Backlogのガントチャートはどのプランからか|料金と2027年の改定
「backlog ガントチャート」で検索する人の多くは、機能の使い方より先に、そもそも自分たちの契約で工程表が出せるのかを確かめたがっています。Backlogのガントチャートはすべてのプランに付いてくるものではなく、どのプランを契約しているかで見られるかどうかが変わります。さらに2027年1月1日からプラン体系そのものが改定される予定が公式に告知されており、ガントチャートの扱いも一部変わります。この記事では、公式の料金ページとヘルプに書かれている内容だけを使って、どのプランから工程表が見られるのか、料金はいくらか、改定後はどうなるのかを順番に整理します。
なお、この記事に書いた料金と上限は、すべて2026年9月2日時点で公式サイトに掲載されていた表記を写したものです。料金やプランは変わります。契約や見積もりの判断をするときは、必ずその時点の公式ページで確かめてください。
工程表の話が出てくるとき、詰まっているのは表そのものではない
チームの人数が5人を超えたあたりから、進行のとりまとめをしている人のところに「全体の工程が見えない」という声が集まりはじめます。個々のタスクは誰かが持っていて、担当者本人は自分の分を把握している。それなのに、全体としていつ何が終わるのかを言える人がいない。この状態を解消しようとして、多くのチームがまず工程表を引きます。
ところが工程表を導入したチームで次に起きるのは、たいてい「更新されなくなる」という問題です。現場でよく言われるのは、表を引いた本人以外が触らなくなると、2週間ほどで実態とずれはじめるということです。ずれた表は見られなくなり、見られない表は誰も直さない。この悪循環に入ると、工程表は「作った人の作業」に戻ってしまいます。
だから工程表を選ぶときに本当に見るべきなのは、線を引ける機能があるかどうかではありません。日々の作業がその表に自動でつながっているかどうかです。担当者が課題の期限を直したら工程表の線も動く、という関係になっていないと、表は必ず別管理になります。表計算ソフトで引いた工程表が続かないのは、線と作業が切れているからです。
5人から数十人規模のチームで進行を預かっている立場から見ると、この「切れているかどうか」がツール選びの核心になります。Backlogのガントチャートは、課題に入れた開始日と期限日がそのまま線になる作りです。つまり課題管理と工程表が最初からつながっています。これは表計算ソフトで工程表を引き直している状態から見ると、はっきりした利点です。
一方で、そのつながりは契約しているプランによっては使えません。ここから先が本題です。
課題管理と工程表をひとつで済ませたいなら、無理に乗り換える必要はない
先に結論を書いておきます。課題の登録から進捗の更新、そしてその結果としての工程表までを1つのサービスの中で完結させたいチームにとって、Backlogは素直な選択肢です。乗り換えを検討する前に、まず自分たちがこの条件に当てはまっていないかを確認したほうが早いです。
具体的には、次のような使い方をしているチームは、いま使っているものを変える理由がほとんどありません。
・課題(タスク)に開始日と期限日を入れる運用がすでに定着している ・その課題の担当者が自分で期限を更新している ・親課題と子課題で作業を分解している ・ソースコードの管理も同じ場所でやっていて、コミットと課題が紐づいている ・複数のプロジェクトを持っているが、工程表は各プロジェクトの中で見られれば足りている
とくに最後から2つ目は大きいです。BacklogはGit / Subversionのリポジトリを持っていて、公式の料金ページによると4つの有料プランすべてと、無料のフリープランでも利用できると記載されています。開発の作業と課題管理を同じ場所に置けることは、他の多くのタスク管理ツールには無い性質です。本記事を掲載しているボード型のタスク管理ツールにも、リポジトリの機能はありません。ソースコードと課題を同じ場所で管理したいなら、その一点だけでも据え置く理由になります。
「工程表が見られない」という理由だけで道具を替えると、いま噛み合っている部分まで壊すことになります。まずは自分たちの契約がどのプランで、そのプランで何が使えるのかを確かめるところからです。
Backlogのガントチャートが使えるのはどのプランからか
