Lychee Redmineの代わりを探すとき|手放してよい機能を先に決める
Lychee Redmineの代わりを探し始めるとき、多くの人はまず他の道具の一覧を見に行きます。順番としては逆です。先に決めるべきなのは、いま使っているもののうち何を手放してよいのかで、それが決まっていないまま比較表を眺めると、機能の数が多いほうが良く見えてしまいます。この記事では、契約と機能の両面から、乗り換えを検討するときに確かめておく点を順に並べます。
代わりを探す理由は、いくつかの型に分かれる
相談としてよく出てくるのは、次のような理由です。使っていない機能の分まで払っている気がする。人が増えて金額が読めなくなってきた。導入した担当者が異動して、設定を触れる人がいなくなった。開発以外の部署にも広げたいが、画面が難しいと言われた。契約の更新が近いので、一度見直したい。
どの理由から来ているかで、探すべきものが変わります。金額が理由なら、必要なプランを1段下げるだけで解決することがあります。設定を触れる人がいないことが理由なら、道具を変えても同じ問題が起きます。広げたいことが理由なら、機能の多さではなく、初めて触る人が迷わないかどうかが基準になります。
いちばん危ないのは、理由がはっきりしないまま「なんとなく合っていない気がする」で動くことです。この状態で乗り換えると、移した先でも同じ不満が出ます。まず、この1か月で実際に困った場面を3つ書き出してください。それが判断の材料になります。
いま開いている画面を、1週間かけて数える
次にやることは、機能の棚卸しです。契約しているプランに何が含まれているかではなく、実際に開いている画面を数えます。
数え方は簡単で、1週間、誰かが開いた画面をメモしていくだけです。ガントチャートは毎日開く、カンバンは週に2回、ダッシュボードは月曜だけ、EVMは半年前に一度だけ、というように分かれます。多くの場合、上位のプランで開いた機能のうち、日常的に使われているのは半分以下です。
ここで注意したいのは、使っている人が1人しかいない機能の扱いです。とりまとめている人だけが月末に開いている集計画面は、その人にとっては必須ですが、チーム全体で見れば代替が効く場合があります。逆に、担当者が毎日開いている画面は、代わりが無いと乗り換えた瞬間に業務が止まります。人数と頻度の両方で数えてください。
数え終わったら、機能を3つに分けます。毎日開くもの、月に数回開くもの、1年開いていないもの。3つ目は、比較の材料から外して構いません。
プランごとに何が付いていたかを、料金表で確かめる
公式サイトの料金ページは、2026年9月10日時点でアクセスできない状態にあります。この点は後述しますが、ここでは検討の材料として、2026年2月17日時点で保存されているクラウド版の料金ページの内容を使います。
保存されている内容によれば、クラウド版には4つのプランがあります。フリーは0円でユーザー数無制限、基本機能の一部が対象外で、カンバンは使えるものの、ガントチャートは含まれないと明記されています。スタンダードは1ユーザーあたり月900円で、ガントチャート、ダッシュボード、バックログが使えます。プレミアムは1,400円で、タイムマネジメント、リソースマネジメント、EVM、コストマネジメント、CCPMが加わります。ビジネスは2,100円で、プロジェクトレポート、カスタムフィールド拡張、チケット関連図、グループの階層化機能が加わります。いずれも価格は消費税別の表示で、購入は10ユーザー単位と書かれています。
主な仕様の欄も参考になります。チケット数はフリーが5,000件まで、有料プランは無制限。容量はフリーが2GB、スタンダードが200GB、プレミアムとビジネスが1TB。API利用は有料プランのみ。契約期間は有料プランで6ヶ月または12ヶ月と書かれています。
自分たちがどのプランで、その中のどこまでを使っているのか。この表と、前の節で数えた画面の一覧を突き合わせると、払っている分と使っている分の差がはっきりします。
手放しにくいのは、ガントの周辺にある機能
棚卸しをすると、たいてい手放しにくい機能が絞られてきます。よく残るのは、ガントチャートに付随する部分です。
保存されている機能ページによれば、ガントチャートまわりには、計画と実績の差を線で表すイナズマ線、重要な節目を示すマイルストーン、計画時点のスケジュールを保存して実績と比べるベースライン比較、遅れると全体の納期に影響する一連のタスクを可視化するクリティカルパスが用意されています。さらに、先行後続の関連付け、親子関係による階層表示、表計算ソフトのような操作感でタスクを続けて追加できるチケット連続追加、PDF出力といった項目が並んでいます。
