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会議の効率化に取り組むとき、多くのチームは回数を減らすところから入ります。ところが回数を減らしても、1回が長くなって総量が変わらないという結果に落ち着くことがよくあります。会議の効率化で最初に手を入れるべきは、回数ではなく1回で決めることの数です。この記事では、時間の測り方、人数の絞り方、資料と進行の見直し、そしてツールの選び方までを順に示します。
効率的な会議とは、短く終わる会議ではなく、決めるべきことが決まって終わる会議です。30分で終わっても何も決まっていなければ、その30分は次の会議に持ち越されます。
冒頭でも触れたとおり効率的な会議とは、多くの意見を短い時間で収束させ結論を導き出す会議ですが、会議に参加するのに多くの時間と労力を割くのでは本末転倒です。 出典: nomura-system.co.jp
この前提に立つと、最初に手を入れる場所が変わります。1回の会議で扱う論点を3つまでに絞ると、それぞれに十分な時間が取れて結論が出ます。論点が7つ並んだ60分の会議では、1つあたり8分しか使えず、結論が出るのは簡単な項目だけです。難しい項目は毎回後ろに回され、数週間にわたって同じ論点が引き継がれます。
論点を絞るときに落とす先は3つあります。文書で回して済むもの、担当者2人で決められるもの、そして次回でよいもの。この振り分けを会議の前にやるだけで、当日の密度が上がります。振り分けを会議の場でやると、そこで時間が消えます。
回数を減らす判断は、この作業の後に置きます。論点を絞った結果、扱う論点が毎回1つしかないなら、頻度が仕事の速さに合っていません。そのときに初めて隔週や月1回への変更を検討します。順番を逆にして先に回数を減らすと、1回に詰め込む論点が増え、決まらない会議が長くなるだけです。
改善の前に測ります。測らないまま手を入れると、効いた実感がないまま元の運用に戻ります。測るのは3つです。1回あたりの実際の時間、参加した人数、そしてその回で結論が出た論点の数です。
この3つは、会議の最後に1行書くだけで記録できます。集計の仕組みを作る必要はありません。4週分をまとめて見ると、傾向が出ます。1回ごとに良くなったか悪くなったかを判断すると、繁忙期や休暇の影響を改善の成果と取り違えます。
人数と時間を掛け合わせると、その会議が消費している総量が出ます。8人が参加する60分の会議は、1回で8時間分の労働時間を使っています。週1回なら月に32時間です。この数字を出すと、参加者を2人減らすことの意味が具体的になります。会議の効率化が精神論になりやすいのは、この掛け算をしていないからです。
結論が出た論点の数は、準備の質を映します。この数が少ないなら、原因は進行ではなく準備の側にあります。材料が揃っていないか、決める人がその場にいないかのどちらかです。進行の工夫を重ねても、この2つが欠けていれば結論は出ません。
測るときに避けたいのは、参加者に満足度を聞く形です。短くなったことへの好感と、決まらないことへの不満が同じ回答に混ざり、どこに手を入れるべきかが分からなくなります。数えられるものを数えるほうが、次の一手が決まります。
削れる時間の量が最も大きいのは、人数です。1人減らせば、会議の長さ分の時間がそのまま戻ります。にもかかわらず、多くのチームは人数に手を付けません。呼ばなかった人から不満が出ることを避けたいからです。
7人ルールとは、会議に適切な人数を示したルールです。会議の参加メンバーが7人を超えると、当事者意識が薄れて意見がなかなか言えない状況になります。 出典: nec-solutioninnovators.co.jp
呼ぶ基準は3種類に整理できます。決める人、決めるために意見が要る人、決まったら動く人です。この3つのどれにも当てはまらない人は、結果を共有すれば足ります。念のため呼んでおくという判断を続けると、人数は増える一方になります。
外すときのポイントは、共有の経路を先に作ることです。「この会議には出なくていいですが、決まったことは必ずこの場所に書きます」と伝えて、実際に毎回書く。これが守られていれば、外された人は困りません。逆に、共有が曖昧なまま人数を減らすと、情報から切り離されたという不満が出て、次から全員参加に戻ります。
部分参加という選択肢もあります。その人に関係する論点だけ参加して、終わったら抜ける形です。論点ごとの時間が決まっていれば、何分から何分まで出ればよいかを事前に伝えられます。これは論点を絞って時間を区切る運用ができていないと成立しないので、前の節の作業が効いてきます。
