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Asanaとは|3人以上のチームに向く作りと無料で使える範囲

2026年9月2日 ・ Pinateca編集部

asana とは何かを調べている人の多くは、いま使っている進め方のどこかで詰まっています。依頼はチャットに流れて消え、工程表は誰か1人が手で引き直していて、その人が休むと全体が止まる。そういう場面で名前が挙がる道具のひとつがAsanaです。

この記事は、Asanaが何ができる道具なのかを機能の羅列ではなく「どういうチームに向く作りか」から説明します。結論を先に置くと、Asanaは3人以上のチームが仕事を割り当てて期限を守るために作られた道具です。無料で使える範囲がはっきり2人までに絞られていること、そして課金が「プランの階層」と「人数」の2軸で決まることが、この性格をよく表しています。

なお、この記事で挙げる仕様と料金は、すべてasana.comおよびhelp.asana.comの公式ページに書かれている表記をもとにしています。確認日は2026年9月2日です。料金は税抜表示です。プランは変わりますので、契約の前には必ず公式の料金ページで最新の内容を確かめてください。

進行管理の道具が並ぶ中で、Asanaがどこに立っているか

チームの進行を管理する道具は、この10年で大きく増えました。付箋を並べる形のもの、文書と台帳が一体になったもの、開発の課題管理から広がったもの、工程表を主役にしたもの。どれも「やることを並べて進み具合を見る」という点では同じことをしています。それでも実際に使い比べると手触りがまったく違うのは、それぞれが想定している仕事の形と、想定しているチームの人数が違うからです。

道具の性格を早く見分けたいときは、料金表の一番下の段を見るのが確実です。無料で何人まで使えるか、その人数の線をどこに引いているかに、その道具が誰を相手にしているかが表れます。Asanaの料金ページに現在載っている無料プランの人数は2人です。プラン説明も「個人的なプロジェクトを管理する 1~2 人のユーザー向け。」と書かれています。つまり無料の範囲は個人と、その人ともう1人のための場所として設計されており、チームで使うなら有料に入るという線がはっきり引かれています。

この線の引き方は、良し悪しではなく設計思想です。無料の範囲を広く取る道具は、まず現場に入り込んでから全体に広がることを狙います。無料の範囲を狭く取る道具は、最初から「チームで使うなら払う」という前提で、その代わり有料側の作り込みに寄せます。Asanaは後者に近い立て方をしています。公式ヘルプにも、3人以上のチーム、あるいはタイムラインビュー、ワークフロービルダー、レポートダッシュボードといった機能が必要な場合はStarterプランを見るように、という案内が明記されています。

もうひとつ、Asanaを見るときに外せない前提があります。この道具は1人では契約できません。公式ヘルプに「Built with collaboration in mind, Asana does not offer a 1-seat plan.」と書かれており、有料の最小構成は2席からです。共同作業のための道具であるという立場を、料金の作りそのものが示しています。

道具の比べ方そのものに迷いがあるなら、比較の観点を整理したページも用意されています。何を軸に見るかが決まっていないまま機能表だけを見比べると、どれも同じに見えて決められなくなります。比較の一覧には、板の形で進行をまとめる道具と、他の主要な道具をどの観点で比べればよいかがまとめてあります。

先に書いておく、Asanaのままでいいチーム

道具の話をするとき、乗り換えの理由から書き始めると判断を誤らせます。まず「そのままでいい場合」を具体的に挙げます。次の条件に当てはまるチームは、無理に別の道具を探す理由がありません。

工程表と担当と期限を、ひとつの場所に置きたいチーム

Asanaの有料プランで最初に効くのがタイムラインビューです。公式ヘルプでは「Timeline is a live view of how your work fits together that helps you start projects on the right foot and hit your deadlines.」と説明されており、利用できるプランとしてStarter、Advanced、Enterprise、Enterprise+、および旧プランのPremium、Business、Legacy Enterpriseが並んでいます。Personalはこの一覧に含まれていません。

