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kintoneでガントチャートを引く|どのプランから使えて、何ができないか

2026年9月12日 ・ Pinateca編集部

kintoneで工程を帯として見たい、という要望は現場からよく出ます。日付の項目は入っているし、担当も入っている。それなら線で見られるはずだ、と考えるのは自然です。ただし、ここには前提があります。公式のヘルプがはっきり書いているとおり、標準の機能だけでは表示できません。どのコースなら手が届くのか、実現したあとに何が残るのかを、順に確かめていきます。

出発点は、標準の機能では作れないという事実

まず、公式のヘルプに書かれている内容を確認します。

kintoneの標準機能では、ガントチャートの作成や表示はできません。 カスタマイズやプラグインを適用することで、ガントチャートを表示できます。 出典: jp.kintone.help

短い文ですが、検討の前提はこれで決まります。ガントチャートは、設定の中から選んで有効にする種類の機能ではありません。外から何かを持ち込むか、自分たちで作るかの二択です。

この事実を最初に共有しておかないと、社内の話がずれます。「日付が入っているのだから、表示の切り替えだけで済むはず」という前提で見積もりを立てると、実際に必要な作業と金額が合いません。導入を検討する段階で、上長にも現場にもここを先に伝えてください。

同じヘルプのページには、開発者向けのサイトでガントチャートのプラグインが公開されていることと、そのプラグインを適用することで表示できることも書かれています。つまり、公式が想定している標準的な道筋は「プラグインを入れる」です。この道筋を取るのかどうかが、最初の分かれ道になります。

拡張機能が使えるコースと、使えないコース

プラグインを入れる道を取る場合、契約しているコースが条件になります。ここが見落とされやすい部分です。

公式の料金ページでは、外部サービスとの連携やプラグインなどの拡張機能について、スタンダードコースとワイドコースには付き、ライトコースには付かないことが示されています。つまり、ライトコースを契約している組織は、プラグインを入れるという道筋そのものが使えません。

この条件は、費用の話に直結します。ライトコースの月額は1ユーザーあたり1,000円、スタンダードコースは1,800円で、いずれも税抜と料金ページに明記されています。ガントチャートのためにスタンダードへ上げるなら、1人あたり月800円の差が全員分かかります。

もうひとつ、最小の契約ユーザー数も条件に入ります。料金ページには、ライトコースとスタンダードコースの最小ユーザー数が10ユーザーと書かれています。実際に工程を見る人が3人でも、契約は10人分が下限です。

コースによって変わるものは、拡張機能だけではありません。アプリ数の上限がライトで200個、スタンダードで1,000個、スペース数がそれぞれ100個500個です。上げる判断をするなら、ガントチャートだけでなく、これらの余裕も一緒に評価してください。1つの機能のために上げるより、複数の理由が揃ってから上げるほうが、社内の説明も通しやすくなります。

最低でいくらかかるのかを、先に置いておく

金額の見当をつけます。ここでは税抜の月額で、有償のプラグインを使わない前提で計算します。

スタンダードコースを10ユーザーで契約すると、月額は1,800円の10人分で18,000円です。年額サービスを選んだ場合、料金ページには1ユーザーあたり21,600円と掲載されているので、10人分で年216,000円になります。

ここに、次の費用が乗る可能性があります。

・有償のプラグインを使う場合の利用料。提供元ごとに料金の形が違う ・自前でカスタマイズを作る場合の開発費と、その後の保守費 ・ディスクの増設。標準は5GBにユーザー数を掛けた分で、増設は10GBあたり月1,000円 ・社外の人を入れる場合のゲストユーザー。スタンダードコースで1ユーザーあたり月1,440円

このうち、見積もりを誤りやすいのは2つ目です。開発費は一度きりですが、保守費は続きます。kintone側の仕様が変わったとき、作ったものが動かなくなる可能性があり、そのときに直せる体制が要ります。作った人が社内にいなくなると、直せる人を外に探すことになります。

金額を比べるときは、ガントチャートのためだけに払う分がいくらかを分けて出してください。コースを上げる差額と、プラグインの費用と、保守の見込み。この3つを足したものが、工程を帯で見るための実際の費用です。

何をバーにするのかを、設計の前に決める

道具の話より先に決めることがあります。ガントチャートの1本の帯が、何を表すのかです。ここが曖昧なまま入れると、表示はできても誰も見ない画面ができます。

選択肢は主に3つです。

・1件のレコードを1本の帯にする。案件そのものを並べる形 ・1件のレコードの中の表を、複数の帯にする。工程を行として持つ形 ・複数のアプリにまたがって帯を並べる。案件と作業を別のアプリで持つ形