参加したまま発言しない人が多いなら、それは呼び方の問題です。会議の案内に「あなたにはこの論点で意見を求めます」と一言添えるだけで、準備して来る人が増えます。何を期待されているか分からないまま呼ばれると、聞いているだけになります。
当日に資料を読む時間は、そのまま削れます。10ページの資料を8人が会議中に読めば、それだけで10分以上が黙読に使われます。前日までに配って「目を通してきてください」と伝えれば、この時間は消えます。
資料を作る側の時間も削れます。会議で説明するためだけに体裁を整える作業は、思っているより長くかかります。書式のテンプレートを1つ決めて全員が使い回す、色を使わない、図は作らず表で済ませる。この3つを決めるだけで、作成時間はおおよそ半分になります。詳しい経緯や細かい数字は議事録や別紙に置き、会議の資料には判断に必要なものだけを載せます。
紙を配る運用が残っているなら、そこも削れます。印刷と製本、差し替えのたびの刷り直し、会議室への持ち込み。デジタルで共有する形にすれば、この手間はなくなり、修正もその場で反映できます。ただし、機密性の高い議題や、手元で書き込みながら議論したい場面では紙が向くこともあるので、全部をやめる必要はありません。
事前共有で効果が出るのは、読めば分かる内容を会議から外せるからです。逆に言えば、事前に配っても誰も読まないなら効果は出ません。読まれるようにするコツは、量を減らすことと、置き場所を1か所に固定することです。メールに添付する人、チャットに貼る人、リンクだけ送る人が混在すると、当日に「最新版どれですか」が始まります。
事前に意見を集める形も有効です。論点を先に出して、反対意見や懸念を書いてもらう。当日は割れた点だけを扱えばよくなり、全員が同じ説明を聞く時間が消えます。この形にすると、会議の時間は論点の数ではなく、意見が割れた数で決まります。
進行で削れる時間は、人数や資料に比べると小さいですが、確実に効きます。ポイントは4つです。
1つ目は、開始を待たないことです。全員が揃うのを待つ運用だと、時間通りに来た人の時間が消えます。定刻に始めて、遅れた人には後から追いついてもらいます。追いつけるようにするには、決まったことをその場で文字にして残しておく必要があります。
2つ目は、終わりの時刻を前倒しで設定することです。60分の枠なら、55分で終える前提で進めます。最後の5分が使えないと決めておくと、結論を先延ばしにする余地がなくなります。開始から30分の時点で結論の方向が見えていないなら、その論点は今日決まらないと判断できます。
3つ目は、論点を止める権限を進行役に持たせることです。1つの論点に15分を上限とし、超えたら「今日決めるか、持ち帰るか」を選びます。この判断を誰も持っていない会議は、最初の論点で時間を使い切ります。止める言い方は、内容を否定せず時間を理由にするのがコツです。「その話は別で時間を取りましょう」で足ります。
4つ目は、議事録を会議中に完成させることです。後から書くと、書く人の時間が別に消えます。最後の10分で決まったことを口述し、画面に映して全員で確認する形にすれば、終わった時点で確定します。参加者が各自でメモを取る状態は、メモに集中して議論から離れる人を生むうえ、後から認識のずれが出ます。
進行役を当日に指名するのは避けます。準備なしで進行を任されると、時間の管理も論点の整理もできません。事前に決めて依頼しておけば、その人は論点を読んでから来ます。
ここまでの手を打ってから、会議そのものを減らす判断に移ります。順番を守るのは、先に減らすと1回に詰め込む論点が増えるからです。
減らす候補の見つけ方は、四半期に一度の棚卸しです。過去の議題を並べて、3つの観点で見ます。毎回出てくるのに一度も決まっていない議題、報告だけで終わっている議題、参加者の半分以上が発言していない議題。この3つに当たる会議は、形を変える余地があります。
報告だけの会議は、文書に置き換えられます。書く手間と読む手間の合計が、集まる時間より短ければ置き換えたほうが得です。人数が多い会議ほど、この計算は文書に有利になります。
決まらない議題を抱えた会議は、減らすのではなく直します。決める人を呼ぶ、材料を揃える、粒度を下げる。このどれかで解決することが多く、会議自体をやめると議題が行き場を失います。
新しい会議を作るときに、代わりにどれをやめるかを一緒に決める運用も効きます。増やすだけを続けると、半年後には全員の予定表が埋まり、実際の作業は会議の合間にやるものになります。総量に上限を置く発想がないと、個々の会議をいくら短くしても楽になりません。