料金ページの日本語表記では、Starterの機能一覧に「タイムラインとガントビュー」があり、説明文は「タイムラインは、スケジュールをすっきりとシンプルに表示します。一方、ガントチャートは、タスクの階層や進捗状況の追跡など、詳細なプロジェクト管理機能を提供します。」となっています。表計算で引いた工程表を毎週手で直している状態から抜けたい、というのがいまの一番の困りごとなら、この機能はそのまま効きます。工程表を1人が引き直している間、他の人はその表を見られません。誰でも同じ画面を開けるようになるだけで、確認のための連絡が減ります。

部門をまたいで、仕事のかたまりを並べて見たいチーム

Advancedのプラン説明は「複数の部門に関連する業務や目標のポートフォリオを管理する必要がある企業に。」です。個々のタスクではなく、進行中のプロジェクトを束ねて全体の進み具合を見たい、という段階のチームを想定した階層です。部門ごとに担当者が分かれていて、それぞれの進み具合を月次で報告する必要がある、といった仕事の形なら、この階層の作りは素直に合います。

外部の協力者が多く出入りするチーム

Asanaでは、組織で使っている場合にゲストが請求人数に数えられません。公式ヘルプのFAQ「Do I have to pay for guests in a paid organization?」への回答は「No. Guests do not contribute toward your overall membership count when upgrading an entire organization.」です。委託先や外部のデザイナー、コンサルタントを頻繁に招く進め方をしているなら、ここは費用に直結します。ただしワークスペースを使っている場合は扱いが変わるので、後の項で詳しく書きます。

会社の認証基盤やガバナンスの要件があるチーム

Enterpriseの機能一覧には、SAML認証、SCIMによるユーザープロビジョニング、サービスアカウント、閲覧限定ライセンス、ゲスト招待の権限管理、プロジェクトの管理者コントロール、管理者からのお知らせが並んでいます。入社時に自動で追加され、退職時に自動でアクセス権が消える仕組みが要件に入っているなら、この階層でないと満たせません。情報システム部門が管理する前提の会社では、ここが選定の分かれ目になります。

以上に当てはまるなら、この記事の残りは「いま使っている道具をより深く使うための情報」として読んでください。乗り換えを勧める記事ではありません。

Asanaができることの中心

Asanaの説明で最初に理解すべきは、何を一番小さな単位として扱っているかです。付箋型の道具はカード、文書型の道具はページ、開発向けの道具は課題を単位にします。Asanaが扱うのはタスクで、そのタスクを複数の見え方で並べ替えられることが中心にあります。

同じ仕事を、別の見え方で見る

無料のPersonalプランの時点で、リスト、ボード、カレンダーの3つのビューが使えます。料金ページには「リスト、ボード、カレンダービューの切り替え」と記載され、公式ヘルプにも「Multiple views - List, Board, and Calendar views」とあります。同じタスクの集まりを、一覧として上から読むか、状態ごとの列に並べて見るか、日付の升目に置いて見るかを切り替えられるということです。

ここに時間軸の見え方であるタイムラインが加わるのがStarter以上です。ビューの数が増えることの意味は、単に表示が増えるという話ではありません。とりまとめる人は工程表で見たい、手を動かす人は自分の担当だけを一覧で見たい、外部に共有するときはカレンダーで見せたい、というように立場ごとに見たい形が違います。同じデータを別の形で見られると、立場ごとに別の表を作る必要がなくなります。逆に言えば、ビューが1つしか無い道具では、誰かが必ず別の表を手で作ることになります。

カスタムフィールドで、自分たちの項目を足す

Asanaのタスクには、標準の項目に加えて自分たちで項目を足せます。公式ヘルプの説明は「Custom fields let you add additional data to tasks in your Asana projects. You can create a field for stage, priority, cost, or anything else that's important to your workflow, team, and company.」です。この機能が使えるプランとして並んでいるのはStarter、Advanced、Enterprise、Enterprise+、および旧プランのPremium、Business、Legacy Enterpriseで、Personalは含まれていません。

料金ページの日本語表記でも、Starterの機能一覧に「カスタムフィールド」があり、説明文は「優先度や予算、承認ステータスなどの詳細をタスクに追加して、チームにとって特に重要な情報を追跡します。」です。誰が入力しても同じ項目が埋まる状態を作れるかどうかは、後から検索したときの手がかりの多さに直結します。

