Excelでガントチャートを引く|どのプランから使えて、何ができないか
Excelでガントチャートを引こうとして、手順を調べる前に確かめておいたほうがよいことがあります。自分が使っているのがデスクトップ版なのかブラウザで開くWeb版なのか、そして契約しているプランに何が含まれているのかです。ここが分からないまま手順の記事を読み進めると、途中で「その画面が出てこない」という壁に当たります。この記事では、プランやエディションによって作れる形がどう変わるかを公式のページで確かめられる範囲で整理し、そのうえで3つの作り方の使い分けと、この道具では実現しにくい4つのことをまとめます。
引き始める前に、自分が使っているExcelの種類を確かめる
同じExcelという名前でも、実際には3つの姿があります。パソコンにインストールして使うデスクトップ版、ブラウザで開くWeb版、スマートフォンやタブレットで使うモバイル版です。ガントチャートを引く作業では、この3つでできることが明確に分かれます。
確かめ方は簡単です。ブラウザのアドレス欄にURLが表示されている状態で編集しているならWeb版です。アプリのアイコンから起動し、上部に「ファイル」「ホーム」「挿入」といったタブが並び、URLが見えないならデスクトップ版です。
なぜこの区別が要るかというと、ガントチャートを引く方法のうち、いくつかはデスクトップ版でしか成立しないからです。マクロを使って更新を自動化する方法、複雑なグラフの設定を細かく詰める方法、印刷の細部を調整する方法はいずれもデスクトップ版が前提になります。
一方で、Web版のほうが向いている場面もあります。複数の人が同時に開いて別々の行を埋めるような使い方では、Web版のほうが競合が起きにくく、保存の操作も不要です。とりまとめる人が全体の形を作り、担当者が自分の行だけ埋める、という分担ならWeb版で足ります。
チームで使う場合は、全員が同じ種類を使っているとは限らないという前提で組み立ててください。デスクトップ版で作った凝った仕組みが、Web版で開いた人の画面では動かない、という食い違いはよく起きます。
プランによって、Excelそのものの姿が変わる
法人向けの契約では、プランによってデスクトップ版が付くかどうかが変わります。ここは料金の差の中でも、実務への影響がいちばん大きい部分です。
日本マイクロソフトが公開している法人向けの比較ページでは、2026年9月10日時点で次のように案内されています。Microsoft 365 Business Basicは年払いで1ユーザーあたり月額相当1,049円、含まれるのは「Web 版とモバイル版の Word、Excel、PowerPoint、Outlook」です。つまりこのプランにはデスクトップ版が含まれません。Microsoft 365 Business StandardはCopilotとの組み合わせで3,523円、Business Premiumは同じくCopilotとの組み合わせで4,797円で、こちらは「デスクトップ、Web、モバイル版」と書かれています。いずれも価格には消費税が含まれていないと明記されており、ユーザー数の上限は300です。
個人向けでは、Microsoft 365 Personalが年額21,300円、月払いなら2,130円、Familyが年額27,400円で1人から6人まで、Premiumが年額32,000円と案内されています。PersonalとFamilyにはデスクトップ版のExcelが含まれます。
同じページには、2026年7月1日に商用スイートのパッケージと価格の変更が実施されたことについての案内も置かれています。プランの構成そのものが変わった直後なので、社内で古い資料を根拠に検討している場合は、数字を取り直してください。この記事の数字も、あくまで確認した日時点のものです。
ガントチャートを引くという目的に絞ると、判断は単純です。セルを塗る方法だけで足りるならWeb版でも作れます。グラフの設定を細かく詰める、マクロで更新を自動化する、印刷の体裁を整えるといったことをするなら、デスクトップ版が含まれるプランが必要になります。
事前に用意された「ガントチャート」という種類は無い
作り方を調べる前に、この道具の立ち位置を押さえておくと迷いが減ります。公式のサポートページには、次のように書かれています。
ガント チャートを使って単純なプロジェクト スケジュールの状態を表示する必要がありますか? Excel には事前定義されたガント チャートの種類はありませんが、 これらの無料のガント チャート テンプレートを使用して作成できます。 出典: support.microsoft.com
同じページには、Microsoft 365のサブスクリプションにガントチャートのテンプレートが用意されているという案内も添えられています。
