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Microsoft Plannerのガントチャートはどこから使えるか|標準の範囲を確かめる

2026年9月5日 ・ Pinateca編集部

「microsoft planner ガントチャート」で検索する人の多くは、すでに Microsoft 365 を使っていて、Planner のプランを開いたところまでは進んでいます。そこで詰まるのは、ボードやグリッドは表示できるのに、工程を横棒で並べる画面がどこにも見当たらない、という一点です。結論から書くと、Microsoft 365 のライセンスに含まれる範囲で使えるビューは4つで、タイムライン(ガント)ビューはそこに入っていません。この記事では、公式ページと公式ドキュメントに書かれている内容だけを使って、標準でどこまでできるのか、工程表を出すには何が必要なのか、そして上限や名前の変遷まで含めて順に確かめます。

工程表を求める場面が増えている背景

進行をとりまとめる立場の人が工程表を欲しがるのは、たいてい「順番」が問題になったときです。タスクの一覧を作るだけなら表計算でも足りますが、どの作業が終わらないと次に進めないのか、遅れが何日先まで押し出すのか、といった話になった瞬間に、一覧では答えられなくなります。横棒を並べた図が求められるのは、この「押し出し」を人に見せるためです。

一覧では答えられない質問が来る

チームが5人を超えたあたりから、進行の担当者に集まる質問の質が変わります。最初は「あの作業はどうなっていますか」という単発の確認ですが、途中から「この作業が3日遅れたら、公開日は動きますか」という問いに変わります。前者はタスクの一覧で答えられますが、後者は作業と作業のつながりを持っていないと答えられません。工程表を欲しがる本当の理由はここにあります。図が欲しいのではなく、依存関係を持った状態で管理したい、というのが要望の中身です。

Planner のプランで言えば、この「つながり」にあたるのがタスクの依存関係です。日本語の公式ページでは、タスクの依存関係とタイムライン(ガント)ビューが同じプランの機能としてまとめて挙げられています。つまり、横棒の図と依存関係は切り離されておらず、片方だけを標準の範囲で使う、という構成にはなっていません。

表を作る作業そのものが仕事になってしまう

工程表を表計算で引いているチームからよく聞くのは、線を引き直す時間が積み上がるという話です。誰か1人が引き直している間、他の人はその表を見られません。見られたとしても、それは引き直す前の古い状態です。結果として「最新の工程表はどこにありますか」という確認が発生し、確認に答えるためにまた手が止まります。

現場では、更新の担当者が固定されている工程表は2週間ほどで実態とずれ始めると言われています。ずれた表は見られなくなり、見られない表は更新されなくなります。この循環に入ると、道具を変えても直りません。直すには、更新する人を増やせる形にするか、そもそも工程表という形をやめて別の見せ方にするかのどちらかです。この記事の後半で、その判断の材料を整理します。

道具を増やすほど、更新されない場所が増える

もうひとつ、進行の担当者が気にしているのは、道具を増やしたあとに誰も入力しなくなることです。工程表を別のサービスで作ると、日々のタスクは Planner に、順番の図は別の場所に、という二重管理になります。二重管理は、片方が必ず古くなります。古くなるのはたいてい、見る回数が少ないほうです。

だからこそ、いま使っている Microsoft 365 の中でどこまでできるのかを先に確かめる意味があります。追加の契約をせずに済むなら、それがいちばん定着します。以下では、その「標準の範囲」を公式の記載どおりに確認していきます。

Microsoft 365 に含まれる範囲で使えるビューは4つ

先に、いちばん大事な前提を書きます。Planner は独立した無料サービスとして提供されているわけではなく、Microsoft 365 の一部として含まれる形になっています。公式のよくある質問には、対象のサブスクリプションを持っている顧客は追加のライセンスなしで使える、と書かれています。つまり、すでに Microsoft 365 を契約しているなら、Planner を使い始めるのに新しい支払いは発生しません。これは道具選びの出発点として非常に強い条件です。

