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イナズマ線の書き方をExcelで|遅れを1本の線で見せる

2026年10月6日 ・ Pinateca編集部

イナズマ線の書き方をExcelで調べる人の多くは、工程表そのものはすでに持っています。バーは並んでいて、進捗率の列も埋まっている。それなのに進捗会議で「結局どこが遅れているのか」と聞かれると、シートをたどりながら説明することになる。イナズマ線は、この説明を折れ線1本に置き換えるための道具です。

先に結論を書きます。Excelでイナズマ線を引く方法は、図形で描く方法と散布図で描く方法の2つしかなく、どちらを選んでも「毎週引き直す」という手間は残ります。線の引き方より先に決めるべきなのは、基準日をいつにするか、進捗率を何で測るか、到達点を暦日で数えるか営業日で数えるかの3つです。この3つが揃っていない工程表にイナズマ線を引いても、線はきれいでも中身が信用されません。この記事では、その3つの決め方、2つの引き方の手順、営業日での計算、読み方のルール、そして毎週続けるときに出てくる限界までを順に扱います。

イナズマ線は何を見せる線なのか

イナズマ線は、工程表のバーの上に、基準日の時点で各作業がどこまで進んでいるかを折れ線で描いたものです。線がギザギザと折れて走る形が稲妻に見えることから、この名前が付いています。建設、製造、システム開発の現場で長く使われてきた方法で、日本語の工程管理ではほぼ標準の語になっています。

この線が優れているのは、進捗率という数字の一覧を、位置の情報に変換するところです。数字の列を見るとき、人は上から順に読んで頭の中で比較します。20行あれば20回の比較が要ります。一方でイナズマ線は、遅れているところが左に、進んでいるところが右に膨らむので、比較の作業を目が肩代わりします。会議の場で全員が同じ場所を見られるようになるのは、この変換が起きているからです。

もう1つの利点は、報告の主観が混ざりにくいことです。口頭の進捗報告は「もう少しで終わります」という言い方になりがちで、その「もう少し」の幅は人によって違います。イナズマ線は進捗率と日付から機械的に位置が決まるため、報告の言い回しに左右されません。ただしこれは、入力される進捗率が正直であることが前提です。

もう1つの注意点は、イナズマ線の精度は「入力される進捗率の正直さ」で決まることです。実態より甘い90%(いわゆる9割完成が延々続くやつ)を入れてしまえば、線はきれいでも意味がありません。進捗率の定義(成果物ベースで数える等)をチームで揃えておくと、線の信頼度が大きく変わります。 出典: senkohome.com

この指摘のとおりで、引き方の技術よりも、進捗率の定義を揃える作業のほうが結果に効きます。

なお、イナズマ線という呼び方以外に、進度管理線、進捗線といった言い方をする現場もあります。呼び方が違うだけで、指しているものは同じです。社外の人と話すときに通じないことがあるので、最初の1回だけ「基準日時点の進捗を折れ線でつないだもの」と説明を添えておくと、話が早く進みます。

引く前に決める3つのこと

手を動かす前に、次の3つを決めます。どれも後から変えると過去の線と比べられなくなるので、最初に決めて文書に残してください。

1つめは基準日です。今日にするのか、週次の報告締め日にするのかを決めます。おすすめは報告の締め日に固定することです。今日を基準にすると、会議の曜日がずれるたびに線の位置が動き、先週との比較が濁ります。締め日を固定すれば、毎回同じ条件で並べられます。

2つめは進捗率の定義です。ここが最も揉めます。作業時間で数えるのか、成果物の個数で数えるのか、工程の段階で数えるのか。おすすめは成果物の個数です。「10画面のうち6画面ができたので60%」という数え方は、誰が数えても同じ答えになります。作業時間で数えると、残り時間の見積もりという主観が入り込みます。段階で数える場合は、着手20%、内部確認50%、レビュー依頼80%、完了100%のように、あらかじめ刻みを決めてしまいます。

3つめは、到達点を暦日で数えるか営業日で数えるかです。土日をまたぐ作業を暦日で計算すると、実際より遅れて見えます。10日間の作業が40%なら開始から4日目の位置に点を打つ、という計算を暦日でやると、間に土日が2回入ったときに2日ずれます。基本は営業日で数えます。