この中で、代替の道具にも同じ名前の機能があるとは限りません。線を引くだけなら多くの道具でできますが、計画時点の線を保存して後から比べる仕組みや、遅れが全体に波及する経路を自動で見つける仕組みは、備えていない道具もあります。ここを毎月使っているなら、乗り換え先の条件として先に挙げておく必要があります。
反対に、名前は違っても同じ目的を果たせる場合もあります。イナズマ線を使っていた目的が「遅れているものを見つけること」なら、期日を過ぎたものを一覧で出せれば足りることがあります。機能の名前ではなく、その機能で何を判断していたかを書き出すと、置き換えの余地が見えてきます。
手放してよい機能を決める、3つの問い
残った機能について、次の3つを順に聞いてみてください。
1つ目は、その機能を使って下した判断が、この1年で何回あったかです。EVMやCCPMのような分析の仕組みは、入れたときは期待されますが、実際に数字を見て予定を変えた回数を数えると、ゼロということもあります。使っていること自体が目的になっていないかを確かめます。
2つ目は、その判断が別の方法でもできるかです。工数の集計であれば、表計算ソフトに月に一度書き出すだけで足りることがあります。手間はかかりますが、月に一度なら年12回です。その12回のために毎月のプラン差額を払い続けるかどうかは、金額を出せば計算できます。
3つ目は、それを使っているのが何人かです。1人だけが使っている機能は、その人の作業手順を変えれば手放せます。全員が使っている機能は、手放すと運用そのものを組み直すことになります。
この3つで振り分けると、多くの場合、手放せない機能は3つか4つに落ち着きます。比較のときに見るべきなのは、その3つか4つだけです。
書き出すときは、機能の名前ではなく、その機能が無いと困る場面を1行で書いてください。「クリティカルパスが必要」ではなく「工程が20を超える案件で、どこが遅れると納期が動くのかを毎週見ている」と書きます。こう書いておくと、乗り換え先の候補を触るときに、確かめる操作がそのまま決まります。名前で書くと、同じ名前の機能があるだけで丸を付けてしまい、実際に使ってみたら期待した動きをしない、ということが起きます。
契約の区切りを、先に調べておく
乗り換えを決める前に、契約の区切りを確かめてください。保存されている料金ページの内容では、クラウド版の有料プランの契約期間は6ヶ月または12ヶ月と書かれています。オンプレミス版については別のページがあり、契約期間は初回のみ3ヶ月からで、2回目以降は12ヶ月からと書かれています。
つまり、思い立った月にすぐ止められるとは限りません。更新の時期を確かめずに移行の準備を進めると、二重に払う期間が生まれます。逆に、更新月が半年先なら、その間に並走させて、じっくり確かめる余裕があるということでもあります。
解約の手続きについては、公式のよくある質問に案内があります。保存されている内容によれば、有料ライセンスの契約終了、つまり解約や更新をしない場合は、電子メールか問い合わせフォームから連絡する形です。管理画面のボタンひとつで完了するわけではないので、更新日から逆算して、余裕をもって連絡する必要があります。何日前までに連絡が必要かは、契約書か利用規約で確認してください。
10ユーザー単位という買い方が効いてくる場所
保存されている料金ページには、購入は10ユーザー単位と書かれています。これは、金額の計算に地味に効きます。
たとえば実際に使う人が12人なら、20ユーザー分を買うことになります。スタンダードの1ユーザーあたり月900円で計算すると、12人分の10,800円ではなく、20人分の18,000円です。月に7,200円、年に86,400円の差が生まれます。
この単位は、人が増えるときにも効きます。20人で回していて21人目が入ると、次の10人分を買うことになります。1人増えただけで金額が跳ねるので、増員の計画と契約の単位を合わせておくと無駄が減ります。逆に、いま11人や21人といった端数の状態なら、使っていないアカウントを整理するだけで1段下げられる可能性があります。
代わりの道具を探すときも、この買い方の違いは比較の軸になります。1人単位で増減できるのか、まとまった単位でしか買えないのか。単価だけを並べても、実際に払う金額の差はここで生まれます。
オンプレミス版を使っている場合は、条件が別になる
自社の環境に置いて使っている場合、料金も契約条件もクラウド版とは別のページにまとめられています。2026年1月21日時点で保存されている内容によれば、オンプレミス版はスタンダードが1ユーザーあたり月800円、プレミアムが1,500円、ビジネスが2,300円で、いずれも消費税別、購入は10ユーザー単位と書かれています。フリープランの列は、クラウド版の表にはありましたが、オンプレミス版の料金の並びには含まれていません。
