guide

Basecampの使い方|最初のプロジェクトをどう組み立てるか

2026年9月13日 ・ Pinateca編集部

Basecampの使い方でつまずくのは、操作の手順ではありません。ボタンの位置はすぐ覚えられます。難しいのは、案件をどの単位で切るか、どの部品を載せるか、どこに何を書く決まりにするか、という組み立てのほうです。ここでは最初の案件を作るところから、2週間後に誰も開かなくなる状態を避けるところまでを、決めるべき順番に並べます。

案件を切る単位を、先に紙の上で決めておく

画面を開く前に決めておくべきことが1つあります。何を1つの案件として作るか、です。公式の機能ページには、この道具の骨格が次のように書かれています。

In Basecamp, every project you create gets a dedicated page. From there you can customize the page with built-in tools (to-dos, message boards, chat rooms, a calendar, kanban card tables, etc). 出典: basecamp.com

案件を作るとページが1枚できる、という構造なので、案件の切り方はそのまま画面の枚数になります。細かく切りすぎると、開く場所が増えて探す時間が延びます。大きくまとめすぎると、1枚の中に関係のない話が混ざって、必要な人に必要な知らせが届かなくなります。

判断の目安になるのは、参加する人の顔ぶれです。同じ顔ぶれで最初から最後まで動く仕事なら、1つの案件にまとめて構いません。途中で関わる人が入れ替わるなら、入れ替わりの単位で分けたほうが通知の行き先が整います。特に取引先が入る場合、別の取引先の話が同じ画面に見えてはいけないので、取引先ごとに分けるのが原則になります。

もう1つの目安が、終わりがあるかどうかです。締切があって終われば閉じる仕事と、終わりがなく続く定常の業務は、混ぜないほうが扱いやすくなります。終わりのある仕事を案件として作り、終わりのない業務は別に1枚だけ用意して、その中を分類で分ける形にすると、案件の枚数が無闇に増えません。

最初の案件には、部品を2つだけ載せて始める

案件を作ると、載せる部品を選ぶ画面になります。ここで全部載せたくなりますが、最初は2つに絞ります。やること一覧と、掲示板です。この2つだけで1週間回してみて、足りないと感じたものだけを後から足します。

理由は、使われない部品が画面に残ることのほうが、部品が足りないことより厄介だからです。載っているのに誰も書き込まない部品があると、新しく入った人は「ここには何を書けばいいのか」と毎回聞きます。聞かれるたびに「そこは使っていない」と答えることになり、道具そのものへの信頼が下がります。

公式ページには、案件のページに部品を後から足せること、上位のプランでは同じ種類の部品を1つの案件に複数載せられることが書かれています。後から足せる作りになっているので、最初から全部並べる理由はありません。足すのは、実際に困ってからで間に合います。

足す順番の目安は、次のとおりです。日付が絡む予定が出てきたら日程機能。段階を踏んで進む作業が出てきたらカード表。短いやりとりが掲示板に溢れ始めたらチャット。共有する資料が5点を超えたら書類とファイル。いずれも「困りごとが先、部品が後」という順番を守ります。

作業の大きさを、担当者が1日で終える単位に揃える

やること一覧に並べる項目の大きさは、最初に揃えておきます。ここが揃っていないと、一覧を見ても進み具合が分かりません。「サイトを作る」と「文字の色を直す」が同じ一覧に並んでいると、残り件数に意味がなくなります。

目安として使いやすいのは、担当者が1日か2日で終えられる大きさです。1週間かかる項目は、分けられるはずの単位が中に隠れています。反対に、30分で終わる項目を並べると、一覧の更新そのものが仕事になってしまいます。1日から2日という幅に収まるよう、作る側が調整します。

項目には担当者と期限を付けます。公式ページには、項目に担当を割り当てられること、期限を設定できること、その項目の中で議論できること、ファイルを添付できること、下位の作業を付けられることが書かれています。下位の作業を付けられる仕組みは、作り直しにあたって追加された部分です。1日で終わらない項目を分けるときに使えます。

