task-ops
イラストの進行管理を任されて最初に困るのは、工程の数ではありません。工程は数えれば出てきます。困るのは、10人のイラストレーターが同時に動いているときに、誰のどの絵がいまどの段階なのかを、聞かずに把握する方法が無いことです。
この記事では、ラフから納品までをどう並べれば「いまどこ」が一目で分かるのか、修正のやり取りをどこに残すのか、在宅やフリーランスの相手を同じ場所に入れるときに何を確かめるのかを順に整理します。仕事としてのイラスト進行管理の相場や在宅の可否にも触れますが、中心は日々の進行を回す具体の話です。
この領域は、求人の一覧を見ると輪郭がつかめます。求人ボックスの「イラスト 管理」の一覧には、ゲーム会社のカードイラスト、グッズやイベントのイラスト、漫画やメディアの進行管理といった募集が並んでいます。2026年9月26日時点で、この一覧には30日以内の新着が12,731件と表示されていました。イラストの進行管理に限った数ではありませんが、専任の役として募集が立つ程度には仕事が分かれている、ということは読み取れます。
実際の仕事の中身は、募集の文面に具体的に書かれています。
【仕事内容】グッズやイベントのコンセプトに基づくイラスト案の提案構図指定 発注指示書・ラフ制作などの進行管理 社内外の制作担当者とのやり取り 納品されたイラストの赤入れ・修正指示など品質管理 スケジュール管理や制作進行サポート 出典: 求人ボックス
並んでいるのは、指示書を作る、社内外とやり取りする、赤入れをする、スケジュールを見るという4つです。このうち3つが「やり取り」と「記録」に関わっていることに注目してください。絵を描く工程そのものより、その周りの伝達と記録に時間が取られる仕事だという意味です。
年収の相場も同じ一覧から読めます。2026年9月26日時点で掲載されていた条件には、月給19万9,000円からという募集と、月給60万円という募集の両方が並んでいました。年収の表記では300万円から800万円までの幅があり、時給の案件では1,300円から2,500円という範囲が出ています。同じ職種名でも、担当する本数と、外部への発注をどこまで任されるかで、条件が大きく変わる領域だと分かります。
在宅で働ける募集も実際に出ています。一覧には週の半分を在宅とする形や、フルリモートで漫画の進行管理をする形が並んでいました。絵そのものを描く工程より、進行の管理は場所を選ばない部分が多いためです。ただし在宅で成立させるには条件があり、それがこの記事の本題にあたります。進行の状態が全員に見える場所に置かれていないと、在宅の進行管理は「電話とチャットで聞き回る仕事」に変わってしまいます。
イラストの進行管理と一口に言っても、扱う絵の種類で工程の形が違います。市場としてこの職種が伸びているのは、絵を使う先が増えたためで、先が違えば管理する対象も変わります。
ゲームのカードイラストやキャラクターの絵は、1枚あたりの工程が長く、監修が入る回数が多い領域です。設定資料との突き合わせが必要で、キャラクターの設定を持っている人の確認が工程に組み込まれます。1枚に対して確認する人が3人以上になることも珍しくなく、誰の確認が終わっていないのかを追う仕組みが要ります。
グッズやイベントの絵は、逆に1枚あたりは軽く、代わりに本数が多くなります。同じキャラクターで用途が10種類あり、それぞれ入稿の締切が違うという形です。ここで効くのは工程の細かさではなく、締切の並びを見る画面です。週ごとの山が見えないと、印刷の入稿に間に合わない事故が起きます。
漫画やメディアの絵は、1本の中に複数の工程が入れ子になります。ネーム、下書き、ペン入れ、トーン、写植という段階が、話数ごとに並行して動きます。同じ工程の列を話数分だけ並べると板が読めなくなるので、話数をカードにして、工程をカードの中の状態として持つ形が向きます。
自分がどの形に当たるのかで、列の設計も道具の選び方も変わります。募集の文面を読むときも、扱う絵の種類を先に見ると、仕事の中身の見当が付きます。
イラストの進行は、工程そのものはほぼ決まっています。発注、ラフ、ラフの確認、線画、着彩、仕上げ、最終確認、納品。案件によって名前は変わりますが、段階の数は6から8に収まります。
