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TrelloとNotionの比較|無料の止まり方と壊れる場所が違う

2026年9月23日 ・ Pinateca編集部

trello notion 比較で調べる人の多くは、どちらもカンバンが作れると知ったうえで、自分たちにはどちらが合うのか決めきれずに来ています。結論を先に書くと、この2つは同じ用途に見えて設計の出発点が違い、その違いは無料プランの止まり方と、運用が壊れる場所にはっきり出ます。この記事では、公式の料金ページとヘルプで確かめられる事実だけを並べて、どちらを選ぶかの判断材料をそろえます。片方をそのまま使い続けたほうがよい場合も先に置きます。

乗り換えなくてよい場合を先に置く

比較記事を読む前に確かめてほしいことがあります。いま使っているほうで困っていないなら、替える理由はありません。次のどれかに当たるなら、この記事は読み流して構いません。

・毎日の作業が板の上で完結していて、探し物に時間を取られていない ・人数が5人以下で、当面増える予定が無い ・困っているのは道具ではなく、決めごとが無いことだと自覚がある ・替えたい理由を1文で書けない

最後の1つが重要です。乗り換えは、いま動いているものを全部作り直す作業でもあります。列の作り方、ラベルの意味、誰がいつ書くかという習慣。これらは道具ではなく運用に属していて、替えても付いてきません。替える理由が「なんとなく合わない」で止まっているなら、まず何が合わないのかを言葉にするところから始めたほうが、結果的に早く解決します。

この2つは同じ土俵にいない

比べる前に、設計の出発点の違いを押さえておきます。ここを理解しないまま機能の一覧を並べても、判断はできません。

Trelloは板が主です。ボードがあり、リストがあり、カードがある。この3階層が最初から決まっていて、開いた瞬間から使えます。何かを設計する必要がなく、迷う余地が少ない代わりに、この形から大きく外れる使い方はしにくくなっています。

Notionは文書とデータベースが主です。カンバンは、データベースを表示する方法のうちの1つという位置づけになります。同じデータを表としても、一覧としても、カレンダーとしても見られる代わりに、まず何をデータベースにするのかを決める作業が発生します。プロパティを何にするか、どの単位で1件とするか、どのビューを既定にするか。この設計を誰かがやらないと始まりません。

この違いは、導入の速さと、運用が続くかどうかの両方に効いてきます。設計が要らないほうは初日から動きますが、道具の形に合わせて仕事のほうを寄せることになります。設計できるほうは仕事に合わせられますが、設計した人が抜けると誰も直せなくなります。どちらが良いという話ではなく、チームに設計をやり切る人がいるかどうかで向き不向きが分かれます。

無料の止まり方が違う

無料で使い始めるチームが最も知っておくべきなのは、どこで止まるかです。ここが2つの道具で根本的に違います。

Trelloは人数で止まります。公式の料金ページによると、無料プランはワークスペースあたり10コラボレーターまでです。この数には、社内のメンバーだけでなく、1枚のボードにだけ招いたゲストや、まだ返事の来ていない招待も含まれます。上限を超えると、そのワークスペースのボードは閲覧のみになり、カードを編集できなくなります。ボードの枚数も10枚が上限です。

Notionは分量で止まります。公式の料金ページのよくある質問には、次のように書かれています。

フリープランのワークスペースを複数のメンバーで使用している場合はブロック数に制限があり、それ以上のブロックを追加するにはアップグレードを行う必要があります。 出典: notion.com

同じ箇所には、制限に達した後も既存の内容は閲覧と編集ができるが、新しいブロックは追加できなくなると説明されています。1人で使う場合は無制限で、2人以上で使う場合に制限が掛かるという区切りです。なお、この上限が具体的に何ブロックなのかは、公開されている料金ページには数字として書かれていません。

止まり方の違いを言い換えると、Trelloは人を増やしたときに、Notionは書き続けたときに止まります。人数が少なくて書く量が多いチームならTrelloが先には止まらず、人数が多くて書く量が少ないチームならNotionのほうが持ちます。自分たちがどちらの型かを先に考えると、無料でどこまで行けるかの見当が付きます。

料金を同じ表に並べる

2026年9月時点の各社の公式の料金ページの表示です。通貨が違う点に注意してください。Trelloは米ドル建て、Notionは日本円での表示です。Notionの表示には日本の消費税が該当する場合に別途かかる旨の記載があります。Trelloの円での請求額や税の扱いは申し込みの画面でしか分かりません。プランの内容も金額も変わるため、契約の前に必ず各社の公式ページで最新の表示を確認してください。