書き方も揃えます。項目の文言を動詞で終える形にすると、何をすれば完了かが読み取りやすくなります。「見積もり」ではなく「見積もりを送る」、「デザイン」ではなく「トップページの案を3つ出す」。この程度の揃え方でも、他人が見たときの読み取りやすさは変わります。最初の一覧を作る人が書き方の見本になるので、1枚目は時間をかけて作ります。

分類を決めきれない作業の置き場所を、先に用意しておく

作業を思いついた時点で、どの一覧に入れるか決まらないことがあります。ここで悩むと、記録そのものを後回しにしてしまい、結局どこにも残りません。この抜けを防ぐために、分類前の置き場所を決めておきます。

作り直しにあたって、一覧に属さない作業を置ける仕組みが追加されました。公式ページでは、分類の手間が不要な人向けに、一覧の上部に単独の作業を並べられると説明されています。後から一覧に引き込むことも、逆に一覧から外に出すこともできる形です。

運用としては、「迷ったらここに放り込む」という取り決めにしておきます。そのうえで、週に1回、放り込まれたものを整理する時間を作ります。整理する人は1人に決めておきます。全員で整理しようとすると、誰もやらない状態になりがちです。

この置き場所があるかどうかで、記録の抜けは目に見えて変わります。現場でしばしば出るのは、「言われたことをその場でメモできる場所がないから、結局チャットに書いて流れてしまう」という詰まりです。放り込む先が1つ決まっていれば、少なくとも消えることはなくなります。

段階を踏む仕事には、カード表を当てて列の名前を決める

やること一覧で扱いにくいのは、同じ作業が複数の段階を通っていく種類の仕事です。原稿なら、執筆、確認、修正、公開。制作なら、素材集め、制作、社内確認、取引先確認、納品。こうした仕事は、完了か未完了かの二択では表せません。

この形にはカード表を当てます。公式ページでは、カンバン形式で作業を段階ごとに追う部品で、カードを足し、列を作り、段階を移していく使い方だと説明されています。不具合の追跡、制作の工程、段階が分かれる仕事全般に向いている、と書かれています。

列の名前を決めるときの注意点が1つあります。列を作業の状態ではなく、担当者の名前や部署の名前にしないことです。担当で列を分けると、カードが横に動かなくなり、単なる担当別の一覧になります。列は「いま何を待っているか」で名付けます。「確認待ち」「修正中」「先方確認中」のように、待っている相手が分かる名前にすると、詰まっている場所が見えるようになります。

列の数は5つまでに抑えます。多くすると、カードを動かす回数が増えて更新が面倒になり、やがて誰も動かさなくなります。段階が7つある仕事なら、そのうち自分たちが管理すべき段階だけを列にして、残りは1つにまとめます。

公式ページには、新しいカードが表に追加されたとき、あるいは特定の列に入ったときに、誰へ知らせるかを指定できると書かれています。「先方確認中」に入ったら営業担当へ知らせる、といった設定ができます。列の設計と通知の設計はセットで決めておくと、動かす意味が生まれます。

決まったことを流さないために、投稿先の取り決めを1行で作る

道具を入れて2週間で形骸化する原因の多くは、書く場所の取り決めが無いことです。掲示板とチャットの両方がある状態で取り決めが無いと、書きやすいチャットにすべてが集まります。その結果、決まったことが会話に埋もれて探せなくなります。

取り決めは1行で足ります。「後から誰かが読み返す可能性があるものは掲示板、それ以外はチャット」。この1行を案件の説明欄に書いておき、最初の2週間だけ、間違った場所に書かれたときに声をかけます。2週間続ければ、あとは自然に分かれます。