この3つを紙1枚に書いて、工程表と同じ場所に置いておきます。半年後に担当が替わったとき、この紙があるかないかで、線の意味が引き継がれるかどうかが決まります。

Excelでイナズマ線を引く方法は、2つに絞られる

Excelの工程表に線を引く方法は、大きく2つです。どちらにも向き不向きがあります。

1つめは、図形で描く方法です。挿入から図形を選び、フリーフォームか折れ線を使って、基準日の縦線と各行の到達点を結んでいきます。手順は次のとおりです。まず基準日の位置に縦の直線を引きます。次に各行について、バーの左端から進捗率に応じた位置に目印を置きます。そして上の行から順に、基準線と目印を交互に結びます。完了している行と、まだ着手していない行は、基準線の上をまっすぐ通します。

この方法の利点は、数式をまったく使わないことです。表計算の知識がない人でも引けますし、見た目も自由に整えられます。欠点ははっきりしていて、進捗が変わるたびに描き直しになることと、先週の線が残らないことです。20行の工程表で、慣れた人でも10分から15分かかります。毎週これをやるのは、実務ではかなりの負担です。

2つめは、グラフで描く方法です。散布図を重ねて、各行の到達点を座標として計算し、線でつなぎます。X軸に日付、Y軸に行の位置を取り、進捗率から求めた日付をXの値として並べます。数式で座標を出すので、進捗率の列を書き換えるだけで線が動きます。

この方法の利点は、更新が一瞬で終わることです。欠点は、作った本人しか直せなくなりやすいことです。軸の設定、系列の順番、行の高さとY座標の対応。どれか1つが崩れると線が壊れますが、壊れた原因を追えるのは組んだ人だけになります。担当が替わった瞬間に、誰も触れない工程表が1つ増えます。

どちらを選ぶかの目安は、工程表を使う期間です。3か月以内で終わる案件なら図形で足ります。1年続く案件なら、散布図を組むか、別の道具を検討する価値があります。

営業日で到達点を出す計算を、関数で組む

営業日で数えると決めたら、位置の計算に関数を使います。Excelには稼働日を数える関数が用意されていて、公式の説明では次のように定義されています。書式はNETWORKDAYS(開始日, 終了日, [祭日])で、開始日から終了日までの期間に含まれる稼動日の日数を返します。稼働日とは、土曜、日曜、および指定された休日を除く日のことです。3つめの引数には、国民の祝日や変動休日など、計算から除外する日付の一覧を渡せます。

週末が土日ではない現場では、NETWORKDAYS.INTL を使います。こちらは週末の曜日と日数を示すパラメーターを指定できるため、日曜だけが休みの現場や、週末を持たない交代制の現場にも合わせられます。

到達点を出す流れは次のようになります。まず、その作業の総営業日数を NETWORKDAYS で求めます。次に、その日数に進捗率を掛けて、消化済みの営業日数を出します。そして開始日からその日数だけ進んだ日付を求めます。この最後の計算には WORKDAY 系の関数が向いています。祝日の一覧は、シートの片隅に1列作って、すべての計算からそこを参照させます。祝日表を1か所にまとめておかないと、来年になって直す場所が10か所に散ります。

この組み方には落とし穴が1つあります。進捗率が0%の行と100%の行です。0%なら開始日、100%なら終了日が到達点になりますが、関数の結果が境界でずれることがあるため、条件分岐で先に処理しておくと安定します。ここを省いた工程表では、完了した行だけ線が妙な位置を通り、毎回手で直すことになります。

散布図で組むときの、列の設計

散布図で引くと決めた場合、うまくいくかどうかは列の設計でほぼ決まります。線を描く段階で悩むのは、たいてい前の段階で列が足りていないからです。

必要な列は7つです。作業名、開始日、終了日、進捗率、総営業日数、消化営業日数、到達日。前の3つは工程表にすでにあるはずなので、後ろの3つを足します。総営業日数は開始日と終了日から求め、消化営業日数は総営業日数に進捗率を掛けて切り上げるか切り捨てるかを決めて求め、到達日は開始日から消化営業日数だけ進んだ日付にします。

ここに、グラフ用の2列を加えます。X座標とY座標です。X座標は到達日をそのまま使い、Y座標は行の位置を数字にしたものです。1行目を1、2行目を2と単純に振ると、グラフの縦方向とシートの行がずれます。バーの高さの中心に点を置きたいので、行番号から0.5を引いた値を使うと、線がバーの真ん中を通ります。

線を折り返すための工夫も要ります。イナズマ線は、基準日の縦線と到達点を交互に結ぶ形なので、点の並びは「基準日と1行目の高さ」「到達日と1行目の高さ」「基準日と1行目と2行目の間の高さ」という順になります。つまり1行につき3点の座標が要ります。20行の工程表なら60点です。この並びを数式で自動生成する列を1つ作っておくと、行が増えても手直しが要りません。

