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Notionでカンバンを作る方法|運用が止まらない板の組み方

2026年9月8日 ・ Pinateca編集部

「notion カンバン 作り方」で検索する人の多くは、カンバンという考え方を知らないわけではありません。付箋を貼った壁も、表計算ソフトの一覧も、チャットの固定メッセージも一度は試したうえで、それらが続かなかったから調べています。この記事では、Notionでカンバン(ボードビュー)を作る手順を公式ヘルプで確認できる範囲で整理し、あわせて、作った板が2週間後も生きているかどうかを分ける設計の話をします。作る作業そのものは10分で終わります。難しいのはそのあとです。

板を作る前に、何が壊れているのかを言葉にする

進行のとりまとめをしている人が新しい道具を探すとき、きっかけになる詰まり方はだいたい4つに分かれます。

・進捗を聞かないと分からない。定例会議の前日に個別に連絡して回っている ・情報がチャットに流れて消える。決めたはずのことが翌週には誰も覚えていない ・一覧はあるが更新されない。担当者が自分の欄を直さないので、表の数字が実態と合っていない ・見る場所が複数ある。表計算ソフトの一覧、チャットのピン留め、共有フォルダの資料がバラバラに置かれている

このうち、カンバンが直接効くのは1つ目と4つ目です。板の上でカードが左から右へ動くので、聞かなくても状況が見えます。置き場所も1枚の板に集まります。一方で、2つ目と3つ目は板を作っただけでは直りません。3つ目の「更新されない」は道具の問題ではなく、更新する手間と、更新しなかったときに困る人がいるかどうかの問題だからです。

現場でしばしば起きるのは、板を作った本人だけが全カードを動かし続けるという状態です。こうなると板は担当者の作業記録になり、他のメンバーにとっては「見に行っても自分の情報が無い場所」になります。作り方の話に入る前に、誰が何を動かすのかを先に決めておくと、この失敗をかなり避けられます。目安として、1人あたり動かすカードが週に3枚以下だと、板を開く習慣がつきません。逆に週20枚を超えると、カードを動かすこと自体が仕事になります。

Notionでボードビューを作る3つの入口

Notionのカンバンは、独立した機能ではなくデータベースの表示形式のひとつです。公式ヘルプでは次のように説明されています。

ボードは、データベースページを特定のプロパティでグループします。Kanbanボードでは通常、ToDoアイテムをステータスでグループしますが、Notionのボードでは、必要に応じてステータス、担当者、優先度などでグループできます。 出典: notion.com

つまりカンバンとは、既にあるデータの並べ替え方です。作り方の入口は3つあります。

1つ目は、まっさらな板を作る方法です。ワークスペースに新しいページを作り、「ここから始める」の「•••」をクリックして「ボード」を選びます。何も無い状態から始めるので、あとから列やプロパティを足していく形になります。

2つ目は、ページの途中に埋め込む方法です。任意のページで /Board view と入力してEnterキーを押すと、そのページの中に板が入ります。案件ごとの資料ページの下に、その案件のタスクだけを置きたいときに向いています。

3つ目は、既にあるデータベースに表示を足す方法です。データベース名または現在のビュー名の横をクリックし、ドロップダウンから「ボード」を選びます。表として運用していた一覧を、そのままカンバンとしても見られるようになります。既に表計算ソフトの一覧をNotionへ移した人は、この3つ目から入るのが最短です。

グループ化の初期値には決まりがあります。データベースにステータスプロパティがあればそれでグループ化され、無ければセレクト、担当者、マルチセレクト、リレーションのいずれかが使われます。どれも無い場合は、新しいステータスプロパティが自動で作られます。つまり、何も準備しなくても板の形にはなります。ただし、そこで自動生成された列が自分たちの仕事の流れと合っているかは別の話です。

列の設計が、板の寿命をほぼ決める

作り方の中でいちばん時間をかけるべきなのが、列の決め方です。列はステータスプロパティの選択肢そのものなので、あとから変えるには「プロパティを編集」からステータスの選択肢を書き換えることになります。運用が始まってから列を増やすと、既存のカードをどの列に振り直すかという作業が発生します。

列を決めるときの実務的な目安は3つあります。

第1に、列の数は5つ前後に抑えます。「未着手・作業中・確認待ち・完了」の4列に、必要なら「保留」を足す程度です。列が8つを超えると横スクロールが発生し、画面に全体が入らなくなります。全体が一目で入らない板は、開いても状況が分からないので開かれなくなります。

