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工事の工程表テンプレートを探している段階では、どの様式を選ぶかが問題に見えます。実際に困りはじめるのは、その先です。雨が3日続いて、左官が別の現場に入って、検査の日程が1週間ずれた。そこで初めて、テンプレートの出来が問われます。
先に結論を書きます。工事の工程表に求められるのは、きれいに引けることではなく、引き直しやすいことです。最初の1枚は誰が作っても形になります。差が出るのは2回目以降で、現場が動いたときに1本の棒を動かすだけで後ろが全部ついてくるか、それとも表を作り直すことになるかで、工程表を続けられるかどうかが決まります。
上記の工程表テンプレートを提供しているサイトは、建設業に特化した簡単に使える工程表や曲線型・ネットワーク式のテンプレートなど、便利な工程表が多数揃っています。さらに工程表だけでなく、見積書や発注書などどの業種でも使えるテンプレートをはじめ、建築業で必要な工事台帳、工事完了報告書、工事挨拶書などのテンプレートもあるため、業務効率化に効果的なサイトです。 出典: aippearcloud.com
この記事では、工程表の7種類の使い分けから始めて、テンプレートに必ず入れる入力項目、期間の選び方、エクセルで作るときの手順と限界、天候と職人の予定で崩れたときに何が起きるか、そして専用のツールへ移す境目までを順に扱います。
工程表のテンプレートを探す動きが建設業で増えているのは、工期の組み方そのものが変わったからです。建設業では2024年4月から時間外労働の上限規制が適用されています。猶予されていた業種の猶予が終わり、他の業種と同じ扱いになりました。制度の詳細は厚生労働省の案内で確認できます。
これが工程表に効くのは、工期の中に休みを織り込む必要が出たからです。週休2日を確保すると、1か月の稼働日は20日前後になります。以前と同じ日数で組んだ工程表は、そのままでは成立しません。工事の内容が同じでも、暦の上での工期は伸びます。
さらに、発注者側との工期の交渉に使う資料としての役目も増えました。適正な工期の考え方を示した基準が国土交通省から公表されており、準備期間や後片付け期間、天候による不稼働日をどう見込むかが書かれています。この考え方に沿った工程表を出せるかどうかが、無理な工期を押し戻す材料になります。
現場側の事情も重なっています。職人の数が減り、1人が複数の現場を掛け持ちする形が一般的になりました。そうなると、自分の現場の都合だけで日程を決められません。左官が入れる日は左官の都合で決まり、その日程が動けば自分の工程も動きます。
つまり、工程表に求められる性質が「計画を示す紙」から「動いた予定を反映し続ける表」へ移りました。テンプレートを探すときも、最初の1枚の見栄えではなく、動かしたあとにどうなるかで選ぶのが正解です。
紙に印刷して現場に貼る運用は今も残っています。ただ、貼った紙が最新かどうかは誰にも分かりません。貼り替えた日付を紙の右上に入れておくだけでも、古い工程表を見ながら作業する事故は減ります。
工程表と呼ばれるものは複数あり、目的が違います。よく使われる7つを並べます。
| 種類 | 縦軸と横軸 | 分かること | 向く場面 |
|---|---|---|---|
| バーチャート工程表 | 縦に作業、横に日付 | いつ何をするか | 工事全般の基本形 |
| ガントチャート工程表 | 縦に作業、横に進捗率 | 各作業がどこまで進んだか | 進捗の報告 |
| グラフ式工程表 | 縦に進捗率、横に日数 | 進み方の傾き | 作業ごとの遅れの兆し |
| ネットワーク工程表 | 作業を矢印で結ぶ | 前後関係と余裕日数 | 工期の詰まりを見る |
| 出来高累計曲線 | 縦に出来高、横に工期 | 全体が計画に乗っているか | 発注者への報告 |
| 工程管理曲線 | 予定と実績の2本の曲線 | 許容の範囲に入っているか | 大規模な工事 |
| マイルストーン工程表 | 節目の日付だけ | 押さえるべき期日 | 関係者への周知 |
建設業で「ガントチャート」と言うとき、横軸に進捗率をとる表を指す慣習があります。IT業界で同じ言葉が指すのは、横軸が日付のバーチャートに近いものです。テンプレートを配布しているサイトによって中身が違うのは、この言葉のずれが原因です。ダウンロードする前に、横軸が何になっているかを見てください。
実務で最初に用意するのはバーチャートです。縦に工種を並べ、横に日付をとって、期間を棒で引く。これが一番読まれる形で、職人にそのまま渡せます。