ここが記事の中心です。2026年9月2日時点で公式の料金ページに掲載されていた内容にもとづいて、プランごとに整理します。
フリープランではガントチャートは使えない
Backlogには無料で使えるフリープランがあります。ヘルプセンターの「フリープランでできること」に掲載されている一覧では、ガントチャートは「×」と記載されています。つまり無料の範囲では工程表は出せません。
同じ一覧に書かれているフリープランの範囲は次のとおりです。
| 項目 | フリープランでの範囲 |
|---|---|
| プロジェクト数 | 1 |
| ユーザー数 | 10 |
| ドキュメント数 | 5 |
| Subversion / Git | ○ |
| ファイル共有 | ○ |
| アクセス制限 | × |
| ガントチャート | × |
| バーンダウンチャート | × |
| 属性のカスタマイズ | × |
| 状態の追加・変更 | × |
| 親子課題 | × |
| 総容量 | 100MB |
料金ページの側にも「最大10ユーザー・1プロジェクトまで利用できるフリープランもございます。」と記載があります。無料で試している段階のチームが「ガントチャートが見当たらない」と感じるのは、たいていここが理由です。機能を探しても出てこないのではなく、そのプランでは提供されていません。
あわせて注意しておきたいのが、フリープランでは親子課題も使えないという点です。工程表を引くときには作業を分解して並べたくなりますが、その分解の土台になる親子課題が無い状態です。無料の範囲だけで工程管理まで判断しようとすると、実際より狭い評価になってしまいます。
スタータープランにもガントチャートは無い
有料の一番下にあたるスタータープランでも、料金ページの機能比較表ではガントチャートは「なし」と記載されています。ここは見落とされやすいところです。有料にしたのだから使えるはずだ、と考えて申し込むと、目的の機能に届きません。
スタータープランの上限は、ユーザー数30、プロジェクト数5、ストレージ1GBです。人数の枠だけを見ると小さなチームには十分に見えますが、工程表を目的にしているならこのプランは対象外になります。
スタンダードプランから使える。ただし表示範囲は6か月分
ガントチャートが使えるのは、スタンダードプラン以上です。料金ページの機能比較表では、スタンダードの欄に「あり」と記載され、あわせて表示範囲が6か月分である旨が示されています。
この「6か月分」という条件は、プロジェクトの性質によって意味がまったく変わります。数週間から数か月で回る受託の案件や、四半期ごとに区切って進める社内プロジェクトなら、6か月あれば足ります。一方で、年単位の計画を1枚で俯瞰したいチーム、たとえば年間の開発ロードマップを引きたい場合や、期をまたいだ長期案件を1本の線で見たい場合には、この範囲が制約になります。
工程表を見る目的が「今週から来月にかけて誰がどこで詰まるか」であれば6か月で問題ありません。「来年度の第2四半期に人が足りるか」を見たいのであれば、上のプランを検討することになります。自分たちがどちらを見たいのかを先に決めておくと、プラン選びで迷いません。
スタンダードプランの上限は、ユーザー数が無制限(公式には「安定した運用を維持するため、最大10,000人までを推奨」との注記あり)、プロジェクト数100、ストレージ30GBです。
プレミアムとプラチナでもガントチャートは使える
料金ページの機能比較表では、プレミアムとプラチナのいずれもガントチャートは「あり」と記載されています。この2つのプランでは、プロジェクト数が無制限になり、ストレージがプレミアム100GB、プラチナ300GBと広がります。
工程表そのものの機能差については、スタンダードの表示範囲が6か月分である旨が公式に示されている一方で、プレミアム以上の表示範囲についての具体的な記載は、公開資料では確認できませんでした。ここは推測で埋めずに、必要であれば申し込み前に公式の窓口へ問い合わせるのが確実です。
プレミアム以上で明確に違うのは、属性のカスタマイズが使えるようになる点です。詳しくは後半で触れます。
料金は税抜表示。2026年9月2日時点の公式表記
料金の話をするときに、税抜か税込かを取り違えると見積もりが狂います。Backlogの料金ページには次のように明記されています。