Planner が含まれるサブスクリプション

公式のドキュメントでは、Planner が含まれるサブスクリプションとして次のものが列挙されています。Microsoft 365 Business Basic、Microsoft 365 Business Standard、Office 365 E1、Office 365 E3、Office 365 E5、Microsoft 365 A1 です。あわせて、いま契約しているサブスクリプションに Planner が含まれていない場合、Planner を使う唯一の方法は含まれているサブスクリプションに切り替えることだ、とも書かれています。

自社の契約がどれにあたるかは、管理者に確認するのが早道です。ここを確かめないまま「Planner が使えるはず」と話を進めると、あとで前提が崩れます。

グリッド、ボード、スケジュール、チャート

Microsoft 365 のライセンスだけで使える範囲について、管理者向けのドキュメントには次のように書かれています。

Planner in Microsoft 365 users can create basic plans and have access to four unique views: Grid, Board, Schedule, and Charts. A Project Plan 1 is required to create premium plans and access additional views, such as Timeline, People, and Goals. 出典: learn.microsoft.com

日本語の料金ページでも、Microsoft 365 の Planner に含まれるものとして「グリッド、ボード、スケジュール、チャートの各ビュー」が挙げられています。あわせて「コンテンツが豊富なタスクの作成と管理」「今日の予定、マイ タスク、自分に割り当てられた作業の各ビュー」「ベーシック プランのテンプレート」「Microsoft Teams に統合」も、この範囲に入るものとして記載されています。

この4つがそれぞれ何を見せるかを、進行の担当者の目線で言い換えると次のようになります。グリッドは行と列の一覧で、項目を一気に埋めるときに向いています。ボードは列に分けたカードで、いま誰が何を持っているかを見るのに向いています。スケジュールは日付の並びで、期限の集中を見るのに向いています。チャートは進み具合の集計で、報告に向いています。

標準の範囲でできることは、想像より広い

4つと書くと少なく感じますが、5人から数十人のチームで日々の進行を回すという目的に限れば、この範囲で足りる場面はかなりあります。担当と期限が入っていて、状態がボードで見えて、期限の集中がスケジュールで分かり、進捗がチャートで集計されるなら、毎朝の確認は成立します。Teams に統合されている点も、すでに Teams で会話しているチームには効きます。話す場所と残す場所が近いほど、入力は続きます。

追加費用なしで始められる、というのは道具選びで軽く扱われがちですが、実際には定着率をいちばん左右する条件です。稟議が要らない道具は、試して合わなければやめられます。合わなかったときにやめられる道具は、試す回数が増えます。

タイムライン(ガント)ビューは Planner Plan 1 以上

ここが検索の答えにあたる部分です。日本語の公式料金ページでは、「タイムライン (ガント) ビュー」は Planner Plan 1 の機能として挙げられています。Microsoft 365 の Planner の欄には入っていません。

公式の書き方をそのまま読む

管理者向けドキュメントの原文は、上の引用のとおり「A Project Plan 1 is required to create premium plans and access additional views, such as Timeline, People, and Goals.」です。追加のビューとして Timeline、People、Goals が名指しされていて、それらにアクセスするにはプレミアム プランを作る必要があり、そのためのライセンスが必要だ、という構成になっています。

さらに上位のプランについては、次のように書かれています。

If you have a Planner and Project Plan 3 or Planner and Project Plan 5 license, then you have access to the advanced capabilities with premium plans in Planner. Advanced features include report creation, Timeline (Gantt) view, dependencies, sprints, custom fields, team workload, and managing goals. 出典: learn.microsoft.com

つまり、Microsoft 365 に含まれる範囲(基本プラン)で使えるビューはグリッド、ボード、スケジュール、チャートの4つで、タイムライン(ガント)ビューは Planner Plan 1 以上が必要、というのが公式の書き方です。ライセンスの説明ページにも、Planner は基本プランでは完全な編集ができ、プレミアム プランでは基本的な編集機能が使える、と書かれたうえで、プレミアム プランのプレミアム機能を使うにはプレミアム サブスクリプションが必要だ、と明記されています。プレミアム サブスクリプションとして挙げられているのは Planner Plan 1 と Planner and Project Plan 3 です。