レポートダッシュボードと、決まった手順の仕組み化

Starterの機能一覧には「レポートダッシュボード」があり、説明文は「目標への進捗を示すチャートや指標を活用することで、プロジェクトの進捗状況を目で見て把握できます。」です。公式ヘルプの「Pricing and packaging changes in 2025」にも「Universal reporting is now available on the Starter tier」と記載されています。

あわせて、公式ヘルプの案内には、3人以上のチーム向けの機能としてAsana AI、AI Studio、タイムラインビュー、ワークフロービルダー、レポートダッシュボードが列挙されています。決まった手順を毎回人が思い出して実行するのではなく、条件が揃ったら自動で次に進む形にできるかどうかは、人数が増えるほど効いてきます。ただしこれらはいずれも有料側の機能であり、無料の範囲では使えません。

道具に何を期待するかを整理してから機能表を見ないと、どの道具も同じに見えます。板の形で進行をまとめる道具が何をできるようにしているかはできることにまとまっているので、必要な機能の一覧を作る際の比較材料として使えます。

料金は「プランの階層」と「シート数」の2軸で決まる

Asanaの料金でつまずきやすいのは、金額が単純な人数かけ算にならない場面があることです。公式ヘルプには「A subscription is made of two component parts; the plan tier you need, and the number of seats you require」と明記されています。階層と人数の2軸で決まる、という構造を先に理解しておくと、見積もりのずれが減ります。

プランは4つ、表示通貨で金額が別建てになっている

料金ページの日本語表示(JPY)と英語表示(USD)で、金額はそれぞれ別に設定されています。公式ページには換算方法や換算レートについての説明は見当たらないため、片方から片方を計算して出すことはできません。記事や社内資料で金額に触れるときは、どちらのページの表示かを明記するのが安全です。

プラン 日本語ページ 年払い 日本語ページ 月払い 英語ページ 年払い 英語ページ 月払い
Personal ¥0 ¥0 $0 $0
Starter ¥1,200 ¥1,475 $10.99 $13.49
Advanced ¥2,700 ¥3,300 $24.99 $30.49
Enterprise 問い合わせ 問い合わせ 問い合わせ 問い合わせ

いずれもユーザー1人あたりの月額で、年払い側は「1 年ごとに請求」、月払い側は「月ごとに請求」と単位が表記されています。年払いと月払いの切り替えスイッチの横には「最大 18% オフ」と表示されます。Enterpriseは「料金についてはセールスチームにお問い合わせください」で、プラン説明は「複数の部門を横断する複雑な業務を自在に調整し、自動化する必要がある企業に。」です。さらにEnterpriseのカード内に、より高いセキュリティとコンプライアンスが必要な場合の選択肢としてEnterprise+の案内が記載されています。

なお有料プラン側には席数の上限がありません。日本語ページには「ライセンス数の上限なし」とあり、説明文は「上限に達することなく、また 1 人あたりの追加料金なしで、必要なだけチームメンバーを追加できます。」です。英語ページでは「No user seat limits」と記載されています。

シート数には刻みがあり、実人数とぴったり一致しない

見積もりで一番ずれるのがここです。公式ヘルプの記載をそのまま引用します。

The smallest subscription available is a 2-seat plan. Next, Asana offers 3-, 4- and 5-seat plans. Subscription size then increases in increments of 5 users when total users are less than or equal to 30; increments of 10 when total users are between 30 and 100; increments of 25 when total users are between 100 and 500; and increments of 50 when total users are more than 500. 出典: help.asana.com

整理すると、最小は2席で、次に3席、4席、5席が選べます。そこから先は、合計人数が30人以下なら5人刻み、30人から100人の間は10人刻み、100人から500人の間は25人刻み、500人を超えると50人刻みになります。また、2席、3席、4席のプランを除いて、1席だけ追加することはできないと明記されています。