次に足す価値があるのはネットワーク工程表です。棒を並べただけの表には、作業の前後関係が入っていません。基礎が終わらなければ躯体に入れない、という当たり前の関係が図に無いので、1本の棒を動かしたときに後ろがどう動くかを人が頭の中で計算することになります。ネットワーク工程表はここを矢印で持ちます。手間はかかりますが、工期の詰まっている経路がどこかが出ます。
出来高累計曲線と工程管理曲線は、規模が大きい工事で発注者に出すものです。小規模な改修工事で作る必要はほとんどありません。
配布されているテンプレートは項目の数がまちまちです。足りないと使えず、多すぎると埋まりません。必要なのは5つです。
工事名と工期です。着工日と完成日を入れます。ここが空欄のまま運用されている工程表をよく見ますが、日付が入っていないと、遅れているかどうかの判定ができません。
作業名です。工種で並べます。粒度の目安は、1本の棒が2日から10日に収まるくらいです。1日単位に割ると棒が増えすぎて読めなくなり、1か月の棒にすると遅れが分かりません。
担当です。自社の誰か、どの業者か、どの職人かを書きます。工程表が守られない原因の多くは、棒に人が紐づいていないことです。誰の棒でもない作業は、当日になって誰も来ません。
開始日と終了日です。所要日数だけを書く様式がありますが、日付で持つほうが実務に合います。所要日数だけの表は、前の作業が延びたときに全部を手で計算し直すことになります。
進捗です。予定の棒に対して、どこまで終わったかを入れます。パーセントで入れる形と、実績の棒を予定の棒の下にもう1本引く形があります。現場では2本引くほうが分かりやすく、遅れが目で見えます。
この5つの外に、工事の性質に応じて足すとよいものが2つあります。1つは検査や立会いの日付で、これは動かせない日なので棒とは別の印で入れます。もう1つは天候による予備日です。梅雨や台風の時期をまたぐ工事では、予備日を工程表の中に最初から棒として置いておくと、雨が降ったときに全体を引き直さずに吸収できます。
1枚で全部を賄おうとすると、工程表は必ず使われなくなります。期間で分けて、3階層で持つのが定石です。
総合工程表は工期の全体を1枚にしたものです。着工から完成まで、工種の大きな塊だけを並べます。発注者や設計事務所に見せるのはこれで、月に1回か、大きな変更があったときだけ更新します。
月間工程表は、その月に入る工種を日付ごとに並べたものです。職人の手配はここを見て決めます。更新は週に1回です。
週間工程表は、翌週の1週間について、誰がどの日に入るかを書いたものです。現場で実際に使われるのはこれで、朝礼で読み上げるのもこれです。
期間の選び方は現場の規模で決まります。配布元の解説にも目安が出ています。
●短納期・追加工事:週間/1ヶ月 ●中規模改修:2〜3ヶ月 ●長期・複数棟並行:6ヶ月/年間 ●紙での配布が多い:1ヶ月(印刷を意識した余白広め) ※「工程表 テンプレート 無料(Excel)」をまず使って、現場のサイズに合わせて期間を選ぶのがおすすめです。 出典: any-one.jp
3階層にするときの注意が1つあります。3枚を別のファイルで持つと、必ず食い違います。総合工程表では10日に終わる予定の作業が、週間工程表では13日になっている。この状態は放っておくと直りません。
食い違いを防ぐ方法は2つです。1つは、総合工程表を親として、月間と週間はそこから機械的に切り出す運用にすること。もう1つは、そもそも3枚に分けず、1つのデータを期間で絞って見る形にすることです。後者ができるのは表計算ソフトではなく、日付を持ったカードを並べる道具のほうです。
エクセルで作る場合の手順を書きます。ダウンロードしたテンプレートを使う場合も、考え方は同じです。
最初に横軸を作ります。1行目に日付を入れ、土日と祝日に色を付けます。ここで週休2日を色で見えるようにしておくと、稼働日を数え間違えません。祝日は手で入れるか、別のシートに一覧を置いて参照します。
次に縦軸を作ります。工種を工事の順番に並べます。並べる順番は施工の順で、金額の順ではありません。仮設、解体、基礎、躯体、設備の先行配管、内装下地、内装仕上げ、設備仕上げ、外構、清掃、検査。この順で並べておくと、棒が階段状に下がる形になり、階段が崩れている箇所が一目で分かります。
棒を引きます。セルに色を塗る方法と、条件付き書式で開始日と終了日から自動で塗る方法があります。後者にしておくと、日付を直すだけで棒が動きます。条件付き書式の数式は、開始日以上かつ終了日以下のときに塗る、という1本で足ります。手で塗ると、日付を直したときに棒が取り残されます。
