランを検討する前に、何のために統制が要るのかを確認する

最後に、視点を戻します。上位プランの検討が始まるとき、その背景にあるのはたいてい2つのどちらかです。1つは、人数が増えて管理が追いつかなくなったこと。もう1つは、情報システム部門や監査からの要件が出てきたことです。

後者であれば、要件を満たすプランを選ぶしかありません。判断はシンプルです。問題は前者です。人数が増えて管理が追いつかないとき、それが本当に権限機能の不足なのか、それとも進行の情報が散らばっていることが原因なのかは、分けて考える必要があります。タスクはツールに、決定はチャットに、資料は別の場所にという状態では、どれだけ権限を精密に設計しても、全体像は見えません。

進行をひとつの場所にまとめる側の考え方としては、機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという設計を取っています。プランによってガントチャートやカンバンが使えたり使えなかったりする形にせず、必要な見方は最初から使える状態にしたうえで、料金は人数とボードの数で決まります。何が含まれるかはできることに整理してあり、区切り方は料金で確認できます。

ただし、正直に書いておくべき点もあります。シングルサインオンや監査ログのような統制の仕組み、そして外部サービスとの高度な連携や自動化では勝負していません。情報システム部門の要件としてこれらが必須なら、Enterpriseを選ぶほうが確実です。機能と料金の違いを並べたものはAsanaとの比較にまとめています。他の選択肢と横に並べて見たい場合は比較の一覧、カード型で運用してきたチームならTrelloとの比較、国産の案件管理と比べるならBacklogとの比較が近い位置にあります。すでにTrelloで運用しているならTrelloからの移行で取り込みの手順が確認できます。データの扱いについての考え方は安全性の考え方に、検討中に出やすい疑問はよくある質問にまとめてあります。

検討の順番としては、統制の要件を先に固め、次に人数の内訳を出し、最後に見積もりを取るのが最短です。金額から入ると、要件が後付けになり、営業から提示された構成をそのまま受け入れることになります。要件が先にあれば、提示された内容のどこが自社に不要かを判断できます。

この記事に書いた金額と条件は、いずれも2026年9月時点で公式の料金ページとヘルプセンターに掲載されていた内容です。プランの構成は過去にも変わっています。契約の直前には、必ず公式ページで最新の表示を確認してください。

Q1. AsanaのEnterpriseはいくらですか?

公式の料金ページでは金額が公開されておらず、セールスチームへの問い合わせが案内されています。金額が出ているのはStarterとAdvancedまでで、2026年9月時点の表示では年間請求でそれぞれ1人あたり月1,200円と2,700円です。Enterpriseの見積もりを取るときは、必要なアドオンを含めた総額で確認してください。

Q2. AdvancedとEnterpriseの違いは何ですか?

Enterpriseで増えるのは主に管理と権限の仕組みです。SAML認証、SCIMによるユーザープロビジョニング、サービスアカウント、閲覧限定ライセンス、ゲスト招待の権限、プロジェクト横断ワークロード、キャパシティ計画などが挙げられています。プロジェクトの進め方そのものはAdvancedまでで揃っており、人数が増えたときの統制が主な差になります。

Q3. 実際の人数分だけ支払えばよいのですか?

ライセンス数には刻みがあります。ユーザー総数が30人以下は5人単位、30人から100人は10人単位、100人から500人は25人単位、500人超は50人単位で増える仕組みです。最少は2人分で、1人用のプランはありません。実人数と請求される人数がずれることがあるため、予算を組むときは刻みを考慮してください。

Q4. ゲストもライセンス数に含まれますか?

組織で契約している場合、組織のメールドメインを持たないゲストはライセンス数にカウントされないと明記されています。ただしワークスペースで契約する場合は扱いが異なり、ゲストを含むすべてのユーザーが有料プランの対象になるとされています。契約する場所によって請求対象が変わる点に注意してください。

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