最後に、グラフの軸を固定します。X軸の最小値と最大値を工程表の期間に合わせ、Y軸の最小値と最大値を行数に合わせて、自動調整を切ります。ここを自動のままにすると、進捗が変わるたびに軸が動き、先週との比較ができなくなります。軸を固定するかどうかが、この方法が使い続けられるかどうかの分かれ目です。

図形で引くときに、時間を短くする3つの工夫

図形で引くと決めた場合も、手数を減らす余地はあります。毎週15分かかっていた作業が5分になれば、続く見込みが変わります。

1つめは、基準日の縦線を図形ではなく条件付き書式で作ることです。列ごとに日付が並ぶ形の工程表なら、基準日の列だけ背景色を変える書式を1つ設定しておけば、毎週手で動かす必要がなくなります。図形の縦線は毎回ドラッグで位置を合わせることになり、この作業だけで2分から3分かかります。

2つめは、到達点の目印を先に数式で出しておくことです。線は手で描くとしても、どこを通すかを目で計算していると時間がかかります。到達日を別の列に出しておき、その日付のセルに小さな記号を表示させておけば、あとはその記号を結ぶだけになります。計算と作図を分けるだけで、迷う時間が消えます。

3つめは、先週の線を消さずに薄くして残すことです。図形の色を薄い灰色に変えて背面に送り、今週の線を上に引きます。直近2週間だけ残す運用にすれば、シートが重くなることもありません。この1手間で、遅れが広がっているのか縮んでいるのかがその場で分かるようになります。過去の線が残らないという弱点を、部分的にですが埋められます。

自動で引ける道具を探すときの、3つの見どころ

毎週の作図をやめたくなったら、自動で線を描ける道具を探すことになります。無料のものも有料のものもありますが、見るべき点は3つに絞れます。

1つめは、営業日と祝日を扱えるかです。暦日でしか計算しない道具だと、土日をまたぐ作業が実際より遅れて表示され、会議のたびに「これは土日を含んでいるためです」という説明が要ります。日本の祝日に対応しているか、会社独自の休業日を登録できるかまで確かめます。

2つめは、過去の線を残せるかです。毎日の状態を記録して、先週の線を重ねて表示できる道具なら、遅れの傾向が読めます。ここができる道具とできない道具では、3か月後の使い方がまるで変わります。

3つめは、進捗率を誰が入力するかです。とりまとめる人が全員に聞いて回る形のままなら、線が自動になっても、集める時間は減りません。担当者が自分で入力できて、その入力が工程表にそのまま反映される構造になっているかどうかを見ます。ここが変わらない限り、道具を替えても負担は移動しません。

無料で試すときのおすすめの進め方は、進行中の案件を1つだけ入れて2週間動かすことです。サンプルのデータで試すと、どの道具も快適に見えます。詰まる場所は、担当者が5人いて、そのうち2人が締切を守らないという現実の中でしか出てきません。

読み方は「左が遅れ、右が先行」だけ

引けたら、読み方をチーム全員に伝えます。覚えることは1つだけです。

基準日の縦線より左へ折れている行は遅れています。今日までに終わっているはずの部分が残っている状態です。右へ突き出している行は先行しています。予定より先まで進んでいます。縦線の真上をまっすぐ通っている行は計画どおりです。振れ幅が大きいほど、計画とのずれが大きいことになります。

この単純さが、イナズマ線が長く使われてきた理由です。進捗率の表を読むには訓練が要りますが、左右のふくらみを見るのに訓練は要りません。工程表を初めて見る発注者や経営層にも、その場で伝わります。

会議での使い方も決めておくと効きます。左にえぐれている行だけを上から順に扱い、それ以外の行は飛ばす。この進め方にすると、30分の会議で全行を舐める必要がなくなります。先行している行にも一言触れる価値はあります。大きく右に出ている行は、見積もりが甘かったか、他の作業を先に進めてしまっているかのどちらかで、後者なら手戻りの原因になります。

Excelで引き続けるときに出てくる、4つの限界

1回引くだけなら、Excelで十分です。問題は続けたときに出ます。

1つめは更新の手間です。図形で引くなら毎週10分から15分、散布図でも進捗率の収集に時間がかかります。イナズマ線の価値は毎週同じルールで引き続けることにあるので、1回に30分かかる方法だと、3週目か4週目で更新が止まります。更新が止まった時点で、この線は意味を失います。

2つめは、過去の線が残らないことです。先週の線と今週の線を重ねると、遅れが広がっているのか、挽回しているのかという傾向が読めます。Excelでこれをやるには、毎週シートを複製して保存するしかありません。半年で26枚のシートが並び、どれが最新か分からなくなります。