道具 無料 2段目 3段目
Trello 0ドル STANDARD 5ドル(月払い6ドル) PREMIUM 10ドル(月払い12.50ドル)
Notion 0円 プラス 1,650円(月払い2,000円) ビジネス 3,150円(月払い3,800円)

Trelloの金額はユーザーあたりの月額で、年払いを選んだ場合の額です。Notionの金額もメンバーあたりの月額で、年払いを選んだ場合の額です。単純に比べると、Trelloの2段目のほうが安く見えます。ただし、Trelloで表示を増やすには3段目のPREMIUM以上が必要で、そこまで上げると差は縮まります。10人のチームで年に直すと、Trelloの3段目が1,200ドル、Notionの2段目が198,000円という規模になります。為替で上下するので、判断の直前に計算し直してください。

何を得るために払うのかも違います。Trelloで段を上げて得られるのは主に表示と管理の機能で、書ける量は無料でも変わりません。Notionで段を上げて得られるのは主に分量と履歴で、書ける量そのものが解放されます。増やしたいのが人数なのか分量なのかで、どちらが割に合うかが決まります。

カンバンの作り方が違う

板を作る手順を比べます。ここは実際に触ったときの手触りの差が最も大きく出る部分です。

Trelloはボードを作ると、そこにリストを並べてカードを置くだけです。列の名前を決めるところから始まり、5分で最初の板ができます。作った板がそのままカンバンなので、他の形を考える必要がありません。

Notionはまずデータベースを作り、そのビューをボードに切り替える形になります。公式のヘルプによると、既定ではステータスのプロパティがあればそれでグループ化され、無ければセレクト、担当者、マルチセレクトなどのプロパティでグループ化されます。つまり、列に何を並べるかはプロパティ次第で、そのプロパティを先に設計しておく必要があります。

この違いが効くのは、板を後から作り変えたくなったときです。Trelloではリストを増やしたり並べ替えたりするだけですが、その板は1つの見方しか持てません。Notionでは同じデータを別のプロパティでグループ化し直すことで、まったく違う板として見られます。担当者で分けた板と、状態で分けた板を、同じデータから両方作れるということです。この柔軟さが要るかどうかが、選び分けの1つの軸になります。

列に使えるものと、使えないもの

Notion側の制約として、知っておく価値がある点があります。公式のヘルプのよくある質問では、リレーションや数式のプロパティではグループ化できないと明記されています。

これが効くのは、案件と作業を別のデータベースに分けて紐付けている場合です。作業のカードを案件ごとに並べたいと思っても、その紐付けを列にすることはできません。案件を選ぶプロパティを別に用意するか、そもそも分け方を変えるかの判断になります。設計の自由度が高い分、こうした細かい制約に当たったときの回避策も自分で考えることになります。

Trello側では、そもそも列はリストそのものなので、この種の制約はありません。ただし、列に並べられるのは1つの軸だけです。状態で並べたら、担当者で並べ直すことはできません。担当者で見たいときは絞り込みを使うことになり、絞り込みは全体を眺める用途には向きません。

もう1つ、列の数そのものにも注意が要ります。列を増やせば増やすほど横に長くなり、画面に収まらなくなります。横にスクロールしないと全体が見えない板は、全体を眺めるという本来の役目を果たしません。列は6本前後が上限だと考えて、それを超えそうになったら軸を疑うのが実務的です。

制約の性質が違うだけで、どちらにも制約はあります。判断するときは、自分たちが列に何を並べたいのかを先に決めて、それが素直にできるほうを選ぶのが確実です。

工程の前後関係をどう表すか

進行をとりまとめる立場では、前後関係を線で持てるかどうかが効いてきます。Aが終わらないとBが始められない、という関係が3つ以上あると、点の並びでは管理できなくなります。

Trelloでは、この線を引く表示は標準のボードには含まれていません。タイムラインビューはPREMIUM以上が対象で、月10ドルの段まで上げる必要があります。カレンダー、テーブル、ダッシュボード、マップも同じ段です。無料とSTANDARDでは、これらのビューは対象外です。

Notionでは、依存関係の線が引けるのはタイムラインのビューだけです。ボードのビューやテーブルのビューでは線として表示されません。線を見たいときはタイムラインに切り替える、という運用になります。

