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引き継ぎ 資料 テンプレート excel で検索する人が本当に困っているのは、様式が見つからないことではありません。無料のひな型はいくらでも見つかります。困るのは、埋めたはずの資料を後任が開いたときに「これだけでは動けない」と言われることです。この記事では、excelで作るときに何の列を用意すれば抜けが残らないのか、どこまで書けば終わりと判断してよいのか、そして表で回し続けたときに何が起きるのかを順に整理します。
引き継ぎ資料が薄くなる原因を、担当者の意識や引き継ぎ期間の短さに求めても改善しません。原因は、書く人と読む人が持っている前提が違うことにあります。
前任者は、その仕事を毎日やっています。毎日やっていることは手順として意識に上がらないので、書き出す対象になりません。請求書の発行なら「システムから出す」と1行書いて終わりますが、後任が実際に詰まるのは、その前の「誰の承認を取るのか」と、その後の「送り先のメールアドレスはどこに載っているのか」です。前任者には見えていない場所で止まります。
時間の不足も現実としてあります。
パーソル総合研究所の調査では、引き継ぎ時間不足を感じた割合は、後任47.1%、前任29.3%でした。 出典: note.com
後任のほうが不足を強く感じているという差が、この問題の性質を表しています。前任者は「必要なことは書いた」と考えていて、後任は「聞く時間がなかった」と感じている。同じ引き継ぎを見て、両者の評価がずれます。だからテンプレートに求められるのは、書く側の作業を楽にすることではなく、読む側が詰まる場所を先に問いにしておくことです。
とりまとめる立場の人が用意すべきものは、白紙の様式ではありません。埋めるべき問いが並んだ表です。問いが並んでいれば、前任者は自分では思い出せなかった項目についても、空欄のままにするかどうかを判断せざるをえなくなります。空欄が見えることが、抜けを見つける唯一の方法です。
まず、excelを選ぶのが妥当な理由を並べます。ここを飛ばして別の道具の話をしても、現場は動きません。
誰でも開けます。 引き継ぎは、辞める人と引き取る人と、承認する立場の人の3者が関わります。3人全員が同じツールのアカウントを持っている保証はありません。ファイルを1つ渡せば済むのは、大きな利点です。
項目を足せます。 業務の種類によって必要な列は変わります。経理と営業と現場で同じ列にはなりません。行と列を自由に足せる形は、この可変性に合っています。
印刷して回せます。 承認の印をもらう運用が残っている組織では、紙に落とせることが要件になります。
次に、向かない部分です。
更新されたかどうかが分かりません。 引き継ぎは1日では終わりません。2週間から1か月かけて、思い出したことを足していく作業です。ファイルのどこが今日書き足されたのかは、開いた人には見えません。だから毎回チャットで「更新しました」と連絡することになり、その連絡が他の会話に埋もれます。
同時に触ると崩れます。 クラウド版なら同時編集はできますが、前任者が行を挿入している最中に後任が別の行を編集すると、見ている位置がずれます。担当者の列だけが1行ずれた表は、誰も気づかないまま承認まで進みます。
ファイルの版が増えます。 引き継ぎ用のファイルは、名前の末尾に日付や担当者の名前が付いた版が増えていきます。最終版のさらに後に修正版が来て、どれが正本か分からなくなります。引き継ぎ資料の正本が分からなくなるのは、皮肉ですが実際によく起きます。共有の場所に1つだけ置き、手元にコピーを作らない運用を最初に宣言してください。
読む順序を指定できません。 表は上から順に並んでいますが、後任が読むべき順序は「止められない業務から」です。列で並べ替えれば済む話ですが、受け取った側は並べ替える前にまず上から読み始めます。上の3行に、最初に読む業務を置いておくだけで、最初の1日の使い方が変わります。
期限を持てません。 「この項目は来週金曜までに埋める」という約束を、セルの中に書いても誰にも通知されません。期限のない宿題は、最後の3日にまとめて処理されます。
結論としては、様式そのものはexcelで作ってよく、進行の管理は別で持つのが現実的です。この記事の後半でその分け方に触れます。
列を増やすほど良い表になるわけではありません。列が20を超えた引き継ぎ表は、前任者が埋めるのを途中でやめます。1業務を1行で表し、列は8つに絞るのが実務的な上限です。