公式ページでは、掲示板は本質的にメールを置き換えるもので、案件の告知や議論が個別の投稿と返信として残る、と説明されています。後から案件に加わった人が経緯を追えることが利点として挙げられています。チャットは、その場のやりとり、短いファイル共有、思いつきの質問向けだと書かれています。

取り決めを作るときに効くのは、例を3つ挙げることです。「仕様の変更は掲示板」「日程の確定は掲示板」「今から30分抜けます、はチャット」。抽象的な基準より、実際の文面の例を挙げたほうが伝わります。この3つを案件の説明欄に書いておくだけで、最初の1週間の迷いが減ります。

定例の問いかけを、曜日と時刻まで含めて設計する

立ち会議や日報のために時間を取っているなら、定例の問いかけを設定します。公式ページでは、決まった時間に同じ質問を自動で投げ、全員の答えが1つの記録にまとまる仕組みだと説明されています。毎週月曜の朝9時に「今週は何に取り組みますか」と聞く例が挙げられています。

設計するときに決めるのは3つです。質問文、曜日と時刻、答える人の範囲。質問文は答えが1行で済むものにします。「今週の予定」のような漠然とした問いは、答えが長くなるか、答えない人が出るかのどちらかになります。「今週いちばん時間を使う予定の作業を1つ書いてください」のように、答えの形を指定すると集まりやすくなります。

曜日と時刻は、答えを読む側の都合で決めます。月曜の朝に読んでその週の段取りを組むなら、問いかけは月曜の始業前ではなく、前週の金曜の午後に置きます。金曜の午後に聞けば、読む側は月曜の朝には全員分が揃った状態で見られます。始業直後に聞くと、答えが揃うのは昼過ぎになります。

答える人の範囲は、最初は狭く始めます。全員に聞くと、答えない人が出たときに催促が必要になり、その催促の手間が新たな仕事になります。まず自分の直属の数人に絞って2週間回し、答えが集まる形になってから広げます。

締切と行事をカレンダーに寄せて、二重管理をやめる

作り直しにあたって、全体を見る日程表と、案件ごとの日程表の両方が用意されました。公式ページでは、全案件を1枚の日程表で見ることも、印を付けた案件だけを見ることも、1つの案件だけを見ることもできると説明されています。期間をまたぐ予定、繰り返す予定、作業の期限や割り当ても日程表に出る、と書かれています。

ここでよくある失敗が、二重管理です。案件の期限は道具の中に入れ、会議の予定は普段使っている日程アプリに入れる。この状態にすると、どちらを見れば全体が分かるのかが決まらず、結局どちらも信用されなくなります。

公式ページには、この道具の日程表を他の日程アプリから購読できると書かれています。名前が挙がっているのは、外部のメールソフト、検索大手の日程サービス、同じ提供元の日程サービス、その他の日程システムです。つまり、入力はこちらに寄せて、閲覧は普段の日程アプリで、という形が取れます。

どちらに寄せるかは早めに決めます。判断の基準は、その予定を誰が動かすかです。案件の中で完結する期限なら道具の中へ。社外の人との会議のように、外の都合で動く予定なら日程アプリへ。この線引きを最初に1行で決めておけば、二重に入力する手間が減ります。

取引先を招く前に済ませておく3つのこと

取引先を案件に招く場合、招く前に決めておくことが3つあります。招いてから設定を変えると、相手の画面で見え方が変わって混乱を招きます。

1つ目は、見せる範囲です。公式ページでは、取引先向けの表示切り替えがあり、案件ごとに何を見せて何を見せないかを決められると説明されています。未完成の作業は隠しつつ、会話は案件の中に残す使い方が想定されています。招く前に、社内の検討だけに使う部品と、相手に見せる部品を分けておきます。

2つ目は、人数の確認です。料金ページの質問と回答の欄には、取引先も外注先も、招いた人はすべて人数に数えると明記されています。ただし利用者数が無制限になるプラン以上であれば心配は要りません。無料と最下位の有料プランを使っている場合だけ、招く人数が上限に触れないか確認します。