これが意味するのは、たとえば実際に使う人が7人でも、契約する席は5人刻みの次の段になる、ということです。人数の変動が多いチームでは、実人数と請求人数の差が常に生まれます。逆に人数が安定していて、刻みのちょうど良いところに収まっているなら、この構造は特に問題になりません。予算を組むときは、いまの人数ではなく「1年後に何人になっていそうか」で刻みのどこに乗るかを先に確認しておくのが確実です。

税の扱いと、誰が人数に数えられるか

日本語ページのFAQ「売上税は課税されますか?」への回答は「はい。 お客様に請求される料金には税金が含まれていませんが、お客様の請求先住所が日本国内にある場合、事業上の購入金額に対して日本の消費税 (JCT) が課税されます。」です。つまり表示価格は税抜であり、日本国内の請求先には消費税が別途加算されます。あわせて、現地の法律や規制に基づきVATやGSTその他の税が課される場合があるとの記載もあります。

誰が人数に数えられるかについては、契約がどのスペースに紐づいているかと、そのスペースに誰が入っているかで決まると説明されています。そのスペースのメンバーが請求対象に数えられ、ゲストは数えられません。この「ゲストは数えない」という点には例外があるので、後の項で詳しく書きます。

料金の考え方は道具によって大きく違います。人数で積み上げる形、スペース単位の定額、機能で階段状に区切る形。どの形が自分たちに向くかを確かめるには、いまの人数と1年後の人数を両方入れて計算してみるしかありません。料金には、板の形で進行をまとめる道具がどこで線を引いているかが書かれているので、線の引き方の違いを見る材料になります。

無料のPersonalプランでどこまでできるか

Asanaの無料プランで最も注意が要るのは人数です。しかもこの人数は、アカウントを作った時期によって変わります。ここを取り違えると、社内で「無料で10人まで使えるはずだ」という前提のまま話が進み、後で食い違います。

人数の上限は、アカウントを作った時期で変わる

公式ヘルプの「Asana Personal Plan details」には、Personalプランに2つの版があると明記されています。現行版は「Current Asana Personal」で、対象は「For signups after November 12, 2025.」、含まれるものとして「Up to 2 seats」が挙げられています。旧版は「Legacy Personal Plan」で、対象は「For users who created accounts before November 12, 2025.」、含まれるものとして「Up to 10 seats」が挙げられています。

旧版の対象になる条件も同じページに書かれています。2025年11月12日より前からAsana Personalを使っていた場合、同日より前に無料トライアルを開始した場合、同日より前の90日以内に支払いを始めた場合のいずれかです。

Asana Personal includes up to 2 seats per project and team. If your team currently has more than 2 active users, you'll need to take action when downgrading. 出典: help.asana.com

同じ項には、有料から無料に下げる際にはこの席数に収まるようユーザーを削除するよう促されること、削除されたユーザーはワークスペースへのアクセスを失うが作業履歴は残ること、そして旧版に該当するユーザーは異なる席数の上限を持つ場合があり、ダウングレードの手続きの中で自分のプランの詳細が表示されること、が書かれています。

料金ページに現在表示されているのは「2 人のユーザー」「2 users」のみです。かつて言われていた人数に相当する記載は現在の公式ページには見当たらないため、過去に何人だったかを断定して書かないほうが安全です。これから新しく登録するなら2人まで、と考えるのが正確です。

無料で使える範囲

人数の線は厳しい一方で、その中でできることは絞られていません。料金ページの日本語表記に列挙されているのは、「2 人のユーザー」「無制限のタスクとプロジェクト」「リスト、ボード、カレンダービューの切り替え」「無制限のストレージ、最大 100MB/ファイル」「ステータス更新」「連携を使ったタイムトラッキング」「100 以上の無料連携」です。

タスクとプロジェクトの数に上限が無いこと、ストレージ総量にも上限が無く1ファイルあたり100MBの制限だけが示されていることは、無料プランとしてはかなり広い部類です。公式ヘルプにもモバイルとデスクトップのアプリが含まれることが書かれています。個人の仕事の整理や、2人で進める案件の管理という用途であれば、無料のまま長く使えます。