クラウド版とは単価が上下しています。スタンダードはオンプレミス版のほうが100円安く、プレミアムとビジネスは逆に高い、という並びです。上位のプランを使っているなら、置き場所を変えるだけで金額が変わる可能性があります。
契約期間も違います。前述のとおり、初回のみ3ヶ月から、2回目以降は12ヶ月からと書かれています。初回が短いぶん試しやすく、2回目からは長くなる形です。更新の時期を確かめるときは、いま何回目の契約なのかも合わせて確認してください。
オンプレミスで運用している場合、乗り換えの検討には、サーバーの維持にかかっている手間も足して考える必要があります。更新作業、バックアップ、障害時の対応。これらを誰が何時間やっているかを月単位で出すと、クラウドの道具との比較が現実的な数字になります。ライセンス料だけを並べると、たいてい判断を誤ります。
割引と追加費用の条件を、契約書と突き合わせる
保存されている料金ページには、割引や支払いに関する条件がいくつか書かれています。金額の見直しをするなら、ここも一緒に確かめる価値があります。
長期契約割引については、3年以上の継続契約でプラグインの価格が割引されると書かれています。クラウドの場合はサービスの利用料に適用され、サーバーの基本利用料やオプションには適用されない、という但し書きが付いています。ボリュームディスカウントについては、100ユーザー以上は割引するので相談してほしい、という案内です。導入事例の掲載による割引の案内もあり、1社につきいずれか1つのみ適用、事例掲載の割引はそれぞれ1回ずつ適用可能、と条件が細かく書かれています。
支払い方法についても記載があります。請求書を発行しており、クラウドライセンスの有料プランについては月賦でのクレジットカード払いも利用できるものの、割賦手数料として20%の割増を申し受ける、と書かれています。この2割は大きい数字です。支払い方法の選択だけで年間の負担が変わるので、いまどの方法で払っているかは一度確認しておいたほうがよいです。
これらの条件が自社の契約に適用されているかどうかは、契約書と請求の明細を見るのが確実です。乗り換えを検討する前に、いまの契約でまだ使える割引が残っていないかを確かめると、動かずに済む場合もあります。
サポートとセキュリティの条件は、別枠になっている部分がある
料金表のサポート欄を見ると、メールでの問い合わせは全プランに付いていますが、問い合わせシステムの利用は有料プランのみ、電話やWeb会議によるサポートと研修は別オプションと書かれています。つまり、困ったときに人に話を聞ける体制は、標準では含まれていません。
導入時に研修を入れた会社では、その費用が初年度だけ乗っています。継続的にかかる費用と、初年度だけの費用を分けて集計しないと、乗り換え先との比較が正しくできません。3年で見たときの総額を出すと、判断がぶれにくくなります。
セキュリティの欄も、要件がある会社では確認が必要です。保存されている表では、IP制限はプレミアムとビジネスのみ、SAML認証はスタンダード以上に丸が付いています。ウェブアプリケーションの保護、ウイルス対策、改ざん検知、セキュリティログ監視、ファイアウォール、定期的な脆弱性検査といった項目は、フリーを含む全プランに丸が付いています。
もし社内規程でIP制限やシングルサインオンが必須になっているなら、その要件を満たすために上位のプランを選んでいる可能性があります。その場合、乗り換え先でも同じ要件を満たすかどうかが、機能の比較より先の条件になります。金額の比較を始める前に、この要件だけは先に確認してください。
2026年9月時点で、公式サイトが止まっている
検討を進めるうえで、いま知っておくべき事実があります。運営しているアジャイルウェアのお知らせに、2026年9月3日付で次の告知が出ています。
また、本障害の影響により、新規トライアルのお申し込みおよびお問い合わせを受け付けることができない状態となっております。 出典: agileware.jp
同じ告知には、公式サイトでサーバー障害が発生してアクセスできない状況が続いていること、復旧に向けて対応を進めていること、そして復旧までの間の問い合わせ先として、運営会社側のフォームが案内されています。実際に2026年9月10日時点で公式サイトを開くと、障害の案内が表示され、最終更新は2026年9月8日と記載されていました。
これはサービスの提供終了の告知ではありません。あくまで公式サイトの障害です。ただし、検討する側にとっては次の3つの意味があります。第一に、料金や仕様を公式ページで確かめられません。第二に、新しく試そうとしても、トライアルの申し込みができません。第三に、問い合わせの窓口が通常と違う場所になっています。