3つ目は、相手が開いてくれるかどうかの見立てです。これが最も大事です。よく聞くのは、招待はしたが相手が開かず、結局メールでやりとりが続いたという話です。相手側の担当者が1日に何回ここを開くことになるのかを、招く前に具体的に想像します。週に1回しか見ない相手なら、こちらから要点をメールで送る運用を並行させたほうが、結果として早く進みます。

案件が増えたときに、保管に回す基準を先に決めておく

料金の区切りが同時に動かせる案件の数になっているため、案件を閉じる運用は費用に直結します。公式の料金ページの注記には、保管済みや削除済みの案件は数に入らないと書かれています。つまり、終わった案件を保管に回していれば、上限は見た目より緩く働きます。

ここで必要なのは、閉じる判断の基準です。基準が無いと、誰も閉じません。「まだ何か言われるかもしれない」という理由で、全員が判断を先送りにします。基準は単純なもので足ります。たとえば「最終の納品から30日が経ち、未完了の作業が残っていない案件は保管に回す」。

そのうえで、月に1回、保管に回す日を決めます。誰がやるかを1人に決め、その日に一覧を見て機械的に判断します。判断に迷ったものだけ、担当者に確認します。この形にしておくと、案件数の上限に触れる前に自然と減っていきます。

保管に回した案件の中身が消えるわけではありません。読めなくなるのは困るので、保管後に中身を参照できるかどうかは、無料の枠で1件試して確かめておきます。運用を決める前に実物で確認しておくと、後から「保管したら見られなくなった」という事故を避けられます。

いまのやり方から移すときは、今週分だけを先に載せる

すでに表計算ソフトやメールで進行を管理している場合、移し替えの範囲で迷います。過去の記録を全部運ぼうとすると、その作業だけで数日かかり、終わる前に力尽きます。よくある結末は、移し替えの途中で普段の仕事が割り込み、両方が中途半端なまま並走することです。

現実的な進め方は、今週やる分だけを先に載せることです。過去の記録は元の場所に置いたまま、新しく発生する作業だけを新しい道具に入れます。1週間経てば、その週の作業は全部そこにあります。2週間経てば、進行中のものはほぼ移り終わります。過去の記録は、必要になったときに1件ずつ運びます。

この進め方の利点は、途中でやめても損が出ないことです。1週間試して合わないと分かれば、元のやり方に戻るだけで済みます。全部移してから合わないと分かると、戻すための作業がもう一度発生します。道具の入れ替えは、抜けられる形で始めるのが安全です。

移すときに1つだけ決めておくのは、元の場所をいつ閉じるかです。期限を切らずに並走させると、両方が半端に更新される状態が続きます。「4週間後に表計算ソフトの更新をやめる」と先に宣言しておくと、移し忘れが早い段階で表に出ます。

通知の設計を、立ち上げの週にまとめて決めておく

道具が嫌われる最大の原因は、通知が多すぎることです。全部の動きが届く設定のまま2週間使うと、誰も通知を見なくなります。通知を見なくなった時点で、その道具は連絡手段として機能しなくなります。

設計の考え方は単純です。自分が動く必要があるものだけを届け、それ以外は自分から見に行く形にします。自分に割り当てられた作業、自分に宛てられた投稿、自分が関わる期限の変更。この3つが届けば、進行をとりまとめる立場としては足ります。全案件の全投稿を受け取る設定は、案件が3件を超えた時点で破綻します。

作り直しにあたって、知らせと直接メッセージが画面の横の欄に常駐する形になりました。公式ページでは、その欄を開いたままにするか隠すかを自分で選べると説明されています。いま見ている画面を離れずに確認できるので、通知を受け取る経路をメールから画面の中へ移せます。メールの受信箱に知らせを送り込むのをやめるだけで、体感の煩わしさは大きく変わります。