ここから分かるのは、この道具でガントチャートを引くというのは、専用の機能を使うことではなく、別の機能を組み合わせて似た見た目を作ることだということです。この違いは、あとで効いてきます。専用の機能ではないので、作業を1つ足したときに図が自動で伸びるとは限りませんし、前後関係を引いても後続が自動で動くとは限りません。
「自分で組み立てる」という前提を受け入れられるなら、この道具は柔軟で強力です。逆に、線を引けば道具が計算してくれると期待していると、作った直後から手作業が積み上がっていきます。
3つの作り方と、それぞれが成立する条件
実務で使われている作り方は3つあります。どれを選ぶかは、使っているExcelの種類と、更新する頻度で決まります。
1つ目は、日付を横に並べたセルを条件付き書式で塗る方法です。開始日と終了日を列に持たせ、その間に入る日付のセルだけ色が付くように条件を書きます。Web版でも設定でき、行を足したときにも書式の適用範囲を広げるだけで済みます。難点は、期間が長いプロジェクトでは横に列が伸びすぎることです。3か月を超えるなら、日単位ではなく週単位で1列にしてください。
2つ目は、積み上げ横棒グラフを使う方法です。開始日までの部分を透明にして、期間の部分だけを見せることで横棒に見せます。資料に貼って見せるときの見栄えはこちらが優れています。ただしグラフの細かい設定はデスクトップ版のほうが扱いやすく、行を足したときにグラフの参照範囲を広げる操作が必要になります。
3つ目は、公式や第三者が配っているテンプレートを使う方法です。最初の形ができている分だけ早く始められます。注意点は、テンプレートは作った人の運用に合わせて作られているということです。自分たちが使わない列や、意味の分からない計算式が入っていることがあります。開いたら最初にやるべきなのは、追加ではなく削除です。使わない列を消してから運用に載せてください。
どれを選ぶにしても、先に決めておくことが3つあります。日付の単位を日にするか週にするか、作業の粒度をどれくらいにするか、そして誰が更新するかです。3つ目が決まっていないと、どの作り方を選んでも同じ結末になります。
Web版で引くときに残るものと、消えるもの
Web版で作業する前提なら、次の点を織り込んでおいてください。
残るもののほうが多いのは事実です。条件付き書式は設定できますし、フィルタも並べ替えも使えます。ウィンドウ枠の固定も、テーブル機能も使えます。日付の計算に必要な関数はひととおりそろっています。ここまでで、セルを塗る方式のガントチャートは十分に作れます。
一方で、扱いにくくなるものもあります。マクロを含むファイルは、Web版では実行できません。グラフの細かい書式設定は、デスクトップ版でしかたどり着けない項目があります。印刷の体裁を細かく整える作業も、デスクトップ版のほうが素直です。
判断の目安は、そのファイルを誰がどう使うかです。全員がブラウザで開いて自分の行を埋めるだけなら、Web版で完結する作りにしたほうが、かえって事故が減ります。凝った仕組みを入れるほど、それを直せる人が1人だけになるからです。
社内でプランが混在している場合、いちばん制約の多い人に合わせて設計してください。10人のうち2人がWeb版だけの契約なら、その2人が触れない仕組みを作った時点で、その2人の分は誰かが代わりに入力することになります。
同時に開いて更新するために必要な条件
ガントチャートを1人が引き直している間、他の人はその表を見られない。この状態を避けるには、共同編集が成立する条件を満たしておく必要があります。公式のサポートページには、次のように条件が並べられています。
Excel ブックは、.xlsx、.xlsm、または .xlsb ファイル形式で使用する必要があります。この形式ではないファイルの場合は、ファイルを開き、[ ファイル>コピーの保存] を選択します。形式を [Excel ブック (*.xlsx)] に変更します。共同編集では、Strict Open XML スプレッドシート形式はサポートされていないことに注意してください。 出典: support.microsoft.com
同じページには、Microsoft 365のサブスクリプションが必要であること、ブックをOneDriveかOneDrive for BusinessかSharePoint Onlineのライブラリに置く必要があること、そしてマイクロソフトがホストしていないオンプレミスのSharePointサイトでは共同編集がサポートされないことも書かれています。
ここでよく起きる行き違いが2つあります。1つは、ファイルサーバーの共有フォルダに置いているケースです。社内の誰でも開ける場所ではありますが、共同編集の条件は満たしません。開いている人がいると、他の人は読み取り専用で開くことになります。
