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Linearとは何か|何を管理する道具で、どこまでできるか

2026年9月15日 ・ Pinateca編集部

Linearとは何かを調べているとき、知りたいのは機能の一覧ではありません。自分たちのチームの進行を、この道具に預けられるかどうかです。ここでは2026年9月時点で公開されている公式ドキュメントと料金ページをもとに、何を管理する道具なのか、どういう骨組みでできているのか、そしてどこから先は別の道具の仕事なのかを順に整理します。読み終えたときに、検討の土俵に乗せるかどうかを自分で決められる状態を目指します。

どういう出自の道具で、いま何を名乗っているのか

会社の説明ページによれば、Linearは2019年に立ち上がりました。創業者は3人で、CEO、CPO、CTOがそれぞれ名を連ねています。チームは北米とヨーロッパに分散していると書かれており、日本法人や日本の販売代理店についての記載は公開ページに見当たりません。

導入している会社の数は、料金ページと会社案内の両方に40,000社を超えると書かれています。会社案内のほうには社名も挙がっていて、OpenAI、Coinbase、Rampが例として並んでいます。並んでいる顔ぶれから読み取れるのは、ソフトウェアを作って出している会社が中心だということです。建設や製造や士業の現場向けに作られた道具ではありません。

注意したいのは、名乗り方が変わってきている点です。もともとは「速いイシュートラッカー」として始まりましたが、料金プランの変更を案内するページでは、自動のトリアージ、顧客からの要望の取り込み、プルリクエストの下書きやバグ修正を手伝うエージェントなどを挙げたうえで、いまは製品開発のためのプラットフォームに育ったと説明しています。つまり、数年前の紹介記事を読んで抱いた印象と、現在の姿はずれている可能性があります。

この違いは検討の入り口で効いてきます。「軽いタスク管理が欲しい」と思って調べ始めた人が見るのは、開発の流れ全体を面倒見ようとしている道具です。逆に「開発のまわりを一本化したい」と思っている人にとっては、想定より広い範囲を扱えます。どちらの期待で近づくかで、評価は正反対になります。

もうひとつ、公開されている設定項目のなかに表示言語の切り替えは見当たりません。個人の設定ページに並んでいるのは、既定で開く画面、氏名の表示、週の始まり、絵文字の変換、文字の大きさ、テーマの選択、デスクトップアプリの挙動などです。日本語の画面を前提に人を集めるチームでは、ここが最初の関門になります。

言葉の対応表を先に作っておく

この道具を理解しづらくしている最大の原因は、機能そのものではなく用語です。他のツールから来た人は、まず言葉の置き換えでつまずきます。公式ドキュメントには、Jiraの用語との対応表を載せたページが用意されています。ここを先に読んでおくと、後の説明が一気に通ります。

対応はおおよそ次のようになっています。

・スプリントはサイクル(Cycle)と呼ぶ ・ストーリーはイシュー(Issue)にまとめられている。ストーリーという層は用意されていない ・エピックはプロジェクト(Project)が近い ・カンバンはボードレイアウト(Board Layout)という表示の選び方 ・スイムレーンは行(Rows)という副次的なグループ分け ・バーンダウンチャートに当たるのはバーンアップチャート

階層についても明記があります。Jiraが「プロジェクト、エピックやコンポーネント、ストーリー、タスク、サブタスク」と積み上げるのに対し、こちらは「ワークスペース、イニシアチブ、プロジェクト、マイルストーン、イシュー、サブイシュー」という並びです。層を減らすことを意図した設計だとドキュメントに書かれています。

この「層が浅い」という設計思想は、良し悪しではなく相性の問題です。仕事の種類ごとに細かく型を分けて運用してきたチームは、入れた瞬間に窮屈さを感じます。逆に、Excelの表とチャットで回していて分類が育ちすぎていないチームは、最初から整った形に乗れます。

イシューの種類を分けたい場合の代替手段も示されています。ラベル、ラベルのグループ、親イシュー、カスタムビューを組み合わせて表現する、という考え方です。型を増やすのではなく、同じ器に印を付けて絞り込むやり方に寄せています。

言葉の話をもうひとつ。ワークスペースは会社に1つが推奨とされています。取り込みの案内ページには、1社につき1つのワークスペースを使うことを勧めると明記されています。部署ごとに別々のワークスペースを作ってしまうと、あとで横断して見ることができなくなり、請求も別々になります。最初に決める1つ目の判断がここです。