第2に、列は「誰がボールを持っているか」で切ります。「作業中」と「レビュー中」を分ける価値があるのは、その2つでボールを持つ人が違うからです。逆に「デザイン中」「コーディング中」のように、同じ人が続けて作業する工程を分けても、カードを2回動かす手間が増えるだけになります。

第3に、待ちの列を必ず1つ置きます。相手の返事待ち、素材の入稿待ち、承認待ちといった、こちらが動けない状態を可視化する列です。この列が無いと、止まっている案件が「作業中」に埋もれ、遅れの理由が板から読めなくなります。待ちの列にカードが5枚以上たまっているなら、それは進行の問題ではなく外部との連絡の問題です。

グループ化の基準は、ステータス以外にも変えられます。設定メニューから「グループ」を開き、担当者を選べば人ごとの板になります。優先度で分けたいなら、「プロパティを編集」から新しいセレクトプロパティを作り、P0・P1・P2のような選択肢を用意します。週次の定例では担当者グループ、案件の締めではステータスグループ、というようにビューを2つ作って切り替える運用が現実的です。

なお、公式のFAQには制約もはっきり書かれています。

リレーションや数式プロパティでグループ化することはできますか? 現時点ではできません 😓 将来的には実現したいと考えています。 出典: notion.com

案件マスタと紐づけて「案件ごとの列」を作りたい、という設計は現時点では通りません。案件ごとに板を分けるか、案件名をセレクトプロパティとして二重に持つか、どちらかの回避策になります。二重に持つと入力の手間と食い違いが増えるので、案件数が多いなら板を分けるほうが素直です。

サブグループとカードの見せ方を整える

列を決めたら、次はカードの粒度と見せ方です。ボードビューには2階層目のグループとしてサブグループがあります。設定メニューから「サブグループ」を選び、基準にするプロパティを選ぶと、各列の中がさらに分かれます。ステータスで列を作り、サブグループを担当者にすると、「作業中の列に、誰のカードが何枚あるか」が一目で分かります。負荷の偏りを見つけるにはこの組み合わせが早いです。

カードに表示するプロパティは「プロパティの表示状態」から選びます。表示させる価値が高いのは、期限、担当者、そして待ちの理由を書いた短いテキストの3つです。逆に、作成日時や更新者のような自動で入る項目をカードの表に出すと、情報量が増えるだけで判断は速くなりません。カード上に出すプロパティは3つまでにすると、板を引きで見たときに読めます。

カードサイズは大・中・小から選べます。1画面に入る枚数を優先するなら小、画像付きで内容を思い出させたいなら大です。制作物を扱うチームは、カードのプレビューに「ページカバー」や「ページコンテンツ」を指定すると、サムネイル付きの板になります。ファイル&メディアプロパティがある場合は、そこにアップロードした画像を表示させることもできます。

列の非表示も覚えておくと運用が楽になります。列見出しの横の「•••」から「グループを非表示」を選ぶと、その列は畳まれます。公式FAQでは、増えすぎた「完了」列の扱いとして、この非表示を使い、完了したカードを非表示グループへドラッグする方法が案内されています。自動アーカイブの機能は用意されていないので、板をきれいに保ちたいなら定期的に手で寄せる運用が必要です。週の終わりに完了カードを移す時間を5分取る、と決めてしまうのが確実です。

カードに持たせるプロパティを決める

列とサブグループが決まったら、次はカード1枚が持つ情報です。ここを決めずに走り出すと、後から項目が増え続け、入力が面倒になって板が放置されます。逆に項目が少なすぎると、カードを開いても状況が分からず、結局チャットで聞くことになります。

最初に用意する項目は、次の5つで足ります。

・ステータス。列の基準になるので必須です ・担当者。人プロパティで持たせます。ここに入っている人に通知が届く設計にできます ・期限。日付プロパティで持ちます。開始日と終了日を分けて持つ形にもできます ・案件または顧客。セレクトプロパティで持たせておくと、あとで絞り込みができます ・待ちの理由。1行のテキストで足ります。止まっているカードの理由がここに書かれていれば、聞かなくて済みます

この5つ以外を足したくなったら、「その項目が空欄のまま放置されたとき、誰か困るか」を先に考えてください。困らない項目は、入力されないまま残り、板全体の信頼度を下げます。実務では、項目が8つを超えたあたりから空欄が目立ち始めます。

数値プロパティを1つ入れておくと、後述する計算欄が使えるようになります。見積工数でも、金額でも、点数でもかまいません。数で持っている項目が1つも無いと、板は「見る場所」にはなりますが「測る場所」にはなりません。