3つ目は、プラグインによってはそもそも対応していません。導入の前に、自分たちが3つ目を必要としているかどうかを確かめてください。案件のアプリと作業のアプリを分けて作っている場合、これに当たります。

また、帯を引くには開始日と終了日の両方が必要です。いまのアプリに終了日しか入っていないなら、項目を追加して、過去の分も埋めることになります。過去をどこまで遡って埋めるかも、先に決めておく事項です。全部埋めようとして、そこで頓挫する例は珍しくありません。

もうひとつ、帯の色を何で変えるかも決めます。担当者で変えるのか、状態で変えるのか、案件の区分で変えるのか。色の意味が決まっていない図は、見ても判断に使えません。並べたときに「どれが危ないか」が一目で分かる基準を1つだけ選んでください。

作業の粒度が細かすぎると、図は読めなくなる

帯の意味を決めたあとに来るのが、粒度の話です。ここを外すと、表示はできても使われません。

よくある失敗は、細かく分けすぎることです。1つの案件を30個の作業に割ると、帯が30本並びます。10案件あれば300本です。画面を縦にスクロールし続けることになり、全体を見渡すという本来の目的が消えます。

逆に、粗すぎても使えません。1案件を1本の帯にしただけでは、途中のどこで止まっているかが分かりません。遅れを見つけるという目的に対して、情報が足りていない状態です。

目安としては、1案件あたり5本から10本に収めると、画面に収まって読めます。分ける基準は、担当が変わるところと、相手の返事を待つところです。この2つの境目には、遅れが溜まりやすいからです。作業の手順を細かく書き下すのではなく、止まりやすい場所で区切ると考えてください。

もうひとつ、粒度を決めたら全案件で揃えてください。案件によって3本だったり25本だったりすると、横に並べたときに比べられません。比べられない図は、判断に使えないので、結局は1件ずつ開いて確かめることになります。

粒度の決め方は、あとから変えにくい部分です。すでに数十件のデータを入れてから変えると、過去の分を全部作り直すことになります。最初の1案件を作ったところで一度止まって、関係者に見せて意見をもらってから広げてください。

表計算で引いている工程表から移すとき

現場の多くは、すでに表計算で工程表を持っています。そこから移す場合、注意する点が2つあります。

1つ目は、表計算の工程表には、たいてい図として描き込まれた情報が混ざっていることです。セルに色を塗って意味を持たせている、矢印を図形で描いている、備考欄に手書きの注釈が並んでいる。こうしたものは、書き出しても運べません。移す前に、その色や矢印が何を意味していたのかを言葉にして、項目として持てる形に直す必要があります。

2つ目は、表計算では自由にできたことが、できなくなる点です。行を1つ足す、列を1つ足す、その場で計算式を書く。こうした操作は、アプリの形にした時点で管理者の作業になります。現場が自分で足せなくなることに不満が出ることがあります。

この2つを踏まえると、移し方の順番が決まります。まず、いまの表計算の中で「誰が見て、何を判断しているか」を確かめる。次に、その判断に必要な項目だけを抜き出す。それから、アプリの形にする。全部の列をそのまま移そうとすると、使われていない列まで運ぶことになります。

移したあとは、表計算のほうを止める日を決めてください。両方が動いていると、どちらが正しいのか分からなくなります。止める日を決めずに並行させると、半年後も両方が更新され続け、しかも数字が合わない状態になります。

表示できたあとに、何ができないのかを知っておく

プラグインやカスタマイズでガントチャートを出せたとして、専用の工程管理の道具と同じことができるわけではありません。実現の方法によって差はありますが、次の点は事前に確かめておく価値があります。

・作業どうしの前後関係を線で結べるか。結べる場合、片方を動かしたときにもう片方が連動するか ・全体の遅れに直結する経路を自動で示せるか ・複数の案件をまたいで、1人の担当者の負荷を並べて見られるか ・印刷や書き出しができるか。会議で配る紙の形が要る現場では重要 ・表示できる件数の上限。数百件を超えたときの動きはどうか

このうち、最初の項目が最も差の出るところです。前後関係を持たない図は、単に日付を横に並べただけのものになります。それでも「誰がいつ何をしているか」は分かるので、用途によっては十分です。一方、着手が1週間ずれたときに、その先がどう動くかを知りたいのであれば、連動の仕組みが要ります。

