Basecampでガントチャートは引けるか|線の代わりに置かれている画面
Basecampでガントチャートを引けるかどうかを調べている人は、たいてい2つの立場のどちらかにいます。すでに使っているチームで、上から工程表を出せと言われた人。もうひとつは、導入を検討していて、工程表が引けないなら候補から外そうとしている人です。
先に結論を置きます。公開されている機能の一覧に、ガントチャートという名前の画面は出てきません。代わりに、時間の流れを扱う画面が別の考え方で用意されています。この記事では、2026年9月12日時点で公式サイトとヘルプ文書に公開されている内容だけを使って、その画面が何をしていて、線を引く道具と何がどう違うのかを確かめます。線が要るチームと要らないチームで結論が変わるので、どちらなのかを判断できる材料まで出します。
公開されている機能の一覧に、ガントチャートという名前は出てこない
公式の機能紹介のページには、案件ごとの画面、掲示板、やることリスト、Hill Chart、カンバン型の板、会話、カレンダー、自動の点呼、資料とファイル、個人の作業の置き場、レポート、横断の一覧、Lineup、外部との接続、キーボード操作、依頼主に見せる範囲の制御、活動の記録が並んでいます。
この並びにガントチャートという項目はありません。依存関係、先行作業、後続作業、クリティカルパスといった語も、ヘルプ文書の目次に見当たりませんでした。作業と作業のあいだに線を引いて「これが終わらないとこれは始まらない」を表現する仕組みについては、公開資料に記載が見当たりません。
代わりに置かれているのは3つの画面です。案件を時間軸に並べるLineup、進み具合を丘の位置で示すHill Chart、そして期日を置くカレンダーです。この3つは、工程表が担っている役割を分解して、それぞれ別の形で受け持っています。
「ガントチャートが無い」と一言で片づける前に、この3つが何を見せているのかを知っておく価値があります。工程表を出せと言われている人にとって、求められているのが線そのものなのか、線から読み取りたい情報なのかで、打てる手が変わるからです。
Lineupは案件を並べる画面で、作業を並べる画面ではない
Lineupは、いちばん工程表に近い見た目の画面です。ヘルプ文書に、動きがかなり具体的に書かれています。
The Lineup displays a rolling 13-week timeline with 6 weeks in the past, the current week, and 6 weeks ahead. 出典: 5.basecamp-help.com
過去6週、今週、先6週の、合わせて13週が転がっていく画面だ、という説明です。案件は開始日と終了日に基づいて棒として表示され、今日の位置に青い縦線が入り、その線が常に画面の中央に留まります。前後に動かすときは、画面の両端にある「前の6週」「次の6週」のボタンを押します。
ここで工程表との決定的な違いが出ます。棒として並ぶのは案件であって、作業ではありません。案件の中のやることリストやカードが棒になるのではなく、案件そのものが1本の棒になります。つまり、10本の案件を抱えているチームなら10本の棒が並び、案件の中で誰が何をいつまでにやるのかは、この画面には出ません。
もうひとつの制約が、13週という窓です。9か月の工程を引きたい場合、1画面には収まりません。6週ずつ送りながら見ることになります。逆に、四半期単位で動くチームなら、13週はちょうど扱いやすい幅です。
案件の棒には、そこに関わっている人の顔が並びます。誰がどの案件に乗っているかを、名簿を開かずに見られる形です。案件の棒を押すと、その案件の画面へ直接移動します。
さらに、全社に関わる日付を示す印を置けます。ヘルプには、運営元自身が冷却期間や集まりの日をこの印で示していると書かれています。印は1日単位で、画面の上部に薄い青の縦線として表示されます。印の長さは表示される文字数で決まるとあるので、長い名前を付けると画面の上が混みます。印を押せば、名前と日付の変更も削除もできます。置けるのは所有者と管理者だけで、一般の参加者は追加できません。
工程表の代わりとしてこの画面を使う場合、いちばん近い使い方は「今月と来月、どの案件が重なっているか」を見ることです。案件が3本重なっている週が見えたら、その週に誰が何本に乗っているかを顔の並びで確かめる、という流れになります。逆に、案件の中の作業がどう積まれているかは、案件を開いて別の画面で見ることになります。
日付が入っていない案件は、Lineupに出てこない
Lineupを開いて「うちの案件が出てこない」と詰まる人が出ます。理由ははっきり書かれています。開始日と終了日が設定されている案件だけが表示される、という条件です。