Plan 1 に含まれるもの

日本語の公式ページでは、Planner Plan 1 の内容として次のものが挙げられています。「タスクの依存関係」「プレミアム プランのテンプレート」「レポート」「タイムライン (ガント) ビュー」「バックログとスプリント」「ユーザー管理」「プロジェクトのゴール」です。

工程表だけが目的なら、ここで注目すべきはタイムライン(ガント)ビューとタスクの依存関係が同じ束に入っている点です。横棒の図を出すためにプランを上げると、依存関係も同時に手に入ります。逆に言えば、依存関係を使いたいだけの場合でも、同じところまで上げる必要があります。

Plan 3 に含まれるもの

Planner and Project Plan 3 は、日本語ページでは「Planner Plan 1 の内容すべてに加えて」という書き方で説明されていて、「リードとラグによる高度な依存関係」「リソース要求機能」「タスク履歴」「プログラム管理と需要管理」「Project Online と Project Online デスクトップ クライアント」が挙げられています。

先行や遅延を持たせた依存関係、要員の要求、履歴、そしてデスクトップ版の Project まで含むのがこの層です。数十人のチームで工程を組み替えながら回すのか、それとも決まった順番を見せられれば足りるのか。この線引きが、Plan 1 と Plan 3 のどちらを見るかの分かれ目になります。

料金は税抜表示で、支払い条件は年払い

金額を扱うときは、いつ時点のもので、税抜か税込かを添えないと比較になりません。以下は2026年9月2日時点で、日本語の公式ページに掲載されている金額です。プランと価格は変わりますので、契約前には必ず公式ページで確認してください。

日本語ページに載っている金額

Microsoft 365 の Planner は「無料」と表示されていて、その説明として「次の Planner 機能が Microsoft 365 エンタープライズ プランに含まれています。」と書かれています。Planner Plan 1 は1,499円、Planner and Project Plan 3 は4,497円です。どちらも「ユーザー/月相当、年払い」という条件が添えられています。

税の扱いについては、日本語ページに「価格には消費税は含まれていません。」と明記されています。つまり税抜表示です。1,499円という数字をそのまま予算に載せると、実際の請求とはずれます。

支払い条件も見落としやすい点です。表示されているのは年払いを月あたりに割り戻した「ユーザー/月相当」の金額であって、毎月その額を払う契約ではありません。年単位の支出として稟議に載せる必要があります。

米ドル表示との対応

英語(米国)の公式ページでは、Planner Plan 1 が「$10.00 user/month, paid yearly」、Planner and Project Plan 3 が「$30.00 user/month, paid yearly」と表示されています。日本円の表示と条件の立て方は同じで、いずれも年払いを月あたりに割り戻した表記です。

最低契約席数は公開資料では確認できませんでした

見積もりを組むうえで気になるのが最低契約席数ですが、Planner Plan 1 および Planner and Project Plan 3 について、最低契約席数を定めた記載は、公開資料では確認できませんでした。公式ページに明記されているのは、支払い条件が「年払い」であることのみです。少人数だけに割り当てられるかどうかは、販売元または管理者に直接確認するのが確実です。

金額の見え方は席数で変わる

工程表を見るためだけにプランを上げる場合、費用は席数に比例します。ここで判断が割れるのは、誰にライセンスを割り当てるかです。工程表を引く人だけに割り当てるのか、見る人にも要るのか。この点は運用の設計にあたるので、公開されている料金表だけでは決められません。試算するときは、まず「引く人」「編集する人」「見るだけの人」を数え上げて、それぞれに何が必要かを管理者に確認してから金額に直すのが安全です。

Project との関係と、名前が変わった経緯

Planner まわりの情報が読みにくい理由のひとつは、プランの名前が変わっていることです。古い記事と新しい記事で名前が食い違って見えるのは、実際に改称があったためです。