1. 業務の名前。 社内で実際に呼ばれている名前で書きます。システム上の機能名や、正式な規程上の名称ではありません。後任が他の人に質問するとき、その名前で通じる必要があります。
2. 動く時期。 毎日なのか、毎月何日なのか、四半期の締めなのか、依頼が来たときだけなのかを書きます。ここが空欄の行は、引き継いだ後に必ず一度落ちます。
3. 正本の置き場所。 そのデータや書類の原本がどこにあるかです。共有フォルダのパス、システムの画面名、紙のファイルの棚。正本が2か所あると書いてある行は、そこが事故の場所です。
4. 前後にいる相手。 依頼してくる人と、渡す先の人です。社内なら部署と名前、社外なら会社名と担当の役割を書きます。メールアドレスは、正本の場所に書いてあるなら重複させません。
5. 承認を取る相手と条件。 金額や件数によって承認者が変わる業務は、その分岐を書きます。「10万円を超えたら課長、超えなければ担当判断」のような形です。この列が、後任がいちばん最初に困る場所です。
6. 例外の扱い。 月に1回は起きる例外を1つだけ書きます。全部書くと終わらないので、頻度の高いものから1つに絞ります。
7. アクセスの持ち主。 そのシステムやフォルダの権限を誰が持っていて、誰に頼めば後任に付け替えられるかです。ここを書き忘れると、引き継ぎが終わった後に前任者へ連絡することになります。
8. 止められるかどうか。 1週間止めても支障がない業務と、1日止まると外部に影響が出る業務を区別します。この列でふるいをかけると、後任が最初に習得すべき業務が自動的に決まります。
8列のうち、最後の2つを入れていないテンプレートが多数あります。この2つが無いと、引き継ぎの優先順位が決められません。
実際に並べると、次のような形になります。1行がそのまま1業務です。
| 業務の名前 | 時期 | 正本の場所 | 相手 | 承認 | 例外 | アクセスの持ち主 | 止められるか |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 月次の請求書発行 | 毎月1日から5日 | 共有フォルダの請求書フォルダ | 経理部と取引先の担当 | 10万円超は課長 | 締め後の追加請求 | 情報システム部 | 1日止まると外部に影響 |
| 委託先への支払依頼 | 毎月20日 | 会計システムの支払画面 | 委託先と経理部 | 課長 | 検収が遅れた月 | 経理部 | 3日まで止められる |
| 週次の進捗報告 | 毎週金曜 | 共有フォルダの報告フォルダ | 部内 | 不要 | 連休の週は前倒し | 部内で共有 | 1週間止められる |
列の名前はこのままでよく、行の書き方だけ社内の呼び名に合わせてください。なお、承認の列に「上司」とだけ書いてある行は未完成として扱います。誰のことか分からない行は、後任が必ず一度止まります。
表を作る前に決めておくべきことが1つあります。引き継ぎの範囲を決めるのは前任者ではなく、とりまとめる立場の人です。 前任者に「担当している業務を全部書いてください」と頼むと、書ける範囲が本人の記憶に左右されます。組織図や予算の一覧、定例の会議体から、その人が関わっている業務を先に洗い出して、その一覧を前任者に見せて確認してもらう形にすると、抜けが半分に減ります。本人が思い出すのではなく、並べたものを見て判断する作業に変えるのがコツです。
なお、引き継ぎ期間が1週間しかない場合は、8列を全部埋める前提を捨てます。止められない業務だけを選び、その行の正本の場所とアクセスの持ち主と承認の条件、この3列だけを埋めてください。残りは引き継いだ後に後任が自分で足します。埋まっていない列が並んだ表でも、止まらないことのほうが優先されます。
無料で配られているひな型を土台にするのは合理的です。ただし、そのまま使うと3つの問題が起きます。
列が自分の業務に合っていないことがあります。 配布されているものは、作った人の業務を前提に列が決まっています。製造の現場向けに作られた表を事務に使うと、埋まらない列が半分出ます。埋まらない列が並んだ表は、前任者に「この表は自分の仕事に合っていない」という印象を与え、埋める意欲を削ります。使う前に、埋まらない列は削ってください。 削る判断をするのはとりまとめる人の仕事です。
数式や集計が入っていることがあります。 進捗率を自動で出す数式が入ったひな型は便利ですが、行を挿入したときに参照が崩れることがあります。パーセントの表示だけを信じて判定すると、実際には埋まっていない行を完了と見なします。集計欄は目安として扱い、最終の判定は人が目で見て行う前提にしてください。