実績の行を足します。予定の行の下に1行足して、実際に作業した日を別の色で塗ります。予定と実績が上下に並ぶと、遅れている工種がどれかを説明せずに伝えられます。
最後に印刷の設定をします。現場に貼るなら、1枚に収まる範囲で日付を絞り、余白を広めにとります。印刷して初めて字が小さすぎることに気づく、という手戻りが多いところです。
このやり方で作った工程表は、最初の1枚としては十分です。問題が出るのは更新のときで、そこから先は次の節の話になります。
長所を先に書きます。
誰でも開けます。職人にメールで送っても、発注者に渡しても、開けない相手はほとんどいません。追加の費用もかかりません。様式を自分の会社の形に合わせられるのも大きく、会社ごとに違う工種の呼び方や、独自の管理項目をそのまま入れられます。
短所は3つです。
1つ目は、同時に触れないことです。ファイルを共有フォルダに置いても、誰かが開いている間は他の人が編集できません。クラウドの表計算に移せば同時編集はできますが、それでも同じセルを2人で直せば片方が消えます。工程表は現場と事務所の両方が触りたい表なので、ここが一番効きます。
2つ目は、動かしたときに後ろがついてこないことです。基礎が3日延びたとき、後続の棒を1本ずつ手で動かすことになります。工種が20行あれば、20回の作業です。この手間があるので、実際には「遅れているが工程表は直していない」状態が生まれます。表が現実と合わなくなると、誰も見なくなります。
3つ目は、版が増えることです。メールで送った瞬間に、同じ工程表が2つ存在します。現場が見ているのが最新版かどうかを確認する手段がありません。ファイル名に日付を付ける運用は広く使われていますが、日付の新しいファイルが正しいという保証はなく、貼ってある紙のほうが古いままです。
この3つは、エクセルの機能の問題ではなく、表計算ソフトが1人で1枚の紙を作る道具だという前提の問題です。人数が増え、更新の回数が増えるほど、合わなくなります。
工程表が崩れる原因は、現場ではだいたい2つに絞られます。天候と、人の手配です。
天候による不稼働は、確率の問題なので消せません。消せないものは、最初から工程に入れておくのが正解です。梅雨をまたぐ工程なら、外部足場の解体や外構のように雨で止まる作業に予備日を割り当てておきます。予備日を置かずに組んだ工程表は、雨が降った瞬間に全部が後ろに動き、引き直しになります。
人の手配のほうが厄介です。職人が別の現場に入って動かせない日が出たとき、その工種だけを後ろにずらすと、後続が詰まります。前に出せないかを検討することになりますが、前の工種が終わっていなければ前にも出せません。ここで必要になるのが、作業の前後関係の情報です。
前後関係を持っていない工程表では、この検討が人の記憶に頼ることになります。「内装の下地は設備の先行配管が終わってから」という関係は、ベテランの頭の中にはありますが、表には書かれていません。書かれていないので、担当者が代わると同じ間違いが起きます。
前後関係を表に持たせる方法は2つあります。ネットワーク工程表を別に作る方法と、バーチャートの棒に依存関係を持たせる方法です。後者は表計算ソフトでは難しく、日付を持ったカードを扱う道具の役目になります。棒をドラッグすると、後ろにつながっている棒が一緒に動く。この動きがあるかどうかで、更新にかける時間が変わります。
もう1つ、崩れたあとに効くのが記録です。なぜ3日延びたのかが、工程表のどこにも書かれていないことがよくあります。雨だったのか、材料が入らなかったのか、人が来なかったのか。これが残っていないと、次の工事の見積もりに活かせません。棒の横にひとこと残せる欄があるだけで、翌年の工程が変わります。
配布されているテンプレートは多く、質もまちまちです。選ぶときに見る点を挙げます。
横軸が日付か進捗率かを確認します。前述のとおり、同じ「ガントチャート」という名前で中身が違います。現場で使うなら日付です。
自動で棒が引かれるかを確認します。手でセルを塗る前提のテンプレートは、更新に弱いです。開始日と終了日を入れれば棒が出る形になっているかを、ダウンロードしてから確かめます。
マクロが入っているかを確認します。マクロ付きのファイルは便利ですが、配布元が信用できるかどうかの判断が必要になります。会社の規定でマクロを止めている場合は、そもそも動きません。
会員登録や資料請求が条件になっていないかを確認します。テンプレートの配布は営業の入口として使われているので、ダウンロードの後に連絡が来る前提で考えておきます。
そして、更新のしやすさを確認します。ダウンロードしたら、まず試しに1本の棒を3日後ろにずらしてみてください。後続の棒が追随しないなら、そのテンプレートは2回目の更新で使われなくなります。