2024年の2度の改称

公式のドキュメントには、2024年4月に Project Plan 1 が Planner Plan 1 に改称されたこと、そしてその理由が Microsoft Teams の新しい Planner のリブランドに合わせるためであることが書かれています。あわせて、2024年9月18日をもって Project Plan 3 と Project Plan 5 がそれぞれ Planner and Project Plan 3、Planner and Project Plan 5 に改称された、とも記載されています。

つまり、いま「Planner Plan 1」と呼ばれているものは、以前は「Project Plan 1」でした。ウェブ上に残っている解説記事で名前が食い違っていたら、この改称をまたいでいる可能性があります。社内で過去の検討資料を掘り返すときも、この点を頭に入れておくと混乱しません。

Project Online の提供終了日

もうひとつ押さえておくべきなのが、Project Online の扱いです。公式の案内では、Project for the web と Microsoft Teams の Project および Roadmap アプリが Planner へ移行した旨が説明されています。そして Project Online については、既存の顧客は2026年9月30日まで完全なサポート付きで使い続けられる、として提供終了日が案内されています。

いま Project Online を使って工程表を運用しているチームは、この日付を前提に移行の検討が要ります。Project Online と Project Online デスクトップ クライアントが含まれるのは Planner and Project Plan 3 以上で、日本語ページの Plan 3 の項に明記されています。

移行後に使える範囲と、使えない環境

Project for the web のユーザーについては、組織で利用可能になり次第、Teams の Planner と Web 版の Planner の両方でプレミアム機能にアクセスできる、と案内されています。

一方で、制限も明記されています。プレミアム機能は現時点で Government Cloud Communities (GCC) High および Department of Defense (DoD) のテナントの顧客には提供されていない、と書かれています。該当する環境で運用しているなら、プランを上げれば工程表が出る、という前提が成り立たない可能性があります。この点は自社のテナント種別を管理者に確認してください。

基本プランの上限値

標準の範囲で使い続けられるかどうかを判断するには、上限を知っておく必要があります。以下は公式ドキュメントに掲載されている、基本プラン(Microsoft 365 に含まれる範囲)の上限です。この上限は「Basic plans in the Planner app in Teams」および「All plans in other Planner endpoints」に適用され、Teams のプレミアム プランには適用されない、と明記されています。

プラン単位の上限

プランに含められる未完了のタスク(アクティブなタスク)の上限は3,000件です。公式の注記では、アクティブなタスクとは完了していないタスクのことだ、と定義されています。プラン内のタスク総数の上限は9,000件です。完了済みを含めた総数がこちらにあたります。

バケット(ボードの列にあたる区切り)の上限は200個です。1つのグループまたはユーザーが所有できるプランの上限は400件、ユーザーが差分同期を購読できるプランの上限も400件です。1つのプランに対して差分同期を購読できるユーザーの上限は100人、プランに設定できるコンテキストの上限は10件、ユーザーがお気に入りにできるプランの上限は100件と記載されています。

タスク単位の上限

1つのタスクに割り当てられる担当者の上限は20人です。共同作業の多いタスクでも、この数を超えて名前を並べることはできません。タスク内のチェックリスト項目の上限も20件です。手順を細かく刻んでチェックリストに落とす運用をしていると、ここに当たることがあります。タスクに付けられる参照(添付リンク)の上限は15件、1人のユーザーに割り当てられるタスクの上限は9,000件です。

上限は予告なく変わりうる

同じドキュメントには、これらの制限は事前の通知なく引き上げられたり引き下げられたりすることがある、という注記が付いています。設計の前提に上限値をそのまま埋め込むのではなく、運用のどこかで余裕を持たせておくのが無難です。

数字を眺めると、5人から数十人のチームが日々の進行を回す用途では、上限に当たる場面は多くありません。当たりやすいのはチェックリスト項目の20件で、手順書をタスクの中に畳み込もうとすると届きます。手順は別の場所に置いてリンクで参照する、という運用に切り替えると回避できます。