中心にあるのはイシューとチーム

骨格を説明したページでは、イシューが仕事の最小単位だと定義されています。

Issues are the fundamental unit of work in Linear. They represent anything a team needs to track, such as bugs, feature work, follow-up tasks, or internal requests. 出典: linear.app

バグ、機能の開発、追いかけのタスク、社内からの依頼。これらを全部イシューという1種類の箱に入れます。イシューは必ずどこかのチームに属し、そのチームのワークフローに沿って状態が動きます。担当者を付ける、プロジェクトに入れる、サイクルに載せる、ラベルを付ける、優先度を付ける、コメントで話す。できることはこれで一通りです。

チームは組織の基本単位です。チームごとに、ワークフローの状態、サイクルの回し方、ラベルなどの決め事、担当するイシューの範囲を持ちます。ここが重要で、ステータスの名前はチーム単位で決められます。開発チームと運用チームで呼び方が違っても、それぞれの流儀のまま運用できます。

チームには親子関係も作れます。ただしサブチームはビジネスプランとエンタープライズプランでのみ使えると明記されています。無料プランと入門の有料プランでは、チームをフラットに並べる形になります。親チームで設定したサイクルやラベルはサブチームに引き継がれる、という継承の仕組みも説明されています。

もうひとつの柱がトリアージです。連携サービス経由で作られたイシューや、そのチームに属していないメンバーが作ったイシューは、いきなり作業の列に入らず、トリアージという受け口にたまります。ここで内容を見て、受け入れる、重複としてまとめる、断る、後回しにする、のどれかを選びます。キーボードの1、2、3で受け入れ、重複、却下が実行できると書かれています。

受け口を1つにまとめられるかどうかは、進行をとりまとめる立場の人にとって効き目が大きい部分です。依頼がチャットとメールと口頭に散っている状態は、どんな道具を入れても直りません。逆に、入り口が1つに定まれば、抜けの話は一気に減ります。

時間の区切り方と、仕事の束ね方

期間の区切りはサイクルという仕組みで表現します。設定はチームごとで、期間は1週間から8週間のあいだで選びます。開始する曜日を決めると、その間隔で自動的に先の分が作られていきます。先に作っておける将来のサイクルの上限は15本と明記されています。

サイクルとサイクルのあいだにクールダウンの期間を挟むこともできます。技術的な借金の返済や次の計画に充てる時間で、この期間にはイシューを割り当てられない仕組みです。サイクルを止めたときは、進行中のものは完了扱いになり、先の分は消えますが、終わったサイクルの記録は残ると書かれています。

まとまった仕事はプロジェクトで束ねます。プロジェクトは、新機能の公開のように、はっきりした結果や完了予定日がある単位です。複数のチームにまたがって共有できます。中にマイルストーンを置いて、途中の節目を作れます。責任者と目標日を置くことが勧められています。消したプロジェクトは、チームのアーカイブの「最近削除したプロジェクト」に30日残り、そのあと完全に消えます。

さらに上にイニシアチブがあります。会社としての目的にプロジェクトを束ねる層で、ワークスペース単位の画面に集まります。経営側が個々のプロジェクトに降りずに全体を見るための入れ物という位置づけです。ただし、ゲストにはイニシアチブが見えないと明記されています。社外の人と一緒に使う場面では、この線引きを先に知っておく必要があります。

プロジェクトを自動で集めたいのか、意図して選んで束ねたいのかで使い分けるようにも書かれています。条件で自動的に集まってほしいならプロジェクトのビュー、目的に紐づけて手で選ぶならイニシアチブ、という整理です。

見え方は3つ、そのうち工程表はプロジェクト専用

画面の見せ方は、リスト、ボード、タイムラインの3つです。このうちタイムラインが、一般に工程表やガントチャートと呼ばれるものに当たります。

ここに重要な制限があります。タイムラインはプロジェクトだけを並べる画面で、個々のイシューは載せられません。ドキュメントに、イシューはタイムラインで見ることはできず、リストかボードで見ることになると明記されています。計画の話と作業の実装の話を、意図して分けている設計です。

タイムラインの粒度は、日、週、月、四半期、年から選べます。並べ方はイニシアチブなどの属性で束ねられ、棒の上に出す情報も選べます。選べる項目として、マイルストーン、依存の関係、責任者、参加者、優先度、状態、健康状態が挙がっています。チームのサイクルを背景に重ねる表示も用意されています。