自分たちにとってどちらが必要かは、工程の性質で決まります。工程が一本道で、前の作業が終わらないと次に進めない現場では、連動の価値が高くなります。作業が並行していて、締切だけが共通している現場なら、日付を並べるだけでも足ります。

確かめる順番としては、まず自分たちが欲しいものを上の5項目で書き出し、それから候補のプラグインの説明と突き合わせてください。逆順にすると、説明に書かれている機能が全部必要に思えてきます。

APIリクエストの上限が効いてくる場面

プラグインやカスタマイズで画面を作ると、データの読み書きがAPIを通ります。ここに上限があります。

公式の料金ページには、1アプリごとのAPIリクエスト数として、スタンダードコースが1日1万、ワイドコースが1日10万と掲載されています。ライトコースの欄には記載がありません。

ふだんの使い方で上限に当たることは多くありませんが、次のような場面では注意が要ります。

・1つの画面で数千件のレコードを読み込んで帯を描く ・複数のプラグインが同じアプリに対して読み書きをしている ・外部のシステムとの連携が、同じアプリに対して動いている ・月末や期初に、多くの人が同時に同じ画面を開く

上限に当たると、画面が正しく描けなくなります。原因が分かりにくいので、切り分けに時間を取られます。入れる前に、そのプラグインが1画面を描くために何件読むのかを確認しておくと、あとで慌てずに済みます。

対策としては、そもそも1つの画面に載せる件数を絞ることです。実務で見たいのは、たいてい今月と来月の分だけです。完了した案件や、まだ着手していない先の案件まで同じ画面に並べる必要はありません。絞り込みを先に決めて、そこに載る件数を数百に収めれば、上限の心配はほとんどなくなります。

引けた図が、更新され続けるかどうか

技術的に表示できることと、運用が続くことは別の話です。ガントチャートが死ぬ原因は、ほぼ1つに集約されます。日付が更新されないことです。

図を引いた直後は、日付が正しく入っています。そこから1か月経つと、実際の作業は前後にずれます。ずれたことを誰かが入力しない限り、図は初日の予定のまま固まります。固まった図を見て判断すると、判断を誤ります。誤るくらいなら見ないほうがよい、となって、誰も開かなくなります。

これを避けるには、誰が日付を触るのかを決めるしかありません。選択肢は2つです。

ひとつは、作業する本人が自分の分の日付を動かす形です。正確さは高くなりますが、本人にとっては手間が増えるだけなので、続けてもらう理由を用意する必要があります。自分の予定が他の人に伝わることで、催促が減るという実感が得られれば続きます。

もうひとつは、とりまとめる人が週に一度まとめて更新する形です。確実ではありますが、その人の作業になります。週に何分かかるかを測って、その時間に見合うだけの価値が出ているかを定期的に確かめてください。

どちらを選ぶにせよ、予定の日付と実績の日付を別の項目として持つことをおすすめします。同じ項目を上書きしていくと、当初の予定が残らないので、あとから「どれだけずれたか」を数えられません。ずれの傾向が分かれば、次の案件の見積もりが良くなります。ここは、図を引くこと自体より価値のある部分です。

休みの日と稼働日の扱いを、先に確かめる

工程を日付で扱うときに、必ず問題になるのが休みの日です。土日をどう扱うか、祝日をどう扱うか、会社ごとの休業日をどう入れるか。ここが合っていないと、数えた日数が実務と合いません。

確かめておきたいのは次の3点です。

・土日を作業しない日として扱えるか。帯を引いたときに自動で飛ばせるか ・国内の祝日に対応しているか。対応していない場合、手で入れられるか ・会社独自の休業日を登録できるか。年末年始や夏季の休業がある場合に必要

3点とも対応していないなら、日数の計算は人が行うことになります。それでも図として並べる価値はありますが、「あと何日で終わる」という数え方には使えません。

実害が出やすいのは、社外に出す日程です。土日と祝日を数えたまま「10日後に完成」と伝えて、実際の稼働日では15日かかる、という食い違いが起きます。相手が別の会社であれば、休業日も違います。相手に日程を伝えるときは、日数ではなく日付で伝えるほうが確実です。

もうひとつ、日付の表示形式も確かめてください。年月日の並びが違っていると、社外に共有したときに読み違いが起きます。とくに月と日の順が入れ替わる形式は、実務上の事故につながります。