配布元の条件を確認します。 社内で使うだけなら問題にならないことが多いですが、加工して配る、社外の委託先に渡すといった使い方では、配布元が置いている条件を読む必要があります。有料の商品の案内が含まれている記事から落としたファイルは、無料の範囲がどこまでかを確かめてから使います。
もうひとつ、無料のひな型を探し続けてしまう問題があります。完璧な様式を探して数日を使うより、8列の表を自分で作って最初の5件を埋めたほうが早く終わります。様式の出来より、埋まっている行の数が引き継ぎの質を決めます。
引き継ぎ資料でいちばん厄介なのは、終わりが分からないことです。基準を決めていないと、前任者の最終出社日が終わりになります。それは終わりではなく、時間切れです。
判定の基準は、書いた量ではなく、後任が動けたかどうかに置きます。次の5つで見ます。
止められない業務が全部行になっているか。 8列目で区別した「1日止まると外部に影響が出る業務」が、1件も漏れていないことを確認します。ここだけは網羅が必要で、残りは頻度の高いものから埋めれば足ります。
正本の場所と確認先が書かれているか。 空欄の行が残っていたら、その行は未完成として扱います。正本が分からない業務は、引き継いだ瞬間に止まります。
アクセスの持ち主が後任に付け替わっているか。 表に書いてあることと、実際の権限が付け替わっていることは別です。書類上の完了と、実務上の完了を分けて確認します。
後任が1件を最後まで通したか。 これが最も強い基準です。説明を聞いて分かった気になるのと、自分の手で1件通すのとでは、詰まる場所の発見量が違います。前任者がいるうちに1件やらせて、止まった場所を表に書き足します。
残っている宿題に引き取り先が付いているか。 引き継ぎが完全に終わることは、現実にはほとんどありません。残った宿題を「前任者に後から聞く」前提にすると、辞めた人に連絡する運用が固定されます。社内の誰が引き取るかを決めて、名前を書いてください。
引き取り先の一覧を、表とは別に1枚持ちます。 残った宿題の引き取り先は、業務の行の中に書くと埋もれます。宿題の件名と引き取る人と期限だけを並べた一覧を別に作り、承認する立場の人がそこだけを見る形にします。宿題が5件までなら、この一覧は3行で足ります。
この5つを満たした時点で完了と判定します。判定するのは前任者ではなく、承認する立場の人です。書いた人が自分で終わりを宣言する形にすると、基準が甘くなります。
前任者に「表を埋めておいてください」と渡して、期限まで待つやり方は失敗します。埋まらないまま最終週になります。最初の5件だけは、同席して30分で埋めるのが確実です。
最初の10分は、業務の名前を出すだけに使います。 列を埋めようとせず、その人が抱えている業務の名前を思い出せる順に書き出します。順番も分類も気にしません。20個も30個も出てきますが、この段階では並べるだけです。
次の10分で、止められない業務に印を付けます。 出てきた名前のうち、1日止まると外部に影響が出るものを選んでもらいます。だいたい3件から5件に絞られます。ここで絞れることが、この進め方の目的です。
最後の10分で、印を付けた業務の列を埋めます。 時期、正本、相手、承認、例外、アクセス、影響の順に聞いていきます。5件なら、1件あたり2分で埋まります。全部を埋めようとしないので終わります。
この30分が終わった時点で、引き継ぎの骨格ができています。残りの業務は、前任者が思い出した順に足していけばよく、最終週に慌てる部分がなくなります。
質問の窓口を1本にします。 後任の質問が、前任者と隣の席の先輩と他部署の担当に散ると、同じ質問に違う答えが返ってきます。引き継ぎ期間中の質問は1本の経路にまとめ、そこで出た答えを表に書き足す役を決めてください。書き足す役は後任本人が向いています。聞いた側が書くと、同じ質問が二度出ません。
前任者の最終出社日の3営業日前を、実質の期限にします。 最終日までを期限にすると、最後の2日に集中して片付けることになり、後任が試す時間が消えます。3営業日を空けておくと、通してみて止まった場所を聞き直せます。この3日は、日程の上で最初に確保してください。後から空けることはできません。
後任が試す時間を、日程の上に確保してください。 説明する側の作業時間だけを見積もって、受ける側が実際にやってみる時間を入れていない日程が多いです。1件通すのに半日かかる業務であれば、その半日を引き継ぎ期間の中に書き込みます。時間が取れていないと、表は埋まったのに動けないという結果になります。