価格は全て税抜表示です。別途消費税がかかります。 出典: backlog.com
つまり、以下に挙げる金額はすべて税抜です。社内で稟議を通すときは、ここに消費税を足した額で出す必要があります。
月払いと年払いの料金
料金ページには、年払いについて「月払いに比べ5%オフ」と記載されています。2026年9月2日時点の表記は次のとおりです。
月払い(税抜)
| プラン | 月額 | 年額換算 |
|---|---|---|
| スターター | ¥2,700/月 | ¥32,400/年 |
| スタンダード | ¥16,000/月 | ¥192,000/年 |
| プレミアム | ¥27,000/月 | ¥324,000/年 |
| プラチナ | ¥75,000/月 | ¥900,000/年 |
年払い(税抜)
| プラン | 月額換算 | 年額 |
|---|---|---|
| スターター | ¥2,565/月 | ¥30,780/年 |
| スタンダード | ¥15,200/月 | ¥182,400/年 |
| プレミアム | ¥25,650/月 | ¥307,800/年 |
| プラチナ | ¥71,250/月 | ¥855,000/年 |
ガントチャートを目的にする場合、実質的な入口はスタンダードプランになります。月払いなら税抜¥16,000、年払いなら月額換算で税抜¥15,200です。スタータープランとの差は月あたり税抜¥13,300あり、ここが工程表を使うための線引きになります。
支払い方法と契約期間で気をつけること
料金ページの「よくあるご質問」には、支払いまわりについて次の内容が掲載されています。
・支払い方法は「銀行振込」「クレジットカード」のいずれか ・銀行振込は3か月分・6か月分・12か月分のいずれかの一括払い(振込手数料は利用者負担) ・クレジットカードは1か月分・12か月分のいずれかの一括払い ・「お支払い金額は、料金ページに書かれてある金額のみで、初期費用など一切かかりません。有料オプションを申し込んだ場合は別途プラスで料金がかかります。」 ・納品書や発注書など特別な書類への対応は行っておらず、必須の場合は1回 10,000円(税抜) ・契約期間中に解約した場合の返金対応はなし
最後の1行は、試す順番を決めるときに効いてきます。途中解約しても返金は無いという条件なので、年払いで申し込む前に短い単位で確かめておくほうが安全です。無料トライアルは「どのプランも30日間」と記載されているので、まずはここでガントチャートの表示範囲が自分たちの計画期間に足りるかを見ておくのが順当です。
また、料金ページにはオンプレミス版として「Backlogエンタープライズプラン」がある旨も記載されています。社内サーバーで運用したい要件があるチームは、そちらの条件を別途確認することになります。
課金の軸はスペース単位の定額。人数課金ではない
料金を比べるときに、多くのタスク管理ツールは1ユーザーあたりいくら、という数え方をします。Backlogはそこが違います。公式のヘルプには次のように記載されています。
プランと料金ページの料金は登録したスペース1つ分の金額です。スペースにプロジェクトやユーザーを追加されるごとに追加料金が発生することはありません。 出典: support-ja.backlog.com
つまりスペース単位の定額制です。人が増えても料金は変わりません。この性質は、人の出入りが多いチームや、業務委託のメンバーが案件ごとに入れ替わるチームにとって大きな意味を持ちます。ユーザー数課金のツールだと、メンバーを1人足すたびに金額が動くので、招待するかどうかで毎回迷いが生まれます。定額なら「とりあえず見えるところに入れておく」という判断ができます。
ただし、追加料金が発生しないことと、上限が無いことは別です。プランごとの上限は次のとおりです。
| プラン | ユーザー数 | プロジェクト数 | ストレージ | ガントチャート |
|---|---|---|---|---|
| フリー | 10 | 1 | 100MB | × |
| スターター | 30 | 5 | 1GB | なし |
| スタンダード | 無制限 | 100 | 30GB | あり(6か月分) |
| プレミアム | 無制限 | 無制限 | 100GB | あり |
| プラチナ | 無制限 | 無制限 | 300GB | あり |