つまり、どちらも「板の上で線が見える」わけではありません。前後関係を日常的に見たいチームでは、この点が最初の不満になりやすい部分です。工程の表と板を行き来する運用が続くかどうかは、切り替えの手数の少なさで決まります。標準でどこまで同じ画面に載るかはできることの一覧で並べて確かめるのが早い方法です。

外部の人を招くときの扱い

社外の人と一緒に進める仕事では、招き方と数え方が費用に直結します。

Trelloの無料プランでは、ゲストも人数に数えられます。取引先を3社招けば、社内で使える枠がその分減ります。有料の2段目からは人数の上限が外れ、単一のボードだけに招くゲストの扱いも用意されています。

Notionの無料プランでは、外部ゲストの上限が10と料金ページの比較表に示されています。有料のプラス以上ではゲストが無制限になります。ゲストはメンバーとは別の枠として扱われるため、社内の人数だけで計算しやすい形です。

社外の人が多いチームでは、この違いだけで年間の費用が大きく変わります。見積もりを作るときは、社内の人数と社外の人数を分けて数えてから、それぞれの道具の数え方に当てはめてください。金額の欄だけを比べても答えは出ません。誰に何を見せるかの区切り方は管理の話でもあるので、安全性の考え方のように、見せる範囲の設計を先に示している資料と並べて確かめておくと判断が早くなります。

情報の置き場所と、探すときの手触り

仕事の記録がどこに溜まるかも違います。

Trelloではカードの中に溜まります。説明文、チェックリスト、コメント、添付ファイル。カードを開けば経緯が全部そこにあり、探す範囲が明確です。逆に、カードに収まらない長い文書は置き場所に困り、別の道具に逃がすことになります。

Notionではページとして溜まります。議事録も仕様書も作業のカードも同じ形式で置けるため、道具を分けずに済みます。ただし、置き場所を決める設計を怠ると、どこに何があるか分からない状態になりやすく、検索に頼る割合が増えます。

無料プランの分量の上限は、この置き方に直結します。長い文書を積んでいくと、ブロックの数はすぐに増えます。作業のカードだけを置いている場合と比べて、上限に達する速さがまったく違うということです。無料のまま使い続ける前提なら、何をそこに置くかを決めておく必要があります。

・作業のカードだけを置くなら、上限まで長く持つ ・議事録や仕様書まで置くなら、上限に早く届く ・ファイルの添付が多いなら、1ファイルあたりの上限も効く

なお、1ファイルあたりの上限は、Trelloの無料が10MB、Notionの無料が5MBと各社の料金ページに示されています。設計図や動画を扱う仕事では、どちらも無料の範囲では現実的ではありません。

導入の速さと、続くかどうか

導入の初日で比べるとTrelloが速く、半年後で比べるとチームによって逆転します。

Trelloは説明が要りません。新しく入った人にボードのURLを渡せば、その日から動かせます。列の意味さえ伝われば、それ以上の教育は要りません。この速さは、人の入れ替わりがある現場では大きな利点になります。

Notionは最初の説明が要ります。データベースとページの関係、ビューの切り替え、プロパティの意味。ここを一度説明しないと、新しく入った人はページを増やす方向に動いてしまい、設計した構造から外れていきます。半年後にどうなっているかは、この最初の説明を誰がやったかで決まります。

現場でしばしば出るのは、設計した人が異動して、誰も構造を直せなくなるという話です。自由度が高い道具ほど、設計した人の頭の中に依存します。2人以上が構造を理解している状態を保てるかどうかは、選ぶ前に考えておくべき点です。

2週間で壊れる場所が違う

導入して2週間で運用が壊れる場合、壊れる場所も違います。

Trelloで壊れるのは、たいてい列です。例外的な状態が出るたびにリストを足していき、気づくと列が12本ある。横にスクロールしないと全体が見えなくなり、全体を眺める道具として機能しなくなります。列を増やす前に、それが本当に「作業の段階」なのかを確かめる習慣が要ります。

Notionで壊れるのは、たいてい入力の手数です。プロパティを丁寧に設計するほど、カードを1枚作るときに埋める欄が増えます。埋めるのが面倒になった人は、カードを作らずに口頭やチャットで済ませ始めます。板に載っていない仕事が増えると、板を見ても現状が分からなくなります。

どちらの壊れ方も、道具の欠陥ではなく設計と運用の問題です。ただし、壊れる方向が違うので、対策も違います。前者は「増やさない」ための決めごとが、後者は「減らす」ための決めごとが要ります。