社内の異動と、業務委託の担当者が入れ替わるときの引き継ぎは、同じ表では足りません。変わる点は3つです。
渡してよい情報の範囲が先に決まります。 社内なら共有フォルダの場所を書けば済みますが、委託先に渡す表に社内のパスをそのまま書くと、権限がない場所を案内することになります。委託先向けの表では、正本の場所の列を「誰に依頼して受け取るか」に置き換えます。手順は同じでも、経路が変わります。
契約の範囲外の業務を書けません。 引き継ぎの表を作っていると、前任者が実際にはやっていたが契約書には書かれていない作業が必ず出てきます。これを表にそのまま書いて渡すと、契約範囲の変更を伴う依頼になります。表に書く前に、範囲に入れるかどうかを決める必要があります。判断に迷う項目は、表の外に別の一覧として出し、契約を担当する人に回してください。
秘密保持の扱いを先に確認します。 NDA の対象になる情報が表に載る場合、その表自体の保管場所と共有の範囲が制約を受けます。委託契約や情報の取り扱いについて法の解釈が関わる部分は、断定せずに所管の窓口や専門家へ確認してください。この記事の範囲では判断を示しません。
社内向けの表をそのまま社外に流用すると、この3つで止まります。委託先向けの版を1枚別に作るほうが、結果として早く終わります。
引き継ぎを承認する立場の人は、表の中身を全部読む時間がありません。見るべき数字は2つに絞れます。
1つめは、止められない業務のうち、後任が1件通した割合です。 止められない業務が4件あって、後任が実際に手を動かして通したのが1件なら、25パーセントです。この数字が半分に届いていない状態で最終出社日を迎えると、引き継ぎ後の1か月で必ず止まります。説明を聞いた件数ではなく、手を動かした件数で数えるのが要点です。
2つめは、空欄が残っている行の数です。 正本の場所とアクセスの持ち主の列に空欄がある行を数えます。この2つの列が空の行は、書類上は存在していても実務では引き継がれていません。数が3行を超えていたら、残りの日程を組み替える判断が必要です。
この2つだけを毎週見る運用にすると、判定が最終日に寄らなくなります。表を全部読む運用にすると、読む時間が取れない週に判定が飛びます。
ここまで読んで、引き継ぎのたびにこの作業をするのかと感じた人は、順序を逆にする方法を検討してください。引き継ぎ資料を退職や異動が決まってから作るのではなく、日常の業務台帳として持っておく形です。
8列の表は、よく見ると引き継ぎに固有の項目をほとんど含んでいません。業務の名前、時期、正本の場所、相手、承認の条件、例外、権限の持ち主、止められるかどうか。これは引き継ぎのための情報ではなく、その業務を運営するための情報です。つまり、常に最新の状態で持っていてよいものです。
常時持っておくと、3つのことが変わります。
引き継ぎの準備が、更新作業になります。 ゼロから書き出すのと、既にある表の差分を直すのでは、作業量が一桁違います。前任者の作業は、行の追加ではなく、変わった列の修正だけになります。
属人化している場所が、平時から見えます。 アクセスの持ち主の列に同じ名前が10行並んでいたら、その人が休んだ週に止まる業務が10件あることになります。引き継ぎのときに初めて気づくのではなく、平時から見えている状態のほうが手を打てます。
監査や内部の点検に流用できます。 正本の場所と承認の条件が一覧になっている表は、引き継ぎ以外の用途でも要求されます。同じものを別の様式で何度も作っている組織は少なくありません。
問題は、常時持つ形にすると更新が止まることです。年に1回しか使わない表は、必ず古くなります。ここが、更新が伝わる場所に置くかどうかで結果が分かれる理由です。カードに担当と期限が付いていて、変わったときに関係者へ通知が届く形であれば、更新が業務の流れの中に入ります。ファイルとして置いた表は、開く理由が無い月に古くなります。
更新を続ける仕掛けとして現実的なのは、四半期に1度、自分の行だけを確認する時間を15分だけ全員の予定に入れることです。全部を見直す会議は開かれませんが、自分の3行を見るだけなら続きます。
様式をexcelで作るのは正解です。問題は、引き継ぎの進行そのものを同じファイルで管理し始めたときです。
引き継ぎは2週間から1か月続く作業で、そのあいだに前任者が足し、後任が質問を書き、承認者が判定します。3者が同じファイルを別々のタイミングで開く形になると、決まった崩れ方をします。