有料から無料に下げると失うもの

判断の材料として重要なのは、無料に下げたときに何が使えなくなるかです。公式ヘルプの「You'll lose access to:」には、Asana AI、AI Studio、有料機能を含むプロジェクトへのアクセス、3人以上のメンバーがいるプロジェクト、タイムラインビュー(ガントチャート)、ワークフロービルダーと自動化ルール、高度なレポートとダッシュボード、フォーム、高度な検索、管理コンソールの機能が並んでいます。

この一覧を裏返すと、Asanaの有料プランで何を買っているのかがはっきりします。工程表、自動化、レポート、フォームによる依頼の受け付け、そして管理者側の統制です。いま困っているのがこのどれでもないなら、有料に上げる理由は薄くなります。逆に工程表が要る、依頼をフォームで受けたい、というのが困りごとの中心なら、そこが有料の線を跨ぐ理由になります。

外部の協力者をゲストとして招くときの線引き

委託先や協力会社を含めて進行を共有しているチームにとって、ゲストの扱いは費用に直結します。ここは条件によって結論が変わるので、正確に押さえておく必要があります。

組織なら数えない、ワークスペースなら数える

まずゲストの定義です。公式ヘルプでは「A guest is a user in an organization who does not share the organization's email domain.」と説明されており、組織のメールドメインを持たない人がゲストになります。クライアント、業務委託先、顧客など、承認された会社ドメインのメールアドレスを持たない人を招くと、その人はゲストとして扱われます。

組織で使っている場合、ゲストは請求人数にも席数の上限にも数えられません。公式ヘルプには具体例として、10人の組織メンバーと2人のゲストからなる12人のチームであれば、そのチームでは10席の契約で足りると書かれています。料金ページのStarterの機能一覧にも「無制限の無料ゲスト」があり、説明文は「追加料金やユーザー数への影響を心配することなく、社外のコラボレーターをプロジェクトに招待できます。」です。

ただし例外があります。

Workspaces are different to organizations, and function as a fully separate space. A workspace is a collection of people that collaborate on projects and tasks. Workspaces can be used by any group of people and do not require a common company email domain. Unlike organizations, anyone collaborating in a workspace counts towards the paid plan, whether full members or guests. 出典: help.asana.com

つまり「組織」ではなく「ワークスペース」として使っている場合、ゲストも有料プランの人数に数えられます。ゲストは無料という説明だけを見て見積もりを立てると、ワークスペース運用のチームでは金額が合いません。契約前に、自分たちの環境が組織なのかワークスペースなのかを必ず確認してください。あわせて、有料組織のメンバーが他の組織でゲストとして参加している場合、自分の組織のライセンスは引き続き占有するという注記も公式に書かれています。

ゲストにできないこと

費用がかからない代わりに、ゲストの権限には明確な線が引かれています。公式ヘルプによれば、ゲストは組織へのアクセスが限定され、明示的に共有されたものだけが見えます。ルールの作成や所有はできず、実行のきっかけになることはできます。タスクテンプレートの作成や編集はできません。カスタムフィールドの設定の作成や編集もできません。チームの作成やチーム設定の編集もできません。有料組織の管理者になるには完全な組織メンバーである必要があり、ゲストを管理者にすることはできません。ゲストとメンバーを単純に相互変換することもできないと明記されています。

注記として、組織においてゲストは有料機能に受動的に関われる、という説明もあります。該当するプロジェクトへのアクセスがあれば、カスタムフィールドの値を一覧から選ぶことはできるが、そのカスタムフィールド自体を編集することはできない、という具合です。外部の人にどこまでやってもらうかを設計するときは、この線を先に確認しておく必要があります。

従業員をゲスト扱いにすることはできない

費用を抑える目的で自社の従業員をゲストとして招く、という発想は成り立ちません。公式ヘルプには利用規約に基づく制限として、ゲストアカウントはクライアントや業務委託先、顧客といった外部のビジネスパートナーと共同作業するためのものであり、従業員や関連会社の従業員にエンドユーザーのサブスクリプションを取得せずゲストとしてアクセスさせることは許可されない、と明記されています。運用でこの線を越えないよう、招待の権限を誰が持つかも含めて社内で取り決めておくのが安全です。