通知と、気づかせる仕組みの違い

進行をとりまとめる立場で見落とされがちなのが、変更に気づけるかどうかです。板が更新されても、それが誰にも届かなければ、板は掲示板と変わりません。

Trelloでは、カードに担当として割り当てられた人と、そのカードを見張るように設定した人に通知が届きます。ボードを見張ることもできます。仕組みが単純なので、誰に何が届くのかを説明しやすいのが利点です。

Notionでは、ページの更新やコメント、割り当てに応じて通知が届きますが、どこまで届くかは個人の設定に依存する部分が大きくなります。とりまとめる人が「通知しました」と思っていても、相手の設定次第で届いていないことがあります。

どちらの道具でも共通するのは、通知に頼りすぎると運用が壊れるという点です。1日に30件の通知が届く状態になると、人は通知を読まなくなります。読まれなくなった通知は無いのと同じで、そこから先は「見に行く習慣」しか頼れるものがありません。週に一度、全員で板を開いて眺める時間を作っているチームのほうが、通知の設計に凝っているチームより結果的に安定しているという話はよく聞きます。

自動化でできることの差

決まった条件でカードを動かす仕掛けも、無料の範囲が違います。

Trelloの公式の料金ページによると、無料プランのワークスペースではコマンドの実行が月250回までです。STANDARDでは月1,000回、PREMIUM以上では無制限とされています。250回という数は、毎日カードを動かすチームでは意外に早く使い切ります。110回動く仕掛けを1つ置いただけで、月の枠がほぼ埋まる計算です。

Notionの料金ページの比較表では、オートメーションは無料がベーシックでボタンのみ、プラス以上がカスタムという区切りになっています。データベースのオートメーションはプラス以上が対象です。

どちらも、無料の範囲で凝った自動化を組むのは難しいということになります。ただし、これは必ずしも欠点ではありません。自動化は組んだ人にしか中身が分からなくなりやすく、その人が抜けると誰も直せない仕掛けが残ります。無料の枠に収まる範囲で止めておくのは、管理のうえではむしろ健全な状態です。

表計算からの移り方の違い

多くのチームは、表計算のファイルからこの種の道具に移ってきます。移り方も少し違います。

Trelloへは、リストと同じ数の列を作り、行を1枚ずつカードにする形になります。表の列が5本あって、そのうち3本が状態を表すものなら、そこで整理が必要になります。カードにできない情報は説明文に文章として書くことになり、無料プランでは独自の項目が使えないため、この形になりやすい傾向があります。

Notionへは、表をそのままデータベースにできるため、移す作業は素直です。列がそのままプロパティになり、後からビューを切り替えて板の形にできます。表計算で管理していた項目をそのまま持ち込みたい場合は、こちらのほうが手数が少なく済みます。

ただし、素直に移せることと、移した後に使われることは別の話です。表計算の列をそのまま持ち込むと、たいてい項目が多すぎて、入力が続きません。移すときが、要らない列を捨てる唯一の機会でもあります。移す前に、直近3か月で一度も使わなかった列を数えてみてください。半分近くあることが珍しくありません。

両方を使うという選択

実際には、両方を使っているチームも多くあります。作業の進行は板で、記録と文書は別の場所で、という分け方です。

この形が機能するのは、どちらに何を置くかの線がはっきりしている場合だけです。線が曖昧だと、同じ情報が2か所に書かれ、片方だけ更新されて食い違います。食い違いに一度でも遭うと、どちらも信用されなくなります。

線を引くときの目安は、更新の頻度です。毎日変わるものは板に、決まったら変わらないものは文書に。この基準なら、迷う場面がかなり減ります。逆に、担当や案件といった軸で分けると、必ずどちらにも属するものが出てきて破綻します。

道具を2つ持つことの費用も忘れないでください。10人のチームで両方の有料プランを使うと、年間の費用は単純に足し算になります。1つで足りるなら1つにまとめたほうが安く、説明も1回で済みます。

スマートフォンで使うときの差

外に出ている人が多いチームでは、手元の画面での使い勝手が定着を左右します。

Trelloのアプリは、板の形をそのまま縦に持ってきた作りです。列を横に送りながら見て、カードを開いて動かす。画面が狭くても操作の意味が変わらないので、迷いにくい部類に入ります。

Notionのアプリは、ページとデータベースの構造をそのまま持ってきています。パソコンで見ているときと同じことができる代わりに、階層を降りていく操作が必要になり、目的のページに着くまでの手数が増えます。ビューの切り替えも、狭い画面では見つけにくくなります。