更新したことが伝わらないので、連絡がチャットに流れます。チャットに流れた「ここを埋めました」は、翌日には他の会話に埋もれます。埋もれた連絡は読まれないので、承認者は毎回ファイルを頭から読み直すことになります。読み直す時間が取れないと、判定が最終日に寄ります。
期限を持てないので、宿題が最後にまとまります。「この列は来週まで」という約束が、誰にも通知されない形で置かれると、必ず後ろに倒れます。
質問と回答が表の外に散ります。後任の質問はチャットに、回答は口頭で、決まったことはメールに。3か所に散った情報は、引き継ぎが終わった後には誰も探せません。
この崩れ方を避ける分け方は単純です。様式はexcelのまま使い、進行の管理だけを別の場所に移します。業務1件を1枚のカードにして、列に相当する情報をカードの項目として持たせ、期限と担当を付ける形です。カードの上で質問と回答が続くので、後から探せます。
進行の管理を移すときの見どころを、道具を選ぶ人の視点で整理します。
同じデータを別の形で見られるか。 引き継ぎでは、業務の一覧として見たい日と、日付の並びとして見たい日があります。誰が何件抱えているかを見る日もあります。同じカードをカンバンで見て、ガントで見て、カレンダーで見られる形なら、転記が発生しません。転記が発生する形だと、2週目には片方が止まります。
カードに項目を足せるか。 8列の表をそのままカードの項目にできるかが分かれ目です。正本の場所、承認者、止められるかどうかを、カードの上に構造として持てると、一覧の並べ替えや絞り込みがそのまま使えます。板の種類とカードに持たせられる項目はできることにまとまっています。カンバン、ガント、カレンダー、リストなど複数の見せ方を同じデータに当てる考え方です。
話す場所と残す場所が同じ製品の中にあるか。 後任の質問がカードのコメントに付き、自分に来たものだけを受信箱で拾える形なら、質問が流れて消えません。引き継ぎは質問の量が多い作業なので、ここが効きます。
試す段階で本番と同じ機能に触れるか。 引き継ぎのために道具を入れるなら、試す期間は1週間もありません。機能で絞られる形だと、肝心の部分に触れないまま判断することになります。機能で絞らず、区切るのは人数とボードの数だけという区切り方なら、3人で全機能を確かめてから広げられます。無料の範囲と有料に移る境目、人数の数え方は料金のページで確認できます。閲覧だけのゲストを人数に数えない、アーカイブした板は数に含めないといった数え方も、そこに書かれています。
苦手な部分を自分から書いているか。 リポジトリの機能は持たない、自動化と外部サービスとの連携では勝負しない、自動で取り込めるのはTrelloだけ。こうした線を先に引いている道具のほうが、入れたあとの落差が小さくなります。すでにTrelloで運用している分は、板とカードを手で作り直さずに移せるかをTrelloからの移行で確認できます。
いま使っている道具との違いを個別に見るなら、カードと板の考え方が近いところから当たるのが速いです。Trelloとの比較とBacklogとの比較が入り口になります。7社を横に並べた表は比較の一覧にあります。条件の数え方で分からないことが出たら、よくある質問を先に見てから問い合わせると早いです。
引き継ぎ資料のテンプレートをexcelで作ることは、やめる必要がありません。列を8つに絞り、止められない業務から埋め、後任に1件通させる。その3つを変えるだけで、抜けはほとんど残らなくなります。進行の管理だけを、更新が伝わる場所に移してください。
1業務を1行で表し、列は8つに絞るのが実務的な上限です。業務の名前、動く時期、正本の置き場所、前後にいる相手、承認を取る相手と条件、例外の扱い、アクセスの持ち主、止められるかどうかの8つです。列が20を超えると前任者が埋めるのを途中でやめます。
土台にするのは合理的ですが、使う前に埋まらない列を削ってください。作った人の業務を前提に列が決まっているため、そのまま使うと空欄が半分残り、埋める意欲を削ります。数式による進捗率は目安として扱い、最終の判定は人が目で見て行う前提にしてください。
書いた量ではなく、後任が動けたかどうかで判定します。止められない業務が全部行になっている、正本の場所と確認先が埋まっている、アクセスの権限が実際に付け替わっている、後任が1件を最後まで通した、残った宿題に社内の引き取り先が付いている。この5つで判定します。
渡して待つやり方はほぼ失敗します。同席して30分だけ確保してください。最初の10分で業務の名前を出すだけ、次の10分で止められない業務に印を付け、最後の10分でその3件から5件の列を埋めます。全部を埋めようとしないので終わり、骨格ができます。