ゲストと権限の扱い

社外の協力者を巻き込んで進行する場合、ゲストの扱いは道具選びの分かれ目になります。Planner のゲストアクセスについては、公式のサポート記事に説明があります。

ゲストにできること

公式の説明では、ゲストアクセスは組織外の人にプランを閲覧して操作する権限を与えることで、チームと一緒に共同作業や参加ができるようにするもの、とされています。ゲストができることとして挙げられているのは、バケットとタスクの作成と削除、タスクの各項目の編集、プラン名の編集です。あわせて、コメントとプランの作成も挙げられています。

ファイルやリンクの添付については条件が付いていて、管理者が Microsoft 365 グループの設定で許可する必要がある、と記載されています。ここは運用開始前に管理者と握っておかないと、社外の人が資料を添付できずに詰まります。

ゲストにできないこと

できないこととして列挙されているのは、ゲストユーザーを招待すること、公開プランの削除、非公開プランの削除、公開プランへのメンバー追加、非公開プランへのメンバー追加、公開プランの設定の編集、非公開プランの設定の編集、公開プランへの参加です。

招待ができないという点は運用に直結します。社外の人が別の社外の人を呼ぶ、という流れが取れないので、招待は必ず社内側の誰かが引き受けることになります。人の出入りが多い案件では、この作業が地味に効いてきます。

前提条件として、Microsoft 365 グループのゲストアクセスがオフになっているとゲストユーザーをプランに追加できない、とも書かれています。まずここが有効になっているかを確認してください。

役割の細かい定義は公開資料では確認できませんでした

プランには公開と非公開の区別があることが、上のゲストの記述から読み取れます。また、日本語の公式ページでは Planner Plan 1 の機能として「ユーザー管理」が挙げられています。ただし、役割(ロール)を細かく定義して権限を割り当てる仕組みについての公式の説明は、これらのページでは確認できませんでした。閲覧だけを許す役割を作りたい、といった要件がある場合は、公開されている資料だけで判断せず、管理者または販売元に確認するのが確実です。

書き出しと日本語表示

道具を選ぶときに最後まで残る不安は、あとで出せるかどうかです。入れるのは簡単でも、出せない道具は乗り換えの判断そのものを重くします。

Excel への書き出し

Planner には Excel への書き出しが公式に案内されています。手順は、プランのヘッダーにあるメニューから「Export as Excel」を選ぶ、というものです。生成されたスプレッドシートはダウンロードフォルダーに保存されます。

書き出されるファイルに含まれる項目として挙げられているのは、プラン名、プラン ID、タスク ID、タスクのタイトルと説明、バケット名、状態、開始日と期限、割り当て、優先度、ラベルです。注意点として、Excel ファイルは書き出した時点のプランのタスクを反映したものであり、書き出しによってプランが変更されることはない、と明記されています。この記事にライセンス条件の記載はありません。

工程表そのものが書き出されるわけではありませんが、開始日と期限が含まれているので、表計算側で並べ直すことはできます。定期的に書き出して手元に控えを残す運用も取れます。

取り込みと Project 形式は公開資料では確認できませんでした

一方で、Excel や CSV からプランへ取り込む方法についての公式の案内は、上記のページでは確認できませんでした。既存の工程表を持ち込んで Planner に移す、という段取りを想定している場合は、この点を先に確認してください。

また、Planner から Microsoft Project 形式へ書き出す方法についての公式の案内も、公開資料では確認できませんでした。Project のデスクトップ版と行き来する前提で運用設計を組むなら、ここは実機で確かめる必要があります。

表示言語はブラウザの設定に従う

日本語対応については、公式サイトおよび公式ドキュメントの日本語版が提供されています。表示言語の決まり方については、公式に「To set your plan's display language on the web, navigate to the language settings defined for your browser.」と書かれていて、Web で使う場合はブラウザに定義された言語設定に従う、という説明になっています。Teams で見る場合は Teams 側の言語設定に従う旨が案内されています。