3つめは、同時に触れないことです。工程表のファイルを1人が開いて線を引いている間、他の人は編集できません。進捗率を担当者に直接入力してもらう運用にしたくても、ファイルの取り合いが起きます。結果として、とりまとめる人がチャットで集めた数字を1人で打ち込む形に戻ります。

4つめは、線と作業のつながりが切れていることです。線がえぐれている行を見て「なぜ遅れているのか」を知りたくなっても、シートの上には理由がありません。理由はチャットかメールか、口頭の中にあります。3週間後に振り返るとき、この分断が効いてきます。

この4つの限界は、どれも人数が増えるほど重くなります。5人までなら気にならず、10人を超えたあたりから更新が滞り始め、20人では線を引く人が専任に近い負担を抱えます。人数と限界の関係を先に知っておくと、いつ道具を見直すかの目安が持てます。

メリットとデメリットを、そのまま並べる

判断できるように、良い面と悪い面を並べておきます。

メリットは3つです。1つめは、遅れの場所が一目で分かること。2つめは、報告の主観が混ざりにくいこと。3つめは、追加の費用がかからないことです。すでにあるExcelの工程表に引けるので、無料で始められます。道具を増やす稟議も要りません。

デメリットも3つあります。1つめは、更新の負担がとりまとめる人に集中すること。2つめは、進捗率の質に結果が全面的に依存すること。3つめは、遅れの原因までは見せてくれないことです。イナズマ線は遅れを見つける道具であって、原因を追う道具ではありません。

この3つのデメリットのうち、道具を変えて解けるのは1つめだけです。2つめは運用の決め事で、3つめは記録の置き場所の問題です。道具を入れ替えれば全部解決するという期待で動くと、入れ替えたあとに同じ不満が残ります。

よくある失敗と、続けるためのコツ

現場でよく見る失敗を4つ挙げます。

失敗1は、進捗率を担当者の自己申告だけで集めることです。90%が3週間続く行が必ず出ます。成果物の個数で定義し直すだけで、この現象はかなり減ります。

失敗2は、基準日を会議の日に合わせて動かすことです。会議が水曜になったり金曜になったりすると、線の位置が動き、先週との比較ができなくなります。締め日は固定します。

失敗3は、工程の粒度が粗すぎることです。1本のバーが30日ある工程表では、進捗率が40%でも60%でも線の折れ方がほとんど変わらず、遅れに気づけません。バー1本を3日から10日に収めると、線が意味を持ちます。

失敗4は、線を引く人と作業をする人が別なことです。とりまとめる人が全員に聞いて回って線を引く形は、人数が10人を超えると破綻します。担当者が自分の行を更新できる形にできるかどうかが、続くかどうかの分かれ目です。

コツは1つに集約できます。線を引く作業を、とりまとめる人の仕事から外すことです。引く作業が自動なら、その人は遅れの原因を追う時間に回せます。イナズマ線を毎週引いている人が疲れているとき、疲れの原因は線ではなく、線を引くための情報集めにあります。

週次で回すときの、当日の段取り

線を引く技術がそろっても、運用の段取りが決まっていないと続きません。週に1回の報告で回す場合の、当日の流れを書いておきます。

締め日の前日に、進捗率の入力を依頼します。依頼の文面は毎回同じにして、締切の時刻まで書きます。「今週の進捗率を明日の10時までにお願いします」という形です。時刻を書かない依頼は、その日のうちのどこかという解釈になり、集まるのが夕方になります。

締め日の朝に、入っていない行を確かめます。ここで催促に時間をかけないために、入っていない行はそのまま前週の値で線を引き、色を変えて「未更新」と分かるようにします。全員から集まるまで待つ運用にすると、会議が始められません。未更新の行が2週続いたら、その担当者と個別に話します。

線を引いたら、会議の前に配ります。会議の場で初めて見せると、その場で読み解く時間が要ります。前日か当日の朝に配っておけば、会議は左にえぐれている行の話から始められます。

会議では、遅れている行ごとに次の3つだけを決めます。誰がやるか、いつまでにやるか、それでも間に合わないときに誰へ連絡するか。この3つを決めずに終わった行は、翌週も同じ形で残ります。

会議のあとに、決めたことを工程表に反映します。ここを省くと、線は今週の状態を示しているのに、計画は先週のままという状態になります。反映まで含めて、締め日の作業は30分から1時間を見ておくと現実的です。