プロジェクト同士の依存関係も引けます。ただし対応しているのは終了から開始へ向かう形だけだと明記されています。線をクリックすると相手のプロジェクトに飛べ、線の色で状態が分かります。守られている依存は青、破られている依存は赤です。タイムライン上で棒をドラッグすると、後続のうち未着手や計画中のものが一緒にずれる、といった操作の作法も書かれています。

工程表を紙やExcelで引いてきたチームがここで戸惑うのは、作業1件ずつの棒が引けない点です。個々の作業を日付の棒で並べて全体を見たいのであれば、この道具の思想とは合いません。プロジェクトという大きめの単位で線を引き、中身はボードやリストで見る、という二段構えに慣れる必要があります。ボードとガントを同じ画面の切り替えで行き来したいチームの場合は、Trelloとの比較Backlogとの比較のように、見せ方の設計が違う道具も並べて検討する価値があります。

料金の骨格と、無料でどこまで触れるか

料金ページには4つのプランが並んでいます。金額は米ドル建て、1ユーザーあたりの月額で、年払いの表示です。

・Freeは0ドル ・Basicは1ユーザーあたり月10ドル ・Businessは1ユーザーあたり月16ドル ・Enterpriseは金額の掲載がなく、年払いのみ

無料のプランの欄に書かれているのは、メンバー数の無制限、2チームまで、イシュー250件まで、ファイルの添付は10MBまでです。人数では止まらず、チームの数とイシューの件数で止まる作りです。

見落とされやすいのが、無料プランでは全員が管理者になるという点です。役割について説明したページに、無料プランではすべてのユーザーが管理者だと明記されています。権限を分けたいなら、有料に移るしかありません。

もうひとつ、契約を解約したあとの挙動も書かれています。解約しても何も消えません。ただしイシューが250件を超えている場合は、新しいイシューを作れなくなります。メンバーは全員が管理者になります。無料に戻ったときにどうなるかを先に知っておくと、試用の設計が変わります。

有料の境目については、料金を主題にした記事で詳しく扱う価値があります。ここでは骨格だけ押さえておきます。Basicで開くのは5チームまでとイシューの無制限、Businessで開くのがチーム数の無制限、非公開のチーム、ゲストのアカウント、分析のインサイトなどです。各プランの料金と上限の並べ方については料金のページの考え方も参考になります。

AIとエージェントが、どこまで組み込まれているか

いまのこの道具を説明するうえで外せないのが、AIまわりの扱いです。会社案内のページは、AIが製品の作り方を根本から変えつつあり、チームとエージェントが同じ構造の中で一緒に動く仕組みを作っている、という言い方をしています。単なる付属機能ではなく、製品の方向づけそのものに置かれています。

具体的に用意されているものとして、料金ページの無料プランの欄にもエージェントの土台が並んでいます。有料プランでは、コーディングのセッション、ループ、コードの解析、トリアージの自動判定といった機能名が挙がっています。

費用の立て方が、席の料金とは別建てになっている点は必ず押さえてください。専用のページには、コーディングのセッションとループは、席ごとの固定料金ではなく実際に使った分で課金されると書かれています。仕組みは前払いで、ワークスペース単位の残高から引かれます。表示の単位は米ドルで、個人ごとではなくワークスペースでひとつの財布を持つ形です。

金額の目安も公開されています。コーディングのセッションは、モデルの利用料を上乗せなしで通し、加えて実行環境の費用が20分あたり0.25ドルかかると明記されています。ループは1回の実行あたり、コーディングのセッションを伴わない典型的なケースで0.07ドルから0.20ドルと書かれています。

重要なのは、この仕組みが任意の参加だという点です。残高を入れなければこれらの機能は使えず、課金されることもないと明記されています。つまり、AIを使わない前提で導入しても、知らないうちに費用が増えることはありません。予算の見通しを立てる立場としては、ここが守られているかどうかは大きな違いです。

AIの機能がすべて従量というわけではない点も補足されています。残りの機能は契約に含まれており、この財布からは引かれないとされています。

外とつなぐ手段と、中身を持ち出す手段

進行の道具を選ぶとき、意外と後から効いてくるのが、外とのつなぎ方と、やめるときの持ち出し方です。

連携の一覧には、GitHub、GitLab、Slack、Microsoft Teams、Figma、Sentry、Notion、Intercom、Zendesk、Salesforce、Discord、Front、Gong、Google Sheets、Zapier、Airbyte、Jiraといった名前が並んでいます。開発の周辺と、顧客からの問い合わせの周辺が厚く、経理や販売管理の側は薄い構成です。なお、Salesforceとの連携は追加のオプション扱いとして料金表に記載されています。