大きな作業を割るときは、サブアイテムを使います。データベースの設定メニューから「その他の設定」を開き、「サブアイテム」をオンにすると、親タスクと子タスクの関係を持てるようになります。ボードビューでは、サブアイテムを親カードのプロパティとして表示するか、親と子を別々のカードとして並べるかを選べます。板の上で子タスクまで動かしたいなら後者、板は親だけで見たいなら前者です。ここを決めずにオンにすると、板のカード枚数が急に3倍近くに膨らんで読めなくなることがあります。

案件を1枚の板に載せるか、分けるか

進行のとりまとめをしている人が最初に迷うのがここです。走っている案件が複数あるとき、板を1枚にまとめるか、案件ごとに分けるか。判断の基準は、見る人が誰かで決まります。

全体を見る人が自分だけなら、1枚にまとめたほうが確実です。案件をセレクトプロパティで持たせ、必要なときにフィルターで絞れば、全体を見る板と案件別の板を同じデータから作れます。ビューを増やすだけなので、データは二重になりません。

一方、案件ごとに関わるメンバーが違う場合は、分けたほうが親切です。自分に関係のないカードが7割を占める板は、開いた瞬間に自分ごとではなくなります。特に社外のメンバーが入る案件では、他の案件のカードが見えてしまうこと自体が問題になります。Notionはページ単位で権限を切れるので分けること自体は可能ですが、板を分けるほど、全体を横断して見る仕組みは別に用意することになります。

現実的な折衷案は、案件ごとに板を持ちつつ、進行担当だけが見る集約用のビューを別に作る形です。ただし、Notionのデータベースは基本的に1つのデータベースの中でビューを増やす作りなので、別々のデータベースを1枚に集めたい場合は工夫が必要になります。案件数が10件を超えるあたりから、この集約のしかたが運用の分かれ目になります。

列の上の数字を、進捗の物差しとして使う

各列の見出しの右側には、既定でカードの枚数が出ます。ここは変更でき、プロパティの種類に応じて計算方法を選べます。使いどころが多いのは次の3つです。

・件数を数える。「作業中」の枚数を見れば、同時に走っている作業の量が分かります ・空欄の割合を出す。期限プロパティに対して「空の割合」を出すと、期限が入っていないカードがどれだけあるかが見えます ・数値の合計を出す。見積工数を数値プロパティで持たせておけば、列ごとの工数合計が出ます

3つ目は特に効きます。「作業中」の列の工数合計が、そのメンバーの週の稼働可能時間を超えていれば、それは板を見ただけで分かる過負荷です。人に聞く前に数字で見つけられるので、進行をとりまとめる立場の負担が実際に減ります。

一方で、この計算欄は列ごとの集計しか出ません。期間をまたいだ推移や、先月との比較のような分析は、ボードビュー単体では扱えません。そこまで見たい場合はチャート機能を使うことになりますが、無制限のチャートは有料プランの範囲です。板の上でどこまで測るかは、あらかじめ線を引いておいたほうが迷いません。

作ったあとに板が止まる5つの場所

ここからが本題です。板は作った直後がいちばんきれいで、そこから確実に崩れます。崩れる場所はほぼ決まっています。

1つ目は、カードの粒度です。「サイト制作」のような大きすぎるカードは、何週間も「作業中」に居座ります。動かないカードがあると、板全体が「見ても変わっていない場所」になります。カードは1日から5日で終わる単位に割ります。それより大きいものは、サブアイテムを使って分割します。

2つ目は、入力する人の数です。板を動かすのが1人だけだと、その人が休んだ週に板が止まります。最初の2週間は、定例会議の場で全員に自分のカードを動かしてもらう時間を作るのが現実的です。会議で開く場所が板になれば、板を見ないと会議についていけなくなります。この順番でしか習慣は定着しません。

3つ目は、通知の設計です。カードが動いたことに誰も気づかないと、板は掲示板ではなく倉庫になります。Notionではデータベースページごとに通知を設定でき、ステータス・担当者・期限の変更を知らせる「重要な更新」という選択肢もあります。ただし、これは各自が自分で設定するものなので、全員に一括で効かせることはできません。設定手順は共有しておく必要があります。