すでに使っている人の環境が止まっているという告知ではないため、契約中の利用そのものへの影響は、この告知からは読み取れません。実際にどうなっているかは、契約している窓口に直接確かめるのが確実です。
確かめるべき4点を、この機会に全部見る
道具を見直すときは、金額だけでなく、次の4点を一緒に確かめる習慣を持っておくと判断が安定します。
・提供の終了が告知されていないか ・新規の受付が止まっていないか ・運営している会社が変わっていないか ・料金の改定が予告されていないか
Lychee Redmineについて、2026年9月10日時点で確かめられたことを並べます。運営はアジャイルウェアで、同社のサイトでは引き続き自社サービスとして紹介されており、2026年8月18日付でダッシュボードの新機能に関するプレスリリースも出ています。運営会社の変更を示す告知は見当たりませんでした。提供終了の告知も見当たりませんでした。一方で、前述のとおり、障害の影響で新規トライアルの申し込みと問い合わせの受付が止まっている状態が告知されています。料金の改定については、公式サイトが閲覧できないため、公開資料では確認できませんでした。
この4点は、乗り換え先の候補についても同じように確かめてください。金額表だけを見比べて決めると、前提のほうが変わっていたときに気づけません。
データをどう持ち出すか
移すと決めた場合、次に問題になるのがデータです。この製品はRedmineを土台にしているため、チケットやプロジェクトといった標準的なデータの持ち出しは、Redmineの一般的な方法に沿うことになります。ただし、プラグインで追加されている部分のデータが同じ形で出るとは限りません。
保存されている料金表には、API利用が有料プランで使えると書かれています。フリーでは使えません。件数が多い場合、画面からの書き出しだけでは足りないことがあるので、いま使っているプランでAPIが使えるかどうかは先に確かめておく価値があります。
持ち出しで見落とされやすいのが、添付ファイルとコメントです。一覧の書き出しには本文しか含まれないことが多く、やりとりの経緯が失われます。移す前に、どこまでを引き継ぐのかを決めてください。実務では、動いている案件だけを新しい道具へ移し、終わった案件は元の環境を一定期間残して参照する、という形が扱いやすいです。その場合、元の契約をいつまで残すかを決めておかないと、費用が二重に発生し続けます。
代わりを選ぶときに見る、3つの軸
比較の軸を絞ります。機能の一覧を並べても判断できないので、次の3つだけを見てください。
1つ目は、手放せないと決めた3つか4つの機能があるかどうかです。無ければ候補から外れます。ここは妥協すると、移した直後に運用が回らなくなります。
2つ目は、初めて触る人が迷わないかどうかです。乗り換える理由が「広げたい」であれば、この軸が最優先になります。判断の方法は簡単で、いちばん道具に慣れていない人に触ってもらい、10分で1件立てられるかを見ます。説明が要るなら、広げるときに同じ説明を人数分することになります。
3つ目は、契約の単位と増減のしやすさです。人が出入りするチームでは、10人単位でしか買えない仕組みと、1人単位で増減できる仕組みでは、年間の金額が変わります。機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという考え方の道具なら、見積もりは人数と板の枚数の掛け算だけで済みます。
社内に説明するときの、材料の並べ方
道具を変えるという話は、たいてい上長や情報システムの部署に説明することになります。ここで機能の比較表を持っていくと、話が長くなります。相手が知りたいのは、機能の数ではなく、次の3つだからです。
いくら変わるのか。いつ止まって、いつ戻るのか。何が使えなくなるのか。この3つを1枚にまとめると、判断が早くなります。金額は、ライセンス料だけでなく、移行の作業時間と、並走期間の二重払いを足した3年分で出してください。1年目だけを比べると、移行の手間が抜け落ちて、実態より安く見えます。
止まる期間については、正直に書いたほうが通ります。移行の作業中は、記録が2か所に分かれる時期が必ずあります。その期間をどう乗り切るかを先に書いておけば、あとから問題になりません。
何が使えなくなるかは、いちばん大事な項目です。手放すと決めた機能を、名前ではなく用途で書きます。「EVMが使えなくなる」ではなく「予算の消化率を月末に自動で出せなくなり、表計算ソフトで15分かかるようになる」と書けば、相手はその15分を許容するかどうかで判断できます。機能の名前だけを書くと、判断できないので保留になります。