日付の設定は、案件の画面の右上にある操作の一覧から設定に入って行います。設定すると、案件の画面の上部に、いま工程のどのあたりにいるかを示す帯が出ます。まだ始まっていない案件と、すでに終わった案件には、それぞれその旨が表示されます。
日付を後から変えるときは、Lineupの画面で案件の棒に表示されている日付を直接押すと、その場でカレンダーが開いて選び直せます。設定の画面まで戻らなくてよい、という作りです。
運用上ここが効いてきます。案件に日付を入れる習慣が無いチームでは、Lineupはほぼ空の画面として立ち上がります。工程表を出せと言われて画面を開いて、何も映らなくて慌てる場面がよくあります。使い始めるなら、まず動いている案件すべてに開始日と終了日を入れる作業から始めることになります。
この作業には、意外な効用もあります。案件に終了日を入れようとすると、終了日が決まっていない案件が炙り出されます。進行をとりまとめる立場から見ると、日付が入れられない案件がいくつあるかは、それ自体が確かめておきたい情報です。終わりが決まっていない案件は、人の手を静かに食い続けます。
なお、社内の共有の場や部署ごとの場を案件として作っている場合、これらには終わりがありません。日付を入れないままにしておけばLineupには出ないので、工程を見る画面が余計な棒で埋まることはありません。仕事の案件だけに日付を入れる、という使い分けが自然に成立します。
Hill Chartは日付を捨てて、代わりに残っている不確かさを置く
Hill Chartは、工程表とはまったく違う考え方の画面です。横軸が時間ではありません。丘の形をした線があり、やることリストを点として置き、その点を丘の上り坂か下り坂のどこかに置きます。
上り坂は「まだ何をすればいいか分かっていない」区間で、下り坂は「やることは分かっていて、あとは手を動かすだけ」の区間です。頂上を越えたかどうかが、その作業の見通しが立ったかどうかを表します。
点として置けるのは、やることリスト単位です。ヘルプには、リストを開いて操作の一覧から丘に載せる指定をすると、そのリストが点として現れると書かれています。載せるリストは選べて、ひとつも載せていない場合は丘の画面そのものが非表示になります。つまり、案件を作っただけでは丘は出てきません。載せる操作が要ります。
ここが重要なのですが、ヘルプ文書には、Hill Chartは自動では更新されず、作業をどう理解しているかに基づいて自分で点を動かすものだと明記されています。完了した項目の数から自動で計算されるわけではありません。人が判断して置きます。更新は、画面の左下にある更新のボタンを押し、点を動かし、説明の覚書を添え、誰に知らせるかを選んで保存する、という手順です。
点を置くと、その時点の状態が記録として残ります。更新のたびに、丘の上の位置、案件の状態、添えた覚書が履歴として積まれていき、時間をかけて進み方がどう変わったかを追えるようになっています。履歴は丘の下の履歴を見る操作から開けて、順に並びます。全案件のHill Chartをまとめて見るHilltopという画面も用意されていて、最近更新された案件が目立つように表示されます。
見せる相手も、更新のたびに選べます。チーム内だけに見せるか、依頼主にも見せるかを、その回の更新ごとに指定する作りです。依頼主は、見えるよう設定された分の履歴と覚書を読めますが、点を動かしたり更新を書き込んだりはできません。
自動で進捗率が出ないことを弱点と見るか、長所と見るかは、チームによって割れます。やることの完了数から出した進捗率が実態と合わないという経験があるなら、人が判断して置く仕組みのほうが正直です。作業が90%完了と表示されているのに、残りの10%に2か月かかる、という状況を説明できるのが丘の考え方です。一方で、報告に数字が要る場面では、点の位置は数字に変換しにくいものです。
工程を段で表すなら、カードの板という選択肢がある
線を引きたい理由が「いま何がどの段階にあるか」を示すことなら、時間軸ではなく段階で表す画面が別に用意されています。カンバン型の板です。
ヘルプには、この板が「終わったか終わっていないか」ではなく、段階を通って動く作業のために作られていると書かれています。不具合の追跡、原稿の流れ、入ってくる依頼の処理など、全体の姿が一目で分かることが重要な仕事に向く、という説明です。
板には初めから「振り分け」「進行中」「完了」といった列が用意されていて、名前も色も変えられます。列を足すことも、畳んで見えなくすることもできます。畳んだ状態は人ごとに保存されるので、自分が見たい列だけを開いておけます。ただし、振り分け、いまはやらない、完了の3つの列だけは、畳むことも保管することも削除することもできず、後ろ2つは名前も変えられないという制約が付いています。