日本語の表示と、データがどこに置かれるか

海外製の道具を検討するとき、社内の説明で必ず聞かれるのがこの2点です。どちらも公式に記載があります。

日本語には対応しているが、設定は各自が行う

Asanaの表示言語には日本語が含まれています。公式ヘルプの表示設定の説明に、選べる言語として英語、ドイツ語、スペイン語、フランス語、インドネシア語、イタリア語、日本語、韓国語、オランダ語、ポーランド語、ポルトガル語、ロシア語、スウェーデン語、繁体字中国語が挙げられています。設定はプロフィール設定の「Display」タブで行います。

ここで実務上の注意が1つあります。公式ヘルプには「Display settings are personal to you and will not affect what your teammate sees when they log in to Asana.」と書かれており、表示設定はユーザーごとの設定で、他のメンバーの画面には影響しません。管理者が組織全体の表示言語をまとめて日本語にする、という運用にはならないということです。導入時の案内に、各自で言語設定を変える手順を含めておかないと、英語のまま使い続ける人が出ます。なお、ヘルプセンターと料金ページには日本語版が用意されています。

データの保管場所は、上位プランのみで選べる

データがどの国に置かれるかを指定できるかどうかは、業種によっては選定の前提条件になります。公式ヘルプには「Data residency is available to be purchased as an add-on in Enterprise organizations and divisions and is included in Enterprise+ tiers.」と記載されています。つまり保管場所を選べるのは、Enterpriseのアドオンとして購入した場合か、Enterprise+の場合に限られます。

選べる地域は公式の表に4つ載っています。保存地域がアメリカのバージニア(既定)でバックアップがオハイオ、保存地域がドイツのフランクフルトでバックアップがアイルランドのダブリン、保存地域が日本の東京でバックアップが大阪、保存地域がオーストラリアのシドニーでバックアップがメルボルンです。日本国内での保存を選べる選択肢は用意されていますが、上位の契約が前提になります。

地域内に保存されるデータとして、チーム、プロジェクト、タスク、ドメインおよびCSVのエクスポート、添付ファイルといった顧客データ、ユーザーの最初のプロジェクトに含まれるユーザー生成コンテンツ、ユーザー名やプロフィール写真やロケールといったプロフィールデータが挙げられています。一方で地域外に保存されうるものとして、メールアドレス、ゲストのパスワード、パスワード再設定リンクや招待リンクなどのワンタイムキー、IPアドレス、ランダムな識別子といった認証まわりのデータと、席数や利用状況や収益の測定に使うデータが挙げられています。すべてが国内に閉じるわけではない、という点は社内説明で正確に伝えるべき箇所です。

既定では、新しいワークスペースと既存の顧客データはアメリカに置かれ続けます。地域を移すにはセールスチームへの連絡が必要と明記されています。インフラについてはAmazon Web Servicesと提携して地域内のストレージを提供していること、顧客データは保存時と通信時に暗号化され、地域をまたいだバックアップで保護されていることが書かれています。

データの置き場所や取り扱いの考え方は、道具ごとに公表の粒度が違います。何を確認すべきかを整理しておくと社内の稟議が通りやすくなります。板の形で進行をまとめる道具がこの点をどう説明しているかは安全性の考え方にまとまっています。

データの持ち出しと持ち込みで、公式に案内されている形式

道具を選ぶときに後回しにされがちで、実際にはあとで効いてくるのが、データをどう出し入れできるかです。Asanaは公式ヘルプにJSONとCSVでの書き出しと、CSVでの取り込みが明記されています。

書き出しについては「You can export your project to the text-based file formats JSON or CSV.」とあり、FAQ「What file formats can be used to export Asana projects?」への回答も「You can export Asana projects to JSON or CSV file formats.」です。操作手順として、プロジェクト名の横のドロップダウンメニューを開き、Export/Printにカーソルを合わせて、目的のファイル形式を選ぶ、と説明されています。プロジェクト以外に、検索ビューやマイタスクも書き出せます。用途としては、データのバックアップの維持、表計算ツールでの分析、外部の関係者との共有、文書化の要件を満たすこと、他の業務システムとの連携が挙げられています。