Microsoft Teamsとの連携は、料金表の並びを見るかぎり上位のプランに置かれています。社内の連絡がTeams中心の組織では、どのプランから使えるのかを契約前に確かめる必要があります。

APIとウェブフックは無料のプランの欄から並んでおり、自分たちで作り込む余地は最初から開いています。加えて、外部のAIツールから接続するための仕組みについても専用のページが用意されています。

持ち出しについても具体的に書かれています。ワークスペース全体のイシューをCSVで書き出す機能があり、実行できるのは管理者です。エンタープライズプランではオーナーだけに限られます。準備ができるとダウンロードのリンクがメールで届き、そのリンクは12時間で期限切れになります。書き出される項目には、ID、チーム、題名、説明、状態、見積もり、優先度、プロジェクト、作成者、担当者、ラベル、サイクルの番号と名前と期間、作成日、更新日、着手日、完了日、期限、親イシューなどが含まれます。

画面ごとの書き出しには件数の上限があります。一般のメンバーは一度に250件まで、管理者は2,000件までと明記されています。ゲストは書き出しできません。年に一度の記録を取るような使い方をするなら、この上限を前提に手順を組む必要があります。

規約とプランの変更が、2026年に続けて入っている

道具を選ぶときは、料金だけでなく、契約や提供の形が動いていないかも見ておくべきです。この点についてはどちらも公開されています。

まず料金プランです。専用の案内ページで、旧来のプランを終了させて現行のプランに全部移す方針が示されています。

We're retiring our legacy plans (Plus and Standard) and moving all workspaces to one of our current plans: Basic, Business, or Enterprise. 出典: linear.app

移行の既定は、PlusからはBusinessへ、StandardからはBasicへ、と書かれています。ただし、Plusで高度な認証や依頼の受付や外部アプリの承認を使っている場合はエンタープライズを、Standardでトリアージの当番制、非公開のチーム、ゲストのアカウント、サポート連携を使っている場合はビジネスを検討するよう案内されています。移行の時期は、2026年2月1日より後の更新のタイミングと明記されています。

つまり、いま新規に契約する場合に選べるのはBasic、Business、Enterpriseの3つで、これより前の世代のプランは選択肢から外れています。古い比較記事にPlusやStandardという名前が出てきたら、その時点の情報だと判断してよいということです。

利用規約のほうも2026年に更新されています。まとめのページによれば、新しい利用規約とAIに関する追補が用意され、既存の顧客には2026年7月11日から適用されると書かれています。内容としては、知的財産の侵害を主張された場合の防御について双方に義務を置いたこと、責任の上限が片側だけでなく双方に適用されるようになったこと、重過失や故意や詐欺の場合は上限が適用されないことなどが挙げられています。

データの扱いについても明記があります。入力した内容と出力は顧客のデータであり機密情報として扱われること、自社のAIモデルの学習には使わないこと、が書かれています。社内の情報を預ける判断をする立場としては、この一文の有無が効いてきます。もっとも、条文そのものの解釈や、自社の契約や規程との適合については、社内の法務や顧問の専門家に確認する話です。記事の情報だけで判断を終えないでください。

向いている場面と、合わない場面

ここまでの事実から、相性の線を引いておきます。

向いているのは、ソフトウェアを継続して作って出しているチームです。イシューという単位に仕事が自然に収まり、サイクルで区切って回す進め方に馴染みがあり、画面が英語でも困らない。この3つが揃っているなら、設計の意図がそのまま利点になります。

一方で、乗り換える理由が薄い場面もはっきりしています。

・工程を作業1件ずつの棒で引いて、その表を関係者に見せることが仕事の中心になっている ・社外の協力会社やクライアントと日常的に同じ板を見る必要がある。ゲストはビジネスプラン以上でしか使えず、通常のメンバーと同じように課金されます ・画面が日本語であることが、人を増やすときの必須条件になっている ・仕掛かりの数を制限して流量を抑える運用をしている。この道具は仕掛かりの制限を設けない方針を公式に明言しています

いま使っている道具で困っていないなら、無理に動かす必要はありません。道具を替える判断は、いまの道具で詰まっている場所がはっきり言葉にできてから初めて意味を持ちます。「なんとなく古い」「他社が使っている」は理由になりません。