詰まるのはここではありません。詰まるのは、20枚の絵が同時に動いているときに、どの絵がどの段階にいるのかを1か所で見られないことです。よく聞くのは次の形です。表計算ソフトの一覧に日付が並んでいるが、最後に更新されたのが5日前。修正の指示はチャットに流れていて、どの版に対する指示なのかが分からない。イラストレーターからの提出はメールの添付で来るので、最新版がどれか自信が持てない。
この3つは、それぞれ別の道具の問題に見えますが、原因は1つです。絵1枚を単位にした置き場所が無いことです。日付は表に、指示はチャットに、成果物はメールにあり、絵1枚に紐づいたものが何も無い。だから、状態を知りたい人は3か所を見比べる必要があります。
進行をとりまとめる立場の人がここで最も時間を失います。聞き回るのが仕事になり、判断する時間が残りません。しかも聞き回った結果は自分の頭の中にしか残らないので、休んだ日に仕事が止まります。在宅やフルリモートで進行管理を成立させられるかは、この点を解決できているかで決まります。
解決の形は単純です。絵1枚を1枚のカードにして、工程を列として並べます。カードが列を移動することが、そのまま進行の記録になります。
列の作り方には、失敗しやすい点が2つあります。
1つ目は、列を細かく作りすぎることです。工程を12列に割ると、カードを動かす回数が増え、動かす手間が惜しくなって誰も動かさなくなります。6列から8列に収めるのが目安です。細かい段階はカードの中のチェック項目として持たせ、列は「誰の手に渡っているか」が変わるところだけで区切ります。
2つ目は、確認待ちの列を作らないことです。イラストの進行で最も滞留するのは、提出されたあと、確認する人の手元で止まっている時間です。ここに列が無いと、滞留がラフの列に混ざって見えなくなります。「ラフ確認待ち」「線画確認待ち」のように、待っている先が自分側なのか相手側なのかで分かれる列を必ず置いてください。この列にカードが5枚以上溜まっていたら、遅れの原因は外部ではなく自分側にあります。
列の並びの例としては、発注準備、ラフ制作中、ラフ確認待ち、線画制作中、線画確認待ち、仕上げ中、最終確認待ち、納品済みの8列が使いやすい形です。列の名前に「中」と「待ち」を交互に入れると、カードを見ただけでボールが誰にあるか分かります。
カードに持たせる情報は、最初は3つだけにします。担当者、締切、いまの版の番号です。キャラクター名や用途、参考資料の場所を項目として作りたくなりますが、運用が固まる前に作った項目はほぼ埋まりません。回り始めてから追加するほうが定着します。
イラストの進行管理で、記録として最も価値が高いのは修正の指示です。理由は2つあります。同じ指摘が繰り返されるのを防げること、そして納品後に「なぜこの形になったのか」を追えることです。
チャットに流すと、この2つが両方失われます。検索はできますが、出てくるのは断片で、どの版に対する指示なのかが分かりません。3か月後に同じイラストレーターへ似た絵を頼むとき、前回の指摘を探し出せません。
指示は絵のカードのコメント欄に書きます。書くときの形を決めておくと、後から読みやすくなります。版の番号、直す箇所、直す理由の3つです。理由を書く手間は1行で済み、これがあると同じ指摘を繰り返す回数が減ります。「顔の角度を5度上げる」だけだと次回また同じことを言いますが、「キャラクターの設定で常に見上げる構図にそろえているため、顔の角度を上げる」と書けば、次からは相手が先に合わせてくれます。
赤入れした画像そのものも、同じカードに添付します。ここで容量の上限に当たることがあるので、道具を選ぶ段階で確かめておく必要があります。1枚あたりのアップロードの上限が小さい製品では、高解像度の赤入れ画像が入りません。ファイルの置き場所を別にする場合は、カードにリンクを貼り、リンクの先で版を管理します。どちらの形でも構いませんが、絵のカードから1回の操作でたどり着けることが条件です。
赤入れのやり取りが3往復を超えたら、指示の出し方に問題があると考えてよいです。多いのは、1回目の指示で全部を言わず、直ったものを見てから次を言う形です。イラストレーター側の手戻りが増えるため、進行の遅れとして跳ね返ります。1回目に見るべき点を列挙する形に変えると、往復は1回か2回に収まります。
進行の遅れの多くは、発注の時点で決まっています。指示書が薄いと、イラストレーターは推測で描き、推測が外れた分が修正として返ってきます。修正を減らす最短の道は、赤入れを上手にすることではなく、指示書を厚くすることです。