取り込みについては「You can import tasks to a project in Asana using CSV.」とあり、プロジェクト名の横のドロップダウンメニューからImportを選び、CSVを選ぶ手順が説明されています。CSV以外の方法として、タスク名の一覧をプロジェクトに貼り付ける方法も案内されており、改行のたびに新しいタスクが自動で作られます。なお、この出し入れの機能はPersonalを含む全プランが対象として記載されています。

出し入れの制約は、どの道具にもあります。板の形で進行をまとめる道具の側には、自動で取り込めるのはTrelloからのものだけ、という制約が公表されています。移行を検討するときは、自動でどこまで運べて、どこから手作業になるのかを最初に確かめるのが順序です。Trelloからの移行には、何が自動で運べて何が運べないかが具体的に書かれています。

重くなる場面はどこか

向いている場面と同じくらい、合わない場面をはっきりさせておくほうが判断は速くなります。Asanaが重く感じられるのは、次のような場面です。

2人を超えた瞬間に、有料の線を跨ぐ

これから登録するチームにとって、無料の範囲は2人です。3人目が入った時点で有料の判断が必要になります。試しに使ってみて社内に広げてから決めたい、という進め方をしたい場合、この線は早い段階で現れます。もっとも、これは欠点というより設計の意図です。チームで使う道具として作られている以上、チームで使うなら払う、という立て方は一貫しています。

シートの刻みと実人数が、常に少しずれる

前の項で書いた通り、席数には刻みがあります。合計30人以下なら5人刻みという構造は、8人のチームにとっては10席の契約を意味します。人の出入りが多いチームでは、使っていない席の分を払い続ける期間が生まれます。年に何度も人数が変わる前提なら、契約の見直しを誰がいつ行うかを最初に決めておかないと、気づかないまま余分な席が積み上がります。

決められることが多いぶん、決めないと使われない

カスタムフィールド、ワークフロービルダー、レポートダッシュボード、フォーム。設定できる幅が広いことは強みですが、その幅は最初に誰かが設計しなければ意味を持ちません。現場では、初期設定を作り込んだ人が異動した途端に誰も直せなくなる、という話がよく出ます。進捗の表は、入力する人が増えないとすぐ嘘になります。項目を増やすほど記録の質は上がりますが、埋める人の負担も増えます。この釣り合いを、導入の前に取り決めておく必要があります。

自由に組める道具は、組む人がいる間は強く、いなくなると止まります。小さく始めて最低限の項目だけで運用を回し、詰まったところだけ足していくほうが、結果的に長く使われます。

公開資料では確認できなかったこと

正確を期すために、公式ページで確認できなかった項目も挙げておきます。無料のPersonalプランにおける履歴の保持期間については、公開資料では確認できませんでした。無料プランでのゲスト招待人数の上限についても、公開資料では確認できませんでした。日本語ページのJPY価格と英語ページのUSD価格の換算方法や改定時期についても、公開資料では確認できませんでした。無料プランでの1ワークスペースあたりの合計ストレージ量についても、「無制限のストレージ」との記載があるのみで、具体的な数値は公開資料では確認できませんでした。

いずれも「機能が無い」という意味ではなく、公式ドキュメントに記載が見当たらなかったという意味です。これらが判断に効く条件なら、公式のサポート窓口に直接確認するのが確実です。

板でまとめる道具と比べたときに、判断が分かれる点

ここまでの内容を、進行を預かる立場からの判断軸として組み直します。

判断が分かれる最大の点は、料金の線をどこに引いているかです。Asanaは階層と人数の2軸で決まり、使いたい機能が上のプランにあれば階層を上げることになります。工程表もカスタムフィールドもレポートも、無料の範囲には含まれず、Starter以上に置かれています。この立て方は、必要な機能がはっきりしているチームにとっては分かりやすい一方で、「あと1つだけ上の機能が欲しい」という状況では判断が難しくなります。板の形で進行をまとめる道具の中には、機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという立て方をしているものもあります。どちらが自分たちに向くかは、機能の要望が今後どれだけ増えそうかで決まります。