現場でよく聞くのは、外回りの人が使わなくなったという話です。原因は機能ではなく、手数です。移動中に片手で1件更新したいだけの人にとって、3回か4回の操作は多すぎます。全員に同じ画面を使わせることを前提にすると、この差が定着率の差になって表れます。誰がどの画面で使うのかを先に想定してから選ぶと、判断を外しにくくなります。

選び分けの基準を4つに絞る

判断を分ける質問を並べます。

答えを書き出してから並べると、たいてい2つか3つの質問で結論が出ます。全部の質問で片方が有利になることは少なく、どこを重く見るかで決まります。重みを付けるときは、いま困っていることに直接効く質問を優先してください。

1つ目。チームに、構造を設計してその後も手入れする人がいるか。いるならNotion側の自由度が活きます。いないなら、最初から形が決まっているTrello側のほうが続きます。

2つ目。増やしたいのは人数か、書く量か。人数ならTrelloの無料が先に止まり、書く量ならNotionの無料が先に止まります。

3つ目。前後関係を毎日見たいか。見たいなら、どちらも標準の板では足りません。表示の追加に費用がかかるか、切り替えの手数がかかるかの違いになります。

4つ目。社外の人が何人いるか。社外が多いなら、ゲストをどう数えるかの違いが年間の費用に直結します。

この4つに答えたうえで、それでも迷うなら、実際に使う人を2人選んで、説明なしで1週間触ってもらうのが最も確実な確かめ方です。機能の一覧を眺めて悩む時間より、触ってみて出てくる不満のほうが判断の材料になります。触る前に「どちらが良かったか」ではなく「どこで手が止まったか」を聞くと決めておくと、感想ではなく事実が集まります。

3つ目の選択肢を考える境目

2つを比べても決まらない場合、条件そのものが2つの外にあることがあります。次のどれかに当たるなら、他の道具まで含めて見たほうが早く着地します。

・カンバンと工程の表とやり取りの場所を、追加費用なしで同じ画面に持ちたい ・機能ごとにプランが分かれる形が、社内の承認の都合と合わない ・画面が日本語であることが、新しく入る人の条件として外せない ・社外の人を含めて20人を超える見込みがある

このうち1つ目と2つ目は、料金の区切り方の問題です。機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという考え方の道具なら、表示を1つ増やすたびに全員分の単価が上がることはありません。使う機能が増えるほど、この型は有利になります。逆に、使う機能が1つか2つで人数が多いなら、機能で区切る型のほうが安く収まります。

判断の材料をそろえるなら、いま使っているものと候補を2つか3つだけ並べて、無料の線がどこに引かれているかを見比べるのが最も確実です。Trelloとの比較Notionとの比較を横に置くと、同じ項目で並べたときの差が見えます。他の候補まで広げたい場合は比較の一覧から、いまの使い方に近い形の道具を先に開いてください。移す場合に何が運べて何が落ちるのかはTrelloからの移行で先に確かめておくと、判断に必要な材料がそろいます。

Q1. TrelloとNotionはどちらが無料で長く使えますか?

止まる理由が違います。Trelloの無料はワークスペースあたり10コラボレーター、ボード10枚が上限で、人を増やしたときに止まります。Notionの無料は2人以上で使う場合にブロック数の制限があり、書き続けたときに止まります。人数が少なく書く量が多いならTrello、人数が多く書く量が少ないならNotionのほうが持ちます。

Q2. 料金はどちらが安いですか?

2026年9月時点で、Trelloは年払いでユーザーあたり月5ドルから、Notionは年払いでメンバーあたり月1,650円からです。ただしTrelloでカレンダーやタイムラインを使うには月10ドルの段が必要です。通貨が違ううえ税の扱いも異なるため、人数と必要な機能を決めてから計算し直してください。

Q3. 工程の前後関係はどちらで表せますか?

どちらも標準のボードの画面では線として表示されません。Trelloではタイムラインビューが必要で、これはPREMIUM以上が対象です。Notionでは依存関係の線が表示されるのはタイムラインのビューだけで、ボードやテーブルのビューでは表示されません。日常的に線を見たい場合は、この手数を考えて選んでください。

Q4. 両方を併用するのはありですか?

更新の頻度で線を引けるなら機能します。毎日変わるものは板に、決まったら変わらないものは文書に置く、という分け方です。担当や案件で分けると、どちらにも属するものが出て破綻します。ただし有料で両方を使うと費用は単純に足し算になるため、1つで足りるならまとめたほうが安く済みます。

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