なお、Planner 単体での対応言語の一覧は、公開資料では確認できませんでした。多国籍のメンバーが同じプランを見る場合、どの言語まで揃うかは実際の環境で確認するのが確実です。

標準の範囲を確かめたあとで決めること

ここまでで、Microsoft 365 に含まれる範囲は4つのビューまでで、タイムライン(ガント)ビューには Planner Plan 1 以上が必要だ、という点が確認できました。そのうえで、進行をとりまとめる立場の人が次に決めるべきことを整理します。

工程表が本当に必要な粒度かを見直す

まず問い直したいのは、横棒の図が必要なのか、それとも順番と締切が共有できていれば足りるのか、という点です。工程表を求める声の中身は、多くの場合「遅れが何にどう波及するか」です。作業と作業の間に強い依存があり、片方が動くともう片方も必ず動く、という構造なら、依存関係を持てる仕組みが要ります。

逆に、作業どうしが並行していて順番の縛りが弱いなら、期限の集中さえ見えていれば運用は回ります。その場合は、標準の範囲に含まれるスケジュールとチャートで足りることがあります。工程表を出すためにプランを上げたのに、結局誰も横棒を見ていなかった、という状態は避けたいところです。

引く人と見る人を数える

費用は席数に比例します。工程表を引く人、編集する人、見るだけの人をそれぞれ数え上げて、誰に何のライセンスが要るかを管理者に確認してから金額に直してください。最低契約席数の記載は公開資料では確認できなかったので、少人数だけに割り当てられるかどうかも、あわせて確認事項に入ります。

年払いである点も見落とせません。試しに1か月だけ、という進め方はできない前提で検討する必要があります。

更新が続く形かどうかで選ぶ

道具選びで最後に効いてくるのは、機能の数ではなく、入力する人が増えるかどうかです。工程表は、引ける人が1人しかいない状態だと必ず古くなります。誰でも触れて、触っても壊れない形になっているかどうかが、半年後に見られている表かどうかを決めます。

道具の候補を並べるとき、進行の担当者が見るべき軸は、料金表の機能欄の数ではなく、機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという考え方に近いかどうかです。機能で線を引く料金設計は、使い始めてから「その機能は上のプランです」と分かる場面が生まれます。人数と数量だけで区切られていれば、使い始める前に費用が読めます。

ボード型の道具と比べるときの考察

工程表が要る場面と、板の形で足りる場面は、実際にはきれいに分かれます。ここでは、道具の候補を並べるときの見方を整理します。

板の形で足りるかどうかの見分け方

進行の中身が「誰が何を持っていて、いま止まっているのはどれか」であれば、板の形で足ります。カードを列に置いて、担当と期限を入れて、動かすだけで状態が伝わるからです。この形の利点は、更新の手間がほとんどないことです。線を引き直す作業が発生しないので、進行の担当者以外も触れます。

一方、納期から逆算して各工程の開始日を決める、という設計をするなら、依存関係と横棒の図が要ります。この場合は Planner Plan 1 以上を検討することになります。

候補を並べるときに見ておきたいもの

ボード型の道具はいくつもあり、それぞれ設計思想が違います。カードとリストの扱いが軽く、少人数で素早く回すのに向いた道具との違いは、Trelloとの比較で整理しています。案件を横断してタスクの依存や担当の負荷まで見る設計の道具との違いは、Asanaとの比較にまとめてあります。文書とデータベースを同じ場所に置ける道具との使い分けは、Notionとの比較で扱っています。

表示の切り替えや自動化の作り込みを重視する道具との違いは、monday.comとの比較で、課題管理とバージョン管理を含む開発向けの道具との違いはBacklogとの比較で、日本語圏で使われているシンプルなボード型の道具との違いはJootoとの比較で説明しています。どれから見ればよいか決められない場合は、比較の一覧にすべての比較が並んでいます。