検討のしかたとしては、まず無料のプランで2チーム分だけ作り、実際の仕事を1サイクル分流してみるのが手堅い順番です。250件の上限は、評価のためなら十分に足ります。上限に当たる前に、言葉が合うかどうかの答えは出ます。

試すときに見るべき点も、先に決めておくと判断が早まります。管理者ではない普通のメンバーが、説明なしで自分の担当分を見つけられたか。誰かが状態を動かしたことが、他の人に伝わったか。1サイクルが終わったときに、追加で表を作らずに振り返りができたか。この3つが揃わなければ、機能が何個あっても定着しません。逆に揃うなら、足りない機能は運用の工夫で埋められることが多いものです。

もうひとつ、規模が育ったときに当たる上限も先に知っておくと安心です。ドキュメントには、性能を保つためにチーム1つあたり保管していないイシューを60,000件までに制限していると書かれています。保管済みのイシューはこの数に入りません。上限を超えたチームでは、連携やAPIからの新規作成が止まります。数年単位で使い込む前提なら、保管の運用を最初から決めておく価値があります。

候補を並べるときに、どこで線を引くか

複数の道具を候補に挙げた段階で、比べる軸が散らかることがよくあります。機能の数で比べ始めると、どれも「できる」と書いてあるので決め手になりません。とりまとめる立場で見るなら、軸は次の3つに絞れます。

1つ目は、席の数え方です。誰が有料の人数に入るのか。見るだけの人は安くなるのか。社外の人はどう数えるのか。この道具では、休止していないユーザーの数で課金され、ゲストも通常のメンバーと同じように請求されると明記されています。見るだけの人が多い組織では、ここが総額を大きく動かします。

2つ目は、上限の置き場所です。頭打ちになるのが人の数なのか、扱える件数なのか、それとも使える機能なのか。この道具の無料の範囲では、人ではなくチームの数と件数で頭打ちになりました。壁をどこに置くかは道具ごとにまったく違います。機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという設計を採る道具なら、機能を理由に上の段へ移る判断そのものが起きません。この差は、契約した直後ではなく、運用が回り出してから効いてきます。

3つ目は、作り直しが発生するかどうかです。報告のたびに別の表を作っているなら、道具を替えても同じことが起きる可能性があります。入力した内容がそのまま人に見せられる形になるか。ここは実際に1サイクル回さないと分かりません。

比べる相手の選び方については、比較の一覧に主要なツールとの対照が並んでいます。ボード中心の道具を見たいならTrelloとの比較、仕事の型を細かく持ちたいならAsanaとの比較、文書と台帳を混ぜて使いたいならNotionとの比較、国内の開発現場での定着を見たいならBacklogとの比較が出発点になります。

機能そのものをどう並べて考えるかはできることにまとまっており、既存のボードをそのまま持ち込めるかどうかはTrelloからの移行に書かれています。社内の情報をどこまで預けてよいかの判断材料は安全性の考え方にあり、導入前に出やすい疑問はよくある質問に集まっています。どの道具を選ぶにせよ、この4つの観点を先に自分たちの言葉で書き出しておくと、候補を絞る作業が短くなります。

Q1. Linearは日本語で使えますか?

2026年9月時点で公開されている個人設定のページに、表示言語を切り替える項目は見当たりません。並んでいるのは既定の表示画面、氏名の表示方法、週の始まりの曜日、文字の大きさ、テーマなどです。日本語の画面であることが人を増やす条件になっているチームでは、ここを先に確かめてください。

Q2. 無料のままでどこまで使えますか?

料金ページの無料プランの欄には、メンバー数は無制限、チームは2つまで、イシューは250件まで、ファイルの添付は10MBまでと記載されています。人数では止まらず、チームの数と件数で止まる作りです。また役割のページには、無料プランではすべてのユーザーが管理者になると明記されています。

Q3. ガントチャートのような工程表は引けますか?

プロジェクトを時間軸に並べるタイムラインという表示があり、日、週、月、四半期、年の粒度で見られます。ただし公式ドキュメントに、個々のイシューはタイムラインに表示できずリストかボードで見ることになると明記されています。作業1件ずつの棒を引く使い方は想定されていません。

Q4. 他のツールから中身を持ち込めますか?

専用の取り込み機能が用意されているのは、Jira、GitHub Issues、Asana、Shortcut、およびLinear同士の移行です。それ以外のツールからはCSVを使うコマンドラインの取り込みを使います。ただしコマンドライン経由ではコメントやプロジェクトが引き継がれないとドキュメントに書かれています。取り込みはワークスペースの管理者だけが実行できます。

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