ユーザー数の「無制限」には、公式に「安定した運用を維持するため、最大10,000人までを推奨」との注記が付いています。
進行をとりまとめる立場で見ると、確認しておくべきなのはプロジェクト数の上限です。スタンダードの100という数字は、案件ごとにプロジェクトを切る運用をしていると意外に早く埋まります。案件が終わってもプロジェクトは残るので、数年運用すると積み上がります。ここが詰まるとプレミアムへの移行を検討することになりますが、その判断は次に説明するプラン改定の内容と合わせて考えたほうがよいです。
2027年1月1日からのプラン改定で、ガントチャートの扱いはどう変わるか
Backlogの料金ページには「※2027年1月1日からプランが変わります。」という注記が掲載されており、公式ブログとヘルプで改定の内容が告知されています。ここは今からプランを決める人にとって重要なので、公式の記載どおりに整理します。
時期と適用のされ方
・2026年12月31日:現在のプランでの新規契約が終了(現行の4プランは2026年12月31日まで提供) ・2027年1月1日:新しいプラン体系と料金の提供開始 ・既存の契約への適用は「適用開始日」、つまり2027年1月1日以降の最初の契約更新日から。スペースごとに異なる
登録済みのデータは新しいプランでも引き続き利用でき、移行作業は不要である旨も公式ヘルプに記載されています。
4プランから3プランへの統合
現行の4プラン(スターター/スタンダード/プレミアム/プラチナ)が、3プラン(エコノミー/ビジネス/プロフェッショナル)に統合されます。新料金は次のとおりで、いずれも税抜です。
月払い(税抜)
| 新プラン | 月額 | 年額換算 |
|---|---|---|
| エコノミー | ¥21,000/月 | ¥252,000/年 |
| ビジネス | ¥36,300/月 | ¥435,600/年 |
| プロフェッショナル | ¥100,000/月 | ¥1,200,000/年 |
年払い(税抜、月払いに比べ5%オフ)
| 新プラン | 月額換算 | 年額 |
|---|---|---|
| エコノミー | ¥19,950/月 | ¥239,400/年 |
| ビジネス | ¥34,485/月 | ¥413,820/年 |
| プロフェッショナル | ¥95,000/月 | ¥1,140,000/年 |
新プランの上限は公式ヘルプに次のように示されています。
| 新プラン | ユーザー数 | プロジェクト数 | ストレージ |
|---|---|---|---|
| フリー(新) | 5 | 1 | 100MB |
| エコノミー | 15 | 30 | 30GB |
| ビジネス | 無制限 | 無制限 | 100GB |
| プロフェッショナル | 無制限 | 無制限 | 300GB |
ユーザー数の「無制限」には、現行と同じく最大10,000人までを推奨する注記が付いています。プロフェッショナルには容量追加オプションがあり、税抜で500GBが月払い¥120,000/月(¥1,440,000/年)、年払い¥114,000/月(¥1,368,000/年)、1TBが月払い¥155,000/月(¥1,860,000/年)、年払い¥147,250/月(¥1,767,000/年)と記載されています。
なお、現在のスタータープランに対応する新プランは無く、比較表の該当欄は「ー」になっています。
新プランでのガントチャートの扱い
改定後のガントチャートについて、公式ヘルプには次の内容が記載されています。
ビジネスプランとプロフェッショナルプランでのみ利用できる機能 出典: support-ja.backlog.com
この「ビジネスプランとプロフェッショナルプランでのみ利用できる機能」として挙げられているのが、ガントチャートの「6か月以上の期間の表示」と「プロジェクトを横断した表示」です。あわせて「ガントチャートのプロジェクトを横断した表示は、2026年秋ごろのリリースを予定しています。」とも記載されています。
ここを読み違えないようにしたいところです。公式の記載は、ガントチャートそのものがビジネス以上に限られるという書き方ではなく、「6か月以上の期間の表示」と「プロジェクト横断表示」がビジネス以上に限られる、という書き方です。エコノミープランでのガントチャートの提供有無や表示範囲についての具体的な記載は、公開資料では確認できませんでした。ここは重要な分岐なので、推測せずに公式の窓口で確認してください。