小さな画面で見るときに起きること

工程の図は横に長いので、小さな画面との相性がもともとよくありません。現場に出ている人が見る前提なら、ここは導入前に必ず確かめる項目です。

確かめるのは次の3つです。

・スマートフォンで開いたときに、図が表示されるか。表示されない構成もある ・表示された場合、横にどこまで動かせるか。指で動かして目的の週まで行けるか ・そこから日付を更新できるか。見るだけなのか、触れるのか

3つ目ができない場合、現場の人は「見るだけの人」になります。すると、日付を動かすのは事務所にいる人の仕事になり、更新の遅れがそのまま図の古さになります。

現実的な対処としては、現場の人には図を見せず、自分の担当分の一覧だけを見せる形があります。その一覧で状態と日付を更新してもらい、図はとりまとめる人が見る。役割で見る画面を分ける考え方です。全員が同じ画面を見る必要はありません。

この分け方をするなら、一覧のほうを徹底して簡単にしてください。開いたときに自分の分だけが出て、押す場所が2つか3つ。ここまで削ると、更新が続きます。項目が10個並ぶ画面を現場に渡すと、まず埋まりません。

社外の協力会社と工程を共有するとき

工程表は、社内だけで完結しないことがよくあります。協力会社の作業が入っていれば、その相手にも見せる必要があります。

社外の人を入れる場合、公式の料金ページにはゲストユーザーのオプションが掲載されていて、1ユーザーあたりの月額はライトコースが700円、スタンダードコースが1,440円です。人数分だけ積み上がります。

ここで検討したいのは、相手に何を求めるかです。見せるだけでよいのか、日付を更新してもらいたいのか。更新してもらう場合、相手にも画面の使い方を覚えてもらうことになります。取引先が複数の発注元を抱えていれば、そのたびに違う仕組みを使わされている側です。

現実的な落としどころとしては、次の3つが考えられます。

・見せるのは社内だけにして、相手とは従来どおりの手段でやり取りする ・相手にはゲストとして入ってもらい、自分の担当分だけを見てもらう ・週に一度、図を書き出して送る形にする

3つ目は原始的に見えますが、相手の負担がゼロなので実際には長続きします。相手が毎日更新する必要がある現場でなければ、ここから始めても構いません。社外との共有の設計をどう考えるかは安全性の考え方に整理があります。

長く使うために、提供元とサポートを確かめる

プラグインに頼る構成では、そのプラグインが今後も使えるかどうかが運用の前提になります。入れる前に確かめておきたいのは次の点です。

・提供元がどこか。継続して更新されているか ・kintone側の仕様変更があったとき、追随する体制があるか ・有償の場合、料金の形はどうか。買い切りか、月ごとか ・問い合わせの窓口があるか。日本語で聞けるか

あわせて、kintone本体のサポート条件も確認しておいてください。公式の料金ページには、メール、電話、チャットによるサポートが示されており、2026年9月13日よりサポートの内容と提供方法が変更になる案内が掲載されています。変更の告知では、AIによるチャットのサポートが24時間365日の形で加わる一方、ライトコースの電話サポートの窓口が終了することが示されています。スタンダードコースとワイドコースについては、メールとチャットと電話の窓口が引き続き提供されると案内されています。

プラグインに起因する不具合は、本体のサポートでは解決しないことがあります。そのときに誰に聞くのかを、導入の前に決めておいてください。社内に詳しい人がいないまま入れると、動かなくなった日に業務が止まります。

作り込む前に、標準の機能でどこまで見えるか試す

費用と手間を考えると、まず標準の機能でどこまで足りるかを試す価値があります。帯として見なくても、判断に必要な情報が取れることは意外と多くあります。

試せるのは次のような形です。

・終了日で並べ替えた一覧を作り、今週と来週の分だけを絞り込む ・状態ごとに件数を数えて、止まっているものの数を見る ・担当者ごとに絞り込んで、1人が同時に何件抱えているかを見る ・終了日を過ぎていて、状態が終わっていないものだけを抽出する

4つ目は、遅れているものを一発で出す形です。工程表を引く目的の多くは、遅れを見つけることなので、これだけで用が足りる現場もあります。

2週間ほどこの形で運用してみて、それでも「前後関係を見ないと判断できない」という場面が繰り返し出るなら、そこで初めてガントチャートに進めばよいことになります。先に作り込んでしまうと、使われているかどうかに関わらず、保守だけが残ります。