2つ目に分かれるのが、使う人の幅です。設定の自由度が高い道具は、設計する人がいるチームでは強く働きます。一方で、道具に不慣れな人が多いチームでは、画面に並ぶ項目の多さがそのまま入力のハードルになります。現場では、道具を入れて2週間で誰も更新しなくなった、という話がよく出ます。この落ち方は機能の不足ではなく、入力の負担と、誰が何をどこに書くかの取り決めの不在から起きます。項目が少ない道具は記録の手がかりが減る代わりに入力が続く、という別の釣り合いを取っています。

3つ目が、外部の人をどれだけ巻き込むかです。組織で使っていればゲストが人数に数えられないという設計は、委託先が多いチームにとって明確な利点です。ただしワークスペース運用では数えられること、ゲストには権限の線があること、従業員をゲスト扱いにはできないことをあわせて理解しておかないと、想定した費用と運用にならない場面が出ます。

比べる相手ごとの具体的な違いは、それぞれのページに整理されています。この記事で扱った作りとの違いをさらに詳しく見たいならAsanaとの比較が、判断の線をはっきりさせる材料になります。付箋を並べる形の道具との違いを知りたいならTrelloとの比較、文書と台帳を一体にした道具との違いならNotionとの比較が参考になります。複数の見せ方を切り替えられる道具との違いはmonday.comとの比較に、開発の課題管理から広がった道具との違いはBacklogとの比較に、国内で使われている板型の道具との違いはJootoとの比較にまとめられています。

なお、板の形でまとめる道具の側にも、はっきりした制約があります。ソースコードのリポジトリの機能は持ちません。自動化や外部サービスとの連携で勝負する作りにもなっていません。画面は日本語のみで、自動で取り込めるのはTrelloからのデータだけです。工程表を細かく組みたい、自動化を作り込みたい、英語圏の拠点と同じ画面を共有したい、という条件が入っているなら、そのままAsanaを使い続けるのが正しい判断です。

最後に、道具を替えるかどうかを決める前に確かめてほしいことがあります。いま詰まっているのは道具の機能が足りないからか、それとも取り決めが無いからか、という切り分けです。誰が何を、いつまでに、どこに書くのか。この取り決めが無いまま道具だけを替えても、同じ場所で止まります。逆に、取り決めははっきりしているのに道具の作りが合っていないせいで守れない、という状態なら、道具を替える価値があります。判断に迷う点が残っているなら、よくある質問に、導入前によく出る疑問への回答がまとめられています。

Q1. Asanaの無料プランは何人まで使えますか?

2025年11月12日より後に登録した場合は2人までです。同日より前からアカウントを持っている場合、条件を満たせば10人までの旧プラン(Legacy Personal Plan)に該当することがあります。料金ページに現在表示されているのは「2 人のユーザー」のみです。タスクとプロジェクトの数、ストレージ総量には上限が無く、1ファイル100MBまでという制限が示されています。

Q2. Asanaでガントチャートを使うにはどのプランが必要ですか?

公式ヘルプによると、タイムラインが使えるのはStarter、Advanced、Enterprise、Enterprise+、および旧プランのPremium、Business、Legacy Enterpriseです。Personalは含まれていません。料金ページでもStarterの機能一覧に「タイムラインとガントビュー」が記載され、Personalの一覧はリスト、ボード、カレンダーの3つのみです。

Q3. 人数が7人のとき、7人分の料金になりますか?

なりません。公式ヘルプによれば席数には刻みがあり、最小は2席、次に3席、4席、5席、そこから合計30人以下は5人刻みです。7人なら次の刻みの席数で契約することになります。30人から100人は10人刻み、100人から500人は25人刻み、500人超は50人刻みです。1席だけの追加は、2席から4席のプランを除いてできません。

Q4. 外部の協力者を招くと料金は増えますか?

組織で使っている場合、ゲストは請求人数にも席数の上限にも数えられません。ただしワークスペースで使っている場合は、メンバーでもゲストでも有料プランの人数に数えられると公式に明記されています。契約前に自分たちの環境が組織かワークスペースかを確認してください。なお自社の従業員をゲスト扱いにすることは、利用規約上できません。

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