進行をとりまとめる立場で押さえておきたいのは、長期の工程表と複数プロジェクトをまたいだ工程表が、上位プランの位置づけになるという方向性です。年単位の計画や、複数案件を1枚で見たいチームは、改定後はビジネスプラン以上を前提に予算を考えることになります。
そのほかの変更点
・新しいフリープランとエコノミープランで「2段階認証の必須化」が×から◯に変わり、「Nulab Passの契約」が◯から×に変わる ・適用開始日以降、銀行振込は12か月(年払い)のみになる。クレジットカードは1か月・12か月を継続。銀行振込の3か月・6か月を利用中の場合、適用開始日から自動的に年払いに変更される ・Cacoo、Nulab Passの料金やプランの内容に変更はない ・機能面では、Backlog AIアシスタントの継続改善、孫課題(3階層)が2026年夏頃、プロジェクト横断ガントチャートが2026年秋頃のリリース予定、ワークフロー自動化ツール Nulab Flowbase が挙げられている
支払い期間の変更は、経理の実務に直接効きます。3か月ごとの振込で回していたチームは、適用開始日から年払いに切り替わるため、キャッシュフローの計画を先に直しておく必要があります。詳しい告知は公式ブログの新プラン案内に掲載されています。
工程表と一緒に確認しておきたい項目
ガントチャートが使えるかどうかだけでプランを決めると、あとで別の壁に当たります。同じ料金ページで一緒に確認しておきたい項目を挙げます。
属性のカスタマイズはプレミアムから
公式の呼称は「属性のカスタマイズ」です。料金ページの機能比較表では、スターターとスタンダードが「なし」、プレミアムとプラチナが「あり」と記載されています。フリープランも「×」です。
ただし料金ページには「※ 一部の課題の属性(開始日、予定時間、実績時間)はスタンダードプラン以上でご利用いただけます。」という注記が付いています。ここが工程表と関わります。ガントチャートの線は開始日と期限日から引かれるので、開始日が使えるスタンダード以上であることと、ガントチャートがスタンダード以上であることは対応しています。
一方で、案件番号や請求区分といった自分たちの都合の項目を課題に足したいなら、プレミアム以上になります。料金ページの「最適プラン診断」の結果画面では、プレミアム相当の説明として「課題(タスク)の項目をカスタマイズ可能」と表記されています。工程表と一緒に案件の属性で絞り込みたいチームは、この段差も見ておく必要があります。
チャットについては、料金ページの機能一覧に項目が見当たらない
料金ページの機能比較表には「課題ごとのコメント」が全プランで「あり」と記載されています。課題の中で会話は成立します。同表の「サポート」欄にある「AIチャットボット」も全プランで「あり」ですが、これはサポート窓口の項目として掲載されているものです。
Backlog本体の機能としての「チャット」については、料金ページの機能一覧に項目が見当たりません。無いと断定はできないので、必要であれば公式に確認してください。
背景として、ヌーラボはビジネスチャットツール「Typetalk」を提供していましたが、2023年11月14日付でサービス終了を告知しています。告知によると、2023年11月15日に無料トライアルとフリープランの新規申し込みを停止、2024年12月1日にプラン更新を停止、2025年12月1日にサービス終了、2025年12月31日にバックアップも含めてデータをすべて削除、という流れです。同じ記事には「今後はヌーラボのサービスに、多様な外部サービスを連携させながら」「ビジネスチャットツールの開発は終了しますが」と記載されています。
つまり、日々の会話は外部のチャットツールで持ち、課題の中の議論は課題コメントで残す、という組み立てになります。話す場所と残す場所を分ける運用は、どのツールを使う場合でも進行管理の基本です。
Git / Subversion は全プランで使える
公式の表記は「Git / Subversion」で、スターター・スタンダード・プレミアム・プラチナのすべてで「あり」、フリープランでも「○」と記載されています。無料の範囲を含めて全プランで利用できると公式に書かれている、という点はBacklogの明確な強みです。