案件をまたいで作業を渡す仕組みもあります。別の板へカードを送る通路を板に設定でき、カードをその通路に重ねるだけで、指定した板の指定した列へ移ります。1つの板に置ける通路は4つまでです。設計から制作へ、制作から検収へ、という流れを複数の案件にまたがって組むなら、線を引くより素直に表現できます。通路は、行き先の案件に入っていない人には表示されません。
列を見張る設定もあります。列に対して見張る指定をすると、その列に新しいカードが入ったときに通知が届きます。依頼を受ける窓口の列にこれを設定しておくと、届いたことに気づかない事故が減ります。
期日は線ではなく、点として各所に散らばっている
工程表の役割の一部は、期日の管理です。ここは線とは別の形で用意されています。
やることには期日を設定できます。カードにも期日を設定できて、期日のあるカードはカレンダーに出てきて、期限が近づくと通知が届くとヘルプに書かれています。カードの中には小さい作業を入れられて、それぞれに担当と期日を付けられます。ただし、中の小さい作業を完了してもカードそのものの状態は変わらない、という注記が付いています。
カレンダーは、案件ごとの画面と、全案件をまとめた画面の両方があります。全体の画面には、どの案件にも属さない全社の予定を置く枠も含まれます。案件ごとの表示の切り替え、人での絞り込み、予定だけを見るか作業の割り当ても含めるかの切り替えができます。
表示は2種類あります。月の形で見る表示と、日付順の一覧で見る表示です。一覧の表示は、週や月をまたいで動かなくても、これから何があるかを上から順に読める形です。予定と作業の割り当てが日付でまとまるので、ある日に何が重なっているかを確かめるのはこちらのほうが早いです。繰り返しの予定に触れると、同じ組の予定がまとめて強調される仕組みも付いています。
予定を作るときは、日付と時刻を指定するほか、終日にしたり、複数の日にまたがる形にしたりできます。会議のリンクを入れる欄が用意されていて、覚書も添えられます。文章のまま「金曜10時に定例」と打ち込めば、日付と時刻を読み取って設定する仕組みもあると書かれています。繰り返しは、毎日、毎週、毎月のほか、独自の間隔でも指定でき、終わりの日を決めるまで続きます。
予定に人を入れると、作られたときに通知が届き、変更があれば知らされ、始まる前に案内が届きます。工程表の代わりに使うときは、節目を予定として置いて関係者を入れておくのが素直な形です。線は引けませんが、その日が来たら全員に届きます。
通知の仕組みも具体的です。終日の予定は当日の朝9時に、時刻のある予定は前日と開始1時間前に通知が届きます。加えて、開始15分前になると画面の下に案内が出て、会議のリンクが入っている場合は参加のボタンがその場に表示されます。
つまり、期日を守らせる仕組みは線ではなく通知で用意されている、という設計です。線を眺めて気づく方式ではなく、その日が来たら知らせる方式です。どちらが自分たちに合うかは、チームが画面を能動的に見に来る文化かどうかで変わります。
カレンダーは外に持ち出せるので、線は別の場所で引ける
見落とされがちですが、日付の情報は外に出せます。ヘルプには、カレンダーを他のアプリで購読できると書かれていて、対応先としてGoogleカレンダー、Appleのカレンダー、Outlook、運営元自身のカレンダーが挙げられています。
購読は全体の画面からでも案件ごとの画面からでもできます。全体から購読した場合は、その時点で適用している絞り込みの条件がそのまま反映されるとあります。案件ごとの購読では、予定だけを取るか、作業の割り当ても含めるかを選べます。ただし、外部のカレンダーへの反映には数時間かかることがある、という注記が付いています。
これが意味するのは、日付という材料は取り出せるということです。工程表の形で見せる必要があるなら、日付を別の場所に持っていって、そこで線を引くという手が成り立ちます。
時間の記録についても、外へ出す道が用意されています。記録した時間はCSVで取り出せて、その時点で適用している絞り込みと期間がそのまま反映されると書かれています。予定と実績を並べた表を作りたいなら、この2つを取り出して突き合わせる形になります。
依頼主に見えない画面がある
受託の仕事で工程表を扱うなら、必ず確かめておくべき点があります。時間の流れを見せる画面のいくつかは、依頼主には表示されません。
ヘルプのレポートの項目には、Lineup、Hilltop、時間の記録といった一部のレポートはチーム内だけに見え、依頼主には出てこないと明記されています。案件の状態を示す針の画面についても、全案件の状態をまとめて見る画面は依頼主には出ないと書かれています。Hill Chartについては、依頼主が見えるように設定されたリストの分は見られるが、点を動かすことはできないという扱いです。