指示書に必ず入れる項目は7つです。用途、仕上がりの寸法と解像度、納品のファイル形式、締切、参考になる絵、避けてほしい表現、確認の回数です。
用途は最初に書きます。同じキャラクターでも、印刷物なのか画面表示なのかで解像度も色の扱いも変わります。用途を書かずに寸法だけ伝えると、印刷に回せない絵が出てきます。
参考になる絵は、言葉より枚数で伝わります。3枚から5枚を並べて、それぞれ「この部分を参考にしてほしい」と1行添える形が確実です。1枚だけだと模写に近づき、10枚だと方向が散ります。
避けてほしい表現は、書きにくいのですが効きます。過去に修正した内容を思い出して、繰り返されているものを2つか3つ書きます。「背景に文字を入れない」「線の太さを均一にしない」といった具体の形で書けば、初回の提出から外れます。
確認の回数を先に伝えるのも重要です。「ラフで1回、線画で1回、仕上げで1回の確認を入れます」と書いておけば、相手は確認のタイミングを見込んで日程を組めます。書かないまま途中で確認を挟むと、相手の予定が崩れて締切が動きます。
指示書は文書として別に作るより、絵のカードの説明欄に書く形が使いやすいです。理由は、修正のやり取りが同じカードに積まれるため、あとから読むときに指示と結果が並んで見えることです。文書を別に作ると、どの版に対する指示だったのかが再びたどれなくなります。
イラストの制作は外部への発注が前提の領域です。社員だけで完結する現場は少なく、在宅のイラストレーターやフリーランスの相手が必ず入ります。ここで確かめる点は4つあります。
1つ目は、見せる範囲を絞れるかです。外部の相手に板全体を見せると、他社の案件や単価の情報まで見えてしまいます。ボードごと、あるいはカードごとに見える範囲を分けられるかを、実際の画面で確かめてください。権限の考え方をどう説明しているかは安全性の考え方のようなページに出ているので、比較の段階で読んでおくと判断が早くなります。
2つ目は、閲覧だけの相手を人数に数えるかです。進捗を見るだけの相手が10人いると、1人あたり月額の料金では費用が倍近くになります。閲覧だけのゲストを数えない形の製品もあるので、料金の条件を先に確かめてください。
3つ目は、相手側の手間です。フリーランスのイラストレーターは、複数の取引先とそれぞれ違う道具でやり取りしています。招待に会員登録が必要で、しかも操作が複雑な道具だと、結局メールに戻ります。招待から最初の提出までに何回の操作が必要かを、自分で1度たどってみるのが確実です。
4つ目は契約の扱いです。稼働の時間を記録してもらうか、1枚あたりの固定にするかは案件で変わります。時間で記録する場合、業務委託の相手の稼働をどこまで指示できるかは法の解釈が絡むため、所管の窓口や専門家に確認してください。記録する仕組みを入れること自体は問題になりませんが、指示の仕方によって扱いが変わる余地があります。
外部の相手が多くなると、進行管理の仕事は「催促」に寄りがちです。催促を減らす方法は1つで、締切の前に相手が自分で気づける状態を作ることです。カードに締切が入っていて、相手がその板を見られるなら、催促の連絡は半分以下に減ります。
進行管理の腕は、遅れを取り戻す速さではなく、遅れに気づく速さで決まります。気づくのが3日早ければ、取り戻す手段が2つ3つ残っています。締切の前日に気づいた遅れは、もう相手に無理をお願いするしかありません。
早く気づくための数え方が2つあります。どちらも毎日1分で済みます。
1つ目は、確認待ちの列に何枚溜まっているかを数えることです。この数が前日より増えていたら、自分側が律速になっています。イラストレーター側の作業が止まっているように見えても、実際は提出されたものが自分の手元で止まっているだけ、という状況は頻繁に起きます。列に分けておけば、この見間違いが起きません。
2つ目は、締切を過ぎているのに納品済みの列に無いカードの数を数えることです。工程表の形で見られる道具なら、今日の線より左に伸びていて終わっていない棒がそれに当たります。会議で聞き回る代わりに、この画面を開けば済みます。
この2つを板に出しておくと、週に1回の進捗会議は不要になります。必要なのは、遅れているカードについて誰が何をするかを決める15分だけです。6人が参加する30分の会議を毎週やめれば、月に12時間が戻ります。