こちら側の弱点も先に書いておく

比較を読むときは、相手の欠点だけでなく、こちら側の欠点も並べて見てください。ボードひとつに進行をまとめる形の道具には、はっきりした弱点があります。ソースコードを預かるリポジトリの機能はありません。開発の課題管理とコードを同じ場所に置きたいなら、そこは他の道具の領分です。自動化や外部サービスとの連携の広さでも勝負していません。多くのサービスとつないで処理を流したいなら、その軸で選ぶほうが妥当です。画面は日本語のみで、多言語の切り替えはありません。他の道具から自動で取り込めるのは Trello だけで、それ以外は手作業になります。

この4点は、道具を入れたあとに効いてくる制約です。先に知っておけば、入れてから戻す手間が減ります。取り込みの実際の手順についてはTrelloからの移行にまとめてあり、どこまで自動で運べるかが確認できます。

費用と安全性の確かめ方

費用の考え方は、人数と数量だけで区切る形にしているかどうかを料金で確認できます。機能ごとに上位プランへ誘導する形になっていないかは、料金表を開けばすぐ分かります。使える機能の範囲そのものはできることにまとめてあります。

社外の協力者を入れて進行する場合、データの置き方や権限の考え方も判断材料になります。その点の方針は安全性の考え方に書かれています。Planner のゲストアクセスと同じで、社外の人に何をどこまで触らせるかは、道具の設計思想がそのまま現れる部分です。導入前によく出る疑問はよくある質問にまとめています。

決め方の順番

最後に、判断の順番を整理します。まず、いま契約している Microsoft 365 に Planner が含まれているかを管理者に確認します。次に、標準の範囲にある4つのビューで足りるかどうかを、実際に2週間ほど使って確かめます。ここで足りるなら、追加の支払いは発生しません。

足りない場合は、足りない理由が「横棒の図が見たい」なのか「依存関係を持って管理したい」なのかを言葉にします。前者だけなら、書き出した Excel を使って別の場所で図にする、という選択肢も残ります。後者であれば、Planner Plan 1 以上を検討する段階です。そのときは1,499円が税抜であること、年払いであること、最低契約席数の記載は公開資料では確認できなかったことを前提に、席数を数えて試算してください。

そして、どの選択肢を取る場合でも、最後に確認すべきなのは同じです。その形で、進行の担当者以外も更新してくれるかどうか。ここが担保できていない工程表は、どの道具で作っても2週間で古くなります。

Q1. Microsoft 365 を契約していれば、Plannerのガントチャートは追加費用なしで使えますか?

使えません。Microsoft 365 に含まれる範囲で使えるビューはグリッド、ボード、スケジュール、チャートの4つで、タイムライン(ガント)ビューは Planner Plan 1 以上が必要だと公式ドキュメントに書かれています。日々のタスク管理は追加費用なしで始められますが、工程表の画面は別のライセンスが要ります。

Q2. Planner Plan 1 の料金はいくらですか?

2026年9月2日時点の日本語公式ページでは、Planner Plan 1 が1,499円、Planner and Project Plan 3 が4,497円と表示されています。いずれも「ユーザー/月相当、年払い」で、同ページに「価格には消費税は含まれていません。」と明記されているため税抜です。最低契約席数の記載は公開資料では確認できませんでした。

Q3. Project Plan 1 と Planner Plan 1 は違うものですか?

同じものです。公式ドキュメントに、2024年4月に Project Plan 1 が Planner Plan 1 へ改称されたと記載されています。あわせて2024年9月18日に Project Plan 3 と Project Plan 5 が Planner and Project Plan 3、Planner and Project Plan 5 へ改称されています。古い記事と名前が食い違って見えるのはこのためです。

Q4. 標準の範囲で使う場合、タスク数の上限はどれくらいですか?

基本プランの上限として、プラン内の未完了タスクは3,000件、タスク総数は9,000件、バケットは200個と公式ドキュメントに記載されています。1つのタスクの担当者は20人、チェックリスト項目は20件です。これらの上限は事前通知なく変更されることがある、という注記も付いています。

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