注意点として、テンプレートの様式をそのまま社内標準にしないほうがよい場合があります。配布元は自社のツールの入口としてテンプレートを置いているので、工種の並びや項目がその会社の想定に寄っています。自社の工種の呼び方に直してから、社内で1つに統一するのが順番です。
工程表のテンプレートを配っているサイトは、大きく4つに分かれます。どこが配っているかで中身の性格が変わるので、用途で選び分けたほうが手戻りが少なくなります。
1つ目は、建設業向けの管理システムを販売している会社が配っているものです。工種の並びが建築やリフォームの実務に沿っていて、そのまま現場で使える完成度があります。工程表以外にも工事台帳や工事完了報告書の様式が揃っていることが多く、書類ごとに配布元を探し回らずに済みます。
上記の工程表テンプレートを提供しているサイトは、建設業に特化した簡単に使える工程表や曲線型・ネットワーク式のテンプレートなど、便利な工程表が多数揃っています。さらに工程表だけでなく、見積書や発注書などどの業種でも使えるテンプレートをはじめ、建築業で必要な工事台帳、工事完了報告書、工事挨拶書などのテンプレートもあるため、業務効率化に効果的なサイトです。 出典: aippearcloud.com
2つ目は、作図ソフトを販売している会社が配っているものです。工程表の種類を網羅していることが売りで、ネットワーク図やPERT図のような描くのが面倒な形式が揃っています。ただし見た目が凝っている反面、担当者の欄や実績の行といった現場向けの項目が抜けていることがあります。図として説明に使うぶんには強く、日々の更新には向きません。
3つ目は、書式のテンプレートを集めたポータルです。数は最も多く、探せば近い様式が見つかります。弱点は更新の作りで、セルを手で塗る前提のものが混ざっています。ダウンロードの手間が軽いので、複数落として比べる用途に向きます。
4つ目は、発注者や団体が指定している提出用の様式です。これは選ぶ余地がなく、指定されたものを使います。社内で使う工程表とは別物として持ち、社内用から転記する運用にします。
用途別のおすすめを整理すると、現場に貼る週間工程表は1つ目の建設業向けの会社が配っているものが最も手が入っていません。発注者に出す総合工程表は、出来高の曲線が入った様式を選びます。社内の標準を作るなら、どれか1つに決めて工種の呼び方を自社の言い方に直し、それを原本にしてください。複数の配布元の様式を現場ごとに混ぜると、見る人が毎回どこに何が書いてあるかを探すことになります。
無料と書かれていても、会員登録や資料請求が条件になっているものがあります。落とす前に、ダウンロードの手前に何を求められるかを見てください。
工程表の様式の話は、導入の初日にしか効きません。続くかどうかを決めているのは、次の4つです。
1つ目は、更新が1回の操作で終わることです。1本の棒を3日後ろにずらす作業に、後続の棒を手で動かす手間がついてくるなら、3回目の更新で止まります。更新の回数は工期の長さに比例して増えるので、1回あたりの手間の差は後半で効いてきます。
2つ目は、触れる人が2人以上いることです。1人しか更新できない工程表は、その人が現場に出ている間は止まります。止まっている間、他の人は古い版を見て動きます。担当を1人に絞るのは管理として正しく見えますが、実務では滞りの原因になります。分け方は、遅れの報告は現場の誰でもできて、工程の組み替えは決まった人だけ、という形が扱いやすいです。
3つ目は、見るだけの人に手間をかけないことです。職人や協力会社に新しい操作を覚えてもらう前提で入れた道具は、そこで止まります。5人を超える関係者がいる現場では、見る人の数が入力する人の数を大きく上回るのが普通です。見る側の手間が1回のタップで済むかを、入力側の使いやすさより先に確かめてください。
4つ目は、遅れた理由が残ることです。3日延びた事実だけが残り、理由が残らない工程表は、翌年の見積もりに何も返しません。雨か、材料か、人の手配か。棒の横にひとこと書ける場所があるだけで、同じ工種で同じ遅れが続いていることに気づけます。
この4つに加えて、運用の決めごとを2つだけ置いてください。誰がいつ直すか。朝礼で読み上げるのはどの工程表か。この2つが決まっていない工程表は、様式がどれだけ整っていても、2週間で誰も見なくなると言われています。
表計算ソフトから移るべきかどうかは、規模ではなく更新の頻度で決まります。目安を表にします。
| 状況 | 表計算ソフトで足りる | 専用のツールに移す |
|---|---|---|
