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ガントチャートアプリを個人で無料で使う|無料枠の実際

2026年9月6日 ・ Pinateca編集部

ガントチャートアプリを個人で無料で使いたい、という相談は2つの立場から出ます。ひとつは本当に1人で計画を引きたい人。もうひとつは、まず自分で試してからチームに広げたい人です。この2つは求めるものが違うのに、同じ検索語で情報を探すため、選び方を間違えやすい。この記事では、主要なアプリの無料枠で実際にどこまで使えるかを公式の料金ページで確認したうえで、どちらの立場ならどれを選ぶべきかを整理します。

個人で無料のガントチャートを探す人が置かれている状況

1人で工程表を引きたい理由は、たいてい2つのどちらかです。自分の担当範囲が複数の案件にまたがっていて、いつ何が重なるかを把握したい。あるいは、チームで使う道具を決める前に、自分で触って感触を確かめたい。

前者なら、共同編集の機能は要りません。自分だけが見る図なので、共有も権限も不要です。この場合、選択肢はかなり広くなります。表計算ソフトでも、デスクトップの無料アプリでも用が足ります。

後者だと話が変わります。1人で試して気に入っても、チームに広げた瞬間に人数の枠に当たって使えなくなる、ということが起きます。無料枠の人数は各社で大きく違い、2人までのものと10人までのものが混在しています。試す段階で、この数字を先に見ておかないと、時間を無駄にします。

背景として、工程管理の道具は長らく企業向けに作られてきました。数十人から数百人で使う前提で、権限の管理や承認の流れが手厚く用意されている。1人で使いたい人にとっては、その手厚さがそのまま覚える量になります。近年は個人でも触れる無料枠を持つ道具が増えましたが、無料枠の設計思想は各社でかなり違います。将来の有料契約につながる人に広く配る方針の道具と、機能を絞って上位プランへの入口として置く方針の道具では、同じ「無料」でも中身が別ものです。

よく聞くのは、「個人で使っていたアプリをチームに勧めたら、人数分の費用が思ったより高くて止まった」という話です。1人あたり月額1,200円の道具でも、15人なら月18,000円、年で216,000円になります。個人で試すときから、人数が増えたときの金額を頭に入れておくと、後で説明しやすくなります。

主要アプリの無料枠を並べて見る

2026年9月4日時点で各社の公式料金ページを開いて確認した内容です。プランは変わりますので、契約前には必ず自分で公式ページを見てください。金額の税の扱いも各社で書き方が違います。

アプリ 無料枠の人数 無料枠の入れ物 時間軸のビュー
Trello ワークスペースあたり10コラボレーター 最大10ボード カレンダー、タイムラインはPremium以上に記載
Asana Personalは2人まで タスクとプロジェクトは無制限と記載 タイムラインとガントビューはStarter以上に記載
monday.com 無料は最大2ユーザー 最大3ボード、最大3ドキュメント タイムライン・ガントビューはスタンダード以上に記載
Backlog フリーは最大10ユーザー 1プロジェクト ガントチャートはスタンダード以上に記載
Notion フリーは共同作業用のブロック数に制限あり 数百から数千のアイテムを整理と記載 料金ページの比較表にビューの記載は見当たらない

1人で使う前提なら、人数の枠はどれも足ります。効いてくるのは入れ物の数と、時間軸のビューが無料で使えるかどうかです。個人で複数の案件を抱えている人にとって、monday.comの3ボードやBacklogの1プロジェクトは、意外と早く届く数字です。

monday.comの料金ページには、スタンダード以上で使えるビューがこう説明されています。

ビジュアルなタイムラインで今後のあらゆる作業を確認し、ガントチャートを活用すれば期日を必ず守れます。 出典: monday.com

つまり、この機能は無料の側には置かれていません。個人で横棒の工程表を無料で使いたいなら、時間軸のビューを無料に含む道具を探すか、別の手段を取ることになります。

金額も並べておきます。Asanaは税抜で、Starterが年払いで1ユーザー月額1,200円、月払いで1,475円。monday.comは税抜で、年間払いのスタンダードが1ユーザー月額1,650円。Trelloは米ドル建てで、Premiumが年払いで1ユーザー月額10ドル。Backlogは税抜で、ガントチャートの記載があるスタンダードが月額16,000円です。