これは制約であると同時に、仕組みとしてはありがたい面があります。社内で状況を率直に書いた記録と、依頼主に見せる報告を分けるために、別の場所を用意する必要がありません。既定で分かれています。
逆に言えば、依頼主に工程表そのものを見せたい場合、Lineupを共有するという方法は取れません。依頼主に日付を見せるなら、案件ごとのカレンダーで予定を共有するか、外に持ち出した日付で別に資料を作るかになります。
そもそも依頼主という区分は、権限の仕組みの中で明確に分けられています。ヘルプの権限の項目には、利用者の種類として、自社の人、社外の協力者、依頼主の3つがあると書かれています。依頼主は、参加している案件で投稿もファイルの添付も作業の完了もできますが、見えるように設定した項目しか表示されません。案件を新しく作ることも、人を出し入れすることも、案件の名前を変えることもできません。
社外の協力者は、この中間です。参加した案件の中身はすべて見えますが、案件を作ったり人を招いたり管理者になったりはできません。工程表の話に引き直すと、協力会社の人を社外の協力者として入れれば、丘の画面もカードの板も普通に見えます。依頼主として入れると、見せると決めたものだけが見えます。誰をどちらで入れるかは、工程をどこまで開示するかの判断と直結しています。
なお、2022年9月14日より前に作られたアカウントでは、この区分の権限が現在とは異なるという注記が付いています。古くから使っているチームは、いま画面で見えている挙動と、新しいヘルプの記述が一致しないことがあります。
線が要るのか、要らないのかを分ける質問
ここまでの内容を、判断のための質問に置き換えます。線が本当に要るかどうかは、次の4つで分かれます。
ひとつめは、作業と作業のあいだに順番の制約があるかです。設計が終わらないと施工に入れない、原稿が上がらないと校正に入れない、といった制約が実在して、その制約が日々の判断を左右しているなら、線が要ります。この用途については、公開資料に該当する機能の記載が見当たりませんでした。
ふたつめは、線を誰が見るかです。社内のとりまとめ役だけが見るなら、Lineupと針の履歴で足りることが多いです。社外に提出する書類として工程表が求められているなら、形が決まっているので線が要ります。
みっつめは、線を何回引き直すかです。一度引いたら3か月変わらない工程なら、線を引く道具の価値が高いです。毎週ずれて引き直しているなら、引き直す時間のほうが高くつきます。丘の上の点を動かすほうが、同じ情報を1分で伝えられます。
よっつめは、期間の長さです。13週を超える工程を1画面で見たいなら、この道具のLineupは向きません。四半期で区切って動くなら、ちょうど収まります。
この4つのうち、ひとつめと、よっつめのどちらかが当てはまるなら、線を引く別の場所を用意するか、道具そのものを見直すかの判断になります。ふたつめとみっつめだけなら、いまの画面で足りている可能性が高いです。
もうひとつ、判断の前に確かめておきたい点があります。画面の言語です。ヘルプには、画面の表示は英語のみで、案件の名前もリストも投稿も道具の名前も、入力する文字はどの言語でも扱えると書かれています。道具の名前については、案件ごとに好きな呼び方へ変更できる仕組みが用意されていて、操作の一覧から名前を付け替えられます。
工程の議論に参加する人が全員英語の画面で迷わないなら問題になりませんが、現場の担当者を含めて数十人が入る工程の管理では、ここが定着の分かれ目になることがあります。線が引けるかどうかより先に、この点で候補から外れることもあるので、判断の材料としては同じ表に並べておく価値があります。
線を引く場所を別に用意する場合の注意点
外部の道具でBasecampのデータを図にする方法も公開されています。ヘルプの外部連携の項目には、連携の種類として自動化と接続、時間の記録と請求、そして報告と計画の3つの分類が挙げられていて、3つめの分類には、Basecampのデータを引き出して、内蔵のレポートより詳しい図や表にする道具が含まれると書かれています。
ただし、同じ項目に重要な注記が2つ付いています。ひとつは、一覧に載っている連携はすべて第三者が作って保守しているもので、運営元が作っているわけではないということです。動かないときの問い合わせ先は、その道具の提供元になります。
もうひとつは、連携を切りたいときの手順です。アカウントから連携を外すには、パスワードを再設定する、と書かれています。再設定すると、接続しているすべての第三者の道具の権限が一括で無効になります。1つだけ外すという操作ではないので、複数の連携を使っているチームは、外した後に必要なものを繋ぎ直す作業が発生します。