開発チームにとっては、課題とコミットが同じ場所で紐づくことの価値が大きいです。ここを必要としているチームが、工程表だけの理由で別のツールへ移ると、たいてい後悔します。
書き出しと取り込みの形式
道具を替えるかどうかの判断には、データを持ち出せるかどうかが関わります。公式ヘルプに書かれている内容は次のとおりです。
書き出しについては、課題の検索結果をExcel形式やCSVなどで出力できると記載されています。課題の検索画面(シンプルな検索、高度な検索、キーワード検索)の一覧右上・右下のアイコンから、課題とコメントをCSVまたはExcel形式でダウンロードでき、印刷用ページの表示もできます。「課題のコメントの取得上限数は200件です。」という制限も明記されています。Excel形式はセルが含むことのできる合計文字数の制限を受けるため、文字数が大きい場合はCSV形式が推奨されています。
Gitについては、保管されているリポジトリをすべて git clone する方法が案内されています。Subversionは専用のヘルプ手順でエクスポートします。スペース全体については、有料オプション「スペースデータのバックアップ 50,000円(税抜+消費税)」があり、課題やWikiなどのデータをCSV形式ファイルにして、共有ファイルや添付ファイルと一緒にGoogleドライブで提供するサービスと記載されています。ここで注意が必要なのは、公式に「バックアップしたデータは、Backlogにインポートできません。」と明記されている点です。バックアップは退避用であって、戻すためのものではありません。
取り込みについては、機能名が「一括登録」で、CSVファイルで複数の課題をまとめて登録できます。ただし一括登録用のCSVは専用テンプレートをダウンロードして使う必要があり、「課題検索結果一覧の出力」機能で出力したCSVでは一括登録はできないと明記されています。CSVは2行目から入力し、1行目は登録処理に必要な情報のため削除できません。入力できる項目は、件名(必須)、詳細、種別、担当者、開始日、期限日、予定時間、実働時間、カテゴリー、発生バージョン、マイルストーン、優先度、親課題です。日付はハイフン区切り(例 2025-07-31)で、複数値はカンマ区切りです。課題の「状態」は入力できず、すべて「未対応」で登録されます。カスタム属性を登録している場合はCSVにその項目が追加され、必須のカスタム属性は入力が必須になります。一度に一括登録できる課題は最大250件です。
Googleスプレッドシートを使った一括登録の案内もあり、CSVによる一括登録との違いとして、Googleスプレッドシートでは孫課題を登録できない旨が公式ヘルプに記載されています。
工程表の観点で重要なのは、開始日と期限日が一括登録の項目に入っていることです。既存の計画表から課題をまとめて起こすとき、日付ごと持ち込めるかどうかで初期の手間がまったく違います。
工程表が更新され続けるかどうかは、プランでは決まらない
ここまではプランと料金の話でしたが、進行をとりまとめる立場から見ると、本当の勝負はそのあとです。どのプランを選んでも、工程表が更新され続けるかどうかは別の問題として残ります。
工程表が死ぬ原因はだいたい3つに絞られます。1つ目は、入力する人が少ないことです。担当者が自分で期限を触らず、とりまとめ役が代わりに直していると、その人の手が止まった瞬間に表も止まります。2つ目は、見る場所と入れる場所が違うことです。日々の作業はチャットで流れ、工程表は別の画面にあるという構造だと、表を開く習慣が育ちません。3つ目は、粒度が細かすぎることです。線が数百本ある表は誰も読まないので、読まれない表は直されません。
このうち道具で解決できるのは2つ目だけです。課題の期限が工程表の線と同じデータになっていれば、担当者が普段の作業をするだけで表が更新されます。Backlogのガントチャートはこの構造になっているので、スタンダード以上を契約しているチームは、まず「担当者が自分で期限を触っているか」を確認するところから始めるのが早いです。ツールを替える前にやることが残っている場合が多いです。
1つ目と3つ目は運用の問題です。工程表に載せる線を、週次の定例で確認できる本数に絞る。期限を動かすときは担当者本人が動かす、という約束を明文化する。この2つを決めるだけで、表の寿命はかなり伸びます。
比較の材料をどう並べるか