もう1つは、古い形式のまま使っているケースです。拡張子がxlsのままだと共同編集の対象になりません。上の引用にあるとおり、形式を変換してから置いてください。
置き場所を変えるだけで、更新のされ方が変わることがあります。工程表が更新されない理由の一部は、誰かが開きっぱなしにしていて他の人が編集できない、という単純なものです。
表の上限は、工程表では問題にならない
ときどき「行数の上限に当たりませんか」という心配を聞きますが、この用途では当たりません。公式の仕様ページでは、ワークシートの大きさは1,048,576行と16,384列と記載されています。1つのセルに入る文字数は32,767文字、使えるワークシート関数は341種類です。
工程表の行数が数千行になることは通常ありません。むしろ気にすべきなのは、1画面に何行入るかのほうです。30行を超えると、スクロールしないと全体が見えなくなり、開いた人が自分の行を探す時間が増えます。行が増えてきたら、案件ごとにシートを分けるか、上位の作業だけを見せる別の表を作るかを検討してください。
なお、同じ仕様ページには、レガシーの共有ブック機能について「同時にファイルを開くことができるユーザーの数」が256と書かれています。これは新しい共同編集とは別の、古い仕組みの話です。この機能はExcelのテーブルを含むブックでは有効にできないとも書かれているため、いまから使う理由はほとんどありません。
日付の単位を、日にするか週にするか
横に伸びすぎて見づらい、という悩みの大半は、日付の単位を決めずに作り始めたことから来ます。作る前にここを決めてください。
日単位が向くのは、全体の期間が2か月以内で、1つの作業が数日で終わる仕事です。工事の段取りや、締切が細かく並ぶ制作の進行がこれにあたります。日単位なら、土日と祝日を別の色にしておくと、実際に動ける日数が目で分かります。
週単位が向くのは、期間が3か月を超える仕事です。1列を1週間にすると、半年の計画でも26列で収まり、1画面に全体が入ります。週の始まりを月曜にそろえ、列の見出しにはその週の月曜の日付を入れておくと、あとから見返したときに迷いません。
月単位は、社外に見せる概要の資料にだけ使ってください。月単位では「今週やること」が分からないため、実務を回す表としては役に立ちません。概要用と実務用を1枚で兼ねようとすると、どちらの用途でも中途半端になります。
単位を途中で変えたくなったときのために、開始日と終了日は必ず別の列で持っておいてください。日付そのものを列に持っていれば、見せ方だけを作り直せます。逆に、塗ったセルだけが情報になっている作り方だと、単位を変えるときに全部引き直すことになります。
祝日については、別のシートに一覧を作って参照する形にしておくと、翌年の分を足すだけで済みます。数式の中に日付を直接書き込むと、年が変わるたびに全部の式を直すことになります。
遅れは、色ではなく列で持つ
条件付き書式で遅れている行を赤くする作り方はよく見かけますが、これだけだと運用が続きません。色は、フィルタでも並べ替えでも扱いにくく、集計にも使えないからです。
先に決めるべきなのは、何をもって遅れとするかです。定義の候補は3つあります。
・予定の終了日を過ぎているのに、状態が完了になっていない ・予定の開始日を過ぎているのに、まだ着手されていない ・進捗率が、経過した日数の割合より低い
このうち、いちばん誤解が少ないのは1つ目です。3つ目は一見きれいですが、進捗率を人が主観で入れている限り、数字の意味が人によって変わります。90パーセントのまま2週間止まっている行が並ぶのは、この作り方でよく起きる症状です。
決めたら、その判定を1つの列に出してください。「遅れ」「今週」「先」のような短い言葉を計算式で入れておけば、フィルタで遅れだけを出せますし、いくつ遅れているかも数えられます。色はその列の値に応じて後から付ければ十分です。
今日の位置を線で示したい場合は、日付の見出し行に今日と一致するかどうかの判定を入れて、その列だけ薄く塗るようにします。図形で縦線を引く方法もありますが、行を足したり列幅を変えたりするたびに位置がずれるため、運用の中では扱いにくくなります。
工程表として使うときに、実現しにくい4つのこと
作り方が分かっても残る制約があります。ここを先に知っておくと、どこまでこの道具で進めるかを決めやすくなります。
1つ目は、前後関係の自動調整です。前工程が3日遅れたら後工程も3日ずれる、という動きを自動でやらせるには、自分で計算式を組む必要があります。組めなくはありませんが、作業を1件足すたびに式の参照先を直すことになり、直し漏れが起きます。