この順番で進めると、社内の説明も楽になります。標準の機能で試した結果として足りなかった点を挙げられるので、なぜ費用をかけるのかを具体的に説明できます。

他の道具と並べて考えるときの軸

工程を帯で見ることが目的なら、最初から工程の表示を標準で持っている道具を候補に入れる考え方もあります。比べるときは、次の軸で揃えると違いが出ます。

・工程の表示に追加の費用が要るか。標準で含まれているか ・社外の人を入れる費用の数え方 ・最低契約人数 ・データの持ち出しやすさ ・日本語での問い合わせ先

とくに1つ目と3つ目は、実際の支出に効きます。単価が同じでも、最低人数が違えば下限が変わります。並べて見たいときは比較の一覧に主要なサービスごとの整理があります。案件ごとの管理と日本の商習慣に寄せた作りと比べたいならBacklogとの比較、カンバンの板を中心に据える作りとの違いを見たいならTrelloとの比較が近い論点を扱っています。

ただし、置き換えの検討に入る場合は、いまkintoneに載っている他のアプリのことも考える必要があります。工程の表示だけのために土台ごと動かすのは、たいてい割に合いません。工程の部分だけを別に出して、台帳や申請はそのまま残す、という分け方のほうが現実的です。運び方の考え方はTrelloからの移行に手順の例があります。

寄せられる相談から見えていること

工程を帯で見たいという相談を眺めていると、本当に求められているのは図そのものではないことが多くあります。求められているのは、次の3つのどれかです。

・いま遅れているものが、探さなくても目に入る状態 ・着手が遅れたときに、その先にどう響くかが分かる状態 ・社外の相手に、状況を毎回説明せずに済む状態

図はそのための手段のひとつであって、唯一の手段ではありません。1つ目だけが目的なら、絞り込みの条件を1つ作るだけで済みます。2つ目が要るなら、前後関係を持てる仕組みが必要です。3つ目なら、相手が見られる場所をどう用意するかの話になります。

もうひとつ、相談の中でよく出るのが、機能が契約の段に紐づいていることへの戸惑いです。工程を見たいだけなのに、コースを上げる稟議が必要になり、上げたあとにプラグインを選ぶ作業が続きます。そのあいだ、現場は表計算で線を引き続けます。区切り方としては機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという形もありえます。段ごとの機能差が無ければ、この待ち時間は発生しません。そのかわり、自分たちの業務に合わせて細かく作り込みたいという要望には応えにくくなります。どちらが合うかは、いま何で止まっているかで変わります。

判断の前に、次の順で確かめてください。標準の機能で2週間試して、何が足りなかったか。足りなかったものは、コースを上げれば手に入るのか、プラグインが要るのか、自分たちで作るのか。そして、その図の日付を毎週更新するのは誰か。この3つに答えが出れば、費用をかける価値があるかどうかは判断できます。機能の輪郭を整理したできることと、人数とボードの数だけで区切る料金の考え方をまとめた料金、それに実際に寄せられる質問をまとめたよくある質問も判断の材料になります。

Q1. kintoneの標準機能だけでガントチャートを表示できますか?

できません。公式のヘルプには、標準機能ではガントチャートの作成や表示はできず、カスタマイズやプラグインを適用することで表示できると書かれています。設定から選んで有効にする種類の機能ではないため、外から持ち込むか自分たちで作るかの二択になります。

Q2. どのコースから使えますか?

プラグインなどの拡張機能が使えるのは、公式の料金ページによればスタンダードコースとワイドコースです。ライトコースには拡張機能が付かないため、プラグインを入れる道筋そのものが使えません。ライトコースを使っている場合は、まずコースを上げる判断が必要になります。

Q3. 最低でいくらかかりますか?

スタンダードコースは1ユーザーあたり月額1,800円の税抜で、最小ユーザー数は10ユーザーと料金ページに掲載されています。実際に工程を見るのが3人でも、契約は10人分が下限なので月18,000円からです。ここに有償プラグインの費用や、自前で作る場合の開発費と保守費が加わります。

Q4. プラグインで表示できれば、専用の工程管理ツールと同じことができますか?

実現の方法によりますが、事前に確かめたい点があります。作業どうしの前後関係を線で結べるか、片方を動かしたときにもう片方が連動するか、複数の案件をまたいで担当者の負荷を見られるか、印刷や書き出しができるか、表示できる件数の上限はどうか。この5点を書き出してから、候補の説明と突き合わせてください。

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