4つ目は、完了カードの置き場所です。終わったカードが「完了」列に積み上がると、板の右端が延々と伸びていきます。半年運用した板の完了列に300枚のカードが残っている、という状態は珍しくありません。読み込みも重くなりますし、何より「今週終わったもの」と「半年前に終わったもの」が同じ列に並ぶので、成果が見えなくなります。列の非表示を使うか、完了から一定期間が過ぎたカードをフィルターで隠すビューを作るか、どちらかを最初に決めておいてください。決めないまま運用すると、あとから手で片付けることになります。

5つ目は、列の意味のずれです。「確認待ち」が、ある人には社内確認、別の人には客先確認を指しているという状態がよく起きます。列名は動詞で書くと曖昧さが減ります。「確認待ち」ではなく「客先の返事待ち」と書けば、誰が何を待っているのかが名前だけで分かります。

毎回同じ手順の仕事は、型として置いておく

同じ流れの仕事を繰り返しているチームほど、カードを毎回ゼロから作る負担が効いてきます。取材、記事制作、見積提出、検収といった型のある仕事は、ページのテンプレートとして用意しておくと、カードを作った瞬間に必要な項目とチェック欄が入った状態になります。

型を作るときのコツは、手順を全部書かないことです。書きすぎると、テンプレートを読む時間のほうが作業より長くなります。入れるべきなのは、抜けると後戻りが発生する項目だけです。たとえば、先方の担当者名、確認をもらう相手、納品形式、請求のタイミング。この4つが抜けたまま進むと、完了直前に戻ることになります。逆に、作業の細かいやり方は担当者に任せて構いません。

型があると、新しく入った人の立ち上がりも変わります。口頭で教えると3回は同じ説明を繰り返すことになりますが、カードを1枚開けば手順が書いてある状態なら、聞かれる回数が目に見えて減ります。進行のとりまとめをしている人にとって、この差はそのまま自分の時間です。

繰り返しの仕事を自動でカードにしたい場合は、オートメーション機能の範囲を先に確認しておいてください。フリープランで使えるのはボタンによる基本的なものに限られます。毎週決まった曜日にカードを作る、という運用を無料の範囲でやろうとすると、結局は手で複製することになります。手で複製する運用なら、複製する担当と曜日を決めておかないと、いつの間にか誰もやらなくなります。

無料プランでどこまで回せるのか

料金は、板を作る前ではなく、人が増えたときに効いてきます。2026年9月時点の公式の料金ページ(税抜表示、日本の消費税は別途)では、月払いの場合フリーが0円、プラスが1メンバーあたり1,650円、ビジネスが1メンバーあたり3,150円、エンタープライズは問い合わせとなっています。年払いにすると最大20%安くなると案内されています。

無料で使うときに引っかかりやすいのは、料金そのものより上限のほうです。公式の比較表では次のようになっています。

・ページとブロックは、個人の利用は無制限だがメンバーが2名以上の場合は制限あり ・ファイルのアップロードは1ファイルあたり最大5MB。有料プランでは最大5GBまで無制限 ・ページの履歴はフリーが7日、プラスが30日、ビジネスが90日、エンタープライズが無制限 ・外部ゲストの上限はフリーが10で、有料プランは無制限

進行のとりまとめという用途で真っ先に効くのは、ページ履歴の7日と、ゲストの10人です。誰かが誤ってカードを消したことに翌週気づいた場合、無料プランでは戻せない可能性があります。また、協力会社や業務委託の相手をゲストとして招く運用なら、10人はすぐに埋まります。サブアイテムと依存関係、カスタムプロパティといったデータベース機能自体はフリープランにも含まれているので、機能で詰まるより先に、人数と履歴で詰まる形になります。

板の置き場所を選び直すときに見る軸

カンバンをどこに置くかは、Notionだけの選択ではありません。進行を1枚の板にまとめる道具は複数あり、それぞれ得意な形が違います。判断材料を並べておきます。

まず、カード操作の軽さを最優先するならTrelloが素直です。ただし無料プランはワークスペースあたり10ボード・10コラボレーターまでで、カレンダー・タイムライン・テーブルといったビューはPremium以上に含まれます。カンバン以外の見方が必要になった時点で費用の話になります。カードの動かしやすさと料金の境目を並べたTrelloとの比較で、どこから有料になるのかを整理しています。

タスクの依存や工程の前後関係を細かく管理したいならAsanaが強く、タイムラインとガントビューはStarter以上に含まれます。2026年9月時点の公式ページでは、Personalが0円でユーザー2人まで、Starterが1人あたり月1,200円(年額請求)、Advancedが1人あたり月2,700円(年額請求)です。人数が増えるほど1人単価が効くので、Asanaとの比較では人数を変えたときの総額の動き方を見てください。