工程表を軸にツールを選び直すとき、比較の材料は「機能があるか」ではなく「その機能が自分たちのプランで使えるか」で並べたほうが実態に合います。ここまで見たとおり、Backlogの場合はガントチャートも属性のカスタマイズも、機能の有無ではなくプランの段差の話でした。
同じ見方を他のツールにも当てはめると、選択の構造が見えてきます。それぞれのツールが「何を無料の範囲に置き、何を上位プランに置いているか」は、そのツールが誰に向けて作られているかを表しています。
Backlogとの違いを、課金の軸と工程表の扱いの両面から整理したものはBacklogとの比較にまとめています。カード型のボードから移ってくる場合の勘所はTrelloとの比較、タイムライン表示や依存関係の考え方の違いはAsanaとの比較が参考になります。データベースの発想でプロジェクトを組み立てる場合との違いはNotionとの比較、ダッシュボードや自動化を軸に据える場合との違いはmonday.comとの比較、日本語圏のカンバン型ツールとの違いはJootoとの比較にそれぞれ整理してあります。どれか1つを読むより、比較の一覧で軸をそろえて見比べるほうが判断は早いです。
その上で、料金の考え方を先に決めておくと迷いが減ります。機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという組み立てなら、「工程表を見るために上のプランへ上がる」という判断そのものが発生しません。区切り方が人数と板の数だけになっている料金の考え方は料金に、板でできることの範囲はできることにまとめてあります。
同時に、こちらの弱いところも先に書いておきます。リポジトリの機能はありませんし、自動化と外部サービス連携の広さで勝負するつくりでもありません。画面は日本語のみです。データを自動で取り込めるのは今のところTrelloだけで、その手順はTrelloからの移行に書いてあります。ソースコードと課題を同じ場所で管理したいチーム、大量の外部連携を前提に組んでいるチームにとっては、これらは十分に大きな理由になります。合わないと分かっているものを勧めても、誰の得にもなりません。
預かっているデータの扱いをどう考えているかは安全性の考え方に、細かい疑問への回答はよくある質問にまとめています。
最後にもう一度だけ確認しておきます。この記事に書いた料金・上限・機能の対応は、いずれも2026年9月2日時点で公式サイトに掲載されていた表記です。とくに2027年1月1日からのプラン改定は、適用のタイミングがスペースごとの契約更新日で変わります。自分たちのスペースがいつ切り替わるのか、切り替わったあとに工程表の表示範囲がどうなるのかは、契約の前にBacklogの公式料金ページで必ず確かめてください。
Q1. Backlogのガントチャートは無料で使えますか?
無料のフリープランでは使えません。ヘルプセンターの「フリープランでできること」ではガントチャートが「×」と記載されています。有料でもスタータープランは料金ページの機能比較表で「なし」となっており、使えるのはスタンダードプラン以上です。いずれも2026年9月2日時点の公式表記にもとづきます。
Q2. ガントチャートを使うために必要な最低料金はいくらですか?
実質的な入口はスタンダードプランで、2026年9月2日時点の公式表記では月払い税抜¥16,000/月、年払いなら月額換算で税抜¥15,200/月です。料金ページには「価格は全て税抜表示です」と明記されているため、社内の見積もりでは別途消費税を足して計算してください。
Q3. スタンダードプランのガントチャートは何か月分まで表示できますか?
料金ページの機能比較表には、スタンダードプランのガントチャートの表示範囲が6か月分である旨が記載されています。年単位の計画を1枚で見たい場合は、この範囲が制約になります。プレミアム以上の表示範囲についての具体的な記載は、公開資料では確認できませんでした。
Q4. 2027年のプラン改定でガントチャートはどう変わりますか?
公式ヘルプでは、ガントチャートの「6か月以上の期間の表示」と「プロジェクトを横断した表示」が、ビジネスプランとプロフェッショナルプランでのみ利用できる機能として挙げられています。プロジェクト横断表示は2026年秋ごろのリリース予定と記載されています。新プランの提供開始は2027年1月1日で、既存契約への適用はそれ以降の最初の契約更新日です。