そのまま使い続けたほうがよい場合
最後に、乗り換えないほうがよい場合を挙げておきます。
工数と予算を数字で管理していて、EVMやコストマネジメントの画面を実際に毎月見て判断を変えているなら、そのまま使い続けるほうが安全です。この領域まで揃えている道具は多くありません。移した先で同じことをやろうとすると、表計算ソフトへ戻ることになりがちです。
Redmineの運用にすでに慣れていて、社内に触れる人が複数いる場合も、動く理由は薄いです。慣れというのは、道具の機能表には出てこないものの、実際には大きな資産です。
契約の更新まで期間が残っている場合も、慌てて動く必要はありません。並走の期間を作って、新しい候補を小さな案件で1つ試してから決めるほうが、判断の精度が上がります。移すのは、その結果を見てからで間に合います。
移す順番と、並走の作り方
移すと決めたら、順番を決めます。全部を一度に移すのは、まず失敗します。
最初に移すのは、始まったばかりの案件です。すでに半分進んでいる案件を移すと、途中までの記録が2か所に分かれて、どちらを見ればよいか分からなくなります。新しく始まるものだけを新しい場所で立てて、進行中のものは元の場所で終わらせる。これが、いちばん摩擦の少ないやり方です。
並走の期間は、1か月から2か月を見ておくと安心です。この間に、毎日開く画面が新しい場所で足りているかを確かめます。足りない部分が出たら、その時点で運用を変えるか、移行そのものを見直します。
並走が終わったら、元の環境を参照専用にして、契約の更新日に合わせて止めます。ここまでの段取りを、更新日から逆算して組んでおくと、二重払いの期間が最小で済みます。
並走の期間中に決めておきたいことが、もう1つあります。どちらを正とするか、です。両方に書ける状態にしておくと、必ず片方だけが更新されて、どちらが本当か分からなくなります。新しい場所を正と決めたら、古い場所は読むだけにして、書き込みを止めてください。止め方が難しければ、古い板の名前の頭に参照専用と書いておくだけでも効果があります。
移行の作業そのものは、担当を1人に決めてください。複数人で分担すると、変換の規則がばらついて、あとから整合を取り直すことになります。1人が全部やるのが速いです。その1人が本業の合間にやるなら、案件の量にもよりますが、数十件で半日、数百件で2日から3日を見ておくと現実的です。
比較の材料としては、カンバンの板を軸にした道具との違いがTrelloとの比較に、仕事の割り当てと期日を軸にした道具との違いがAsanaとの比較にまとまっています。文書と台帳を同じ場所に置く形はNotionとの比較、見た目で状態を追う道具はmonday.comとの比較、国内で使われている道具はBacklogとの比較とJootoとの比較にそれぞれ整理があります。まとめて眺めるなら比較の一覧が入口です。対応している範囲はできることに、金額の区切り方は料金に整理しています。移す手順の考え方はTrelloからの移行、データを預けるときの前提は安全性の考え方、残った疑問はよくある質問にまとめました。
Q1. Lychee Redmineのフリープランでガントチャートは使えますか?
2026年2月17日時点で保存されている公式の料金ページには、フリープランについて基本機能の一部が対象外で、ガントチャートは含まれないと明記されています。カンバンは使えます。チケット数は5,000件まで、容量は2GBという記載もあります。ガントチャートを使うにはスタンダード以上が必要です。
Q2. 契約はいつでも解約できますか?
保存されている料金ページによれば、クラウド版の有料プランの契約期間は6ヶ月または12ヶ月です。オンプレミス版は初回のみ3ヶ月から、2回目以降は12ヶ月からと書かれています。解約は公式のよくある質問で、電子メールか問い合わせフォームから連絡する形と案内されています。更新日から逆算して連絡してください。
Q3. 公式サイトが見られないのはサービスが終了したからですか?
違います。運営しているアジャイルウェアのお知らせに2026年9月3日付で、公式サイトのサーバー障害が発生しており、その影響で新規トライアルの申し込みと問い合わせを受け付けられない状態だと告知されています。提供終了の告知ではありません。契約中の利用への影響は、契約窓口に直接確認してください。
Q4. 乗り換えるとき、過去のデータはどうすればよいですか?
動いている案件だけを新しい道具へ移し、終わった案件は元の環境を一定期間残して参照する形が扱いやすいです。一覧の書き出しには添付ファイルやコメントが含まれないことが多く、経緯が失われます。なお保存されている料金表では、API利用は有料プランのみで、フリーでは使えないと記載されています。