2つ目は、変わったことを知らせる仕組みです。表の中で日付が書き換わっても、その表を開いていない人には何も届きません。誰かがチャットで知らせるという運用に頼ることになり、その連絡が抜けた分だけ、実態と認識がずれます。
3つ目は、誰がいつ何を変えたかの記録です。置き場所によってはファイルの版が残りますが、行単位で「この日付は誰が動かしたか」を追うのは簡単ではありません。遅れの理由を後から説明する必要がある仕事では、ここが効いてきます。
4つ目は、見せる範囲を人によって変えることです。ファイル単位では権限をかけられますが、同じ表の中で「この案件の行だけ社外の人に見せる」ということはできません。社外の協力会社が絡む案件では、見せてよい部分だけを別のファイルに切り出す作業が毎回発生します。
この4つが困っていないなら、この道具のままで問題ありません。困り始めているなら、それが置き場所を変える判断の材料になります。
作業を1件足したときに、どこが壊れるか
工程表は、作った直後がいちばんきれいです。壊れ始めるのは、途中で作業を足したときです。足したときに手作業が必要になる場所を先に潰しておくと、寿命が伸びます。
壊れやすいのは4か所あります。
・条件付き書式の適用範囲。最終行の下に行を足すと、書式が付いてきません。範囲を最初から余分に広く取っておくか、テーブル機能で管理してください ・グラフの参照範囲。積み上げ横棒で作っている場合、行を足しても図には現れません。テーブルを元にグラフを作っておくと、自動で伸びます ・集計の式。合計や件数を出している式の範囲が、足した行を含んでいないことがあります ・並べ替え。日付順に並べ替えた瞬間、行と行の間に入れた空白行や小計行の位置がずれます
このうち、いちばん見つけにくいのは3つ目です。書式やグラフは見た目で気づきますが、集計の式は数字がずれるだけなので、気づかないまま報告に使われます。集計は別のシートに置き、列全体を参照する形にしておくと、この事故は起きにくくなります。
作業を足す担当も決めておいてください。誰でも行を挿入できる状態だと、途中に空白行が増え、並べ替えのたびに構造が崩れます。行を足すのはとりまとめる人だけ、担当者は既にある行の状態と日付だけを触る、という分担にしておくと、形が保たれます。
配る前に、触ってよい範囲を決める
作った表をチームに渡す前に、決めておくことが3つあります。ここを決めずに配ると、返ってきたファイルが少しずつ違う形になります。
1つ目は、編集してよいセルの範囲です。シートの保護をかけたうえで、担当者が触る列だけロックを外しておきます。予定日と実績日を分けている場合、担当者が触るのは実績日と状態だけ、というのが扱いやすい形です。
2つ目は、入力の形をそろえる仕組みです。状態を手で打たせると「完了」「済」「done」が混ざります。入力規則でリストから選ばせるだけで、集計もフィルタも安定します。選択肢は4つまでにしてください。増やすほど選び方が人によって変わります。
3つ目は、配る形です。ファイルそのものを添付して送ると、その瞬間に版が分かれます。置き場所へのリンクを送り、全員が同じ1つを開くようにしてください。添付で送ってよいのは、報告のために固定した写しだけです。
この3つを決めておくと、返ってきた内容を統合する作業がなくなります。統合の作業は、とりまとめる人の時間をいちばん静かに削っていく仕事です。
引き直しに使っている時間を、いちど数えてみる
判断のために、費用ではなく時間で測る方法があります。工程表を引き直している時間を2週間だけ記録してみてください。日付を動かした、行を足した、グラフの範囲を広げた、報告用に別の形へ作り直した。この作業を分単位で書き出します。
現場でよく出てくるのは、週に1時間から3時間という数字です。月に換算すると4時間から12時間になります。この時間は、とりまとめる立場の人の時間であることがほとんどです。
数えたうえで、その時間が価値を生んでいるかを見ます。作業の中身を考えている時間なら価値があります。線を引き直しているだけ、報告用に作り直しているだけなら、そこは減らせる余地です。
同時に、更新している人が何人いるかも数えてください。1人だけなら、その人が休んだ日に表は止まります。とりまとめる人が入院した週に、誰も工程表を触れなかったという話は、珍しくありません。
数えた結果を社内で共有するときは、費用ではなく時間で出すほうが通りやすくなります。道具の費用は月々の数字として見えますが、引き直しに使っている時間はどこにも計上されていないため、比較の土俵に乗っていないことがほとんどです。月8時間という数字を出せば、それが誰の8時間なのかという話に進みます。
そのまま表計算で続けてよい場合