遅れが見えたあとに、何をするか

線がえぐれているのを見つけたら、打ち手はだいたい3つに絞られます。

1つめは、後続への影響を確かめることです。遅れている作業の後ろに何がつながっているか。つながりの先が納期に直結しているなら、その場で判断が要ります。つながりの先が余裕のある作業なら、今週は様子を見るという判断もできます。この判断には依存関係の情報が要るため、依存を持たない工程表では毎回手で追うことになります。

2つめは、挽回の計画を立てることです。残っている作業を誰がいつやるか、応援を入れるか、範囲を削るか。ここで大切なのは、挽回の計画も工程表に書くことです。会議で決めて口頭で終わらせると、翌週また同じ議論をします。

3つめは、余裕の日数を数えることです。締切まであと何営業日あるか。これが5営業日を切ったら、関係者への連絡を先に出します。遅れの連絡は早いほど選択肢が多く、遅いほど選択肢が減ります。

この3つはどれも、依存関係と営業日の計算と、決めたことの記録が要ります。イナズマ線と依存関係と残り日数は、本来まとめて扱いたい情報です。表計算のシートでこの3つを同時に持つのは、できないわけではありませんが、組む人の負担が重くなります。

線を引く場所と、作業をする場所を近づける

ここまでの整理を、置き場所の話に落とします。イナズマ線が続かなくなる原因は、線の引き方ではなく、進捗率を持っている人と線を引く人が離れていることでした。つまり効くのは、線を自動で引く仕組みよりも先に、担当者が自分の進み具合をその場で更新できる構造です。

この構造を作るには、工程表と、日々の作業のカードと、会話が同じ場所にある必要があります。カードの状態を担当者が動かした結果が、そのまま工程表の側に映るなら、進捗率を集めて回る作業そのものが消えます。どんな板が標準で並んでいるかはできることにまとまっています。工程表を使うためにプランを上げる必要があるかどうかも、選ぶときの分かれ目になります。機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという形なら、工程表は無料の範囲から使えます。区切りの位置は料金で確かめられます。

すでに付箋の形でタスクを並べているチームなら、期間を持った表示が標準で付いているかどうかが焦点になります。設計の違いはTrelloとの比較に整理してあります。開発の案件で課題と工程表を一緒に扱ってきた場合は、権限やプロジェクトの分け方が焦点になるのでBacklogとの比較が比べる軸を示します。横並びで標準機能の範囲を見たいなら比較の一覧が早いです。

正直に書いておくと、イナズマ線そのものを自動で描く機能は、専用の工程管理ツールのほうが手厚く用意されています。線の自動描画と過去の線の再生を求めるなら、そこを主題にした道具を探すのが近道です。板の形で進行を扱う道具に向いているのは、線を描くこと自体より、進捗率を集める作業をなくしたい場合です。移行で気になる点があればTrelloからの移行とよくある質問に手順と条件が並んでいます。

最後に、効果の測り方を決めておきます。イナズマ線を引けたかどうかではなく、進捗率を集めるために送ったチャットの本数を数えます。この本数が減っていれば、置き場所の変更は当たっています。減っていないなら、線の描き方を変えただけで、情報の集め方は前と同じままだということです。

Q1. イナズマ線はExcelの標準機能で引けますか?

専用の機能はありませんが、2つの方法で引けます。図形のフリーフォームで折れ線を手で描く方法と、散布図を重ねて座標を計算する方法です。図形は数式が不要で始めやすく、散布図は進捗率を書き換えるだけで線が動きます。どちらも標準の機能の範囲で作れるため、追加の費用はかかりません。

Q2. 到達点は暦日と営業日のどちらで計算しますか?

営業日が基本です。暦日で計算すると、土日をまたぐ作業が実際より遅れて見えます。Excelでは稼働日を数える関数が用意されていて、土曜、日曜、および指定した休日を除いた日数を返します。週末が土日でない現場向けに、週末の曜日を指定できる関数も別に用意されています。

Q3. イナズマ線の進捗率は何を基準に決めればよいですか?

成果物の個数で数える方法が最も揺れません。10画面のうち6画面ができたので60%という数え方なら、誰が数えても同じ答えになります。作業時間で数えると残り時間の見積もりという主観が入ります。段階で数える場合は、着手20%、内部確認50%、レビュー依頼80%、完了100%のように刻みを先に決めます。

Q4. 毎週引き直すのが負担です。続けるコツはありますか?

線を引く作業を、とりまとめる人の仕事から外すことです。担当者が自分の行の進み具合を直接更新できる形にすると、情報を集めて回る時間が消えます。基準日を報告の締め日に固定し、バー1本を3日から10日の長さに収めておくと、更新の手間も読みやすさも安定します。

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