数えた結果を記録に残す必要はありません。残すべきは、遅れた原因の分類だけです。指示が足りなかった、確認が遅れた、相手の都合、想定より工数が大きかったの4つに振り分けて、月末に多いものから1つだけ手を打ちます。全部を直そうとすると何も変わりません。
イラストの進行管理を職として選ぶ、あるいは社内から転職を考える立場で読んでいる場合、募集の文面から見分けたい点が3つあります。
1つ目は、発注の裁量がどこまであるかです。募集に「外注調整」「イラストレーターとの連携」と書かれている場合、誰に頼むかを選ぶ役まで含むのが普通です。一方で「制作進行サポート」とだけ書かれている場合は、決まった相手への連絡と日程の管理が中心になります。条件の幅が大きいのは、この裁量の差が反映されているためです。
2つ目は、同時に抱える本数です。面接で確かめる価値があります。1人が同時に20枚を見る現場と、5枚を丁寧に見る現場では、求められる能力が違います。前者は仕組みで回す力、後者は品質を判断する力です。どちらが向くかは人によって変わります。
3つ目は、進行の状態をどこで管理しているかです。表計算ソフトだけで回している現場は、入った直後の負荷が高くなります。これは悪い職場という意味ではなく、仕組みを作る余地があるという意味でもあります。ただし、仕組みを変える権限が与えられるかは別の話なので、そこまで確かめておくと入ったあとの想定が合います。
在宅やフルリモートの募集を選ぶ場合は、上の3つ目が特に重要です。状態が見える場所が無い現場で在宅の進行管理をすると、1日が連絡だけで終わります。募集の段階で使っている道具を聞いておくのが確実です。
イラストの進行を表計算ソフトで管理している現場は多く、それで足りている規模もあります。限界が来る境目は、はっきりしています。
同時に動いている絵が20枚を超えたとき、そして関係者が5人を超えたときです。どちらかを超えると、表の更新が追いつかなくなります。理由は、表が「1人が開いて直す」前提の道具だからです。直している間、他の人は古い情報を見ることになります。共同編集ができる表であっても、同じ行を2人が同時に直す事故は起きます。
もう1つの境目は、修正のやり取りの回数です。1枚あたり3往復以上のやり取りが発生する案件では、表のセルに履歴を残せません。コメント機能に書き込むと、セルの中に長文が入り、表として読めなくなります。
表をやめる必要はありません。表が得意なのは集計です。月ごとの本数、イラストレーター別の単価の合計、案件別の進捗率といった数字は表のほうが速く出ます。進行の状態は板で持ち、集計が必要になったときに書き出して表で計算する形が、どちらの得意も活かせます。書き出しができるかは、道具を選ぶ段階で確かめておく点の1つです。
道具を決めたあと、最初の1日で作る範囲を絞ると立ち上がりが速くなります。全部の案件を一度に載せると、載せる作業だけで数日かかり、その間に進行が止まります。
始めるのは、いま動いている案件1つだけです。絵の枚数が10枚前後のものを選びます。列を8つ作り、カードを10枚作って、担当者と締切と版の番号を入れます。ここまでで1時間から2時間です。
次に、その案件の関係者だけを招待します。イラストレーターを含めるかは、最初は含めない判断でも構いません。まず自分ととりまとめる側の2人か3人で1週間回し、列の名前と項目に不都合がないかを確かめます。外部の相手を招待したあとに列の名前を変えると、相手が混乱します。
1週間回してから、外部の相手を招待します。招待のときに伝えるのは3つだけです。提出したらカードを次の列に動かすこと、赤入れはカードのコメントに書かれること、締切はカードに入っていること。操作の説明書は作らなくてよいです。3つ以上を最初に伝えると、読まれません。
2週目の終わりに、確認待ちの列に何枚溜まったかを見ます。ここが多いなら、自分側の確認の段取りに手を入れます。少なければ、次の案件を載せます。案件は1つずつ増やすのが確実で、2つ目までは手動で載せ、3つ目からは新しい案件を最初から板で始める形に切り替えます。
古い表計算ソフトの工程表は、この時点で「ここは使わない」と表の中に書き込んでください。書かずに残すと両方が生き続け、どちらも古くなります。過去の案件の記録は表に残したままで構いません。移すのは動いているものだけです。