1人で使うなら選択肢はもっと広い

チームでの共同編集が要らないなら、クラウドのアプリにこだわる必要はありません。無料で使える手段がいくつもあります。

デスクトップにインストールする無料の工程管理アプリがあります。GanttProjectはその代表で、公式サイトには、クラウドに依存せず購読料も無いこと、Windows、macOS、Linuxのデスクトップで動作すること、データが自分のパソコンに残ることが書かれています。2003年から開発が続いているとも記載されています。1人で使うなら、機能の制限に悩まされずに済むという点で強い選択肢です。

表計算ソフトも現実的です。Googleスプレッドシートは無料で使え、条件付き書式でセルを塗れば工程表になります。1人で使うなら、他の人が見て分かるかを気にしなくてよいので、自分に都合のよい形に作り込めます。列を月にすれば1年分が1画面に収まりますし、日単位にすれば細かい調整もできます。

文書を書く道具の中に工程表を持つ方法もあります。作業のメモや調査の記録と、日程の表が同じ場所にあると、行き来がありません。1人で使うなら、この一体感は思ったより効きます。反面、表の見た目を整える手間はかかりますし、工程の数が増えると重くなります。案件が3件までなら十分に実用的です。

紙とペンも、意外と侮れません。案件が1つで、工程が10件程度なら、手で引いた図のほうが早い場合があります。道具を選んで設定する時間より、書いてしまうほうが速い。1人で使う図に、共有や自動化の価値はありません。

無料で使える範囲だけで言えば、1人での用途は選択肢に困りません。困るのは、その中から1つに決めることのほうです。判断の基準は、その図を何回書き直すかです。書き直しが3回以下なら紙で足ります。毎週書き直すなら表計算ソフト、毎日動かすならアプリ、という目安になります。

表計算ソフトで個人用の工程表を作る手順

1人で使うなら、表計算ソフトが最も費用と手間の少ない方法です。凝った関数は使いません。凝るほど後で自分でも直せなくなります。

まず、A列に工程名、B列に開始日、C列に終了日を置きます。D列から右に、日付か月を横に並べます。1年を月で見るなら12列、3か月を週で見るなら13列前後です。1行目に見出しを入れ、2行目から工程が並びます。

次に、条件付き書式を1本だけ入れます。条件は、その列の日付が開始日以上で終了日以下ならセルを塗る、というものです。これを日付の列全体に適用すれば、開始日と終了日を書き換えるだけで色が動きます。手でセルを塗る運用にすると、日付を直すたびに塗り直しが発生して、数週間で放置されます。ここは必ず自動にしてください。

3つ目に、今日の日付が分かる縦線を入れます。条件付き書式でその日の列だけ背景を変えるだけで足ります。この線があると、遅れている工程が一目で分かります。1人で使う図でも、この線の有無で使いやすさがまったく違います。

4つ目に、行の並べ替えができる状態を保ってください。セルを結合すると並べ替えができなくなります。案件ごとに見たいときと、期日順に見たいときで並べ替えたくなるので、結合は使わないほうが後々楽になります。

最後に、更新のルールを1つだけ決めます。週に1度、開始日と終了日の2列だけを見直す。それ以外は触らない。この形なら更新は5分で終わります。進捗率の列や実績の列を足したくなりますが、足した分だけ更新が重くなり、続かなくなります。

デスクトップのアプリとクラウドのアプリのどちらを選ぶか

1人で使う前提でも、この選択は結果に影響します。それぞれ得意な条件が違います。

デスクトップのアプリは、機能の制限がありません。無料であっても、依存関係の設定や工程の階層といった、クラウドの無料枠では有料側に置かれがちな機能が使えることがあります。データが自分のパソコンにあるので、社外に出せない情報を扱う場合にも向きます。反面、他の端末から見られません。会社のパソコンで作った図を、外出先のスマートフォンで確認する、という使い方ができません。

クラウドのアプリは、どの端末からでも同じものが見られます。パソコンが壊れてもデータが残ります。他の人に見せたくなったときも、リンクを渡すだけで済みます。反面、無料枠には人数や入れ物やビューの制限があり、使いたい機能が有料側に置かれていることがあります。

判断は、自分の使い方で決まります。図を毎日見る場所が1台のパソコンだけなら、デスクトップで足ります。移動が多く、外で確認することがあるならクラウドです。将来チームに広げる可能性が少しでもあるなら、最初からクラウドを選んでおくほうが移行の手間が少なくなります。

もうひとつの視点として、バックアップの取りやすさがあります。デスクトップのアプリはファイルをコピーするだけで保管できます。クラウドのアプリは書き出しの機能に依存するので、その道具が何の形式で書き出せるかを導入前に確認してください。書き出せない道具は、後で移れなくなります。