Notionそのものとの違いを詰めたい場合はNotionとの比較が近道です。Notionは文書とデータベースが同じ場所にある強みがある一方、板だけを使いたいチームには機能が多すぎるという声もあります。ダッシュボードやポートフォリオ的な見せ方を重視するならmonday.comとの比較、課題管理と開発の流れを一体で扱いたいならBacklogとの比較が該当します。Backlogは2026年12月31日で現行プランの新規契約が終わり、2027年1月1日からエコノミー・ビジネス・プロフェッショナルの3プランに変わることが公式に告知されています。フリープランのユーザー上限も10名から5名に変わるため、無料で試している段階の人ほど確認が必要です。

いま使っている道具の提供終了が決まっている場合は、移行の期限から逆算することになります。Jootoとの比較では、その前提で何を持ち出す必要があるのかを整理しています。候補を横並びで見たいときは比較の一覧から入るのが早いです。

料金の考え方そのものを比べたい場合、人数課金なのか、機能で段が分かれるのかという違いは意外に大きいです。機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという組み方であれば、「この機能を使いたいから全員分を上位プランにする」という判断が要らなくなります。実際の金額は料金で、板の上で何ができるのかはできることで確認できます。

移行の実務も先に見ておくと安全です。カードの中身をどこまで運べるのかは道具によって差があり、自動で取り込める範囲は限られます。Trelloからの移行では、自動で運べるものと手で運ぶことになるものを分けて説明しています。社外のメンバーを板に入れる運用を考えているなら、権限とデータの扱い方をまとめた安全性の考え方を先に読んでおくと、稟議のときに困りません。導入前に出やすい疑問はよくある質問にまとまっています。

選び直しを検討するときにありがちなのが、機能表の項目数で優劣を付けてしまうことです。項目が多い側が良いとは限りません。使わない機能は、設定画面の選択肢を増やし、教える手間を増やし、月々の金額を上げるだけです。実際に見るべきなのは、自分たちが毎週必ず行う操作が何回のクリックで終わるかという点と、その操作を全員がやってくれるかという点の2つです。板を開いてカードを1枚動かすまでに4回以上クリックが必要な作りだと、忙しい週から先に更新が止まります。

もう1つ、見落とされやすいのが移行のコストです。カードの本文、コメント、添付ファイル、担当者、期限。このうちどれが自動で運べて、どれが手作業になるのかで、切り替えにかかる日数が変わります。カードが500枚ある板を手で移すのは現実的ではないので、移行の手段が用意されているかどうかは、機能表のどの項目よりも先に確認する価値があります。

板をどこに置くかを決める作業は、機能の一覧表を突き合わせる作業ではありません。チームの人数、社外の人が何人入るか、板を見る頻度、そして誰がカードを動かすのか。この4つが決まれば、選べる候補は自然に2つか3つに絞られます。作り方を調べている段階でここまで決めておくと、板を作り直す回数が確実に減ります。

Q1. Notionのカンバンは無料プランでも作れますか?

作れます。ボードビューはデータベースの表示形式のひとつで、フリープランにもサブタスクや依存関係を含むデータベース機能が含まれています。詰まるとすれば機能ではなく上限のほうで、外部ゲストは10人まで、ページの履歴は7日、1ファイルは最大5MBです。メンバーが2名以上の場合はブロック数にも制限があります。

Q2. 列(ステータス)はいくつくらいが適切ですか?

5つ前後が目安です。未着手・作業中・待ち・確認待ち・完了で足ります。8つを超えると横スクロールが出て全体が一目で見えなくなり、板を開く習慣が続きません。列は工程ではなく「いま誰がボールを持っているか」で切ると、遅れの理由が板から読めるようになります。

Q3. 案件ごとに列を分けたいのですが、リレーションでグループ化できますか?

公式FAQでは、リレーションや数式プロパティによるグループ化は現時点ではできないと明記されています。回避策は、案件ごとに板を分けるか、案件名をセレクトプロパティとして別に持たせるかの2つです。案件数が多い場合は、入力の食い違いが増えるので板を分けるほうが管理しやすくなります。

Q4. 板を作っても更新されなくなります。どうすればよいですか?

原因は道具ではなく運用側にあることがほとんどです。カードを1日から5日で終わる粒度に割り、定例会議を板の画面で行い、動かす人を1人に集中させないことが効きます。あわせて、データベースページごとの通知設定を共有し、ステータスや期限の変更が担当者に届く状態にしておいてください。

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