イラストの進行管理に使える道具は多く、おすすめの一覧を並べた記事も多いのですが、この用途で差が付くのは次の4つです。機能の一覧を見る前に、ここを確かめてください。
工程を列として並べられるか。付箋を貼り替える感覚で動かせる形が、イラストの進行には向いています。段階が変わるたびに項目を書き換える形だと、更新の手間が惜しくなります。
締切を並べて見られるか。20枚の絵に締切が入っているとき、どの週に締切が集中しているかを見る画面が必要です。カードを1枚ずつ開いて確かめる形では間に合いません。工程表の形と月のカレンダーの形の両方で見られると、週単位の山が分かります。
やり取りが絵に紐づくか。カードのコメントに書けるか、それとは別のチャットに流れるかで、記録として残るかが変わります。試すときは、検索の対象にコメントと添付ファイルの中身が入るかも確かめてください。決まったことはコメントに書かれるため、コメントが検索に入らない道具は記録の役を担えません。
外部の相手を入れられるか。前の節で挙げた4点がここに当たります。加えて、画面の対応言語も見ておく価値があります。海外のイラストレーターに発注する予定があるなら日本語だけの製品は制約になり、逆に国内の在宅の相手が中心なら日本語の画面があるほうが入力する人が増えます。
無料で試せる範囲も、この段階で確かめます。機能を段階で分ける形の製品では、工程表の画面や権限の設定が有料の段階からになっていることがあります。無料で試した結果が有料での使い勝手と違うと、試用の判断そのものが読み違いになります。人数とボードの数だけで区切る形なら、この読み違いは起きません。
この4つを確かめたうえで機能の一覧を見ると、候補は2つか3つに絞れます。各製品が何を得意にしているかを比較の一覧でまとめて読んでおくと、絞り込みが早く済みます。
イラストの進行管理には、性質の違う2つの見方が同時に必要です。1枚の絵がいまどの段階にいるかという見方と、20枚の締切が週ごとにどう並んでいるかという見方です。前者は列を並べた板が向き、後者は工程表かカレンダーが向きます。
これを別の道具で持つと、両方を更新する必要が出ます。二重の入力は必ず片方が止まるので、同じカードを違う見え方で表示できる形のほうが続きます。カードの仕組みは同じまま、見え方だけを切り替える形であれば、更新する場所は1つで済みます。
いま付箋を貼り替える感覚の板を使っていて、締切の並びを別の表で管理しているなら、板の種類を追加できる形との違いをTrelloとの比較で確かめられます。乗り換える必要がない使い方も先に書かれているので、いまのままでよいかどうかの判断にも使えます。
文書の作成と情報の集約を1つの道具でやろうとして、日々の進行の管理が続かなくなっている場合は、得意な範囲の違いがNotionとの比較に整理されています。どの道具を選ぶにしても、決めることは同じです。絵1枚を単位にした置き場所を作り、状態と指示と成果物をそこに集めること。列の設計より先に、この1点を決めてください。
求人の一覧には未経験歓迎の募集も並んでいます。求められるのは絵を描く技術ではなく、指示書を作る力と、社内外のやり取りを滞らせない段取りです。始める前に身につけておくと有利なのは、修正の指示を文章で正確に書く練習です。赤入れの経験を求める募集もあるため、経験者向けの条件とは分けて見てください。
2026年9月26日時点で求人ボックスの一覧に出ていた条件では、月給19万9,000円からという募集と月給60万円という募集の両方があり、年収の表記では300万円から800万円までの幅がありました。時給の案件では1,300円から2,500円の範囲です。担当する本数と、外部への発注をどこまで任されるかで条件が変わります。
週の半分を在宅とする募集やフルリモートの募集は実際に出ています。成立させる条件は1つで、進行の状態が全員に見える場所に置かれていることです。聞かないと分からない状態だと、在宅では連絡だけで1日が終わります。絵1枚を単位にした板があるかどうかが、在宅で回せるかの分かれ目になります。
同時に動いている絵が20枚を超えたとき、関係者が5人を超えたとき、1枚あたりの修正のやり取りが3往復を超えたときの3つが目安です。どれかに当たると表の更新が追いつかなくなります。ただし集計は表のほうが速いので、進行の状態だけを板に移し、月次の集計は書き出して表で計算する形が現実的です。