自分で作る道は、より明確に用意されています。公開されているAPIに加えて、コマンドラインから操作する道具と、Go、Ruby、TypeScript、Swift、Kotlin向けの開発用の部品が公式に配布されています。日付と担当と状態を取り出して、社内の様式の工程表に流し込む仕組みを作ることは、技術的には塞がれていません。
ただし、この道を選ぶときは維持の負担を見積もる必要があります。作った仕組みは、案件の作り方が変わるたびに手を入れることになります。工程表を毎週引き直す手間を減らすために作ったはずの仕組みが、別の形の手間として残ることはよくあります。手で線を引く時間と、仕組みを保守する時間を並べてから決めてください。
安く済ませる方法としては、カレンダーの購読が現実的です。日付を外に出して、すでに使っている表計算やカレンダーの上で線に見える形に整える、という手です。仕組みを作らずに済み、日付が変わっても自動で追いかけます。見た目の自由度は下がりますが、提出用の様式が決まっていないなら、これで足りることが多いです。
進行をとりまとめる立場から、何を確かめて決めるか
最後に、確かめる順番を並べます。
最初に、いま工程表に何を書いているかを見返します。棒と日付だけなら、Lineupとカレンダーで置き換えられます。棒のあいだに矢印が引かれていて、その矢印を根拠に誰かの着手日を決めているなら、その矢印の代わりが要ります。
次に、案件に開始日と終了日が入っているかを確かめます。入っていない案件はLineupに出ません。ここが埋まっていないと、画面を開いても何も分かりません。
三番目に、報告の相手が誰かを決めます。依頼主に出す必要があるなら、Lineupは使えません。カレンダーの共有か、外に取り出して別に作るかの二択になります。
四番目に、進み具合を何で伝えるかを決めます。数字の進捗率が要るなら、丘の上の点は変換しにくい形です。止まっている場所が分かればよいなら、点のほうが実態を映します。
五番目に、13週に収まるかを確かめます。収まらない工程を扱っているなら、この画面を工程表の代わりにはできません。
そして最後に、誰が更新するかを決めます。丘の点も、案件の日付も、人が動かさなければ動きません。工程表を線で引く道具でも事情は同じで、更新する人が増えなければ、どの画面も2週間で嘘になります。板の上で工程も会話もまとめて扱う形についてはできることに整理があり、板の数と人数だけで区切る料金の考え方は料金にまとめてあります。他の道具の工程の見せ方と並べたい場合は比較の一覧から、カンバン型が近いならTrelloとの比較、工程の粒度が細かい仕事ならBacklogとの比較やJootoとの比較を見てください。移す段取りはTrelloからの移行に、データの扱いは安全性の考え方に、細かい疑問はよくある質問にあります。
Q1. Basecampにガントチャートはありますか?
公式の機能紹介のページと、ヘルプ文書の目次に、ガントチャートという名前の画面は出てきません。依存関係や先行後続を線で結ぶ仕組みについても、公開資料に記載が見当たりませんでした。時間の流れを扱う画面としては、案件を13週の時間軸に並べるLineup、進み具合を丘の位置で示すHill Chart、期日を置くカレンダーの3つが用意されています。
Q2. Lineupで案件が表示されないのはなぜですか?
開始日と終了日の両方が設定されている案件だけが表示される仕組みだからです。ヘルプ文書にそう明記されています。日付は案件の画面の右上にある操作の一覧から設定に入って指定します。設定すると案件の画面の上部に進み具合を示す帯が出ます。Lineupの画面で棒に表示されている日付を直接押せば、その場で変更もできます。
Q3. 工程表を依頼主に見せられますか?
Lineupと、全案件の状態をまとめる画面と、時間の記録は、依頼主には表示されないとヘルプに明記されています。依頼主に日付を見せたい場合は、案件ごとのカレンダーで予定を共有するか、カレンダーを外部のアプリに購読して別に資料を作る形になります。Hill Chartは、依頼主に見えるよう設定されたリストの分だけ表示されますが、依頼主が点を動かすことはできません。
Q4. 進捗率は自動で計算されますか?
Hill Chartについては、自動では更新されず、作業をどう理解しているかに基づいて人が点を動かすものだとヘルプに明記されています。完了した項目の数から割合を出す仕組みではありません。数字で報告する必要があるなら、期限切れの作業や、追加と完了の件数を集計するレポートが別に用意されているので、そちらを使うことになります。