替える必要のない状況もはっきりしています。次に当てはまるなら、この道具のまま整えるほうが得です。
・工程表を見るのが自分と上司の2人だけで、更新する人も自分1人 ・案件の期間が1か月以内で、途中で日程が動くことがほとんどない ・社外に見せる資料として、印刷やPDFで渡す使い方が中心 ・すでに関数やマクロで自社向けの仕組みを作り込んでいて、それが動いている ・チームの全員が表計算に慣れていて、他の道具を覚える余力がいまはない
とくに1つ目に当てはまるなら、道具を替える理由はほとんどありません。共同編集の話も通知の話も、複数の人が同じ表を触るときに初めて意味を持つからです。
公開されている条件から見た、置き場所の選び方
替えることを検討する段階になったら、機能の数ではなく、次の3つで比べてください。更新する人が増やせるか、変わったことが自動で伝わるか、そして人数が増えたときに費用がどう伸びるか。
費用の伸び方は、道具によって考え方が違います。上位のプランでないと使えない機能がある形と、機能では区切らない形があります。機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという考え方で組まれた料金のような形なら、工程表を見るためだけに上位プランへ上げる必要はなくなります。どちらが合うかは、使う機能の幅で決まります。
板の形で進行を見せる道具と比べたい場合はTrelloとの比較を、線表と担当の割り当てを重視する道具と比べたい場合はAsanaとの比較を見ると、考え方の違いが分かります。文書と表を1つにまとめる形との違いはNotionとの比較に整理されています。まとめて横に並べたいときは比較の一覧から入ってください。
工程を見せる機能がどこまで揃っているかはできることで確かめられます。同じページには、揃っていない部分も並べて書かれています。リポジトリの機能は持たない、自動化と外部連携では勝負しない、画面は日本語のみ、自動で取り込めるのはTrelloからのデータだけ。ここを先に読んでおくと、検討の途中で前提がひっくり返ることがありません。手元の工程表を移す段取りはTrelloからの移行に書かれています。
社内の情報を外部のサービスに置くことの説明が要る場合は安全性の考え方を、契約前の細かい疑問はよくある質問を見てください。載っていないことはお問い合わせから聞けます。表計算のまま続ける判断をした場合の整え方はブログの他の記事にもまとめてあります。
道具の選び方については、公的な整理も参考になります。デジタル庁が公開しているサービス設計の考え方には、次のような一節があります。
「誰一人取り残されない」デジタル化を進めていく上では、デジタル機器・サービスが操作しやすいだけではなく、これらの機器・サービスを通じ、利用者の利便性の向上や課題の解決、目的の達成が図られることが大切です。 出典: digital.go.jp
工程表に当てはめると、こうなります。線がきれいに引けることと、チームが日程を守れるようになることは別です。判断の基準は前者ではなく後者に置いてください。
Q1. Web版のExcelでもガントチャートは作れますか?
セルを条件付き書式で塗る方式なら作れます。フィルタ、並べ替え、ウィンドウ枠の固定、テーブル機能も使えるため、実務で必要な形はひととおり組めます。ただしマクロは実行できず、グラフの細かい書式設定や印刷の体裁調整はデスクトップ版のほうが扱いやすくなります。
Q2. デスクトップ版を使うにはどのプランが必要ですか?
2026年9月10日時点のマイクロソフトの法人向け比較ページでは、Microsoft 365 Business Basicは月額相当1,049円でWeb版とモバイル版のみと案内されています。デスクトップ版が含まれるのはBusiness Standard以上で、Copilotとの組み合わせで3,523円からです。いずれも年払い、消費税は別と記載されています。
Q3. 同じファイルを複数人で同時に更新できますか?
Microsoft 365のサブスクリプションがあり、ファイルをOneDriveかOneDrive for BusinessかSharePoint Onlineに置き、形式がxlsx、xlsm、xlsbのいずれかであれば可能です。社内のファイルサーバーに置いた場合や、マイクロソフトがホストしていないオンプレミスのSharePointでは共同編集はサポートされません。
Q4. 工程表を表計算で続けるか、別の道具にするかの境目はどこですか?
見る人と更新する人が自分だけなら、そのままで問題ありません。境目は、前後関係が動いたときに自動で後続をずらしたい、変わったことを関係者に自動で知らせたい、誰がいつ日付を変えたかを追いたい、社外に見せる範囲を分けたい、のいずれかが必要になったときです。