スマートフォンだけで工程表を扱えるか

出先で確認したい、という要望はよく出ます。結論から言うと、確認はできますが、編集には向きません。

工程表は横に長い図なので、スマートフォンの画面では全体が入りません。縮小すると文字が読めず、拡大すると全体像が消えます。20行の工程を横棒で並べた図を小さな画面で読むのは、現実的ではありません。

出先で必要なのは、たいてい「今日と明日に何があるか」です。これは工程表の形で見る必要がなく、一覧やカレンダーの形のほうが読みやすい。工程表はパソコンで見る図、直近の予定はスマートフォンで見る一覧、と役割を分けるのが実用的です。

編集についても、スマートフォンでできるのは日付の微調整くらいと考えてください。工程を追加したり、順番を組み替えたりする作業は、画面の広い端末でやったほうが圧倒的に早く終わります。無理に出先でやろうとすると、操作の間違いで元の図を壊すことがあります。

アプリを選ぶときにスマートフォン対応を条件に入れるかどうかは、確認の頻度で決めてください。週に何度も出先で確認するなら条件に入れる価値があります。月に数回なら、書き出した画像を見るだけで足ります。

個人の工程表が続かなくなる理由

1人で使う図は、チームの図より簡単に止まります。誰も見ていないので、止まっても誰にも指摘されないからです。

いちばん多いのが、作るのが目的になってしまう壊れ方です。最初に時間をかけてきれいな図を作ると、その完成度が満足につながり、その後の更新が面倒になります。作り込んだ図ほど直すのが惜しくなるという心理も働きます。対策は、最初は粗く作ることです。10分で作れる図から始めて、必要なところだけ足していく。

次に多いのが、粒度が細かすぎる壊れ方です。1人で使うので誰にも配慮せず、思いついた作業を全部並べてしまう。100件を超えると、更新のたびに探す時間がかかり、開くのが億劫になります。工程は20行前後に抑えて、細かい作業はその中のチェックリストに入れてください。

3つ目が、見る場面が無いという壊れ方です。作った図を見る決まった機会が無いと、開く理由が生まれません。週の始めに5分開く、と時間を決めてしまうのが確実です。時間を決めない習慣は、例外なく消えます。

4つ目が、完璧に保とうとする壊れ方です。1件でも古い情報があると気持ち悪くて、全部を直そうとする。全部を直すのは重いので、結局手を付けなくなります。古いままの行があってもよい、と最初に自分に許可を出しておくほうが、長く続きます。

個人で試したものをチームへ広げるときに詰まる場所

1人での試用がうまくいっても、チームに広げると別の問題が出ます。順番に見ておきます。

人数の枠が最初の壁です。Asanaの無料は2人、monday.comの無料は2ユーザーと記載されています。3人目を入れた時点で有料の判断が必要になります。Trelloはワークスペースあたり10コラボレーター、Backlogのフリーは10ユーザーなので、小さなチームなら無料のまま試せます。

次に来るのが入れ物の枠です。1人で使っていたときは案件が1つでも、チームで使うと案件の数だけ入れ物が要ります。案件ごとにボードを分ける運用にすると、Trelloの10ボードやmonday.comの3ボードにすぐ届きます。設計の段階で、工程で分けて案件はラベルで区別する形にしておくと、この枠は延ばせます。

3つ目が、他の人が更新してくれない問題です。これが最大の難所です。1人のときは自分が全部動かすので問題になりませんが、チームでは全員が自分の担当分を動かす必要があります。動かしてもらうには、開く理由と、操作の手数の少なさが要ります。工程を3日ずらす操作が1回で済むか、5回かかるか。この差が半年後の運用を分けます。カードの動かし方や属性の持たせ方はできることのページで比べられます。

4つ目が、権限とデータの扱いです。1人で使うときは気にしなくてよかった共有範囲が、チームでは必ず問題になります。取引先の情報が入る以上、誰がどこまで見られるかを決めておく必要があります。この考え方は安全性の考え方にまとめてあります。

5つ目が、自分が作った構造が他の人に伝わらない問題です。1人で使っていた図には、自分だけが分かる略語や並び順の意図が入っています。他の人が見ると、どこに何を書けばよいのか分かりません。チームに広げる前に、略語を普通の言葉に直し、列の意味を1行で説明する欄を作っておくと、最初の1週間の質問がかなり減ります。

無料枠で長く使うための設計

無料のまま続けたいなら、制限を回避する裏技ではなく、制限に当たらない設計を選ぶのが正解です。

入れ物を増やさない設計にしてください。案件ごとにボードを作ると、案件の数だけ枠を消費します。工程の段階で列を作り、案件はラベルで分ける。この形なら、案件が20件になってもボードは1枚で足ります。1枚に集まると全体が見渡せるという利点もあります。