減らすことがうまくいったかは、参加者の予定表で測れます。会議に使われている時間の合計が減っていれば成功で、1回あたりが短くなっただけで合計が同じなら、まだ何も変わっていません。
会議の効率化でツールを探すと、性質の違うものが同じ一覧に並んでいて選べなくなります。役割で5種類に分けると、自分たちに足りていないものが分かります。
1つ目は、オンライン会議のツールです。移動の時間と会議室を押さえる手間をなくすためのものです。画面の共有、挙手、投票といった機能で、意見の可視化も進みます。遠方のメンバーを呼べるようになる副産物も大きく、対面とオンラインを混ぜた形が選べます。
2つ目は、共同のホワイトボードのツールです。付箋を貼って意見を出し、線で繋いで整理する使い方をします。アイデアを広げる会議に向いていて、発言が苦手な人も書けば参加できます。弱点は、そこに書いたものが記録として残りにくいことです。整理した結果を別の場所に移す手間が要ります。
3つ目は、議事録や書き起こしのツールです。発言を文字にして、後から検索できるようにします。書く人の負担が減る一方で、全部が文字になるので、決まったことを抜き出す作業は人が行います。書き起こしがあることと、記録があることは別です。
4つ目は、ペーパーレスの会議システムです。資料の配布、保管、閲覧の制御を一括で扱います。紙の製本をやめたい組織や、閲覧の記録を残す必要がある会議に向いています。導入の規模が大きくなりやすいので、少人数のチームには過剰になることがあります。
5つ目は、タスクやプロジェクトの管理ツールです。会議で決まったことを、誰がいつまでにやるかという形で残し、他の仕事と同じ場所で追います。会議の中を効率化する道具ではなく、会議の前後を繋ぐ道具です。決まったのに動かないという問題に効くのは、この種類だけです。
5種類のうち、どれが足りていないかは症状で分かります。集まるのが大変なら1つ目、意見が出ないなら2つ目、記録が残らないなら3つ目、資料が散るなら4つ目、決まっても動かないなら5つ目です。症状を特定せずに一覧から選ぶと、すでに解決している問題の道具を増やすことになります。
選び方のポイントは3つです。1つ目は、症状に合っているか。前の節で特定した症状に対応する種類から選びます。2つ目は、すでに使っている道具と重なっていないか。同じ役割の道具が2つあると、片方に書く人と別の方に書く人が分かれ、情報が二重になります。3つ目は、使う人全員が触れるか。管理する人だけが使える道具は、入力が集中して続きません。
無料で始められる道具は多くありますが、無料の範囲の切り方に注意が要ります。人数で切るもの、保存できる量で切るもの、機能で切るものがあり、機能で切られているものは無料のうちに本当の使い勝手が分かりません。試した機能と本番で使う機能が違うと、有料にしてから合わないことに気づきます。おすすめできるのは、本番で使う機能を無料のうちに全部触れる形の道具から試すことです。
無料で運用を続けるときの落とし穴は3つあります。保存期間の制限で古い記録が消えること、参加できる人数の上限で社外のメンバーを呼べないこと、そして書き出し機能が有料になっていて乗り換えるときにデータを持ち出せないことです。長く使う前提なら、書き出しができるかどうかを最初に確かめておきます。
導入を決める前に、期間を区切った試用をします。2週間使ってみて、測っている3つの数字が動いたかを見ます。動かなければ、症状の特定が間違っていたか、道具が合っていないかのどちらかです。試用の期間を決めずに始めると、合わないまま使い続けることになります。
社内で通すときは、費用の話を先に整理しておきます。会議の効率化のために有料の道具を入れる稟議は、削れる時間を金額に換算すると通りやすくなります。8人が参加する週1回60分の会議で2人減らせるなら、月に8時間分が戻ります。この計算は前に測った数字からそのまま出せます。
道具を入れても効かない例には、共通した形があります。1つ目は、会議の中だけを効率化して、前後を放置している場合です。会議は短くなったのに、準備と後始末が増えて総量は変わらない。測る対象を会議の時間だけにしていると、この失敗に気づけません。
2つ目は、入力する人が増えない場合です。進行を預かる人だけが記録を書いている状態では、その人が休んだ週に記録が止まります。全員が触る理由を作るには、自分の仕事に関係する情報がそこにある必要があります。会議の記録だけを置いた場所は、会議の直前しか開かれません。