カード表の通知は別に決めます。公式ページには、新しいカードが表に追加されたとき、あるいは特定の列に入ったときに誰へ知らせるかを指定できると書かれています。全部の列で全員に知らせる設定にすると、カードを1枚動かすたびに全員の画面が光ります。知らせるのは、そこで手が必要になる人だけに絞ります。

名前の付け方を先に決めておくと、探す時間が縮む

案件が5件を超えたあたりから、探す時間が増え始めます。ここで効いてくるのが、案件名と一覧名の付け方です。付け方の規則を最初に決めておくと、後から並べ替えるだけで目当てのものに辿り着けます。

案件名は、取引先の名前を先頭に置く形が扱いやすくなります。「株式会社◯◯ 会社案内の制作」のように、相手が先、仕事の内容が後です。並べたときに同じ取引先の案件が隣り合うので、その会社に関する話を探すときに1か所を見れば済みます。年度や案件番号を先頭に置く方式は、番号を覚えている人にしか効きません。

一覧名は、動詞を含めない形にします。「制作」「確認」「納品」のように、段階を表す名詞にそろえると、複数の案件を横に並べたときに同じ位置に同じ名前が並びます。案件ごとに一覧名がばらばらだと、案件をまたいだ確認をするときに毎回読み直すことになります。

作り直しにあたって、案件ごとに絵柄や記号や取引先の印を付けられるようになったと公式ページに書かれています。取引先の案件では相手の印を付けておくと、一覧を見たときに文字を読まずに見分けられます。名前の規則と見た目の印を両方そろえておくと、案件が20件を超えても探す時間が伸びません。

立ち上げから2週間、誰が声をかけるかを決める

組み立てが終わったら、最後に決めるのは人の配置です。道具の定着は、機能ではなく最初の2週間の声かけで決まります。入力する人が増えないと、進捗の表はすぐ嘘になります。

決めるのは1人だけです。その人が、間違った場所に書かれた投稿に返信して正しい場所を案内し、期限の入っていない作業に期限を入れ、放り込まれた作業を一覧に整理します。全員で気をつける形にすると、誰もやりません。1人に決めて、その人の他の仕事を2週間だけ軽くするのが現実的です。

声をかける回数は、1日に2回か3回で足ります。多すぎると、書くこと自体が億劫になります。「ここに書いてくれてありがとう、次からは掲示板のほうへ」という形で、責める言い方を避けます。書いた人を止めてしまうと、そのまま元の道具に戻ります。

2週間経ったら、1度だけ振り返りをします。見るのは3つです。書き込んだ人が何人いるか、期限が入っていない作業が何件残っているか、掲示板とチャットの使い分けが守られているか。ここで数字が悪ければ、組み立てのどこかに無理があります。部品が多すぎるか、作業の粒度が合っていないか、そもそも案件の切り方が仕事の形と違うかのいずれかです。

現場の人がスマートフォンだけで更新できる形にする

組み立てを机の前だけで考えると、現場で動く人のことが抜けます。施工の現場、撮影の現場、外回りの営業。こうした人たちは、その日のうちに机に戻りません。戻ってからまとめて入力する形にすると、入力は翌日以降になり、進捗の表は常に1日遅れます。

公式ページには、この道具が携帯端末用の2種類のアプリ、机上機用の2種類のアプリ、閲覧用の画面、そしてコマンドから使えることが書かれています。携帯端末のアプリで、写しを書く、追いつく、会話する、知らせを一時的に止める、といった操作ができると説明されています。

確かめておきたいのは、現場の人が実際に行う操作が、携帯端末の画面で何回の操作で終わるかです。作業を完了にする、写真を1枚添える、ひと言書き添える。この3つが片手で終わるなら、その日のうちに入力されます。5回も6回も画面を切り替える必要があるなら、現場では使われません。

組み立ての段階で、現場の人を1人捕まえて、実際の端末で1件だけ試してもらうのが確実です。作る側の端末で試すと、画面の大きさも通信の速さも違うので、本当の使いにくさが見えません。導入の前にこの1回を挟むかどうかで、3か月後の入力率が変わります。