終わったものを残さない習慣も要ります。完了した案件を置いたままにすると、容量と入れ物の枠を食い、画面も読みにくくなります。月に1度、終わったものを書き出して別の場所に保管し、稼働中のものだけを残す。この作業は15分程度で終わります。

ファイルを置かないことも大事です。無料枠のファイル容量は厳しめに設定されています。Trelloは10MBまでのファイル、Asanaは100MBまでという記載があります。重い資料はファイル共有サービスに置いて、リンクだけを貼るのが定石です。

そして、載せる情報を絞ってください。進捗率、工数、実績、コメントでの報告。全部を管理しようとすると、入力の手間で運用が止まります。まず日付だけが正しく保たれる状態を作り、それが1か月続いてから次を足す。この順番を守ると、無料枠でもかなり長く戦えます。

個人の複数案件を1枚で見るときの組み方

1人で複数の案件を抱えている場合、案件ごとに図を分けるか、1枚にまとめるかで迷います。1人なら、まとめるほうがほぼ確実に正解です。

分けると、案件の数だけ図を開くことになります。5件抱えていれば5枚開いて見比べる作業が発生し、そのうち開かなくなります。何より、複数案件を持つ人がいちばん知りたいのは「どの週に山が来るか」であって、案件ごとの詳細ではありません。分けた図では山が見えません。

まとめる場合の組み方はこうです。1枚の図に全案件の工程を並べて、案件名を行の先頭に付けるか、色で分けます。並べ替えは期日の順にします。この形にすると、同じ週に締切が3つ重なっていることが一目で見えます。案件ごとの詳細が必要になったら、その案件の行だけを絞り込んで見ればよい。

注意点が1つあります。1枚にまとめると行が増えるので、粒度を粗くする必要があります。案件ごとに4行から5行まで、と決めておくと、5案件でも25行に収まります。案件の中の細かい作業は、その行のチェックリストやコメントに入れてください。

もうひとつ、案件の終わりを必ず入れてください。終わりの無い案件を並べると、図の右端がどこまでも伸びます。まだ終わりが決まっていない案件は、仮の終わりを置いて、色を薄くしておく。仮であることが分かればよいので、正確さは要りません。

有料に移る判断をどこに置くか

無料のままで足りるなら、それが最善です。移る必要が出るのは、次の条件に当たったときだけです。

人数の枠に当たったとき。無料の上限ちょうどで判断すると、新しい人を迎えられない日が発生します。上限の2人手前で線を引いておくと、慌てずに済みます。

とりまとめの手間が時間で測れるようになったとき。週3時間を超えたら、月額と比べる価値があります。10人のチームで1ユーザー月額1,200円なら月12,000円です。とりまとめ担当の作業が月に数時間減るなら、計算は合います。

見たい画面が有料側にあると分かったとき。時間軸のビューが有料に置かれている道具では、これは工夫では越えられません。ここで判断するのが、いちばん納得感があります。

値付けの方式そのものが判断に効くこともあります。人数課金の道具は、人が増えると比例して高くなります。プラン単位で課金する道具は、人数が多いほど1人あたりが下がります。30人を超えるチームでは、この違いで年間の金額が大きく変わります。段の分け方の違いは料金のページで確認できます。

無料枠を試すときの手順と、見るべき点

道具を試すときは、順番を決めておくと時間が短く済みます。思いつくままに触ると、判断できないまま試用期間が終わります。

最初にやるのは、実際の案件を1つ入れることです。架空のデータで試すと、どの道具も便利に見えます。自分がいま抱えている案件の工程を10件ほど入れて、その道具でどう見えるかを確かめてください。この段階で読みにくいと感じたら、その先はありません。

次に、日付を動かしてみます。工程を3日後ろにずらす操作が何回で終わるかを数えてください。1回で終わる道具と、開始日と終了日を別々に直して4回かかる道具では、半年後の運用がまったく違います。この操作は毎週するので、ここの差は積み上がります。

3つ目に、書き出しを試します。入れたデータを取り出せるかどうかは、後で移るときの生命線です。書き出しの機能が無い道具、あるいは書き出せる形式が限られる道具は、閉じ込められる危険があります。試用の段階で1度書き出して、中身を確認しておいてください。

4つ目に、人数を増やしたときの金額を計算します。いまは1人でも、将来10人になったらいくらか。人数課金なのかプラン単位なのかで、金額の伸び方が変わります。この計算を先にしておくと、後で社内に説明するときに慌てません。