3つ目は、道具を増やしすぎる場合です。オンライン会議、ホワイトボード、書き起こし、タスク管理をすべて別の道具で揃えると、決まったことが4か所に散ります。どこを見れば最新かが分からなくなり、探す時間が増えます。減らせるところは減らし、役割が重なる道具は片方に寄せます。
4つ目は、効率化の目的が共有されていない場合です。上から時間を短くしろと言われた状態で進めると、参加者は決めることを削って時間だけを守ります。結果として決まらない会議が量産されます。目的は時間の短縮ではなく、決めたことが動くようになることだと伝えてから始めます。
成功しているチームの共通点は、測った数字を全員が見ていることです。会議の時間、人数、結論の出た数を毎回1行残し、四半期に一度みんなで眺める。数字が見えていると、参加者を外す提案も論点を絞る提案も、個人の好みではなく事実に基づくものになります。
効率化の取り組みのうち、費用がかからず効果が早く出るのが会議中のルールです。長い規程にすると誰も覚えないので、短い言葉で3つか4つに絞ります。
よく使われるのは、時間に関するルールです。定刻に始める、終わりの時刻を延ばさない、1つの論点は15分まで。この3つを壁に貼るか、案内の末尾に毎回書いておくだけで、参加者の行動が変わります。ルールが明文化されていると、止める行為が進行役の私見ではなくなります。
次に効くのが、発言に関するルールです。他の人の発言を遮らない、意見は結論から言う、決まったことに後から異論を出すなら次回の議題として出す。3つ目は意外に重要で、これがないと結論が毎回揺らぎます。
道具の使い方のルールも決めておきます。会議中は自分の仕事の画面を閉じる、共有画面は1人が持つ、書き込みは全員がしてよい。オンラインでは特に、参加しているのに別の仕事をしている状態が起きやすいので、明示しておく価値があります。ただし、細かく縛りすぎると窮屈になるので、実際に困っていることだけをルールにします。
ルールは増やさず、入れ替えます。四半期に一度見直して、守られているものは外し、新しく困っていることを入れます。4つを上限にしておくと、全員が覚えていられます。
毎回まっさらな状態から会議を組み立てているなら、そこも削れます。定例の会議は、固定の枠と毎回入れ替わる中身に分けられます。
固定の枠とは、冒頭の持ち越し確認、今回の論点、決めたことの確認という並びです。この枠を一度決めてしまえば、毎回作るのは各枠に入る論点だけになります。案内の文面も使い回せるので、招集する人の作業が数分で終わります。
論点の集め方も決めます。会議の2営業日前を締切にして、それまでに各自が論点を書き足す形が一般的です。締切を過ぎた論点は、緊急でない限り次回に回します。冷たく見える運用ですが、締切を守った人の準備時間を守るための線引きです。例外を作り続けると、結局は全員が当日に論点を持ち込むようになります。
枠が固定されていると、参加者側にも利点があります。毎回同じ順番で進むので、自分の関係する論点が何番目に来るかが読めます。部分参加の判断もしやすくなり、関係のない時間に座っている人が減ります。
固定した枠は、年に一度は疑います。同じ並びを何年も使っていると、いまの仕事に合っていない枠が残ります。使われていない枠は外し、毎回余分に時間を使っている部分は枠として正式に立てます。
取引先や業務委託のメンバーが入る会議では、社内向けの効率化をそのまま当てられません。時間を詰める、人数を絞る、資料を減らすといった手が、相手には配慮不足として映ることがあります。
まず変えるのは、事前共有の範囲です。社内向けの資料には、原価や他社の見積額のように外に出せない情報が混ざります。会議の直前に削る作業をすると削り漏れが起きるので、最初から社外に渡す1枚と社内だけで見る1枚を別に作ります。ファイルの名前の先頭に区別が付く印を入れておくと、画面共有の事故を防げます。
用語も変えます。部署名の略、システムの内部名称、社内だけで通じる案件コードが混ざると、相手は資料を読めず、会議の時間が用語の説明で消えます。初めて出す略語には正式名称を添えます。NDAやSLAのように業界で共通のものは、そのまま使って構いません。
時間の詰め方も控えめにします。社内なら15分で切れる論点でも、相手が社内に確認を持ち帰る前提なら、その場で結論を出す設計にしないほうが早く終わります。「今日は論点の確認まで、次回に決める」と最初に宣言しておけば、決まらないことが失敗になりません。