組み立てがうまくいったかは、3つの数字で分かる

組み立ての良し悪しは、感想ではなく数字で見ます。見る数字は3つで足ります。

1つ目は、1週間のうちに1回でも書き込んだ人の割合です。参加者のうち半分を切っているなら、その道具はまだ動いていません。読むだけの人がいるのは構いませんが、更新する人が2人か3人に偏っていると、その人が休んだ瞬間に止まります。

2つ目は、期限が入っていない作業の割合です。期限が入っていない作業は、実質的に予定として扱われていません。この割合が高いまま運用を続けると、遅れに気づくのが納品直前になります。作る側が期限を必ず入れる決まりにするだけで、この数字は動きます。

3つ目は、同じ質問が繰り返されている回数です。「あの件どうなりました」という問い合わせが減っていなければ、書く場所の取り決めが機能していません。この場合、部品を減らすほうが効きます。置き場所の候補が少ないほど、探す時間は短くなります。

道具そのものを選び直す段階に戻るなら、比べる軸は組み立てのしやすさに置きます。案件の単位が自分たちの仕事の形と合うか、部品を足したり減らしたりできるか、料金が何で増えるか。この3点を横に並べて見るなら比較の一覧から、それぞれの道具の違いを辿れます。板の形で作業を追う道具との違いはTrelloとの比較に、作業の割り当てと期限の管理を中心に据えた道具との違いはAsanaとの比較に整理されています。資料の置き場所と作業の追跡を1つにまとめる考え方はNotionとの比較、担当と工程を表の形で管理する道具はmonday.comとの比較、国内の開発現場で使われている道具はBacklogとの比較、国産の板型の道具はJootoとの比較にそれぞれまとまっています。

組み立てを始める前に、使える機能の範囲を確かめておきたい場合はできることを、費用が何で増えるかを先に見ておきたい場合は料金を確認しておくと、途中で方針を変えずに済みます。機能で絞らず、区切るのは人数と板の数だけという組み立て方をとる道具であれば、プランの違いによる機能の欠落を気にせずに設計できます。いま使っている板からそのまま移せるかどうかはTrelloからの移行、社外の人を案件に招くときの考え方は安全性の考え方、立ち上げの段階で出やすい疑問はよくある質問にまとまっています。

Q1. 最初にどの部品を載せればよいですか?

やること一覧と掲示板の2つだけで始めるのが確実です。公式ページには部品を後から足せると書かれているので、最初から全部並べる必要はありません。使われない部品が画面に残ると、新しく入った人が毎回「ここには何を書くのか」と聞くことになり、道具そのものへの信頼が下がります。

Q2. 作業はどれくらいの大きさで登録すればよいですか?

担当者が1日から2日で終えられる大きさに揃えます。1週間かかる項目は、中に分けられる単位が隠れています。項目の文言は動詞で終える形にすると、何をすれば完了かが読み取りやすくなります。1日で終わらないものは、下位の作業を付けて分けられます。

Q3. 案件の数が上限に達しそうなときはどうしますか?

公式の料金ページの注記によると、保管済みと削除済みの案件は数に入りません。終わった案件を保管に回せば枠が空きます。最終の納品から30日が経ち未完了の作業が無いものは保管する、といった基準を先に決めて、月に1回、担当を1人決めて機械的に処理するのが続けやすい形です。

Q4. 取引先を招いても費用は増えますか?

公式の料金ページには、取引先も外注先も招いた人はすべて人数に数えると明記されています。ただし利用者数が無制限になるプラン以上であれば人数を気にする必要はありません。無料と最下位の有料プランを使っている場合だけ、上限に触れないか招く前に確認してください。

ブログ一覧へ

ほかの記事

触ってみるのが、いちばん早い。

5人まで無料で使えます。クレジットカードは不要です。

無料で始める