最後に、試用の期限を自分で決めてください。2週間で判断する、と決めておかないと、なんとなく使い続けて比較が終わりません。2週間触って手に馴染まない道具は、その先も馴染みません。

乗り換えないほうがよい場合

いま使っているものをそのまま使い続けるほうがよい場合も、はっきりあります。

1人で使っていて、表計算ソフトで足りているなら、変える理由はありません。共有も権限も不要な図に、クラウドのアプリを持ち込むのは過剰です。設定と学習の時間のほうが高くつきます。

開発の課題管理と工程管理を同じ場所で回していて、それがうまく動いているなら、そのままが正解です。ソースコードの管理と課題の管理が同じ場所にある構成は、それ自体が価値です。工程表の見た目のために別の道具を足すと、情報が2か所に散ります。この観点の判断材料はBacklogとの比較にまとめてあります。

自動化と外部連携を作り込んでいる場合も、乗り換えのコストが高くなります。特定の道具に合わせて自動化のルールを何十本も組んでいるなら、それを移す作業が本体です。この領域を重視するチームの考え方はAsanaとの比較で整理しています。

社内で使う言語が日本語以外の場合も、画面が日本語のみの道具は候補から外れます。使う人の言語は、機能より先に効く条件です。

相談として届く内容から見えていること

工程管理の道具についての問い合わせを並べると、個人での試用から始めた人には共通の傾向があります。試すときは機能の多さで比べるのに、チームに広げるときは操作の少なさで選び直している。この転換が起きるのは、たいてい導入から1か月後です。

理由ははっきりしています。1人で使うときは、機能が多くても自分が覚えれば済みます。チームでは、覚える人が10人いるので、覚える量が10倍になります。機能の多さは、人数が増えるほど負債に変わります。

もうひとつ見えているのは、無料枠で詰まる理由の偏りです。多いのは「入れ物の数が足りない」と「見たいビューが有料だった」の2つで、人数で詰まったという相談は思ったより少ない。個人で試す段階では人数の枠ばかり気にしますが、実際に効くのは別のところです。無料枠を比べるときは、人数、入れ物の数、ビューの種類の3つを必ず並べてください。道具ごとの違いを軸ごとに並べた比較の一覧は、この3つの軸で読むと使いやすくなります。

そして、いちばん多い誤りが、機能表の丸の数を数えて選ぶことです。丸の数は使わない機能でも増えます。カンバンとガントを同じデータで切り替えられるか、その切り替えが1クリックで済むか。この点はTrelloとの比較のように機能の置き方を軸にした資料で確認できます。文書とタスクを近い場所で扱いたい場合はNotionとの比較、複数案件の一覧を重視する場合はmonday.comとの比較が参考になります。

実際に移すときのデータの扱いはTrelloからの移行に手順を書いてあり、導入前によく出る疑問はよくある質問にまとめてあります。個人での試用からチームへ広げる前に、この2つを見ておくと、社内で説明するときの材料になります。

Q1. 個人で無料で使えるガントチャートアプリはありますか?

デスクトップにインストールする無料の工程管理アプリがあります。GanttProject は公式サイトで、購読料が不要で Windows、macOS、Linux のデスクトップで動作し、データが自分のパソコンに残ると説明されています。共同編集が要らないなら、機能の制限に悩まされずに済む選択肢です。

Q2. クラウドのアプリの無料枠で横棒の工程表は使えますか?

2026年9月時点の公式料金ページを見ると、タイムラインやガントの表示は上位プランに置かれていることが多いです。Asana は Starter 以上、monday.com はスタンダード以上、Backlog はスタンダード以上に記載があります。無料で横棒の図が必要なら、表計算ソフトかデスクトップアプリを検討してください。

Q3. 個人で試したアプリをそのままチームで使えますか?

無料枠の人数を先に確認してください。Asana の Personal は2人まで、monday.com の無料は2ユーザーまでと記載があります。3人目を入れた時点で有料の判断が必要になります。Trello はワークスペースあたり10コラボレーター、Backlog のフリーは10ユーザーなので、小さなチームなら無料のまま試せます。

Q4. 無料枠を長く使うコツはありますか?

案件ごとに入れ物を増やさないことです。工程の段階で列を作り、案件はラベルで区別すれば、案件が20件でもボードは1枚で足ります。あわせて、終わった案件を月に1度書き出して外し、重いファイルは別のサービスに置いてリンクだけを貼ると、容量と入れ物の枠を節約できます。

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