業務委託の相手と稼働や作業の内容を確認する会議では、粒度に注意します。作業時間の細かい内訳を会議の場で一人ずつ確認する形にすると、相手は監視されていると感じます。あらかじめ書面で記録を受け取り、会議では合計と気になった点だけを扱うほうが関係が保てます。委託契約の扱いは個々の契約内容によって変わるので、労働時間の管理として運用してよいかどうかは、所管の窓口や専門家に確認してください。
5種類の道具のうち、会議の外側を繋ぐ役割を持つのが最後の種類です。会議で決まったことが動かない問題は、会議の中をいくら効率化しても解決しません。決まったことが、普段の仕事の一覧と別の場所に置かれているからです。
ボード型のタスク管理ツールを使っているチームでは、論点をカードにする運用が取られます。カードのタイトルが論点、説明欄が判断の材料、コメント欄が議論の経緯で、決まったことは同じカードに追記します。持ち越しはカードを次の列に動かすだけで済み、宿題は別のカードとして担当と期限を入れれば、通常の仕事と同じ場所で追えます。カードにどこまで載せられるかは道具で差があるので、できることで、説明欄、カスタムフィールド、コメント、ファイル添付が揃っているかを確かめてから運用を決めるとよいでしょう。
事前に意見を集める運用と相性がよいのが、ディスカッション型のボードです。論点が1つの問いとして立ち、そこに意見がスレッドでぶら下がり、決まったことがその場に残ります。集まる前に意見を集めておけば、当日は割れた点だけを扱えばよくなり、会議そのものが短くなります。道具を選ぶときは、この形のボードがあるかどうかを見ておくと、進め方の選択肢が増えます。
いま使っている道具のままで回っているなら、乗り換える理由はありません。判断に迷うときは、無料の範囲でボードをいくつ持てるか、ガントや時間割のような別の見え方に切り替えられるかを比べます。Trelloとの比較は列と付箋の運用を続けたいチーム向けの論点を、Asanaとの比較は仕事の割り当てを中心に組む形との違いを扱っています。課題管理の道具として使ってきたチームならBacklogとの比較が近く、比較の一覧から使い方の近いものを選ぶほうが早く決まります。
費用は先に確かめます。料金の区切りが機能で切られているのか人数で切られているのかは道具で違い、機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという考え方を取るものもあります。この形なら、本番で使う機能を無料のうちに全部試せるので、有料にしてから合わないと気づく事故が起きません。条件は変わるので、料金でいつ時点の金額か、税抜か税込かまで確かめてください。弱い部分も書いておくと、コードの管理までは扱えず、外部サービスとの自動連携で勝負する作りにもなっていません。他のサービスからボードを自動で取り込めるのはTrelloだけなので、既存のデータを持ったまま試したいならTrelloからの移行で何が運べるかを確かめておきます。運用の細かい疑問はよくある質問にまとまっているので、検討の段階で一度目を通しておくと、社内で聞かれることに先回りできます。
要点を3行に落とすと、こうなります。まず時間と人数と結論の数を測る。次に論点を3つまでに絞り、呼ぶ人を3種類に限る。そして決まったことを、通常の仕事と同じ場所に並べる。回数を減らす判断は、この3つが回り始めてからで間に合います。
測ることから始めます。1回あたりの実際の時間、参加した人数、その回で結論が出た論点の数を、会議の最後に1行書くだけで足ります。4週分をまとめて見ると傾向が出ます。この数字がないまま手を入れると、効いたかどうかが分からず、いつのまにか元の運用に戻ります。
決めることを目的にするなら7人までが目安とされています。これを超えると当事者意識が薄れ、発言しない人が生まれます。呼ぶ基準は、決める人、決めるために意見が要る人、決まったら動く人の3種類です。外す人には、決まったことを必ず同じ場所に書いて共有する経路を用意しておきます。
症状から選びます。集まるのが大変ならオンライン会議、意見が出ないなら共同のホワイトボード、記録が残らないなら書き起こし、資料が散るならペーパーレスの会議システム、決まっても動かないならタスク管理です。すでに使っている道具と役割が重なるものを増やすと、情報が二重になって探す時間が増えます。
問題はありませんが、無料の範囲の切り方を先に確かめます。機能で切られているものは、本番で使う機能を試せないまま有料に移ることになります。加えて、保存期間の制限で古い記録が消えないか、社外のメンバーを呼べるか、データを書き出せるかの3点を見ておくと、後から乗り換えるときに困りません。