| 現場の数 | 1つか2つ | 3つ以上を並行 |
| 工程表を直す頻度 | 月に1回 | 週に1回以上 |
| 触る人の数 | 1人 | 2人以上 |
| 職人への共有 | 印刷して貼る | その場で最新を見せたい |
| 前後関係 | 頭の中で足りる | 棒を動かすと後ろも動かしたい |
右側に2つ以上当てはまるなら、移したほうが時間の総量は減ります。逆に、1現場で自分ひとりが月1回直すだけなら、エクセルのままで構いません。移す手間のほうが大きいです。
移すときに気をつける点が2つあります。1つは、全部を一度に移さないこと。次に着工する1現場だけを新しい道具で回して、既存の現場はそのまま終わらせるほうが失敗しません。もう1つは、職人側に新しい操作を求めないことです。見るだけの人にログインを求めると、そこで止まります。
工程表を専用のツールで持つ場合、道具の選び方には2つの型があります。工程表に特化した道具を入れる型と、工程表も含めて仕事の道具をまとめる型です。
工事の現場に効くのは後者になりやすいです。理由は、工程表だけでは仕事が回らないからです。誰がどの日に入るかの割り当て、検査の日程、材料の発注、写真と報告、そして職人とのやり取り。これらが別の場所にあると、工程表を直した事実が他の場所に伝わりません。
同じカードを、工程表としても、カレンダーとしても、人別の割り当て表としても見られる形にすると、更新が1回で済みます。棒を3日後ろにずらせば、カレンダーの日付も、その職人の割り当ても同時に変わります。8種類の見せ方を持つ道具の作りはできることに一覧があり、ガントと時間割とリソースの3つが同じカードを読む形になっています。
料金の考え方も確認する価値があります。工程表を見るだけの人が多い現場では、人数で課金される仕組みは重くなります。機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけ という形なら、無料の範囲でもガントチャートが使えます。無料の枠は5人までとボード10個までで、内訳は料金に載っています。
すでにカード型の道具を使っている場合は、移行の手間が気になります。Trelloで現場ごとのボードを作って運用している会社は多く、カードと添付とコメントをそのまま持ち込めるかどうかが判断の分かれ目になります。移行の対象と手順はTrelloからの移行に書かれており、取り込んだあとで続けるかを決める形になっています。付箋を並べる使い方だけで足りているなら乗り換える理由はなく、判断の材料はTrelloとの比較に整理されています。
他の道具との違いを横に並べて見たい場合は比較の一覧があります。ここで正直に書いておくと、リポジトリの機能はありませんし、自動化と外部連携の幅で勝負する作りにもなっていません。画面は日本語と英語で、自動で取り込めるのはTrelloだけです。図面の管理や原価の集計まで1つで賄いたいなら、建設業に特化した管理システムのほうが合います。
工程表の話に戻すと、判断の軸は1つです。棒を1本動かしたときに、何回の操作で済むか。ここが短い道具を選べば、工程表は続きます。長い道具を選べば、3か月後には誰も直していません。テンプレートの見栄えは、この軸の前ではほとんど効きません。
導入の可否を検討する前に確認したい点があればよくある質問に短くまとまっています。
同時に触る人が2人以上いるならスプレッドシートです。共有フォルダのエクセルは、誰かが開いている間は他の人が編集できません。ただしスプレッドシートでも同じセルを2人で直せば片方が消えるので、担当を行で分ける決めが要ります。印刷して貼る運用が中心なら、レイアウトを細かく詰められるエクセルのほうが扱いやすいです。
建設業では、横軸が日付のものをバーチャート、横軸が進捗率のものをガントチャートと呼び分ける慣習があります。IT業界では横軸が日付のものもガントチャートと呼ぶため、テンプレートの配布サイトによって中身が違います。現場で職人に渡すなら、横軸が日付のものを選んでください。
予備日を最初から棒として置いておく方法が現実的です。雨で止まる作業を洗い出し、その工種の後ろに予備の日数を確保しておけば、降雨のたびに全体を引き直さずに吸収できます。予備日を置かずに組んだ工程表は、1日の雨で後続の全部が動くため、更新の手間が続かなくなります。
ダウンロードしたら、試しに1本の棒を3日後ろにずらしてみてください。後続の棒が追随せず、手で1本ずつ動かすことになるなら、2回目の更新で使われなくなります。開始日と終了日を入れると条件付き書式で棒が自動で引かれる形になっているかが、続けられるかどうかの分かれ目です。